医学のあゆみ
283巻13号
クライオ電顕が解き明かす神経変性疾患のメカニズム
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2022年12月
- 注文コード:928313
- 雑誌コード:20474-12/24
内容紹介
・近年,クライオ電子顕微鏡解析の技術革新により,患者脳内に蓄積する異常タンパク質の構造が次々と解明される時代となった.
・本特集は,クライオ電顕解析の原理と現状,タウ,αシヌクレイン,アミロイドβ,TDP-43,TMEM106Bの構造,疾患脳ごとに蓄積するタンパク質の種類や構造がどう異なるのか,病理,病態形成の観点から執筆していただく.
・また,クライオ電顕による構造解明の応用として最も期待される診断薬や創薬の開発へのトピックスにも言及することとした.今後発展が期待されるトモグラフィについても記述していただく.
目次
はじめに 長谷川成人
クライオ電顕の原理と日本の現状 岩崎憲治
タウ線維構造に基づいたタウオパチーの疾患分類 樽谷愛理・長谷川成人
シヌクレイノパチー線維の構造 Cesar Aguirre・他
Aβ線維の構造 富田泰輔
ALS患者脳に蓄積するTDP-43線維の構造 長谷川成人
クライオ電顕解析でみつかった新規アミロイドTMEM106Bの役割 鈴木宏昌
構造をもとにしたタウPETプローブ開発 佐原成彦・他
クライオ電子線トモグラフィ法を用いた神経変性疾患の病態解明 樽谷愛理・Ruben Fernandez-Busnadiego
連載
人工臓器の最前線(16)
アフェレシス療法:最近の進歩 服部憲幸
医療DX─進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識(5)
医療機関のサイバーセキュリティ・マネジメント 坂口一樹
TOPICS
麻酔科学 周術期アナフィラキシーと好塩基球活性化試験 高澤知規
免疫学 B細胞由来のGABAは抗腫瘍免疫を抑制する 章 白浩
FORUM
古代人のゲノム解析と人類の進化─2022年ノーベル生理学・医学賞によせて 瀬口典子
新たな機能性分子を合成する手法“クリックケミストリー”─2022年ノーベル化学賞によせて 清川慎介・他
グローバルヘルスの現場力(13) HIV母子感染─生き延びた青年たちがともに切り開く人生 大川純代
医療MaaS─医療と移動の押韻(3) 寒立馬さんたちへ 横山優二
※「医療AI技術の現在と未来─できること・できそうなこと・できないこと」は休載です.
次号の特集予告
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