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269巻4号 2019年4月27日
ncRNAの医科学と医療II−機能性ncRNA
はじめに
AYUMI ncRNAの医科学と医療II――機能性ncRNA はじめに 林崎良英
  われわれ理化学研究所が主宰する国際FANTOMコンソーシアムは,「ゲノムに何が書かれているのか」という視点から,高等動物を中心に,オミックス科学(生体分子全体を統計的,網羅的に解析する科学)の研究を展開してきた.2001年,2002年にFANTOMの研究成果としてノンコーディングRNA(non-coding RNA:ncRNA)の存在を発見したことを発表して以降,ncRNA研究は急速に進展した.
 次々と解明されるncRNAの分子メカニズムは,それぞれが“セントラルドグマ”に匹敵する意義を持つといっても過言ではない.また,ncRNAに関する論文数も指数関数的に増え,ncRNAに関連するリボソームやRNA干渉などの多くの発見にノーベル賞が贈られた.
 microRNA(miRNA)とRNA干渉の発見からsmall interfering RNA(siRNA)を主軸とするRNA医薬ができたように,“ncRNAの新しい分子メカニズム”の解明は,新規核酸医薬などの開発へ非常に大きな手がかりとなる.そのため,物質としてのncRNAを発見する必要があり,その発見には理化学研究所のプロジェクトが大きく貢献した.今後は,それぞれのncRNA分子に焦点を当て,機能を解明する研究の推進が必要である.
 これらncRNAの新しい分子メカニズムの発見には,モデル生物を対象とするncRNA研究の進展が大きく関与している.アンチセンスRNAなどのメカニズムは大腸菌や酵母から見つかり,RNA干渉の発見には線虫や昆虫,さらにマウスなどの哺乳類を含む多くの脊椎動物が,ncRNAの分子機能を解明するモデル生物として使われてきた.これらのモデル生物で見つかった分子メカニズムは,ヒトの分子メカニズムとの共通点が多い.もちろん,これらのモデル生物とヒトが持つ分子メカニズムの差異についても注目する必要があることはいうまでもない.
 今回著者らはncRNAを主軸とした2つの特集号を企画した.第1特集号(Vol. 267 No. 8)ではncRNAの“医科学分野や医療応用への展開”について,本特集号では遺伝子発現調節をはじめとするncRNAの“新たな分子メカニズム”について焦点を当てた.2つの特集号が読者にとってncRNAを基軸とする核酸医薬の開発や臨床応用への一助となり,社会貢献へつながっていくことを切に願う.
目 次
ヒトpiRNA とPIWI 蛋白質の機能欠損と疾患……山本瞳・塩見美喜子 詳細
RNAサイレンシングの仕組み……坪山幸太郎・泊幸秀 詳細
miRNAの発現と疾患との関わり……平林茂樹・他 詳細
miRNA検出技術──臨床現場での使用を見据えた技術の紹介……花見健志 詳細
細胞内構造を支配するncRNA……廣瀬哲郎 詳細
lncRNAの機能―クロマチンへの制御機能……小田有沙・太田邦史 詳細
RNA-クロマチン相互作用の機能と疾患におけるその役割……吉田惠美子・他 詳細
RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)とがん……増富健吉 詳細
TOPICS
【輸血学】
新規保険収載された自己フィブリン糊に期待すること……牧野茂義 
【産科学・婦人科学】
卵巣がんの免疫逃避のメカニズム……馬場長・滝真奈 
【癌・腫瘍学】
線虫の嗅覚を用いたがん検査:N-NOSE……松永洋平・広津崇亮 
連載
【医学・医療におけるシミュレータの進歩と普及】
17.腹診シミュレータ──漢方で重要な腹診を教育,標準化するシミュレータ……矢久保修嗣・馬場正樹 詳細  
【健康寿命延伸に寄与する体力医学】
5.中・高年齢者のサルコペニア予防・治療における食事への配慮……上西一弘 詳細  
フォーラム
【医師のバーンアウト(燃え尽き症候群)をふせぐためには?――脳神経内科領域の取組みから学ぶ】
9.バーンアウト(燃え尽き症候群)に対する地方大学・地方基幹病院の対策……吉田一人 
【病院建築への誘い――医療者と病院建築のかかわりを考える】
Vol.7……亀谷佳保里 
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ncRNAの医科学と医療II
269巻4号 2019年4月27日
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