やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

6,600円(税込)
発売中 在庫あり
24:00までにご注文いただければ翌営業日に発送いたします.
送料:600円代金引換の場合は別途250円,後払いの場合は別途200円の手数料がかかります.

チェアサイド
オーラルフレイルの診かた 第2版
保険対応!歯科医院で気づく,対応する口腔機能低下症 詳しくわかる動画付き

菊谷武 著
定価 6,600円 (本体 6,000円+税10%)
  • 総頁数:138頁 / カラー
  • 判型:A4判変
  • 発行年月:2018年5月
  • ISBN978-4-263-44526-6
  • 注文コード:445260

好評の書籍が「口腔機能低下症」への対応法を充実させて,早くも改訂!!

内容紹介

◆「口腔機能低下症」は2018年の診療報酬改定から病名として収載され,保険での診療が可能になりました.

【改訂のポイント】
●2018年4月から診療報酬に加わった「口腔機能低下症」.その診断法や対応などを改訂にあたり加筆.口腔の機能訓練の方法なども充実しました.
●口腔機能低下症にまつわる診断フローチャートも追加され,歯科医院としてより効果的で,確実な対応法が理解できます.
●口腔機能低下症より前段階にあたるオーラルフレイルに関しても,この一冊で対応法がわかります.

本書のパンフレットはこちら(PDFファイル 約989KB)

序文

はじめに 第2版
 患者さんは家で暮らしています.住み慣れた家で,家族の思い出とともに暮らしています.いつまでも住み慣れた家で暮らし続けるために,在宅診療が注目され,歯科においてもその推進が叫ばれています.
 一方で,在宅の患者さんであっても,以前は歯科医院への通院が可能であったはずです.歯科医師は通院が困難になる前段階で,徐々に身体機能・精神機能が低下していく過程を自院で見ているはずなのです.その時期こそが,最近耳にすることが多い「フレイル」という状態で,心身の脆弱性が増している状態を示します.その状態を放置すると容易に要介護状態に陥り,訪問診療で対応しなければいけない段階となるのです.
 この「フレイル」の時期には,口腔機能の低下も見られます.フレイルは口腔機能の低下の原因にも,結果にもなりえます.この時期にみられる口腔機能の低下は,より重症な摂食機能障害に比較して回復可能な余地を大いに残す領域と考えられ,地域の歯科医院への通院期間中に起こるため,そのトリアージにおいても対応においても,歯科医院におけるかかわりは強く求められるのです.
 折しもこの第2版が上梓される本年は,「口腔機能低下症」という病名が診療報酬において取り上げられ,歯科から「フレイル」を発信できる大きな機会を得た年になりました.この新しい病名は,齲蝕,歯周病,歯の欠損という病名に縛られていた歯科医療が,新たに「口腔機能」という視点で患者に対峙することができることを意味します.
 「口腔機能低下症」が保険病名として挙げられたことの意義は大きく感じる一方で,すべての歯科医師が口腔機能の低下に取り組む責務を持ったと考えます.すなわち,齲蝕や歯周病という疾患に対して歯科医師として取り組むと同様に,口腔機能低下についても責任をもって対応しなければいけないと考えます.
 「平成」という元号の終わりが近い本年は,10年先,20年先から振り返ってみると,歯科医療の大きな転換期であったといえることに,筆者は疑いを持っていません.この,大きな変化の時流に対応していけるように,本書が先生方のお役に立てれば幸いです.
 2018年5月
 菊谷 武

