やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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新装復刻版 楽しい医学用語ものがたり

星和夫 著/鈴木敏惠 さし絵
発行時参考価格 2,800円
  • 総頁数:232頁
  • 判型:A5判
  • 発行年月:2015年7月
  • ISBN978-4-263-73166-6
  • 注文コード:731660

内容紹介

●多くの読者の熱い声に支えられ,新装復刻版としてあらたに発行されることとなりました.
●本書は月刊「Medical Technology」誌の人気連載コラム「軽笑室」を経て,22年前の1993年に発行されました.
●ある言葉,出来事などの故事・由来が,軽妙な語り口で述べられ,クスクス,ゲラゲラと笑って読んでいるうちに医学用語が自然に覚えられる楽しい読み物です.
●1話,1話読み終わったあとなるほどと納得でき,これまでの疑問や不思議がスーと解消する一冊です.

目次

1 ガスとエーテル(ワンタンの中のみなぎる精気)
2 クリニック(無床診療所がクリニックとは?)
3 ホスピタル(客を暖くもてなす病院)
4 ヘマトキシリン(海賊の根拠地の血のように赤い木)
5 エオジン(女神が染める真紅の夜明け)
6 頭と脳(頭のきれいな狩人)
7 リンと電気泳動(光を運ぶ暁の明星)
8 ヨウ素(スミレ色した蒸気)
9 ヘリウム(太陽神の放つ光)
10 石炭酸(フェノール)(光り輝く太陽神の息子)
11 マンニット(これはなんだ,神の贈り物?)
12 オナニー(哀れなユダの息子)
13 ソドミー(神も怒った悪の町)
14 男性同性愛(ユーラニズム)(天空の神の娘は愛と美の女神)
15 くも膜(織物上手な機織り娘)
16 精巣(睾丸)(ランと睾丸は同じ?)
17 テストステロン(男の証拠“睾丸”とプロテスタント)
18 ペニスとペニシリン(尻尾,鉛筆,ペンダント)
19 ヴァギナとヒーメン(アイスクリームと美青年)
20 バニリルマンデル酸(VMA)(トラーキア王女とトロイア戦争の勇士)
21 塩素と葉緑素(緑萌え出る春の女神)
22 浮腫とマザコン(悲劇の王オイディプース)
23 病気と風邪(生命と“気”のバランス)
24 インフルエンザとフッ素(星から悪いものが流れ込む)
25 アスピリン(孝行息子がよみがえらせた薬)
26 スタミナとアトロピン(糸を紡いで測って断つ運命の3女神)
27 ベラドンナとロートエキス(ベラドンナで目がぱっちり)
28 サフラニン(秋咲きの黄色いクロッカス)
29 ミイラ(女神の怒りにふれて没薬の樹に)
30 おならと噴霧(はかない定めのアネモネ)
31 アンモニアとアモン角(羊の角を生やしたエジプト最高の神)
32 バルサム(神の警告でも告げられた傷薬)
33 アルカリとカリウム(木炭から抽出した“ザ・木炭”)
34 インジゴとインジカン(インドからきた藍で染めたブルージーンズ)
35 アルコール(アイシャドーに使った“ザ・コール墨”)
36 メチルアルコール(恐ろしいバクダン)
37 アリザリンとアマルガム(西洋アカネの“ザ・液汁”)
38 ガーゼ(サムソン最後の舞台ガザ)
39 筋肉とハツカネズミ(力を入れるとネズミが走る)
40 ワクチンとアズール(牝牛とマドリッドの空)
41 ヌベクラと比濁計(雲で作られた女性)
42 蒸留水と純水(ウイスキーは生命の水)
43 水と液(アクアもリカーもインドから)
44 フマル酸(ちょっと煙草を一服)
45 ウロカニン酸(犬の島カナリア諸島)
46 キヌレニンとキヌレン酸(犬の尿と鶏の……)
47 オレアンドマイシン(危険なキョウチクトウは清浄無垢)
48 オーレオマイシンとオーラミン(恋人を蝉にした後光がさす女神)
49 テラマイシンと苛性マグネシア(豊産を司る大地の女神)
50 ガラクトース(牛乳を運んだ橋)
51 ガランタミンと乳糖(乳のしずくが天の川)
