やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

監修者の序――コンベンショナルレストレーション発刊にあたって
 歯冠修復治療の目的は,この数十年変わることはなかった.おそらく,これからの数十年も変わることはないと思われる.すなわち,失われた,ないしは低下した機能と審美性を回復すること,そして,残存組織の保全を図るということは,歯冠修復治療の目的として変わることはないだろう.しかし,その目的を達成する技術,材料はもちろんのこと,治療技術を選択し,治療を確実にするための診査・診断の基本は,この十年で激変したといってよい.それは,歯冠修復治療そのものの進歩でもあるし,歯周治療,齲蝕,接着,マイクロスコープの導入などの周辺分野の進歩が歯冠修復治療の効果を向上させたという面もある.
 さて,歯冠修復治療における“激変”とは具体的に何かといえば,第一にあげるべきは1980年代においてわが国においても大きな話題となった「歯周補綴」の治療成績を向上させる際に検討が加えられた歯冠修復物と歯周組織との生物学的な関係が明確になったことである.このことは,歯冠修復治療の現代的な方法としてのインプラントに反映されることになり一層研究が集中的に進展し,その関係性は今ではかなり明確になったといえるだろう.つまり,これまでのように歯を対象とする場合でも,インプラントを対象とする歯冠修復治療においても,歯周組織の保全を図るうえでの基準を得ること,すなわち診査・診断を行うことができるようになったのである.また,このことにより,歯冠修復物を取り巻く軟組織の処置を確定的に行うことが可能となり,歯だけではなく歯周組織も含めた審美性の獲得を計画的に行うことができるようになった.
 次にあげるべきは,カリオロジーに基づく診査・診断とカリエスコントロール,そして接着による歯質保存可能性の拡大である.
 この二つの例にもみられるように,歯冠修復治療の目的は変化していないし,当面,変化することも考えられない.しかし,歯冠修復治療は,そのための診査・診断の基本を確立し,それに基づく治療術式を体系化している.その意味で,基本的な歯冠修復治療という意味での「コンベンショナルレストレーション」は,20世紀から21世紀にかけて大きく進歩した.
 今回刊行された第1巻から第5巻までは,コンベンショナルレストレーションの内容を横断的に整理したものである.是非ご一読いただきたい.
 2004年6月
 SJCDインターナショナル会長 山崎長郎


1章 序
 診査・診断――これまで,歯冠修復治療を行う上でどれほどの診査が行われ,それに基づいてどのようなプロセスで診断が下されてきただろうか.これまで「歯冠修復治療」のテーマは,「処置」,「材料」の側面からとりあげられることが多かったように思う.
 しかしながら,行うべき処置,材料の選択をするうえで,あるいは処置を行うか否かという点に立ち戻った場合も,歯冠修復治療のための診査・診断に関して整理されている必要がある.編者らもそのような内容をまとめた書籍の必要性を痛感してはいたものの,やはり,困難な作業であると感じている.それを編者らが中心になってまとめることになろうとは考えてもいなかった.
 さて,歯冠修復治療における診査・診断は,歯または歯質の欠損自体が治療の対象とされるものだが,病変部の診査・診断はカリオロジーに基づいて,歯周組織の診査・診断は歯周治療学の基本に基づいて,また,歯髄に関しては歯内療法に基づく診査・診断をイニシャルプレパレーションとして行う必要がある.
 しかし歯冠修復治療は,これだけでは十分ではない.歯冠修復治療の診査・診断の特徴は,最終的には歯冠の三次元的な構造を再構築するための診査・診断にある.実は,この歯冠修復治療を特徴づける診査・診断に関しては,その方法論が体系立てて紹介されていなかったためか,日常臨床ではほとんど行われていないようだ.しかし,たとえばプロビジョナルレストレーションを製作するという場合,その基準はどこにあるのだろうか.事前のシミュレーションを行うことは必須のはずである.そうでなければ必要以上の歯質を削除してしまったり,あるいは必要以上に支台歯を動員してしまったり,反対に過剰にリスクを温存して修復治療の予知性を低めてしまうことも避けられないだろう.プロビジョナルレストレーションを通じて,このような要素について最終的な決断を下すために,それに先立つ診査・診断がきわめて重要である.
 その具体的な方法論として,本巻では診断用ワックスアップについて,かなりの紙幅を割いて解説している.診断用ワックスアップという言葉自体が聞き慣れない読者も少なくはないだろうが,これは歯冠修復治療を行ううえで歯科医師として必須の診査・診断プロセスである.このためには,咬合診査に先立つ顎口腔機能の診査が必要であるし,また,咬合器の選択も重要で,この項目に関しても本書では解説を加えたつもりだ.
 最後に,なぜ,今「歯冠修復治療における診査・診断と診断用ワックスアップ」というテーマについてまとめることが可能になったかだが,それは,内外の臨床家,研究者の膨大な診査・診断に関するアセスメントとその術後経過に関するデータが蓄積されたことを抜きには語れない.そのような資料があったればこそ,私たちは確実な歯冠修復治療を行うことができるのである.
 2004年6月
 西川義昌 植松厚夫


