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271巻5号 2019年11月2日
第1土曜特集サイトカインのすべて11月第1土曜特集
はじめに
第1土曜特集 サイトカインのすべて はじめに 村上正晃
  多くの日本人免疫学者が活躍した1980年代のサイトカインクローニングの隆盛期から40年近い年月が経過し,基礎研究から見出されてきたサイトカインシグナルを標的とする治療法が臨床的に効果を示すことが,いくつかのサイトカイン系で証明されている.抗インターロイキン(IL)-6受容体抗体を用いた創薬は,日本発の基礎研究が臨床の場に朗報を与えた代表的抗サイトカイン療法であり,関節リウマチやCastleman病患者に劇的な抗炎症効果を示す.現在も対象とする疾患の適用拡大の努力がなされている.
 このような基礎研究から臨床への橋渡しの成功例をもって,サイトカイン研究は一区切りついたと考える読者の方も多々いるかもしれない.しかし,それは誤りである.ここ10年ほどで,慢性炎症が自己免疫疾患ばかりではなく,多くの病気の根底の病態誘導機構として存在することが明らかとなった.さらに,免疫系以外のさまざまな生体応答や臓器制御にもサイトカインが深く関わることが示されてきた.このような事実から,現在はサイトカイン研究の転換期,あるいは拡張期にあるといっても過言ではない.
 前回,この『医学のあゆみ』でサイトカイン特集をサイトカイン研究の第一人者である平野俊夫先生とともに企画させていただいてから早9年が経過した.本特集では,日本人研究者が大きく貢献したサイトカインの発見の経緯やそのシグナル伝達機構について再認識していただくとともに,サイトカインの発現調節機構や病態に対する最新の知見,さらに神経系や循環器系を含むさまざまな生命現象に対するサイトカインの役割について,4つの章の構成とし,それぞれの研究分野の第一人者の先生方に解説いただいた.
 今後,生命現象全体を俯瞰したサイトカイン研究がますます盛んになり,新しいコンセプト,融合研究がうちたてられ,それらに基づいた新たな病気の予防法や治療法につながることを願って,本特集の巻頭言としたい.
目 次
サイトカインの発見と病態解析
IL-1ファミリーサイトカインのすべて……善本知広
共通γ鎖(γc)サイトカイン……石井直人
Common βファミリーサイトカイン――IL-3,GM-CSF,IL-5……宮島篤
IL-6ファミリーサイトカインの機能多様性……上村大輔・村上正晃
IL-10ファミリーによる免疫制御機構……河野正憲・他
I型,III型インターフェロンファミリー……岡晃教・新谷紀享
IL-12ヘテロダイマーサイトカインファミリーIL-12,IL-23,IL-35……折井直子・他
IL-17ファミリー分子の生体における役割……岩倉洋一郎
TGF-βファミリー――その多彩な作用と疾患との関連……宮園浩平
サイトカイン信号の制御と病態
JAK-STAT経路とその制御系……吉村昭彦・永井直
mRNA安定化・不安定化を介したサイトカイン産生制御機構……田中宏樹・審良静男
免疫病とサイトカイン
各種サイトカインで誘導される2型免疫応答による組織線維化のしくみ……平原潔・中山俊憲
B細胞によるサイトカイン産生と免疫制御……伊勢渉
制御性T細胞とサイトカイン……三上統久・坂口志文
コレラ毒素による炎症性サイトカインIL-1β産生誘導機構……佐々木泉・改正恒康
疾患特異的マクロファージの機能的多様性――線維化に関わるマクロファージサブタイプ……佐藤荘
自然リンパ球とサイトカイン……渡部貴秀・澤新一郎
生命現象とサイトカイン──病態との関連
サイトカイン・ケモカインと造血……長澤丘司
がんの微小環境とケモカイン……中島拓弥・松島綱治
炎症性腸疾患とサイトカイン……村上真理・竹田潔
皮膚疾患におけるサイトカインの役割……野村尚史・椛島健治
多発性硬化症・視神経脊髄炎の病態とサイトカイン……山村隆
骨免疫学とサイトカインRANKL……浅野達雄・高柳広
心血管代謝疾患とサイトカイン……大石由美子・真鍋一郎
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サイトカインのすべて
271巻5号 2019年11月2日
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