医学のあゆみ
270巻8号
ファイトケミカルの最前線
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2019年8月
- 注文コード:927008
- 雑誌コード:20474-8/24
内容紹介
・ファイトケミカル(植物化学成分)は,長い進化の過程で動かないという選択をした植物がその生存戦略の結果として生産し,植物の種や属に特異的で大きな化学的多様性を有する.
・これらのファイトケミカルが持つ特異的な生物活性は,しばしば生薬や漢方の有効成分,医薬品のリード化合物,健康機能を有する食品の成分として,われわれ人間の疾病治療や予防,健康維持や増進に大きく貢献している.
・本特集では,このファイトケミカル研究の最前線について,基礎研究から開発研究,医薬品の規制,副作用,健康機能食品,臨床応用まで幅広いトピックスを取り上げる.
目次
はじめに 斉藤和季
複雑系成分からなる生薬・漢方製剤の臨床応用 袴塚高志
抗がん剤カンプトテシンに対するがん細胞と生産植物の分子耐性機構 山崎真巳
認知機能を制御するファイトケミカル 東田千尋・楊 熙蒙
緑茶の健康機能性とそれを活用した機能性表示食品開発 山本(前田)万里
植物含硫化合物の健康機能性 吉本尚子
甘草の副作用,偽アルドステロン症の真の原因物質の探索 牧野利明
漢方薬の科学的理解に向けたメタボロミクスの活用 大渕勝也
臨床研究によるファイトケミカルの機能性開発−睡眠改善素材の開発 立ア 仁
連載
医学・医療におけるシミュレータの進歩と普及(28)
古くて新しいシミュレーション教育:ウエットラボ 渡辺弘之
健康寿命延伸に寄与する体力医学(16)
加齢に伴う認知機能低下に及ぼす身体活動の影響およびそのメカニズム 木田哲夫
【NEW】地域医療の将来展望
はじめに−総合学術としての地域医療 永井良三
1.地域医療政策の動向−地域医療構想,医師偏在対策,医師の働き方改革を中心に 小池創一
TOPICS
生理学 行動抑制における黒質−線条体ドパミン神経路の役割 松本正幸
神経内科学 Lewy 小体病早期症状としてのレム睡眠行動障害 皆川栄子
癌・腫瘍学 MYCN 陽性肝癌幹細胞を標的とした肝癌化学予防 秦 咸陽・小嶋聡一
FORUM
これからの麻酔科診療はこう変わる 稲田英一
医療社会学の冒険(16) 脳死が映画になるとき 美馬達哉
次号の特集予告
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