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263巻6号 2017年11月11日
血管炎の臨床UPDATE
はじめに
AYUMI 血管炎の臨床UPDATE はじめに 磯部光章
  血管炎は,血管自体に炎症を引き起こす疾患の総称である.その記載は1866年Kussmaulらによる結節性動脈周囲炎に遡る.臨床的には難治性血管炎ともよばれ,障害は多臓器にわたり,多彩な臨床症状を呈する疾患群である.1982年には抗好中球細胞質抗体(ANCA)が発見され,その後ANCAとWegener肉芽腫症との関連が確認され,ANCA関連血管炎という概念が確立したことにより血管炎研究は飛躍的に進展した.高安動脈炎や川崎病はわが国で発見され,日本人の研究者の名前が冠された血管炎でもある.
 従来,罹患する血管の分布により高安動脈炎や側頭動脈炎を含む大血管の血管炎,川崎病を含む中血管の血管炎,顕微鏡的多発血管炎やChurg-Strauss症候群を含む小血管の血管炎に分類されてきたが,さまざまな問題点が指摘されており,血管炎の概念・定義,分類基準・診断基準の改定が行われている.1994年にはアメリカChapel Hillで血管炎の分類法が提唱され,2012年に改定が行われた.Churg-StraussやWegenerといった病名は姿を消した.進化しつつある血管炎の概念と分類,病因について理解を深めることは重要である.
 臨床的には新しい概念に基づいた知識をもち,できるだけ特異的な症状を見つけ出し,早期に診断・治療を行うことが重要である.実際,高安動脈炎では発症から診断まで年余を要することがあったが,最近の画像診断の進歩により早期の診断が可能となり,予後は格段に改善している.また新しい生物学的製剤の開発は血管炎治療の進歩に大きく貢献しており,血管炎の治療体系も大きく変貌しつつある.
 現在日本循環器学会では,厚生労働省難治性血管炎研究班と共同で「血管炎症候群の診療ガイドライン」の改訂を行っているところである.詳細はガイドラインに譲るが,本特集は,そのエッセンスともいうべき内容を疾患ごとに紹介したものである.本特集を通じて血管炎について知見を深め,今後の臨床,研究に役立てていただければ幸いである.
目 次
血管炎の分類と病因……石津明洋 詳細
高安動脈炎……前嶋康浩 詳細
巨細胞性動脈炎……杉原毅彦 詳細
川崎病……石井正浩 詳細
結節性多発動脈炎……針谷正祥 詳細
顕微鏡的多発血管炎……要伸也 詳細
多発血管炎性肉芽腫症……土橋浩章・亀田智広 詳細
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症……天野宏一 詳細
血管型ベーチェット病……岳野光洋 詳細
TOPICS
【消化器内科学】
新しい肝性脳症の治療薬リファキシミン……坂牧僚・寺井崇二 
【腎臓内科学】
腎不全時における塩分摂取と炎症の関連……坂田史子・伊藤恭彦 
【薬理学・毒性学】
ゼブラフィッシュを用いたNrf2システムの解析――効率的に防御能をアップする秘策……布施雄士・小林麻己人 
連載
【臓器移植の現状と課題】
15.臓器移植後の抗ドナーHLA抗体による臓器障害……吉澤淳 
【テレメディシン――遠隔医療の現状と課題】
9.8Kスーパーハイビジョンを活用した遠隔医療の実証……岸本純子 
フォーラム
【生殖倫理の現況と展望】
7.悪性腫瘍診療における卵子・胚凍結の意義……洞下由記鈴木直 
【パリから見えるこの世界】
62.絶対的真理への道,その第一歩はあらゆる生の経験を意識することか……矢倉英隆 
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血管炎の臨床UPDATE
263巻6号 2017年11月11日
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