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別冊「医学のあゆみ」
医療AI技術の現在と未来――できること・できそうなこと・できないこと

定価 4,840円 (本体 4,400円+税10%)
  • 総頁数:96頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2023年9月
  • 注文コード:285720
  • 雑誌コード:20477-9/25

日進月歩で発展する医療AI技術の現在地点を知り,
今後の展望と適用の限界を考察する1冊!

内容紹介

●医療AI技術が社会的注目を集める一方で,さまざまな要素技術がAI という言葉で一括りにされることでその実態がブラックボックスとなり,過度な期待が寄せられてしまうことも多い.
●このような状況のもと,本書では医療AI技術の現在地点を知り,適用可能性と限界を明らかにすることを目的とした.
●医療AIの社会実装には,技術面・法制面・倫理面などあらゆる面からアプローチが必要であるが,その中でも日進月歩で発展する技術面に注目して,最新の知見や情報を紹介している.

序文

はじめに
 大野健太
 深層学習の勃興を始めとする2010年代初頭のAI技術の発展を契機とし,AI技術の医療への適用が世界中で模索されている.わが国でも,薬機法(旧薬事法)改正(2014年),プログラム医療機器実用化促進パッケージ戦略(DASH for SaMD,2020年),プログラム機器変更の審査制度を簡素化するIDATEN制度(2021年)など,医療AI技術を社会実装するための法制面の整備がなされている.
 医薬品開発においても,AI技術に期待が集まっている.たとえば,2020年タンパク質立体構造予測に関する国際的実験であるCritical Assessment of protein Structure Prediction(CASP)において,Alphabet子会社のDeepMindが開発した深層学習ベースの予測アルゴリズムAlphaFold2が他のチームを圧倒する予測精度を達成した.
 医療AI技術が社会的注目を集める一方で,さまざまな要素技術がAIという言葉で一括りにされることでその実態がブラックボックスとなり,過度な期待が寄せられてしまうこともしばしばある.本連載は医療AI技術の現在地点を知り,適用可能性と限界を明らかにすることを目的として企画した.医療AIの社会実装には,技術面・法制面・倫理面などあらゆる面からアプローチが必要である.本連載はそのなかでも日進月歩で発展する技術面に注目した.また,医療AIは情報技術と医療技術の境界領域であるため,双方の専門家に執筆を依頼し,両分野の融合を意識した.本連載が医療AIの発展に貢献すれば望外の喜びである.
 本連載の企画に際し,理化学研究所清田純氏,東京大学佐藤一誠氏,株式会社ヒューマノーム研究所瀬々潤氏にご助言いただいた.この場を借りて御礼を申し上げる.

目次

 はじめに(大野健太)
1.医療AI・深層学習技術の病理画像への応用
 (越智三枝子・河村大輔)
 Keywords AI,深層学習,Whole Slide Image(WSI),intelligence augmentation(IA)
2.医療へのレディオミクスAIの貢献
 (有村秀孝・廣瀬貴章・兒玉拓巳・古田凜太郎)
 Keywords レディオミクス,治療法選択,悪性度予測,予後予測,医療AI
3.画像認識技術の近年の動向
 (片岡裕雄)
 Keywords 画像認識,AI,深層学習
4.診療テキストを構造化するための症例報告テキストコーパス
 (河添悦昌・篠原恵美子)
 Keywords 自然言語処理(NLP),診療記録,症例報告,テキストコーパス
5.医療時系列データへのAI応用
 (清田 純)
 Keywords 時系列,RNN,Transformer,PhysioNet
6.医療AI・機械学習技術のシークエンスデータ解析への応用
 (山口 類・張 耀中・井元清哉)
 Keywords シークエンスデータ,次世代シークエンサー(NGS),人工知能(AI),機械学習(ML),深層学習(DL)
7.公共シークエンスレポジトリを用いた大規模トランスクリプトーム解析からの知識発見
 (白石友一・岡田 愛)
 Keywords トランスクリプトーム解析,スプライシング異常,ビッグデータ解析,クラウド
8.因果推論・機械学習の疫学応用
 (井上浩輔・篠崎智大)
 Keywords 因果推論,機械学習,疫学,TMLE,効果の異質性,因果フォレスト
9.画像診断AIシステム―外傷全身CTを例に
 (岡田直己)
 Keywords 画像診断支援,機械学習,人工知能(AI),外傷全身CT
10.AI問診で実現する医療現場の働き方改革
 (阿部吉倫)
 Keywords AI問診,タスク・シフティング,医師の働き方改革,

 Side Memo
  病理組織画像(WSI)のAI学習
  Stain normalizationとstain augmentation

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大野健太 編