2章 序
 「プロビジョナルレストレーションのプロセスが私の臨床の80%以上を占める」―私,茂野の恩師であるいまは亡きProsthodontist(米国補綴専門医),Raymond L Kimの忘れられない言葉である.周囲組織との生物学的,機能的調和を得ることが求められる歯冠修復治療において,プロビジョナルレストレーションとは,Dr Kimのように卓越した補綴専門医においてさえ,これほどの言葉をつぶやかせるものなのである.われわれのような一般的な臨床家が歯冠修復処置を行うならば,プロビジョナルレストレーションのプロセスにもっと時間を割かなければならないだろう.ところが,プロビジョナルレストレーションは一般臨床において,いまだに最終的な歯冠修復物が装着されるまでの暫間的なものと捉えられているように思える.
 歯冠修復物を装着するまでのプロセスは,その後のメインテナンスという長い時間軸を考えたならば,一瞬のプロセスである.つまり“最終修復処置”とはいうものの,歯冠修復物を装着するという目的をクローズアップしていっているにすぎない.しかし,プロビジョナルレストレーションは,歯冠修復物を装着するまでのイニシャルプレパレーションもしくはプロビジョナルの段階,そして歯冠修復物装着時の段階,さらには歯冠修復物装着後のメインテナンスステージをも評価し,それぞれの治療基準を満たし段階を踏んだ治療計画を決定するためのプロセスなのである.つまり,あらゆる治療のプロセスに関連するのみならず,治療を再評価するための重要な「修復物」となる.
 このプロビジョナルレストレーションのステージを実り多いものとするためには,診断用ワックスアップ(第1巻にて詳述)が不可欠である.診断用ワックスアップという検討過程を抜きにプロビジョナルレストレーションを作製することは原則としてありえない.ところが,プロビジョナルレストレーションの作製に関連して,診断用ワックスアップを一体としてみることは,むしろまれである.そのため,本来は切削の必要のない歯質を削除してしまったり,不必要な“根管治療”をしてしまっているケースをみることがある.
 プロビジョナルレストレーションは,治療の進捗にあわせて,その段階で修復歯周囲の環境や咬合関係が整っていることを再評価する,再評価のための修復物なのである.つまりそこには修復物の原則がすべて整っていなければならない.本巻では,プロビジョナルレストレーションの目的としてあげられている十数項目のほとんどに関して,具体的に,どのようなプロセスと評価ポイントでプロビジョナルレストレーションのステージをクリアしていくかという点に関しても解説を加えている.
 おそらく本書を一読いただければ,冒頭のDr Kimの言葉の意味をご理解いただけるものと思う.この書をひもとくことにより,読者の歯冠修復治療観ががらりと変わるものと期待する.
 2004年6月
 茂野啓示 北原信也


