医学のあゆみ
271巻2号
腫瘍免疫研究の最近の進歩
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2019年10月
- 注文コード:927102
- 雑誌コード:20472-10/12
内容紹介
・近年,CD8+T細胞を主要エフェクター細胞とする免疫療法は,複数のがん種で標準治療抵抗性の進行がんに対しても持続的な腫瘍縮小効果を示す症例があることが明らかになった.
・腫瘍免疫学の進歩は,臨床的には,治療効果予測や治療法選択のためのバイオマーカーの同定や複合がん免疫療法における治療標的の同定など,新しい個別化・複合がん免疫療法の開発につながる.
・本特集では,それぞれの分野の第一線の研究者により,腫瘍免疫学の最新知見と今後の展望について議論していただく.さらなる腫瘍免疫学とがん免疫療法の発展に向けて,読者の今後の活躍に期待したい.
目次
はじめに 河上 裕
がん免疫応答の多角的・総合的評価−Immunogram 解析と今後の展望 串原義啓・垣見和宏
遺伝子変異由来ネオアンチゲンを標的とした特異的免疫療法 紅露 拓・笹田哲朗
免疫チェックポイント阻害薬の効果に影響を与えるゲノム異常 片岡圭亮
シングルセル解析による抗腫瘍免疫応答の解明 大多茂樹・河上 裕
免疫代謝とがん免疫治療 波多江龍亮・茶本健司
腸内細菌叢とがん免疫応答 福岡聖大・西川博嘉
遺伝子改変T 細胞を用いた養子免疫療法 後藤駿介・玉田耕治
連載
医学・医療におけるシミュレータの進歩と普及(32)(最終回)
内視鏡手術シミュレータ 長尾吉泰・他
健康寿命延伸に寄与する体力医学(20)(最終回)
身体活動促進のポピュレーション戦略−エビデンスとその実際 鎌田真光
地域医療の将来展望(5)
地域医療にかかわる医師育成−多様なニーズに対応できる柔軟な医師育成 松村正巳
TOPICS
腎臓内科学 KAT5 を介したポドサイトDNA 修復と慢性腎臓病(CKD) 林 香
免疫学 再生免疫療法の実用化に向けて−iPS 細胞から抗がんキラーT 細胞を産生する 南川淳隆・金子 新
神経内科学 特定の虫歯菌(Cnm 陽性ミュータンス菌)を保有する人は脳出血リスクが上昇する 猪原匡史
FORUM
後期高齢者医療保険による保健事業に関する分析−S 県後期高齢者医療広域連合の健康診査への取り組み 里村一成
パリから見えるこの世界(84) 哲学者ミシェル・セール,あるいは「橋を架ける」ということ 矢倉英隆
次号の特集予告
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