やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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症例から学ぶ 臨床栄養教育テキスト

発行時参考価格 2,200円
  • 総頁数:144頁 / 2色
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2006年11月
  • ISBN978-4-263-70494-3
  • 注文コード:704940

内容紹介

新カリキュラムに準拠した総合演習テキスト.症例提示から栄養食事療法,栄養指導のポイント,食品構成までを示し,具体的な展開が理解できるよう構成.臨床栄養管理の現場で経験した教育的症例も提示し解説.国試対策にも役立つ好著.

序文

序文
 管理栄養士養成において,「なにをどこまで教えるか」を統制する管理栄養士養成カリキュラムが平成14年に改正されました.このカリキュラムは,臨床栄養学を中心とした専門分野の教育内容の充実,演習や実習の充実強化を図ることを,その基本視点においています.
 臨床栄養学は,「社会・環境と健康」「人体の構造と機能,疾病の成り立ち」「食べ物と健康」等の「専門基礎分野」のすべての知識のうえに,臨床での栄養のありかたを問う学問領域であり,平成17年度から新しいカリキュラムによって実施された管理栄養士国家試験の出題内容からも臨床栄養学に求められるものが理解できます.さらに,平成12年栄養士法の改正により管理栄養士の業務に特記する“栄養教育”は,「傷病者に対する療養のため必要な栄養指導」,「個人の身体状況,栄養状態等に応じた栄養指導」と明文化されています.
 本書は,この栄養教育を臨床現場での実践に対応した学生向けの演習書としてまとめたものです.臨床での栄養教育をイメージし,実践演習に向けて,症例を解説し栄養指導の展開を示したものです.呈示した症例は,栄養食事療法が必要である主要な疾患を網羅し,執筆に当たっては臨床経験が豊かな管理栄養士の諸先生に依頼し,臨床現場を知らない学生にも少しでも現場の息吹が伝わるよう記述を心がけていただきました.また,学生のみならず現在病院で活動している管理栄養士諸氏にとっても,本書は日常の栄養教育に役立つものと確信しています.
 臨床栄養学は,知識のみにとどまることなく実践する学問であり,症例と真摯に向き合い,理論と実践のたゆまぬ循環のなかで症例に問い症例から学ぶことが基本的な姿勢と考えます.本書により,症例と向き合う一歩を踏み出し,ひたすら歩み出す臨床栄養学の実践者が誕生することを強く願っています.
 最後に,ご執筆いただいた諸先生に改めて御礼申し上げます.また,ご多忙ななかご監修を賜りました川崎英二先生,中西幸二先生,松田正道先生に心から感謝申し上げます.そして,医歯薬出版編集部のご尽力に御礼申し上げます.
 2006年11月
 編者を代表して
 本田佳子

監修のことば
 近年における生活習慣病患者数の著しい増加や,栄養サポートチーム(NST)による栄養管理体制の強化に伴い,医療の現場における栄養管理が今までにも増して重要視されるようになってきています.その中で医療チームの一員としての管理栄養士の仕事内容は急速に多様化してきており,臨床の場において医師や看護師とともに患者の食事療養管理や栄養食事指導を通して患者の栄養管理を的確におこなうことができる,より高度な専門的な知識及び技術をもった質の高い管理栄養士が求められています.
 平成14年4月,「栄養士法の一部を改正する法律」により管理栄養士制度の改正が行われ,患者の病態や栄養状態の特徴に応じた栄養管理能力が求められるようになりました.管理栄養士養成の卒前教育もカリキュラムが見直され,新しいカリキュラムに基づいた管理栄養士国家試験も平成17年度から開始されています.さらに平成17年4月の「個人情報保護法」の実施に伴い,食事提供業務や栄養指導・栄養管理における個人情報の取り扱いについてもこれまで以上に注意を払うことが求められています.
 本書はそのような時代の流れに対応するため,カルテを読むことができ,栄養状態の評価,栄養補給,栄養教育などの栄養管理能力を有する管理栄養士になるための実践的演習テキストとして執筆されました.本書は臨床栄養教育の演習用のテキストとして企画されましたが,同時に,ベッドサイドにおいて活動している,あるいはこれから活動する管理栄養士が,実際の症例を通して栄養食事療法および栄養指導の具体的な展開を学べるようになっています.本書が,栄養学履修学生,管理栄養士をはじめ,医療チームの一員である医師,看護師,薬剤師などに役立つものと確信しています.
 最後に,本書のとりまとめにあたられました本田佳子先生,松崎政三先生をはじめ,ご執筆いただきました先生方のご苦労に対し,監修担当者を代表して深く感謝申し上げます.
 2006年11月
 監修者を代表して
 川﨑英二