3章 序
 歯冠修復治療において問題とされてきたにもかかわらず,根本的な対応策が見つからなかった術式の一つが支台築造である.歯冠の大部分を喪失した歯に対しては,どうしても根管を拡大形成し,維持としてポストを装着する必要があったが,この際,象牙質よりはるかに硬いメタルを使用し,それを無機セメントで根管に合着してきたために,しばしばポストごとの脱離や歯根破折などのトラブルに遭遇してきた.そして支台築造した支台歯のトラブルは,再修復困難となる場合もあり,修復治療が大規模化する原因と認識されることもあった.
 一方,コンポジットレジンを用いた支台築造は,根管内が接着材料を用いるための被着体としては非常に劣悪な接着環境であるため,そもそもレジン築造体と歯根との接着による一体化を期待することはできなかった.そのため,レジン支台築造は,メタルを用いたダウエルコアに比較して信頼性の低い築造法との評価に甘んじてきた.ところが,コンポジットレジン修復における必然的な到達点ともいえる象牙質接着システム(デンティンボンディングシステム)が1980年代に登場し,信頼性の高いシステムが確立して,さまざまな商品が登場するという状況を経て,象牙質接着システムがレジン支台築造にも導入されるようになった.すなわち「接着性レジン支台築造」の誕生である.
 接着性レジン支台築造は,必ずしも歯冠修復治療においてスムーズに受け入れられたわけではない.わが国に限らず欧米においても,レジン築造の悪い印象は拭いがたく,メタルを使用したダウエルコアは避けがたい処置であると強く歯科医師に信じられていたためだろう.
 しかし,鋳造支台築造の臨床研究において確立された原則のいくつかは,接着性レジン支台築造のシステムの中でも生きている.たとえば,力学的観点から歯質の保全を図るうえで考慮すべきフェルールエフェクト,あるいは,審美性の観点から歯肉を透過して反映する支台歯歯根の色調を考慮した歯冠修復物の選択などは,これまでの臨床的な検討から得られたものである.
 支台築造は生物学的にも審美的にも飛躍的な革新を歯冠修復治療にもたらした.そして接着性レジン支台築造システムは,いまや歯冠修復治療に欠くことのできない重要な脇役となったのである
 2004年6月
 鈴木真名 天川由美子


4章 序
 歯科医療において,器材の進歩の恩恵をもっとも大きく受けた手技の一つがクラウンプレパレーションである.短時間に支台歯形成ができるようになったという点で,それは非常に大きな進歩だった.
 1960年代の中頃にセラモメタルレストレーションが登場し,これが世界的に普及することで,審美修復は,その恩恵を受けたいすべての患者,そのような処置をしたいすべての術者のものとなった.その際すでに,セラモメタルレストレーションを適切な治療として達成するための支台歯形態に対する原則が紹介された.装着されるセラモメタルクラウンと,その支台歯との基本要件が具備されてはじめてセラモメタルレストレーションは生物学的にも,またその高次の目的である審美性,そして機能の回復という点でも治療行為として成立する.
 歯冠修復物という観点からは,構造的に十分な強度を獲得したうえで,可及的に厚みが薄いことが望ましい.しかし,ポーセレンをメタルに前装するという製作上の必然性はセラモメタルクラウンの厚みを増加させ,これを用いる場合にメタルクラウンよりも多くの歯質の切削を必要とすることになった.つまり,審美性の回復という目的を達成することが可能となったその一方で,より多くの歯質を削除せざるをえないという問題を内蔵していることを理解していなければならない.
 したがって,セラモメタルレストレーションでは,前準備であるプレパレーションに非常に繊細な処置が求められてきた.つまり,適切な処置を行ったとしても歯質の切削はメタル単体よりも多くなるため,プレパレーション時の“遊び”は非常にわずかな量になる.このため,材料学的,生物学的に非常に論理性のあるプレパレーションのガイドラインが作成されている.
 そして,1990年代になりdentogingival complexの概念が登場して,プレパレーションは,術後の歯周組織の安定性をも考慮するものとなった.
 わが国においては,プレパレーションの基本に関しては,あまり体系立てて紹介されることがなかったように思う.むろん,プレパレーションの基本は,何も新しいものではなく,すでに数十年前から存在していた.
 本巻では,プレパレーションの基本を整理したうえで,最近,術後経過に関する評価も安定してきたdentogingival complexに基づく,歯肉との生物学的,審美的な調和を一層考慮したプレパレーションに関して,可能な限りまとめることを心がけた.
 2004年6月
 小濱忠一 瀬戸延泰


