内容紹介
歯科学生のテキストとして好評を博した前版を全面改定.近年の分子生物学,細胞生物学の進歩を取り入れた.また骨と歯の形作りの分子メカニズムの章を設け,生体の形がどのようにつくられていくかを明らかにしている.
目次
2章 硬組織の起源とその進化/須田立雄…5
3章 骨と歯の形づくりの分子メカニズム/須田立雄…21
4章 結合組織の生化学/早川太郎…33
5章 骨と歯に特有な有機成分/早川太郎…73
6章 骨と歯の無機成分/早川太郎…95
7章 硬組織の形成と吸収のしくみ/須田立雄…111
8章 石灰化の機構/須田立雄…141
9章 血清カルシウムの恒常性とその調節機構/須田立雄…163
10章 唾液の生化学/早川太郎*・木崎治俊…193
11章 齲蝕の生化学/早川太郎…217
12章 炎症と免疫/須田立雄*・木崎治俊…253
13章 歯周組織と歯周疾患の成り立ち/早川太郎*・木崎治俊…283
14章 がんはどうしてできるか/須田立雄*・木崎治俊…301
索引 …336
*第1版,第2版原著者
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
早川太郎 第1〜第3版執筆
1934年 名古屋市に生まれる
1959年 名古屋大学医学部卒業
1964年 長崎大学医学部講師
1966年 同大学医学部助教授
1968年 米国California州立大学(Davis校)医学部留学,71年まで
1971年 米国Roche分子生物学研究所留学,73年まで
1973年 愛知学院大学歯学部助教授
1977年 同大学歯学部教授,現在に至る マトリックス金属プロテアーゼやTIMP,特にTIMPの細胞増殖活性を中心に研究を行っている
須田立雄 第1〜第3版執筆
1935年 東京に生まれる
1960年 東京医科歯科大学歯学部卒業 ニューマン夫妻の名著『骨の生化学』に啓発されて,骨の研究を始める
1964年 同大学大学院博士課程歯学研究科修了(生化学専攻)
1968年 ウィスコンシン大学留学(H.F.DeLuca教授の下でビタミンDの代謝研究に従事)
1971年 活性型ビタミンDの構造決定を終えて帰国,母校助教授
1977年 昭和大学歯学部教授(口腔生化学教室)
1992年 スペースシャトル「エンデバー号」を用いた宇宙実験で,鶏胚の発生と骨形成に及ぼす無重力の影響を調べる
1997年 昭和大学歯学部長,法人理事,日本骨代謝学会理事長 ニューマン賞受賞(米国骨代謝学会)
1998年 紫綬褒章受章
2000年 朝日賞受賞 昭和大学定年退任,名誉教授
木崎治俊 第3版執筆
1941年 石川県に生まれる
1966年 慶應義塾大学医学部卒業
1971年 同大学大学院博士課程医学研究科修了(医科学専攻)
1976年 米国インディアナ州立大学医学部癌研究施設留学,78年まで
1980年 同大学医学部講師
1988年 同大学医学部助教授
1990年 東京歯科大学教授,現在に至る 生体防御や形態・組織形成と細胞の分化にかかわるアポトーシスの分子機構について興味をもち研究を行っている