目次

 はじめに
 本書の使い方
 歯科医院におけるオーラルフレイルチェック・オーラルフレイル問診票
 歯科診療報酬における「口腔機能低下症」 考え方と診断基準
 付録動画コンテンツについて
1章 オーラルフレイルを「知る」
 1節 フレイルとサルコペニア-加齢と全身の身体機能低下の関係
 2節 オーラルフレイル-加齢・疾患による口腔機能の変化と運動障害性咀嚼障害
 3節 オーラルフレイルを理解するための摂食嚥下のメカニズムとその低下
 コラム オーラルフレイル,口腔機能の低下に関わるエビデンス
  1章文献
2章 オーラルフレイルを「評価する」 “気づく”ための必須事項
 1節 主訴を読み取る-こんな訴え! 口腔機能低下症かもしれません
  (1)食べこぼし (2)噛みづらい(咀嚼困難感) (3)食事に時間がかかる
  (4)ムセ込むタン(喀痰)がからむ (5)薬が飲みにくい
 2節 高齢者が診療室に来たら,ここをチェックしよう
  (1)入室時の歩行状態をみる (2)顔の表情をみる
  (3)声-「患者の声を聴け!!」 (4)その他のチェックポイント
 コラム 握力測定鼻指鼻試験指輪っかテスト
 3節 口腔内を診てわかること
  (1)唇や頬,舌に咬傷がある
  (2)口または義歯の片側や口蓋部分に食物残渣やプラークが付着している
  (3)舌苔が付着している (4)片側性に歯科疾患が発症する(悪化する)
  (5)診療中にムセる (6)うまくゆすげない
 4節 舌,口唇,頬,軟口蓋の機能評価
  (1)咀嚼機能の評価法 (2)舌の機能評価
  (3)口唇,頬の機能評価 (4)軟口蓋の評価
 5節 診療報酬に基づく口腔機能精密検査
  (1)口腔衛生状態不良の検査 (2)口腔乾燥の検査
  (3)咬合力低下の検査 (4)舌口唇運動機能低下の検査 (5)舌圧測定
  (6)咀嚼機能低下の検査 (7)嚥下機能低下の検査
 6節 口腔機能低下(摂食嚥下障害)のスクリーニング法
  (1)質問紙法による口腔機能のスクリーニング (2)スクリーニングテスト
  (3)機器等を用いた機能検査
 7節 認知面のフレイル
  (1)歯科医院って?-認知症に対する役割
  (2)認知症にみられる口腔の諸問題 (3)歯科医院でできる簡単な検査
  (4)認知面の低下に気づいたら,歯科は何をするのか?
 8節 栄養の基礎と対応
  (1)口腔機能の低下と栄養摂取との関連 (2)栄養アセスメント
  (3)必要栄養量の把握 (4)歯科医院での考え方
  2章文献
3章 オーラルフレイルに「対応する」 チェアサイドの実際,歯科としてできること
 1節 口腔機能低下症に対応するための考え方・症型分類
  (1)口腔機能低下症に対応するための考え方・症型分類
 2節 口腔機能訓練
  (1)咀嚼機能に関わるトレーニング (2)嚥下機能に関わるトレーニング
  (3)唾液腺マッサージ
  コラム 口腔機能のトレーニングになる早口言葉や言葉遊び
 3節 口腔機能低下に合わせた義歯への配慮
  (1)口腔機能を考慮した義歯の設計 (2)舌接触補助床(PAP)
 4節 咀嚼機能を考慮した食事指導
  (1)咀嚼機能と食形態の決定 (2)咀嚼訓練食を利用した食形態決定のフロー
  (3)嚥下,咀嚼機能を考慮した市販食品の選び方,入手法
  (4)嚥下機能を考慮したとろみ付与 (5)嚥下,咀嚼機能を考慮した調理法
 コラム ゲル化剤を使用した全粥ゼリー
  3章文献

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

【著者略歴】
菊谷 武【きくたにたけし】
 日本歯科大学 教授
 同大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長
 同大学院生命歯学研究科 臨床口腔機能学

 1989年   日本歯科大学歯学部附属病院高齢者歯科診療科入局
 2001年10月 同大学附属病院 口腔介護・リハビリテーションセンターセンター長
 2005年 4月 同大学助教授
 2007年 4月 同大学准教授
 2010年 4月 同大学教授
 2010年 6月 同大学院生命歯学研究科臨床口腔機能学教授
 2012年 1月 東京医科大学兼任教授
 2012年10月 日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長

・おもな研究
平成26~28年度厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業)「地域包括ケアにおける摂食嚥下および栄養支援のための評価ツールの開発とその有用性に関する検討」主任研究者

・おもな著書
『絵で見てわかる-認知症「食事の困った!」に答えます』女子栄養大学出版
『絵で見てわかる-入れ歯のお悩み解決』女子栄養大学出版
『「食べる」介護がまるごとわかる本』メディカ出版
『高齢者の口腔機能評価NAVI』医歯薬出版
『基礎から学ぶ口腔ケア』学研
『図解 介護のための口腔ケア』講談社

執筆者の関連書籍を探す場合は下に表示された名前をクリックしてください

菊谷武 著