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25巻1号 2016年1月号
特集 ROBOTICS−生活支援ロボットはリハビリテーション・臨床現場で活躍できるか
特集にあたって
 Robot は,チェコの作家Karel Capek の1920 年の演劇Rossum’s Universal Robotsに用いられたのが最初で,チェコ語の労働(強制的な)を意味するrobota からの造語だそうである.鉄腕アトム,鉄人28 号,ドラえもん,コロ助等ロボットに子どもの頃から親しんできた日本人は,ただ労働を押し付けるのではなく,ロボットとの人間的な触れ合いをも大切にする世界でも珍しいロボット大好き国民であるらしい.
 本特集でも取り上げている,ロボット革命実現会議が2015 年1 月23 日に発表した「ロボット新戦略Japan’s Robot Strategy」は政府・産業界が現代の日本の社会状況・産業状況をどのようにとらえ,今後どのような社会を目指しているのか,われわれの身の回りでこれからどのような生活の変化が生じてくるのかを認識するうえで目を通しておくべき資料である.内閣府・経済産業省のHP で情報は公開されているが,われわれの生活への影響の大きさに比べてメディアに登場する頻度は少ないように感じる.
 この報告では,産業用ロボットの出荷額(2012 年時点で3,400 億円),稼働台数(同約30 万台)において世界第1 位の地位を維持しているロボット大国日本であるが,少子高齢化や大規模災害の増加,産業構造の変化と製造産業の競争力の低下等の国内的課題と,欧米・中国におけるロボット開発の推進という世界的潮流の中で,ロボット大国の地位が脅かされつつあるという危機感のもと,世界のロボットイノベーション拠点,世界一のロボット利活用社会,世界をリードするロボット新時代への戦略を3 本柱として,さまざまな分野で目的実現のための方策を提言している.
 2015 年度のロボット関連予算概算要求が160 億円であったのに対し,2016 年度概算要求が294 億円であることからも国家的な戦略として本腰を入れていることが読み取れる.予算案の分野ごとの割り振りをみると経済産業省,農林水産省,文部科学省,国土交通省,総務省,厚生労働省とさまざまな省庁で事業が企画されており,リハビリテーション(以下リハ)関連の事業としては,経済産業省関係のロボット介護機器開発・導入促進事業,未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業,厚生労働省関係の福祉用具・介護ロボット実用化支援事業,介護ロボット開発加速化事業,次世代医療機器審査指導等整備事業,革新的医療機器相談承認申請支援事業,障害者自立支援機器等開発促進事業がある.
 2010 年ロボット産業将来市場調査(経済産業省・New Energy and Industrial Technology Development Organization;NEDO)によれば,2012 年に0.9 兆円だった国内ロボット市場は2035 年までに9.7 兆円の市場になり,2020 年には非製造分野(サービスロボット)の構成比率が,製造分野(産業ロボット)を逆転すると予測されている.
 本特集は2015 年11 月に横浜で開催された第31 回日本義肢装具学会学術大会におけるパネルディスカッションをもとにしたものである.義肢・装具・支援機器を利用し,障害を持つ方の自立度を高め,介護者の負担を軽減し,生活を豊かにすることはリハの重要な方策であり, リハの現場は, ロボット新戦略が最も身近に感じられる分野であろう.
 2016 年のスタートを飾る未来志向の特集となったことを喜ぶとともに,夢のある技術開発・取り組みを紹介いただいた筆者の方々に深謝いたします.(編集委員会)
目 次
福祉用具・介護ロボットの開発普及に向けた施策の動向  五島清国 詳細
医療・リハビリテーション・介護現場での取り組み
@人間装着型ロボット  陳隆明 詳細
A脊髄障害の臨床現場での取り組み  横山修,山上大亮・他 詳細
Bリハビリテーションセンターにおける介護ロボットの開発・導入の取り組み  横井剛 詳細
C高齢者の健康長寿を実現するためのロボット  近藤和泉,大沢愛子・他 詳細
コラム「車いすユーザーが期待する生活支援ロボット」  鈴木ひとみ 詳細
新連載
カラー/目で見るシリーズ  動画で見る リハビリテーションロボットの臨床応用の実際 
1.外骨格型ロボット装具−ReWalkTM  和田太 
再生医療の進歩と臨床応用 
1.細胞シート工学による組織再生技術の臨床応用と今後の展開  高橋宏信,清水達也 
骨折リエゾンサービスでのリハビリテーション 
1. 骨折リエゾンサービス(FLS)とは  萩野浩 
地域医療の最前線! リハ科クリニック7days 
みずのリハビリクリニック(愛知県名古屋市)  水野雅康 
連載
ニューカマー リハ科専門医 
  秋山菜奈絵 
受験者のための リハビリテーション科専門医・認定臨床医試験対策 
12.悪性腫瘍  田沼明 
リハ医・リハスタッフのための心臓外科手術後のリハビリテーション実践講座 
5.冠動脈バイパス術後患者のリハビリテーション―エビデンスを中心に  折口秀樹 
他科で役立つ こんな時のリハ処方 
29.神経内科−神経筋疾患患者のコミュニケーション手段確保のためのリハ処方  井上貴美子 
リハ研究の進め方・まとめ方―これから始める人と今さら聞けない人のために 
I章 計画と実施―研究計画の立案から研究費獲得,実施まで
7.産学連携って?―企業との共同研究  井上薫 
リハビリテーション用語の起源を訪ねる 
Parkinson disease  武田克彦 
歴史への誘惑 
第25回 身体障害者福祉法制定の項  江藤文夫 

学会報告 
日本転倒予防学会 第2回学術集会  鈴木みずえ
臨床経験 
脳卒中後両下肢の内反・尖足に対してボツリヌス療法を実施しADLの拡大が図れた1例  原貴敏安保雅博・他
ROBOTICS
25巻1号 2016年1月15日
月刊(B5判,100頁)
発行時参考価格 2,400円
注文コード:082501
雑誌コード:03297-01
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江藤文夫・上月正博・植木純・牧田茂 編
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