5章 序
 インプラントが普及しつつあるとはいえ,少数歯欠損への対処法としては,ブリッジによる修復が一般的である.クラウンを用いた修復は,長年の臨床実績のうえに近年,材料学的にはもちろん,生物学的および審美的に大きな飛躍を遂げているが,その影響はブリッジにも確実に及んでいる.
 ブリッジを用いた修復治療では,とくにここ数年,ポンティックに関する考え方が大きく変わった.ポンティックとそれに隣接する支台歯との歯冠形態の調和を前提に,歯肉縁レベルの自然な連続性を重視するポンティック形態が今日の主流となっている.オベイトポンティックと呼称されるポンティックである.これにより,ブリッジによる修復の審美性が格段に向上すると同時に,メインテナンスの側面においても良好な結果が得られることが確認されている.
 オベイトポンティックは,基底面にオベイト(ovate;卵型)の形態を付与するポンティックだが,単に基底面の形態を卵型にするポンティックの製作法を意味するわけではない.このような処置が可能であるかどうかの欠損部歯槽堤の診査・診断に始まり,必要に応じて行う歯槽堤増大処置法の選択,そして,もっとも重要なのが,プロビジョナルレストレーションのステージにおいて,ポンティックと周囲組織の関係をつぶさに観察,評価することである.さらには印象採得の方法,作業用模型の製作法・後処理など,一連のプロセスをきちんと踏んだうえで,最終的なブリッジの設計に至る.つまり,プロビジョナルレストレーションのプロセスこそが,最終的なオベイトポンティック形態を決定し,その後のメインテナンスの確実性を高めるのである.
 もう一つブリッジにおいて特筆すべきことは,これまで商品化されては消えていったオールセラミックスブリッジが,前歯部や小臼歯部に限定されるものの,ようやく日常臨床に応用可能なシステムとなって登場してきたことである.編者らも症例を限定して臨床に用いているが,数年の経過観察に過ぎないものの,ブリッジとして十分な機能を維持している.これは,材料の品質が向上したことはもちろんだが,同時に,症例ごとの診査・診断の精度が高くなったことが大きく寄与しているようにも思われる.
 従来,歯冠修復治療では,「歯冠修復処置」に偏った,あるいはテクニカルな側面ばかりが語られることが多かったように思えるが,この10年で,診査・診断,そしてプロビジョナルレストレーションのプロセスに対する評価が重要視されるようになってきた.そのことがまた,歯冠修復治療におけるテクニカルな面の基準を明瞭にしたと言える.本巻を一読いただけるならば,その変化をご理解いただけると思う.
 2004年6月
 土屋賢司 大河雅之
歯科臨床のエキスパートを目指して vol.I コンベンショナル レストレーション 目次

■1章 診査・診断と診断用ワックスアップExamination & Diagnosis
 監修=山崎長郎  編集=西川義昌 植松厚夫

 1 診断用ワックスアップにより歯冠外形と歯質切削基準を決定した3~3ポーセレンラミネートベニア症例〔orcelain laminate veneering case of the maxillary teeth 3~3 where the crown contouring and tooth reduction criteria were decided by diagnostic waxing-up〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)
 2 診断用ワックスアップにより機能と審美性回復の基準を決定したオールセラミッククラウン修復例〔ll-ceramic crown restoration where the functional and esthetic restorative criteria were decided by diagnostic waxing-up〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)

◆修復治療における診査・診断 Examination/ diagnosis of restorative therapy
 1 診断用ワックスアップの重要性〔mportance of diagnostic waxing-up〕(植松厚夫 UEMTSU Atsuo)
 2 診断用ワックスアップに至る基本的な診査〔undamental examination that leads to diagnostic waxing-up〕(西川義昌 NISHIKAWA Yoshiaki)
 3 診査・診断から診断用ワックスアップへ〔rom examination/diagnosis to diagnostic waxing-up〕(西川義昌 NISHIKAWA Yoshiaki)
 4 なぜ診断用ワックスアップは必要なのか〔hy is diagnostic waxing-up needed?〕(植松厚夫 UEMATSU Atsuo)

◆診断用ワックスアップの製作法 Fabrication of diagnostic waxing-up
 1 診断用ワックスアップ製作のプロセス〔abrication process of diagnostic waxing-up〕(植松厚夫 UEMATSU Atsuo/三田寿博 MITA Toshihiro)
 2 診断用ワックスアップのための咬合器の選択〔hoice of the articulator for diagnostic waxing-up〕(西川義昌 NISHIKAWA Yoshiaki)
 3 診断用ワックスアップのための器材〔iagnostic waxing-up tools and materials〕(植松厚夫 UEMATSU Atsuo/三田寿博 MITA Toshihiro)
 4 診断用ワックスアップからプロビジョナルレストレーションへの移行〔ransition from diagnostic waxing-up to provisional restoration〕(植松厚夫 UEMATSU Atsuo/三田寿博 MITA Toshihiro)