52 狂犬病(パストゥールに負けた狂気の女神)
53 水素と炭水化物(英雄に殺された泉の番人)
54 ヘスペリジンと夜盲症(聖なる園を番する3人娘)
55 アトラース(石になった天空の担い手)
56 メドゥーサの頭(不死身でなかった末娘の怪物)
57 クリソイジンと湿疹(黄金の剣を持つ男)
58 梅毒(神の怒りをかった羊飼い)
59 サルバルサン(人を救うヒ素)
60 トレポネーマ・パリダム(死神の乗る蒼ざめた馬)
61 タリウム(泥の中から出た緑色の若々しい芽)
62 ガリウム(フランスの雄鶏)
63 トリカブト(世界初の乳癌手術に)
64 水銀(神出鬼没の泥棒の神様)
65 虹彩(神々の忠実な使者)
66 瞳孔(ひとみ)(冥界の女王になった乙女)
67 性と性別記号(一体を切り裂いた結果)
68 女性と胎児(オッパイを吸う人,吸わせる人)
69 半陰陽(間性)(ニンフにからまれた少年)
70 性交とエクスタシー(“go”と“come”に関する語源学的考察)
71 イオン(旅人は神々の贈り物)
72 患者と病理学(病の苦痛にじっと耐える人)
73 グルカゴンと拮抗剤(それは戦いから始まった)
74 プライマリー・ケアと初産婦(春に先がけて咲くサクラソウ)
75 タンパク質(なにが一番大事なものか)
76 プロテウス属(次々に変身する海神)
77 大流行とパニック(ときの声をあげる牧神)
78 注射器(牧神に求婚されて葦になったニンフ)
79 カプリン酸とカプロン酸(山羊座になった牧神)
80 パントテン酸(すべての災いと1つの希望が入った箱)
81 膵臓とクレアチン(管腔でなくすべて肉)
82 アンドロゲン(男らしく,勇敢なダンディ)
83 先端巨大症と幽門(山頂の町アクロポリスの門番)
84 パラジウム(処女神は戦いの女神)
85 アカデミー(プラトーンが開いた学問の園)
86 カドミウムとゲンチアナ(テーバイの土とリンドウ)
87 臍とマグネシウム(2羽の鷲が出会った地球の中心)
88 ドクターと博士(教える人の足の裏に付いた飯粒)
89 症状とシンポジウム(偶然出会って一緒に酒を飲む)
90 症候群と前駆症(前もって走るもの,集まって一緒に走るもの)
91 痂皮と湿布(パンの耳とかさぶた,封筒と湿布)
92 麻薬(痺れる死人の花の香)
93 エコーグラフィー(しゃべれなくなった森のニンフ)
94 リンパ(泉から湧き出る清い水)
95 阿片とオピアム(苦痛を忘れる野菜のジュース)
96 モルヒネと催眠剤(形を真似る夢の神と眠りの神)
97 セレンと眠り(月の女神の願いをかなえた眠りの神)
98 ハルシオン(幸せすぎたカワセミ)
99 パパベリン(疲れ果てた女神を回復させたポピー)
100 アンチモン(“修道僧をやっつける薬”は作り話)

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

【著者略歴】
星 和夫【ほしかずお】
 1927年 新潟に生まれる
 1949年 東京医学歯学専門学校医学科卒業
 1951年 東京医科歯科大学医学部第1外科助手
 1962年 東京医科歯科大学医学部付属衛生検査技師学校講師,教務主任
 1963年 東京医科歯科大学医学部第1外科講師併任
 1972年 東京医科歯科大学医学部付属臨床検査技師学校講師
 1973年 東京医科歯科大学医学部第1外科専任講師
 1980年 東京医科歯科大学助教授
 1984年 青梅市立総合病院院長
 2001年 文京学院大学大学院経営学研究科
 (〜2008年)客員教授(医療システム論)
 2005年 青梅市立総合病院病院事業管理者
 2007年 青梅市立総合病院名誉院長
     慈生会理事,同ベトレヘムの園病院院長
 2009年 慈生会ベトレヘムの園病院顧問
     現在にいたる 医学博士

日本病院会名誉会員
全国公私病院連盟顧問
日本私立病院協会名誉会員

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