内容紹介
●大学病院医師としての安定した職を捨て,米国留学に挑戦し,Harvard大学でPIとして研究室運営まで行った著者が,いまあらためて研究留学とはなんなのかという問いを起点に,研究者の生存戦略,グローバル人材育成から,STAP騒動にみる“ネタのベタ化”問題まで,幅広いトピックを展開する.
●これから留学したいと考えている若手と,若手に留学を勧めたいシニア,両者必読の一冊!
評者:岩田健太郎(神戸大学大学院医学系研究科感染治療学分野)
優雅な留学が最高の復讐である という本を献本いただいた。感謝。で、読んで考えたこと。
本書はタイトルからして奇妙である。で、いきなり1章から「留学はするな」である。奇妙な本だ。
本書が述べるように、我々の言葉にはベタ、ネタ、メタがある。ベタなコンテンツと、表面上のコンテンツの背後に隠れたネタ、そして更に見えないところにあるメタなところである…続きを読む
書評:新研修制度時代の実存主義的留学論
評者:広田喜一(関西医科大学医学部麻酔科学講座)
島岡要先生が「優雅な留学が最高の復讐である」を出版されました。
副題は「若者に留学をすすめる大人に知ってほしい大切なこと」。 タイトルからして異化効果抜群です。
「大人」向けのはずなのですがとにかく表紙を読んだら手にとって内容を確かめたいという衝動に「若者」を駆り立てます。…続きを読む
書評
評者:安田 圭(ボストン大学医学部)
『優雅な留学が最高の復讐である Living WellAbroad Is the Best Revenge』は,島岡 要先生が留学についてmeta−analysis をした本である.Wikipedia によると,Meta−analysis とは「複数の研究の結果を統合し,より高い見地から分析すること,またはそのための手法や統計解析のことである」を意味する.本書ではマクロ的には日本が生き残るための国家戦略としての“グローバル化”(島岡先生によると日本はグローバルされる側らしい)が議論され,ミクロ的には個人としての“留学”が議論されている.ここでは,書評というよりは私が本書を読んで得たインスピレーションを書くことにする.…続きを読む
本書のパンフレットはこちら(PDFファイル 約904KB)
目次
第2章 やりたいことのない「普通」のあなたに留学を勧める理由
第3章 留学というプロジェクト
第4章 生存戦略としての留学
第5章 Let It Goの罠と留学
第6章 「グローバル化」という中空構造
第7章 大人が「グローバル人材育成」に貢献できること
第8章 大学教師はじまりの物語
第9章 「脳トレ」としての英語─英語で頭を鍛えて賢く長生きする
第10章 なぜわれわれは若者に留学を勧めるのか
対談編
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島岡要 著