◆応用臨床例 Clinical applications
 1 診断用ワックスアップでセントリックストップの回復をシミュレーションした症例〔ase that simulated to restore the centric stop with diagnostic waxing-up〕(西川義昌 NISHIKAWA Yoshiaki)
 2 慎重な診査が診断用ワックスアップを一層効果的にしたポーセレンラミネートベニア症例〔orcelain laminate veneering case where careful examination made diagnostic waxing-up all the more effective 〕(植松厚夫 UEMATSU Atsuo)
 3 診断用ワックスアップに基づく歯冠修復と矯正治療のインターディシプリナリーアプローチ〔nterdisciplinary approach of crown restoration and orthodontic therapy based on diagnostic waxing-up〕(土屋賢司 TSUCHIYA Kenji)

  参考文献
  索引

■2章 プロビジョナルレストレーションProvisional Restoration
 監修=山崎長郎  編集=茂野啓示 北原信也

 1 機能と審美性の2要素を評価するために2段階にプロビジョナルレストレーションを用いた症例〔wo-staged provisional restoration case to evaluate the two factors of function and esthetics〕(土屋賢司 TSUCHIYA Kenji)

 2 審美的基準に沿ったプロビジョナルレストレーションによる最終修復物の決定〔ecision of final restoration by provisional restoration that meets esthetic criteria〕(北原信也 KITAHARA Nobuya)

◆プロビジョナルレストレーションの概念 Concept of provisional restoration
 1 プロビジョナルレストレーションの歴史〔istory of provisional restoration〕(茂野啓示 SHIGENO Keiji)
 2 プロビジョナルレストレーションの目的〔urpose of provisional restoration〕(茂野啓示 SHIGENO Keiji)
 3 プロビジョナルレストレーションのキャラクタライズ〔haracterization of provisional restorations〕(茂野啓示 SHIGENO Keiji/北原信也 KITAHARA Nobuya)
 4 プロビジョナルレストレーションの要件〔equirement of provisional restoration〕(茂野啓示 SHIGENO Keiji)

◆プロビジョナルレストレーションの作製法 Fabrication of provisional restoration
 1 プロビジョナルレストレーション作製にあたって〔n fabricating provisional restoration〕(北原信也 KITAHARA Nobuya/土屋 覚 TSUCHIYA Satoshi)
 2 プロビジョナルレストレーションの作製法〔abrication of provisional restoration〕(北原信也 KITAHARA Nobuya/土屋 覚 TSUCHIYA Satoshi)
 3 直接法によるプロビジョナルレストレーションの製作〔abrication of provisional restoration by direct technique〕(西川義昌 NISHIKAWA Yoshiaki)

◆クロスマウントプロシージャ Cross mounting procedure
 1 プロビジョナルレストレーションと最終歯冠修復物とのインターフェイス〔nterface between provisional restoration and final crown restoration〕(羽兼雅広 HAGANE Masahiro/岩淵一文 IWABUCHI Katsufumi)

◆応用臨床例 Clinical applications
 1 抜歯後即時にプロビジョナルレストレーションにより歯肉の整形を行ったオベイトポンティック〔vate pontic for gingivoplasty by provisional restoration immediate to extraction〕(千葉豊和 CHIBA Toyokazu)
 2 咬合再構成におけるプロビジョナルレストレーションの活用〔se of provisional restoration for occlusal reconstruction〕(今井俊広 IMAI Toshihiro)
 3 インプラントのティッシュマネジメントにプロビジョナルレストレーションを活用した症例〔linical case of provisional restoration that was utilized for implant tissue management〕(相原英信 AIHARA Hidenobu)
  参考文献
  索引

■3章 根管形成と支台築造Foundation Restoration
 監修=山崎長郎  編集=鈴木真名 天川由美子

 1 金属アレルギーの患者に対する接着性レジン支台築造とオールセラミック修復物による対応〔ntroduction of adhesive resin core build-up with glass fiber post and all-ceramic restoration for patients allegic to metal〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)
 2 臼歯部におけるエナメル質の可及的保存を意図した「支台築造」〔osterior tooth core build-up with intention of the maximal enamel conservation〕(岡口守雄 OKAGUCHI Morio)
 3 ファイバーポストを用いたコンポジットレジン支台築造〔dhesive core build-up with glass fiber post〕(土屋賢司 TSUCHIYA Kenji)

