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24巻7号 2015年7月号
特集 外来で診る小児の摂食嚥下リハビリテーション−脳性麻痺を中心に
特集にあたって
 小児の発達,成長において摂食嚥下機能は必須の基本機能である.食べることは心身の健康な発育の源といえる.ところで,2014 年度の人口動態統計によると,日本の年間出生数は100 万4 千人(2013 年度より2 万6 千人減)で,4 年連続過去最少を更新した.近い将来,年間出生数100 万人を割り込むことが予測されている.一方,死亡数は戦後最多の127 万3 千人,人口自然減は27 万人であり,これも過去最多となっている.世界的にも前例のないスピードで高齢化が加速しつつあるわが国において,昨今の摂食嚥下リハビリテーション(以下リハ)の飛躍的な発展は周知の通りである.
 一般臨床の場で遭遇する高齢者の摂食嚥下障害に比べ,小児の摂食嚥下障害の頻度は少ない.経験の少ない現場ではシステムが十分整っておらず,対応に苦慮することもあるだろう.「脳性麻痺リハビリテーションガイドライン第2 版」(日本リハビリテーション医学会,2014 年)において種々の摂食嚥下障害に対する評価法と治療法が推奨されているが,いうまでもなく成人の方法論をそのまま当てはめることはできない.
 脳性麻痺の発生頻度は出生1,000 に対し約2.0 とされている.1980 年代には1.0〜1.5程度だったのが,90 年代には頻度が上がり,中でも低出生体重児や早産児の脳性麻痺が増加傾向である.周産期医療の進歩により,脳性麻痺のリスクの高い児の救命率は向上した.周産期だけでなくその後の呼吸・循環管理,てんかん,痙縮等の合併症に対する医療も日進月歩であり,児が地域で生活する期間も延長することが推測される.
 成長に伴って変化する心身の問題,家族関係,療育や学校との連携等,生活の中で対応しなければならない課題は多い.小児リハの専門施設は限定され,生活を営みながら児が治療を受けるには数々のバリアが存在する.地域ごとに専門施設と連携を取りながら,対応を模索して行く必要があろう.幸い摂食嚥下リハにおいて,地域で多職種が連携して取り組む文化が確実に醸成されつつある.その中で小児の摂食嚥下障害への支援を構築するプロセスは,地域のリハの底力を上げるに違いない.
 本特集では少子化が進行する今だからこそ,さらに周知,啓発と連携の重要性が増す「小児の摂食嚥下リハ」,特に地域生活を支援する外来にスポットを当てた.まず,田角勝先生に小児の発達,栄養,その特色について広く解説いただき,楊 秀慶先生らに歯科的な発達や診察・治療法について,`島弘之先生に嚥下機能評価について,椎名英貴先生に摂食嚥下訓練の実際について,續 晶子先生に食事の環境設定について,今後の課題や症例提示も交えて実践的な内容で解説いただいた.本特集が外来を担う臨床家の先生方にとって,小児摂食嚥下リハ実践の一助となり,さらには地域連携づくりのきっかけになることを期待したい.(編集委員会)
目 次
オーバービュー―小児の発達と摂食嚥下リハビリテーション  田角勝 詳細
小児の摂食嚥下障害における歯科的問題  楊秀慶田村文誉 詳細
小児の摂食嚥下機能評価  `島弘之 詳細
小児の摂食嚥下訓練  椎名英貴 詳細
小児の食事環境設定―座位保持・自助具・食事内容等の工夫  續晶子 詳細
新連載
リハ研究の進め方・まとめ方―これから始める人と今さら聞けない人のために 
I章 計画と実施―研究計画の立案から研究費獲得,実施まで
1.疑問を“研究”にしよう―研究の立案  後藤昌史 
連載
カラー/目で見るシリーズ  リハ医として知っておきたい体幹装具 
7.(胸)腰仙椎装具
4)脊椎圧迫骨折に対する胸腰仙椎装具  白土修 
ニューカマー リハ科専門医 
  大洞佳代子 
リハビリテーション病床で求められる薬物療法と医学的管理 
7.気管切開患者の医学的管理  大熊るり 
リハビリテーション用語の起源を訪ねる 
Hugh-Jones classification  芳賀信彦 
受験者のための リハビリテーション科専門医・認定臨床医試験対策 
6.脊髄損傷  笠井史人 
障害者の自動車運転―運転再開の実際  12.運転再開に向けた地域の取り組み 
1)富山県  影近謙治,中波暁 
他科で役立つ こんな時のリハ処方 
23.老年科―不定愁訴に対するアプローチを中心に  酒井保治郎 
歴史への誘惑 
第19回 長与専斎と衛生のイメージ  江藤文夫 

臨床経験 
ウェルニッケ・コルサコフ症候群2例のリハビリテーション―経過観察における重心動揺検査の有用性  谷口昌光,谷口央・他
臨床研究 
脳卒中患者の家族介護力と基本属性データとの関係―日本リハビリテーション・データベースの分析  徳永誠,野口大助・他
合併症のため回復期リハビリテーション病棟から急性期病院へ転院あるいは死亡退院した脳卒中患者の原因に関する調査  時里香,徳永誠・他
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外来で診る小児の摂食嚥下リハビリテーション
24巻7号 2015年7月15日
月刊(B5判,100頁)
発行時参考価格 2,300円
注文コード:082407
雑誌コード:03297-07
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