医学のあゆみ
273巻7号
未診断疾患イニシアチブ(IRUD)の成果
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2020年5月
- 注文コード:927307
- 雑誌コード:20473-5/16
内容紹介
・未診断疾患を対象に,2015年からAMEDの基幹事業として開始されたのが未診断疾患イニシアチブ(IRUD)である.すでにわが国の難病診療とゲノム診療の体制のなかで重要な位置を占め,大きな貢献をしているといえる.
・一方,病的変異としてまだ確定せず,候補遺伝子の段階でも線虫やハエなどの小型モデル動物を活用して機能解析を行うことにより病態解明,治療法開発をめざす研究(J-MRDD)もはじまり,多くの成果が上がりつつある.
・本特集では,IRUDおよび関連するIRUD Beyondについて,それぞれ実際にご担当していただいている方々にご執筆いただく.本特集が未診断症例・疾患の解消と難病・ゲノム診療の発展に少しでもお役に立てば幸甚である.
目次
はじめに 水澤英洋
未診断疾患イニシアチブとは 橋祐二・水澤英洋
拠点病院,高度協力病院,協力病院 小杉眞司
IRUD解析センター−網羅的ゲノム解析による診断アプローチ 坂本正宗・松本直通
IRUDにおけるデータシェアリング 鈴木寿人・小崎健次郎
IRUD Beyond(Beyond Diagnosis)−治療に向けて 松原洋一・他
IRUD Beyond(Beyond genotyping)−小型モデル動物による遺伝子機能解析 井ノ上逸朗・木村哲晃
IRUD Beyond(Beyond borders)国際連携 湯浅圭介・他
武内・小崎症候群の発見とCDC42阻害薬による治療法開発 武内俊樹
連載
老化研究の進歩(10)
加齢と骨代謝 清水孝彦
再生医療はどこまで進んだか(2)
iPS細胞を用いたパーキンソン病に対する再生医療 森実飛鳥・橋 淳
TOPICS
腎臓内科学 昇熱ストレスによる腎障害 佐藤由香
遺伝・ゲノム学 日本人における新規孤発性アルツハイマー病感受性遺伝子SHARPIN 尾崎浩一
細胞生物学 神経幹細胞の休眠化・活性化機構−Ascl1・Hes1による制御 末田梨沙・影山龍一郎
FORUM
養護者による虐待への対応 松下年子
パリから見えるこの世界(91) 『知性改善論』,あるいは世界の理解と幸福に至るための道標 矢倉英隆
書評 『映画に描かれた疾患とペーソス−安東教授のシネマ回診2』 宮嶋裕明
次号の特集予告
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