目次

 序文
 監修のことば
 執筆者一覧
PartI 医療人として患者とは(本田佳子)
 診療記録の見方・書き方(松崎政三)
 医療におけるプライバシーの保護-守秘義務と個人情報保護法(松崎政三)
 栄養・食事教育(指導)とは(本田佳子)
 栄養管理加算と必要な帳票(金胎芳子)
PartII 症例と向かい合う小児肥満症(中西靖子)
 成人肥満症(大部正代)
 高血圧症(大澤繁男)
 高尿酸血症(尿酸産生過剰型)(長浜幸子)
 糖尿病:インスリン療法(土江節子)
 糖尿病:非薬物療法(石川紀子)
 糖尿病:薬物療法(村上文代)
 動脈硬化症/高脂血症(本田佳子)
 虚血性心疾患(高岸和子)
 うっ血性心疾患(慢性心不全)(宮本佳代子)
 慢性腎不全:保存期(竹下生子)
 慢性腎不全:透析期(佐久間昭子・西村一弘)
 慢性肝炎(片山一男)
 肝硬変:代償期(佐藤ミヨ子)
 肝硬変:非代償期(市川和子・西 玉枝)
 クローン病(野口球子)
 潰瘍性大腸炎(野口球子)
 消化器疾患術後:食道癌(松崎政三)
 消化器疾患術後:胃切除(河原和枝)
 消化器疾患術後:膵癌(遠藤陽子)
 消化器疾患術後:胆管癌(遠藤陽子)
付 録
 臨床検査基準値(金内則子)
 医療,栄養管理に関連する主な用語・略語(武部久美子)

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

【監修者略歴】
川崎英二【かわさきえいじ】
 1987年 長崎大学医学部卒業
 1987年 長崎大学医学部附属病院第一内科
 1994年 長崎大学大学院医学研究科修了(医学博士)
 1995年 Barbara Davis Center for Childhood Diabetes,University of Colorado Health Sciences Center,USA
 2001年 長崎大学医学部附属病院代謝疾患治療部助手
 2002年 長崎大学医学部附属病院代謝疾患治療部講師
 2003年 長崎大学医学部附属病院代謝疾患治療部助教授
 2003年 長崎大学医学部・歯学部附属病院生活習慣病予防診療部助教授
中西幸二【なかにしこうじ】
 1983年 金沢大学医学部卒業
 1983年 虎の門病院内科病棟医
 1988年 同院内分泌代謝科医員
 2002年 同院内分泌代謝科医長
松田正道【まつだまさみち】
 1984年 高知医科大学卒業
 1984年 虎の門病院外科病棟医
 1990年 同院消化器外科医員
【編者略歴】
本田佳子【ほんだけいこ】
 1983年 女子栄養大学卒業
 1986年 虎の門病院栄養部栄養部第5科長
 1992年 同院副部長
 1996年 同院栄養部部長
 2002年 東北大学大学院医学系研究科修士課程修了
 2004年 女子栄養大学・大学院栄養学部教授(医療栄養学)
松崎政三【まつざきまさみ】
 1969年 聖徳栄養短期大学卒業
 1969年 東京厚生年金病院
 1986年 湯河原厚生年金病院栄養部
 1992年 大阪厚生年金病院栄養部部長
 1997年 東京厚生年金病院栄養部部長
 2003年 関東学院大学人間環境学部助教授
 2004年 東亜大学大学院修了