医学のあゆみ
287巻7号
肺癌に対する薬物治療の最前線
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2023年11月
- 注文コード:928707
- 雑誌コード:20473-11/18
内容紹介
・コロナ禍のなかにあっても肺癌治療の進歩は着実に続いている.免疫チェックポイント阻害薬治療が悪性黒色腫に続いて2015年12月に非小細胞肺癌に適応となり,その後,多くの臓器癌に適応が広がっていった.
・2004年に,ドライバー遺伝子変異EGFRが肺癌において発見されて以来,分子標的薬治療が他臓器癌に先がけて肺癌において開発され,個別化治療のトップランナーとして肺癌分子標的薬治療の進歩が続いている.
・肺癌において免疫療法と分子標的薬治療の適応患者が異なり,両治療の棲み分けがおおまかにできている.肺癌では免疫療法の適応が広く,効果的であり,免疫療法の分野でも癌診療をリードしていくことを期待している.
目次
はじめに(前門戸 任)
ドライバー遺伝子変異に応じた分子標的療法と耐性機構(片山量平)
癌微少環境と免疫療法耐性化(小山正平)
免疫療法耐性とVEGF阻害による克服(大橋圭明・他)
小細胞肺癌の分子サブタイプ(猶木克彦)
パラダイムシフトを迎えた肺癌の周術期治療─最新のエビデンス(鮫島譲司・坪井正博)
切除不能III期非小細胞肺癌の治療(森川 昇・釼持広知)
IV期非小細胞肺癌におけるドライバー遺伝子変異陰性例での治療戦略(中西健太郎・倉田宝保)
ドライバー遺伝子変異陽性非小細胞肺癌に対する分子標的治療の現状と展望(渡部 聡)
進展型・再発肺小細胞癌の治療展望と免疫療法の進化(田村賢太郎・後藤 悌)
高齢進行非小細胞肺癌患者に対する薬物療法と高齢者機能評価(中島和寿・津端由佳里)
連載
医療システムの質・効率・公正─医療経済学の新たな展開(16)
医師偏在と医師確保計画(小池創一)
遺伝カウンセリング─その価値と今後(6)
遺伝カウンセリングとわが国の医療制度(甲畑宏子)
TOPICS
再生医学 剣山式バイオ3Dプリンタ─安全な再生医療を目指して(樫本翔平・他)
放射線医学 2層検出器をもつスペクトラルCTが臨床にもたらすインパクト(船橋伸禎・他)
FORUM
世界の食生活(5) 台湾原住民族の食と変化(野林厚志)
数理で理解する発がん(5) ベイズ更新とベイズ統計(中林 潤)
次号の特集予告
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