やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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医学のあゆみ
279巻6号
宇宙生命科学の進歩と医学応用への展望
11月第1土曜特集

発行時参考価格 2,600円
  • 総頁数:144頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2021年11月
  • 注文コード:927906
  • 雑誌コード:20471-11/6

内容紹介

・人類がふたたび月を目指すアルテミス計画や,民間企業による本格的な宇宙輸送の時代のはじまり,プロ宇宙飛行士が搭乗しないはじめての民間人による宇宙旅行など,今,宇宙開発と利用は新たなフェーズに入りつつある.
・さまざまなメディアでも紹介されるロケットなどハードウェアの開発とともに,地球の低軌道を離れた有人探査や宇宙産業の基礎となる,医学的な視点からの安全・快適の重要性も一般に認識されつつある.
・国際宇宙ステーションでの宇宙飛行士の長期滞在と実験機器の充実とともに,宇宙医学・生命科学研究は,宇宙飛行士やモデル生物を対象として宇宙環境応答の分子メカニズムを探る,より系統的な研究へと発展している.

目次

 はじめに 村谷匡史
総論
 人類の宇宙進出と生命科学の重要性−地球低軌道・月・火星有人飛行計画 古川 聡
 重力環境と生理機能 森田啓之
 深宇宙での宇宙放射線リスク管理のための研究 橋昭久
 国際宇宙ステーションにおける生物を対象とした研究と実験環境 白川正輝
宇宙環境に関連した各研究対象と最新の知見
 宇宙滞在によるマウス骨格筋の可塑的変化に着目した新規遺伝子の発見 林 卓杜・他
 重力ゲートウェイ反射をもとにした宇宙実験の実施 石井明日香・他
 宇宙環境による免疫システムの擾乱 秋山泰身・他
 感染防御のための宇宙生命科学研究:次世代の有人宇宙飛行に向けて 暮地本宙己
 有人宇宙探査と人工冬眠 櫻井 武
 宇宙居住環境における環境微生物 一條知昭
 宇宙におけるヒト臓器創出研究の最新動向 田所友美・谷口英樹
 宇宙環境における生物リスク評価のためのDNA損傷検出デバイス 中村麻子・橋健太
 宇宙に耐える極限生物から切り拓く新たな放射線ストレス防衛機構の解明 國枝武和
 宇宙生命科学研究におけるオミックス解析の標準化・自動化と国際連携 Lindsay Rutter・村谷匡史
医学応用と今後の展望
 宇宙マウス実験からヒト健康・長寿研究への還元を目指して 鈴木隆史・山本雅之
 月・火星探査に向けた閉鎖空間に長期に滞在する宇宙飛行士のストレスマネジメント 道喜将太郎・松崎一葉
 リキッドバイオプシー解析を介したモデル生物研究成果のヒトへの投射 村谷匡史
 宇宙医学と地上医療のリンク−遠隔医療,ロボット支援腹腔鏡下手術,遠心人工重力 岩ア賢一
 国際宇宙ステーションにおける日本人宇宙飛行士の健康管理と今後の課題 三丸敦洋
 日本の有人宇宙開発と宇宙生物科学研究 二川 健

 次号の特集予告

 サイドメモ
  国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在生活
  微小重力
  地上で重力を変える方法
  国際宇宙ステーション(ISS)
  微小重力
  筋線維のタイプ
  Gene ontology(GO)エンリッチメント解析
  One World, One Health
  リン酸化ヒストンH2AX(γ−H2AX)
  乾眠(anhydrobiosis)
  オミックス解析
  生命科学の“共通言語”としての遺伝子名とオントロジー
  リキッドバイオプシー解析
  細胞外小胞(EV),エクソソーム
  宇宙飛行士のSNSの活用
  名称の表記方法
  通信遅延時間
  宇宙空間の特性
  アームストロング・ライン(Armstrong Line)