患者さんの信頼を高める漢方処方
臨床歯科医のためのわかりやすく引きやすい漢方処方ハンドブック
内容紹介
●口内炎,口腔乾燥症,味覚異常,口臭,舌痛症,顎関節症,抜歯処置,歯周疾患,口腔癌などにおいて,漢方処方だからこそ効を奏する症例が多くあります.漢方処方は,患者さんの多様な要求に応じた幅広い診療を可能とします.
●疾患編では,漢方処方の対象となる口腔内疾患ごとに「漢方薬の選択」「口腔内疾患への漢方処方フローチャート」「使用する生薬の作用表」を掲載し,やさしく解説.
●すべての方剤,生薬名にルビを振った,読みやすく,わかりやすい,引きやすい「臨床歯科医のための漢方処方入門ハンドブック」! ぜひクリニックで,チェアサイドで漢方薬をご活用ください.
「口腔漢方医学の入門書として最適」
推薦の辞より抜粋
本書には口腔疾患に対して漢方薬を用いた治療法が簡潔,明瞭に書かれている.口腔疾患に対する本格的な漢方医学の入門書である.また,著者である両先生が長年の臨床経験と口腔疾患に関する最新の文献を収集し,EBMを伴った最新の力作でもある.おそらく,医師と歯科医師の共著による漢方の専門書は初めてのことと思う.本書が,医師と歯科医師が連携をとり,最新の東洋医学(漢方医学)の普遍化,標準化への新たな第一歩となることを心より期待する.
(日本東洋医学会理事・愛知学院大学教授 佐藤祐造)
東洋医学の基本的な考え方の中には,断片化され孤立化した“歯科”という捉え方はなく,口腔はあくまで全身(全体)と有機的に関連する“動的領域”とみる.このたび歯科薬理学の教授という立場から王宝禮先生が,医師の王龍三先生と共著で口腔領域の漢方入門書を発刊する運びとなった.まさに時宜を得た快挙として本書の推薦をさせていただきたいと思う.歯科・口腔領域への具体的な漢方療法の考え方および治療法がわかりやすく,丁寧簡潔に書かれている.
(日本歯科東洋医学会前会長・オカムラ歯科医院院長 岡村興一)
目次
漢方医学とは
漢方薬とは
漢方薬の正体
「証」の概念
漢方診療の進め方
本書による漢方投薬法
漢方薬投与方法の実際
漢方の副作用と相互作用
疾患編 漢方処方
口内炎への漢方処方
口腔乾燥症への漢方処方
味覚異常への漢方処方
口臭への漢方処方
舌痛症への漢方処方
顎関節症への漢方処方
抜歯処置に使用する漢方処方
歯周疾患への漢方処方
口腔癌への漢方処方
使用方剤一覧
生薬成分表
COLUMN
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
1960年 大阪府生まれ
1986年 北海道医療大学歯学部卒業後,北海道大学歯学博士,北海道大学歯学部予防歯科学講座助手
1992年から1994年まで米国フロリダ大学歯学部口腔生物学講座研究員,帰国後,大阪歯科大学薬理学講座講師,助教授を経て,2002年松本歯科大学教授 現在に至る
日本薬理学会評議員,日本歯科薬物療法学会評議員,日本歯科基礎医学会評議員,日本歯周病学会評議員
王 龍三(医師・王医院院長)
1928年 中国生まれ
1955年 京都大学医学部大学院卒業後,京都大学医学博士,京都大学医学部附属病院研修,医学研究所北野病院外科を経て,
1966年 王医院開業,現在に至る
日本内科学会認定医,日本漢方医学会専門医