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歯科医師と理学療法士による
歯科で行う顎関節症の運動療法

島田淳 編著/遠藤優・古泉貴章 著
定価 7,920円 (本体 7,200円+税10%)
  • 総頁数:84頁 / カラー
  • 判型:A4判変
  • 発行年月:2025年7月
  • ISBN978-4-263-46189-1
  • 注文コード:461890

顎関節症運動療法のすすめ
-顎関節を運動器として捉えて,顎関節症を歯科で治療する

内容紹介

・顎関節を運動器として捉え,適切な運動療法を行うことは顎関節症発症の回避,早期の回復,そして慢性化の防止に有効です.
・本書は歯科医師と理学療法士による,歯科における顎関節症への運動療法を概説した書籍です.
・本書とともに患者さんの病態にあった運動療法を築き,顎関節症への取り組みを進めていきましょう.

序文

顎関節症運動療法のすすめ
 顎関節症は,基本的に運動器の機能障害であり,欧米では,歯科医師,理学療法士,心理士といった多職種が協働している.日本では保険制度の問題もあり,整形外科でも顎関節症を扱っていないため,理学療法士も顎関節症を学ぶ機会はほぼない.一方,歯科では運動器を上下歯列の接触(咬合)を中心に考えているため,歯科医師の多くが臨床において顎関節,咀嚼筋,咬合を総合的に捉えているとは言いがたい.このように考えると,顎関節症は医科と歯科を結ぶ重要なピースとなっているのではないかと感じている.
 人の身体は,大変許容性が高く,通常の歯科的な対応で問題が生じることは少ないのであるが,筆者のところに来院した難治性となっている症例をみると,病態についての説明はされず,口腔内装置や,噛みしめないように指導するだけといった対応をされてきたものが多い.もし歯科医師に運動器,運動療法の知識が少しでもあれば,発症の回避,早期の回復,そして慢性化が防げたのではないかと考えると,歯科医師が運動器への対応を知ることは喫緊の課題である.
 今回,海外で研修するなど勉強を重ね,理学療法士に顎関節症を啓発している理学療法士の古泉貴章先生,理学療法士としてリハビリを行っていくなかで顎関節への興味から歯科医師となり,現在,両方のライセンスをもち歯科開業医として臨床を行っている遠藤優先生と出会い,歯科医師にも理学療法士にも有用な顎関節症の運動療法の書籍が必要であることを実感し,一緒に本書を上梓することができた.
 本書は,やや難しい部分もあると思うが,運動療法を行ううえで必要なことは医療者が基本的知識をもとに,施術による患者さんの反応をみながら,自分のやり方を確立していくことにある.本書のどの手技も,そのような過程のなかでできたものである.
 まず患者さんの話を聞き,病態を確認し,患者さんと一緒に病態にあった運動療法をつくっていく.この過程が患者さんのアドヒアランスを高め,信頼関係を深めるとともに,医療者の成長につながり,これがまた次の患者さんに活かされていく.このように考え診療していくと,きっと臨床が楽しくなるはずである.
 ぜひ,患者さんと一緒に自分の運動療法を確立していただきたい.
 2025年6月 島田 淳

目次

CHAPTER 01 基礎知識
 顎関節症の考え方
 顎関節症と口腔機能そして姿勢
 顎関節症と運動療法
 顎関節症治療の流れ
CHAPTER 02 診察・検査
 医療面接によるリスク因子の把握
 運動機能の評価
 関節可動域評価のための顎関節の知識
 顎関節症検査
 関節可動域の評価
 触診・圧痛検査
 口腔機能検査
 口腔内所見
 咬合検査
 画像検査
CHAPTER 03 病態診断と治療法
 顎関節症の病態分類
 治療を行うポイント
 顎関節症の治療
CHAPTER 04 リスク因子の管理
 疾患教育と病態説明
 守るセルフケア
CHAPTER 05 運動療法の実際
 運動療法を行うにあたって
 物理療法
 マッサージ
 モビライゼーション
 運動療法
CHAPTER 06 咬合と顎関節症
CHAPTER 07 まとめ
 運動療法を行う流れ
 運動療法の選択と指導

 付録
  顎関節症の診察・検査票【初診用】
  質問票【初診用】

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

島田 淳【しまだあつし】
 1987年 日本大学歯学部卒業
 1991年 日本大学大学院歯学研究科(補綴学専攻)修了
 1995年 日本大学助手(補綴学教室局部床義歯学講座)
 1999年 東京歯科大学講師(スポーツ歯学研究室)
 2005年 医療法人社団グリーンデンタルクリニック 理事長
 2005年 東京歯科大学非常勤講師(スポーツ歯学研究室)
 2008年 神奈川歯科大学非常勤講師(かみあわせリエゾン診療科)
 2017年 神奈川歯科大学臨床教授(包括的咬合機能回復外来)
 2020年 神奈川歯科大学特任教授(包括的咬合機能回復外来)
 2023年 特定非営利活動法人日本・アジア口腔保健支援機構(JAOS)副理事長
 2024年 日本大学歯学部総合歯科学分野 非常勤講師
 2025年 日本大学歯学部付属病院 臨床教授
 日本顎関節学会常任理事,専門医,指導医
 口腔顔面痛学会評議員,専門医,指導医
 補綴歯科専門医(日本歯科専門医機構認定)指導医

遠藤 優【えんどうまさる】
 1991年 都立医療技術短期大学大学(現:東京都立大学)理学療法学科卒業
 1991年 昭和医科大学藤が丘リハビリテーション病院入職
 1999年 東京理科大学工学部第二部経営工学科卒業
 2004年 昭和医科大学歯学部卒業
 2009年 西小岩歯科クリニック開業(東京都江戸川区)
 文京学院大学非常勤講師(理学療法学科)
 東京都立大学客員教授(人間健康科学研究科理学療法科学域)

古泉貴章【こいずみたかあき】
 2008年 千葉医療福祉専門学校卒業
 2008年 医療法人社団メディアクア加藤大介クリニック入職(~2024年)
 2017年 文京学院大学大学院保健医療科学研究科修了 修士号取得
 2020年 顎関節リハビリ研究会 設立・代表
 2022年 千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学
 2024年 顎関節ケアラボ開設
 理学療法士(保健科学修士)
 顎関節症国際診断基準DC/TMD認定
 メンタル・サポート医療人
 口腔機能支援士(日本口腔機能発達学会)

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