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277巻4号 2021年4月24日
新規心不全治療薬の使い方
はじめに
AYUMI 新規心不全治療薬の使い方 はじめに 猪又孝元
  トリプルセラピーともよばれる基本薬の普及に伴い,左室駆出率の低下した心不全(heart failure with reduced ejection fraction:HFrEF)の予後は確実に改善した.しかし,死亡率の減少から見ると,その恩恵は数割の患者に留まり,現場はいまだ満足しえていない.予後改善薬のない左室駆出率の保持された心不全(heart failure with preserved ejection fraction:HFpEF)に至っては,出口すら見えない.一方で,世はまさに心不全パンデミックの到来を迎えつつある.そのジレンマの裏返しなのか,今後数年にわたり,機序の異なった新規心不全治療薬が次々と参上する.沸き立つ思いを抑えきれない先生方も少なくないはずである.
 筆者個人のモットーにすぎないが,新規心不全治療薬が登場した際には,3つのポイントを意識付けするよう心がけている.まずは,“目に見える治療”なのか,“目に見えない治療”なのかという効能スタンスを認識することである.たとえば,強心薬とβ遮断薬という薬理学的には真逆の薬が1人の患者管理に共存している時間軸こそが今どきの心不全治療の神髄であり,現場での理解を複雑にしている元凶でもある.多くの薬がエビデンスに基づく予後改善を治療標的とするが,予後という世界は個人レベルでは実感できない(目に見えない).目に見えるのは副作用であり,患者からも支持を得るこの副作用対策が2番目のポイントである.最後に,新たな薬をどのような患者に,どのようなタイミングで,どのように導入するのか,その臨床シナリオである.有効性を証明した生存曲線をいくら凝視しても,心不全管理での脚本は書けない.
 今回の特集では,実際にまだ手にしていない新規心不全治療薬も含め,日本の現場をリードするオピニオンリーダーにご執筆いただいた.薬理や臨床に関する総説を踏まえ,新薬というピースをどのように心不全治療のパズルへ組み込むのか,イメージが膨らみ,いろいろなアイデアが思う浮かぶことであろう.それぞれの心不全治療の明日を描いていただきたい.
目 次
心不全に対するイバブラジン……坂本隆史・井手友美
サクビトリルバルサルタンは心不全の標準治療薬となるのか?……大西勝也
SGLT2阻害薬……佐野元昭
第三世代ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)……桑原宏一郎
ベルイシグアト……安斉俊久
次世代型強心薬への期待――心筋ミオシン活性化薬……今村輝彦・絹川弘一郎
TOPICS
【救急・集中治療医学】
AMA(Against Medical Advice)への対応……秦龍彦・林寛之 
【神経内科学】
神経内科領域における免疫グロブリン製剤治療の位置づけ……野村恭一 
【細菌学・ウイルス学】
黄色ブドウ球菌のステルスモード:Agr系の相変異……森川一也 
連載
【この病気,何でしょう? 知っておくべき感染症】
5.シャーガス病――国内の現状と課題……今井一男・前田卓哉 
【いま知っておきたい最新の臨床検査――身近な疾患を先端技術で診断】
4.メタボローム解析の臨床応用――悪性腫瘍と精神疾患を中心に……野村文夫・松澤大輔 
フォーラム
【子育て中の学会参加】
はじめに……野原理子 
皮膚科医の視点から……福屋泰子 
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新規心不全治療薬の使い方
277巻4号 2021年4月24日
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