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267巻4号 2018年10月27日
AIは画像診断を変えるか?
はじめに
AYUMI AIは画像診断を変えるか? はじめに 武田裕
  1956年,“人工知能”という言葉とともに第一次AI(artificial intelligence)ブームが訪れ,チェスを指す人工知能などが現れた.1980年代には第二次AIブームにより,エキスパートシステムに代表される知識を持った人工知能が考案され,医療における診断に応用できるのではないかという期待が高まった.しかし,この頃の人工知能では要素間の関係性を表すモデルの記述は人間が行う必要があり,また現実世界の事象に対する特徴量抽出なども膨大な計算量が必要でその頃はまだ不可能であり,特徴量抽出はある程度人間が判断する必要があった.
 ところがビッグデータ時代の到来,CPU・GPU処理技術などの飛躍的な計算機能力の向上とともに,2012年に世界に衝撃が走ることとなる.機械学習およびディープラーニングによる画層認識の精度が急激に上昇し,2015年にはディープラーニングと強化学習を組み合わせた手法を用いた人工知能(AI)が,画像認識の精度において人間の能力を上まわる数値をたたきだしたのである.
 画像診断では,専門的な知識を持った医師が,撮影された画像をもとに特徴的な所見(特徴量)を抽出して記述し,その組合せによってこれまでの知識・経験から診断(病名)を導き出している.医師がその知識を得るためには,良質な画像と確定診断の組合せの整った数多くの症例によりその関係性を学習し,画像における特徴的な所見(特徴量)を経験値として蓄積していく.この間の膨大な知識・経験をもとにあらたに撮影された画像を知的に処理して診断を導き出している.一般的には,医師が一人前になるには10年程度がかかるとされているが,現在のAIではこれをすべて自動化することで短期間での知識学習,画像診断が可能となってきている.
 こうなると重要になってくるのが,AIに対していかに良質な“教師データ”を与えることができるかということである.また,AIが誤った方向に育たないように管理していくことも重要になってくる.本企画では現在のAIを用いた画像診断研究の実例を示しながら,この領域における実臨床への技術活用の可能性を探りたい.また,近い将来にはこれらの技術が当たり前のように臨床現場に活用され,医療,とくに個別化医療に貢献できるビッグデータ利活用の課題も含めることとする.
目 次
【総論】
AIの歴史と画像診断……三原直樹
【画像診断領域とAI研究の実例】
CIRCUSプロジェクト……林直人
心臓MRI診断の現場で期待されるAI……古澤良知
コンピュータ支援診断におけるAI開発の最先端――海外と日本の現状……中田典生
画像診断への人工知能応用の最先端……植田大樹
がんの総合的診断:肺がん類似画像検索システム……遠藤正浩
びまん性肺疾患に対応した類似症例検索システム……岸一馬・黒ア敦子
TOPICS
【遺伝・ゲノム学】
新しいゲノム解析システムによる細菌感染症診断……今西規・中川草 
【医療】
「エビデンスに基づいた」からGRADEシステムへ――診療ガイドラインの新潮流……吉田雅博・他
【細菌学・ウイルス学】
HIV-1と免疫のせめぎあい――進化の原理と初期感染における攻防……佐藤佳 
連載
【移行期医療──成人に達する/達した患者への医療】
16.小児アレルギー疾患の移行期医療──患者・家族に最善の医療……成田雅美・大矢幸弘 
【地域包括ケアシステムは機能するか】
3.伝統的な互助慣行からみた地域社会のケアシステム……恩田守雄 
フォーラム
【がん教育の現状と課題】
4.がん教育の実践1:がん教育に参加する医師の心得……林和彦 
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新刊紹介
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AIは画像診断を変えるか?
267巻4号 2018年10月27日
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