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271巻6号 2019年11月9日
ゲーム依存
はじめに
AYUMI ゲーム依存 はじめに 樋口進
  2017年の全国の中高生に対する調査によると,ネット依存の疑われる学生の推計数は93万人に上り,2012年に比べて1.8倍に増えていた.また,ここ数年,各所でのネット依存関係の相談件数が増加しており,若者を中心にネット依存問題が急速に拡大していることが示唆されている.
 2019年5月の世界保健総会で国際疾病分類の最新版であるICD-11が採択され,ゲーム障害(gaming disorder)が新たに加わった.既存の医学的エビデンスから,ギャンブルとともにゲームがはじめて依存の一疾患として認められたわけである.著者らは,日本初のネット依存専門外来を2011年に開いた.訪れる患者は若者が多く,未成年者が全体の2/3を占めている(男女比,8:1).患者の90%以上はおもにオンラインゲームに依存している.最近,とくにスマートフォン(スマホ)ゲームの割合が急速に増えている.ネット依存にはほかにSNS,動画,掲示板などもあるが,これらの依存では病院を受診しなければならないほど重症なケースは少ないと推測される.ゲーム障害の健康・社会生活などへの影響は大きく,遅刻,欠席,成績低下,親への暴言・暴力,昼夜逆転,引きこもりなどが多くの者にみられる.既存の研究から,若者のゲーム障害は自然に改善することが少なく,何らかの治療介入をしなければ,ゲームにより彼らの大切な将来が閉ざされてしまうことになる.
 ゲーム障害に関しては包括的対策が必要である.そのためには,まずゲーム障害の理解が進む必要がある.まだ歴史の短い疾病のため,医学的エビデンスの蓄積は十分とはいえない.本特集では,現時点で把握されているエビデンスなどをそれぞれの専門家に執筆いただいた.今後,実態解明,予防教育の広範な施行,相談システムの充実,医療体制の整備などが期待される.本特集がゲーム障害の理解促進,予防・対策実施の一助になれば幸甚である.
目 次
ゲーム障害関連の疫学……金城文・尾ア米厚
ゲーム障害の脳画像研究……小林七彩・橋英彦 詳細
なぜゲームに依存するのか……松ア尊信・樋口進 詳細
ゲーム依存(ゲーム障害)の診断と症状……館農勝
ゲーム障害の治療……中山秀紀・樋口進 詳細
ゲーム障害の認知行動療法……三原聡子
ゲーム依存に対する予防教育……豊田充崇
ゲーム依存症の家族へのアプローチ……吉田精次
TOPICS
【病理学】
肺腺癌におけるECT2の役割……Zeinab Kosibaty・野口雅之 
【救急・集中治療医学】
敗血症治療に対する核酸医薬開発と課題……船橋嘉夫 
【免疫学】
高安動脈炎におけるNK細胞およびCTLの重要性……吉藤元・寺尾知可史 
連載
【地域医療の将来展望】
8.地域医療と災害医療──その考え方と接点……井口清太郎 
【診療ガイドラインの作成方法と活用方法】
3.診療ガイドラインをめぐる医療者と患者市民の協働に向けて……江口成美 
フォーラム
【パリから見えるこの世界】
85.生物における情報の流れ,あるいは情報の定義は可能なのか……矢倉英隆 
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ゲーム依存
271巻6号 2019年11月9日
週刊(B5判,70頁)
定価 1,430円(本体 1,300円+税10%)
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