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279巻1号 2021年10月2日
第1土曜特集自殺の予防と危機・救急対応−新たな局面を迎えた日本の自殺対策にどう対応するか10月第1土曜特集
はじめに
第1土曜特集 自殺の予防と危機・救急対応――新たな局面を迎えた日本の自殺対策にどう対応するか はじめに 杉山直也
  今回,危機介入・救急対応の視点を軸に,自殺予防の特集を企画することとなった.ハイリスク者への危機介入は,自殺予防における最重要活動であり,救急医療の実践における主要任務のひとつである.
 1998年の自殺の急増以降,その予防や対策についてさまざまな分野の論説を目にするようになった.日本の動向はかねてより経済状況との連動が特徴で,急増以前に観察された1983年ごろのピークも中高年男性の増加で説明される.ところが,新型コロナウイルス感染症(COVID−19)パンデミック以降の様相はこれまでとは明らかに異なり,まさに“新たな局面”を迎えた.キーワードは“女性”,そしてパンデミック以前,急増後の対策が効果を発揮するにつれ課題となった“若年者”とされる.
 “新たな局面”に対し,同じ国の現象として,やはり経済要因に関連するという考察もあろうが,別の事象が観察されるのであれば,それは十分に精査される必要がある.まずは,これまでわが国がどのように成果を上げたのか,従来の対策を確認することが必須であろう.中高年男性の自殺者数が依然多くを占める現状は引き続き認識しておかなければならない.そして現在の動向について,わが国特有のジェンダーギャップ,非正規雇用者への支援不足,子育て負担の増加など,パンデミックにより生じた社会変化の脈絡による説明は一定の説得力を有す.また,自粛による防衛意識の強化は,一時的な自殺の減少をもたらしたともいわれる.しかし,より理解の精度を高めるためには,想像力を動員しつつ,データを援用した科学的検証によらなければならない.解析の結果,より踏み込んだ解釈に至るかもしれない.ありきたりな言い方にはなるが,評価を違えれば対策を誤りかねず,対象が深刻なだけにこれを外すことはできない.
 今回の特集では,幸いにも国内最高峰の優れた著者陣を参集できた.自殺の要因は複雑で多岐にわたる.多方面からの専門家による解説は,施策の最大特徴である“総合”対策に資することが期待される.本特集が“新たな局面”にあるわが国の現状と,今後の対策に向けた知識集となることを願う.
目 次
総論――救急医療に求めること
グローバルな視点から見た日本の自殺未遂者対策――救急医療に求められる課題……本橋豊・吉野さやか
自殺予防研究の動向
診療報酬化された自殺予防医療――アサーティブ・ケース・マネージメント介入は自殺未遂者の自殺再企図・自傷行為を抑止する……河西千秋
コロナ禍における自殺の動向と対策……衞藤暢明・川嵜弘詔
災害精神医療の観点から……太刀川弘和
臨床での活用が期待される自殺の生物学的知見……大塚郁夫・菱本明豊
危機・救急対応の標準化
精神科救急医療ガイドライン――自殺未遂者対応……大塚耕太郎・他
自殺未遂者ケア研修会……須田顕・杉山直也
危機・救急対応の現状
救急医の視点から……三宅康史
精神科リエゾン医の立場から……日野耕介
PEECと病院前救護活動……橋本聡
精神科入院外医療での危機介入……長谷川直実
受診前相談における自殺が切迫した事例への対応……関口隆一
自殺未遂者の理解と分類……川畑俊貴
わが国の自殺対策とコロナ禍のいのちの電話活動……堀井茂男
プライマリ・ケア医による自殺予防と危機対応……宮崎仁
自殺対策におけるSNSを活用した危機対応……森山花鈴
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自殺の予防と危機・救急対応
279巻1号 2021年10月2日
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