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255巻7号 2015年11月14日
めまい診療の進歩と展望
はじめに
AYUMI めまい診療の進歩と展望 はじめに 鈴木衞
  めまいを訴える患者は,高齢社会を反映して増加の一途をたどっている.体平衡には,前庭系,視覚情報,深部知覚などが総合的に関与し,めまい症状には中枢機能としての慣れ,訓練効果,さらに心因性要素も影響する.めまいはあくまで自己の感覚なので,検査所見とはかならずしも並行せず,病態の把握も困難なことが多い.しかし,研究の蓄積によって病態や治療に多くの新知見が得られている.
 眼振検査をはじめとする神経耳科的検査の多くは過去の基礎的研究の成果で,診断に大きく貢献している.カロリックテストは一側半規管の検査法としてよく知られているが,近年はhead impulse testなど簡便で特異度も高い検査法が開発された.新しい耳石器機能検査法としては,前庭誘発筋電位(vestibular evoked myogenic potential:VEMP)検査や自覚的垂直位が臨床応用され,前庭神経の障害が詳しく区別されるようになった.今後,病態に応じた治療法の開発も期待される.画像検査の進歩は著しく,内リンパ水腫の診断や平衡中枢機能の解明が進んでいる.遺伝学も平衡障害の診断や治療法開発に寄与していくと思われる.
 偏頭痛関連のめまいは比較的新しい概念で報告が増えている.機能検査での異常が少なく,詳細な問診が重要とされる.良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo:BPPV)の治療は,Epleyらによる病態特異的な理学療法の開発を契機に大きく進歩した.最先端の治療としては,薬物を内耳へ直接作用させるdrug delivery systemや再生医学的手法があり,今後内耳疾患治療の主流になることが予想される.めまいの改善には前庭機能の回復とともに中枢代償機能を高めることも重要である.難治性めまい例や両側前庭機能障害例には,平衡訓練やリハビリテーションが行われてきた.聴覚,振動覚,舌知覚など他の感覚を利用した感覚代行も試みられている.適応の決定や治療効果の判定にこれまで開発された機能検査が画像検査とともに貢献することを望みたい.本特集では,これらの新知見をエキスパートの先生方に解説していただいた.めまい診療のご参考になれば幸いである.
目 次
video Head Impulse Test(vHIT)による半規管機能の評価……池園哲郎・新藤晋 詳細
耳石器機能検査法──cVEMP,oVEMP……小川恭生 詳細
MRIによる内リンパ水腫の診断……長縄慎二 詳細
めまい疾患と遺伝子……野口佳裕 詳細
高次脳機能からみためまい……内藤泰 詳細
片頭痛とめまい:片頭痛性めまいの紹介……黒川勝己・園生雅弘 詳細
平衡リハビリテーションの実際と展望……青木光広 詳細
TOPICS
【医用工学・医療情報学】
大規模災害における身元確認と情報技術──東日本大震災における遺体の個人識別はいかにして行われたか……青木孝文 
【循環器内科学】
経皮的僧帽弁形成術……水谷有克子・多田憲生 
【社会医学】
超高齢者のpolypharmacyについての調査……阿部智一 
連載
【補完代替医療とエビデンス】
18.CAMの利用状況の国際的動向:欧州におけるCAMbrella projectより……湯川慶子・他 詳細  
250巻から70周年をつなぐ連載
22.新しいがん遺伝子EML4-ALKの発見と治療応用……間野博行 
フォーラム
女性アスリートの障害予防とコンディショニング……能瀬さやか
“過労死の問題”の現在そしてこれから……広瀬俊雄
【パリから見えるこの世界】
38.記憶のクラススイッチ,あるいは「出来事」から創造へ……矢倉英隆 
書評
『優雅な留学が最高の復讐である――若者に留学を勧める大人に知ってほしい大切なこと』(島岡 要 著)……安田圭 
めまい診療の進歩と展望
255巻7号 2015年11月14日
週刊(B5判,70頁)
発行時参考価格 1,100円
注文コード:925507
雑誌コード:20472-11/14
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