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28巻6号 2019年6月号
特集 地域包括ケア病棟におけるリハビリテーション展開
特集にあたって
 地域包括ケア病棟は,急性期医療を経過した患者および在宅において療養を行っている患者等の受入れ,ならびに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有し,地域包括ケアシステムを支える役割を担う病棟または病室とされている.2014年の診療報酬改定で新設されて以来,2,000を超える病院より届け出があり,地域包括ケア病棟協会には482の医療機関が所属するようになった(2019年4月15日現在).ところで,地域包括ケア病棟はどうして「地域包括ケア病棟」とよばれるのであろうか.救急で重症患者を地域から受け入れる集中治療室や7対1看護配置の急性期一般病棟,そして回復期リハビリテーション(以下リハ)病棟も地域包括ケアシステムを支える重要な医療資源であることに変わりはないのに.いいかえれば,一般病棟や回復期リハ病棟等の従来からある病棟のみでは,どうして地域包括ケアシステムを支える入院医療として完結しないのであろうか.
 地域包括ケアシステムの目的が,「住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるようになること」とされているように,自分らしい暮らしを実現するための自立支援は,システムの中核である.地域包括ケア病棟においても,自立支援は理念の重要な柱の1つであり,その手段としてのリハは極めて重要視されている.一方で,自分らしい暮らしの概念や,その支え方には地域性があるため,「地域の実情に応じた取り組みを進めることが重要」とされている.しかし,それは潤沢な財源のもと,全国一律の基準でシステム構築することが困難であることが理由の1つであることは,疑う余地がない.それぞれの地域の特性に合わせた,最善の効率性を模索することが求められており,この模索はまさに現在進行形である.
 地域包括ケア病棟の運営においても同様で,地域の実情に応じた効率のよい取り組みが求められ,リハ料は摂食機能療法を除いて包括算定となる.このことは,「地域包括ケア病棟への入棟は,在宅復帰支援は必要だがリハ医療を必要としない患者が優先」という解釈(誤解?)を一部で生じさせることにつながっていると思われ,回復期リハ病棟との役割の違いも合わせて,特にポストアキュートをメイン機能としている地域包括ケア病棟と急性期病棟との連携において,現場を混乱させる原因にもなっていると感じる.そのような背景がある中で,地域包括ケア病棟の理念と役割を今一度整理してもらうこと,基軸機能である在宅復帰支援を,在宅復帰にかかわる担当職員の立場から解説してもらうこと,さらに,実際の現場におけるリハ展開を紹介してもらうことが,とても有意義であると考えこの特集を企画した.リハ料が包括されるからこそ,個別対応で20分1単位をベースとする従来型の疾患別リハに縛られない自由度があり,その施設や地域の実情に対応したリハを展開できる可能性が広がると感じていただければ,企画者としての冥利に尽きるものである.
目 次
地域包括ケアシステムにおける地域包括ケア病棟の位置づけ  仲井培雄
地域包括ケア病棟における退院支援  田渕典子
松山リハビリテーション病院における地域包括ケア病棟でのリハビリテーション  木戸保秀
認知症に特化した地域包括ケア病棟における身体拘束ゼロでのリハビリテーション  田中志子,安原千亜希・他
ポストアキュート連携型病院におけるリハビリテーション展開  戸田爲久
連載
巻頭カラー  脳画像診断の進歩 
6.脳血流SPECT画像  中川原譲二 
ニューカマー リハ科専門医 
  岩間洋亮 
障害者施設等一般病棟の現状と課題 
3.神奈川リハビリテーション病院の場合  立花佳枝,横山修 
リハビリテーション医療が支える障がい者スポーツ―現状と課題 
12.障害者がスポーツと出合う場作りの例
12.埼玉県総合リハビリテーションセンターでの取り組み  常見恭子 
急性期リハビリテーションの実際─なにを、いつ、どのように 
4. 多発性筋炎・皮膚筋炎  染矢富士子,麦井直樹・他 
「地域づくり」を学ぼう! 
5.「大東元気でまっせ体操」を通じた高齢者のコミュニティづくり  逢坂伸子 
現場で生かせるExcelシート付き! リハビリテーション自主トレーニング指導 
9.呼吸器疾患─COPDの自主トレーニング  河野純子 
包括的リハビリテーション医療の構成要素としての栄養療法―リハビリテーション科医が知っておくべき基本知識 
10.痛風,高尿酸血症と栄養指導  谷口敦夫 
心に残ったできごと―リハビリテーション科の現場から 
なぜリハビリテーションの道を志したのか,どのようなリハビリテーション科医を目指してきたのか  間嶋満 

学会報告 
第20回 日本リハビリテーション連携科学学会大会  佐藤広之
臨床研究 
脊髄小脳失調症31型(SCA31)の集中リハビリテーション入院期間の検討  榊原聡子,松田直美・他
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地域包括ケア病棟におけるリハビリテーション展開
28巻6号 2019年6月15日
月刊(B5判,100頁)
定価 2,640円(本体 2,400円+税10%)
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雑誌コード:03297-06
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