◆支台築造とは What is core build-up?
 1 支台築造の歴史といま〔istorical and current core build-up〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)
 2 支台築造の登場と変遷〔dvent and changes of core build-up〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)
 3 支台築造とfoundation restoration〔ore build-up and foundation restoration〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)
 4 鋳造支台築造から基本設計原則を学ぶ〔ollowing the fundamental principles of cast core build-up〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)
 5 フェルール効果と基本的な構造〔errule effect and basic structure〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)

◆支台築造の考察 Consideration to core build-up
 1 支台築造の方法と材料〔ethods and materials of core build-up〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)
 2 鋳造支台築造の問題点〔roblems of cast core build-up〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)
 3 現代の支台築造〔oday's core build-up〕(天川由美子 AMAKAWA Yumiko)
 4 支台築造におけるボンディングシステム〔onding system for core build-up〕(岡口守雄 OKAGUCHI Morio)

◆支台築造を考慮した根管形成 Root canal preparation in view of core build-up
 1 根管治療―根管形成の基本〔oot canal treatments : bases of root canal preparation〕(河田裕夫 KAWATA Hiroo/岡口守雄 OKAGUCHI Morio)
 2 根管治療の実際〔ractical side of root canal treatment〕(河田裕夫 KAWATA Hiroo/岡口守雄 OKAGUCHI Morio)
 3 根管治療の手順〔rocedures of root canal treatments〕(河田裕夫 KAWATA Hiroo/岡口守雄 OKAGUCHI Morio)

◆接着性レジン支台築造の臨床 Clinical practice of adhesive resin core build-up
 1 接着性レジン支台築造における治療侵襲の軽減〔eduction of therapeutic invasion in adhesive resin core build-up〕(鈴木真名 SUZUKI Masana)
 2 接着性レジン支台築造の臨床操作〔linical handling of adhesive resin core build-up〕(鈴木真名 SUZUKI Masana)

◆応用臨床例 Clinical applications
 1 菲薄な残存歯質のにファイバーポストを組み込んだ接着性レジン支台築造〔dhesive resin core build-up that employed glass fiber post on the maxillary left molar with thin residual tooth substance〕(西川義昌 NISHIKAWA Yoshiaki)
  参考文献
  索引

■4章 クラウンプレパレーション
 監修=山崎長郎  編集=小濱忠一 瀬戸延泰

 1 トップダウントゥースプレパレーション〔op-down tooth preparation
〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 2 適切な支台歯形成を行うために求められたさまざまな前処置〔ariety of pretreatments required to prepare abutments properly〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 3 支台歯形成を修正してオールセラミックレストレーションを装着した症例〔ll-ceramic restorative case after correcting the abutment tooth preparation〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)

◆歯冠修復治療におけるクラウンプレパレーションの重要性〔he importance of crown preparation in crown restorative therapy
 1 歯冠修復物を装着したために生じる歯周組織の問題〔eriodontal tissue problems raised by seating of crown restoration〕(小濱忠一 OBAMA Tadakazu)

◆基本的な支台形態とプレパレーション Basic abutment forms and preparation
 1 支台歯形態とプレパレーションの基本〔butment tooth form and basis of preparation〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 2 削除量の決定方法―パイロットグルーブとroom for material〔eans to determine the tooth reduction amount ― Preparation of pilot groove and room for material〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 2 支台歯形成用バーの選択〔ar selection for abut tooth preparation〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 4 支台歯形成の手順〔rocedure of abutment tooth preparation〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 5 マージン形態〔argin design〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 6 フィニッシュラインの設定位置〔inish line placement〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)
 7 クラウンプレパレーションのための前処置〔retreatment for crown preparation〕(瀬戸延泰 SETO Nobuyasu)

◆印象採得の前処置と印象 Pretreatment for impression taking and impression
 1 前処置としての歯周組織のコントロール〔ontrol of periodontal tissue as pretreatment〕(千葉豊和 CHIBA Toyokazu/小濱忠一 OBAMA Tadakazu)
 2 歯肉圧排〔ingival retraction〕(千葉豊和 CHIBA Toyokazu/小濱忠一 OBAMA Tadakazu)
 3 プレパレーションのガイドライン〔uideline for preparation〕(小濱忠一 OBAMA Tadakazu)
 4 歯周組織を考慮したフィニッシュラインのプレパレーション〔inish line preparation in view of periodontal tissue〕(小濱忠一 OBAMA Tadakazu)

◆応用臨床例 Clinical applications
 1 診断用ワックスアップに基づく多数歯のプレパレーションと審美的改善〔ultiple tooth preparation and esthetic improvement based on diagnostic waxing-up〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)
  参考文献
  索引

■5章 ブリッジとポンティックBridgework & Pontic
 監修=山崎長郎  編集=土屋賢司 大河雅之

 1 マイクロサージェリー下の歯槽堤増大術とジルコニアフレームを用いたブリッジ〔dentulous ridge augmentation under microsurgery and bridge construction with zirconium framework〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)

◆欠損歯槽堤形態の分類とポンティック形態の要件 Classification of edentulous ridge forms and requirement of pontic forms
 1 ブリッジの力学的考察とその設計〔ynamic discussion on bridgework and its design〕(菊田大士 KIKUTA Daishi/豊田 實 TOYODA Minoru)
 2 欠損歯槽堤形態の分類〔lassification of edentulous ridge forms〕(茂野啓示 SHIGENO Keiji)
 3 ポンティック形態の分類と歴史的変遷〔lassification of pontic forms and historical changes〕(茂野啓示 SHIGENO Keiji)

◆オベイトポンティックの臨床 Clinical practice of ovate pontic
 1 オベイトポンティックの臨床的有効性〔linical efficacy of ovate pontic〕(日高豊彦 HIDAKA Toyohiko/高橋 健 TAKAHASHI Ken/貞光謙一郎 SADAMITSU Kenichiro)
 2 オベイトポンティックを成功させるための要件〔equirement for successful ovate pontic〕(日高豊彦 HIDAKA Toyohiko/高橋 健 TAKAHASHI Ken/貞光謙一郎 SADAMITSU Kenichiro)
 3 オベイトポンティックのための歯槽堤改善〔dentulous ridge improvement for ovate pontic〕(日高豊彦 HIDAKA Toyohiko/高橋 健 TAKAHASHI Ken/貞光謙一郎 SADAMITSU Kenichiro)
 4 オベイトポンティックのプロビジョナルレストレーション〔rovisional restoration for ovate pontic〕(大河雅之 OKAWA Masayuki)
 5 オベイトポンティックの印象と模型製作〔mpression taking and stone cast fabrication for ovate pontic〕(植松厚夫 UEMATSU Atsuo)
 6 ブリッジの試適とメインテナンス〔ridgework trial insertion and maintenance〕(北原信也 KITAHARA Nobuya)

◆応用臨床例 Clinical applications
 1 抜歯即時ならびに治癒後の歯槽堤とのコンビネーションオベイトポンティック症例〔vate pontic case intended to combine the edentulous ridge immediate to tooth extraction and after healing〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)
 2 Seibert Class IIの歯槽堤に対するマイクロサージェリーを併用したオベイトポンティック〔vate design case where microsurgery was combined together on the edentulous ridge of Seibert's Class II〕(山崎長郎 YAMAZAKI Masao)
 3 系統的な歯冠修復治療における適切な前処置の選択〔roper pretreatment choice and crown restorative therapy by systematic examination/diagnosis〕(土屋賢司 TSUCHIYA Kenji)
  参考文献
  索引

■特別付録 Supplement
 監修=山崎長郎  著=茂野啓示
 ・ 1970年代から80年代の歯冠修復治療の原理原則と現在における位置づけ――Dr.Raymond L.Kimの臨床にみられる歯冠修復の礎〔Principles and rules of crown restorative therapy during years '70s to '80s and current situation - Foundation of crown restorative therapy demonstrated in the practice of Dr.Raymond L.Kim〕(茂野啓示 SHIGENO Keiji)
 ・ 総索引


 イラストレーション=神林光二/前川貴章/上村一樹/有)秋編集事務所
 装丁・グラフィックデザイン=梅村事務所