やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

特集にあたって
 認知症の方の人権と尊厳を守り,希望をもって暮らし続けられる社会をめざして,「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が,2024年1月1日に施行されました.本特集では,その理念を踏まえ,認知症の人や超高齢者への食支援について,栄養管理や摂食嚥下機能への対応だけでなく,その人の生活,尊厳,意思,そして最期までの過ごし方を支えるケアの一部として考えていきます.医師,看護師,介護職,言語聴覚士,薬剤師,管理栄養士など,多職種の先生方にご執筆いただいた内容を通して,病院や施設で高齢者にかかわる管理栄養士や,栄養療法に携わる医療専門職に求められる支援のあり方を整理します.近年の老年医学における認知症ケア,フレイル,低栄養,摂食嚥下障害,ポリファーマシー,看取りに関する知見や動向も踏まえながら,「食べること」を治療や管理の対象としてだけでなく,「その人らしく生きることを支える営み」としてとらえ直します.さらに,本人の意思決定を尊重する姿勢や,家族・支援者との関係性,生活環境への配慮についても取り上げ,多職種で連携しながら,食と暮らしを支える実践の充実につなげることをめざします.
 医療法人大誠会 内田病院
 田中志子
特集 食べる力を支える 認知症ケア
 特集にあたって(田中志子)
 ケア・食支援のための認知症の基本知識(山口晴保)
 認知症の「食べる」場面を支えるケアの実践(内田陽子)
 認知症の方の「食べる」につなげる関係づくりとコミュニケーション―食堂へ向かうまでの介護技術(黒木勝紀)
 認知症ケアのための薬の知識―食事摂取に薬が与える影響(天白宗和)
 認知症ケアのための摂食嚥下障害・言語障害の知識―「なぜ食べないのか」をST視点で読み解く(阿部 学)
 在宅における認知症患者への食支援の実践(髙﨑美幸)

管理栄養士のための デジタルヘルス最前線(2)
 食事記録アプリを活用したモニタリングの実際と研究活用事例(池田香織)

スポット
 骨レジリエンス指数(BRI)を用いた骨強度評価とオステオサルコペニア・低栄養の関連―後ろ向き観察研究より(松本卓二・木村友香子)
 「長引く不調」の改善は食事と運動から―行動変容を支える漢方と生体電気インピーダンス法(小野理恵)

ズームアップ
 日本版Teaching Kitchen―新しい生活習慣改善プログラムの可能性(馬殿 恵)

Column
○×例でわかる! 説明スキルアップ講座(10)
 説明スキル(9)記憶に残りやすくする(松本千明)

未知なる発酵食を訪ねて―フィールドワークからみる食と文化(10)
 メコンの恵みが育んだ塩辛とナレズシ(横山 智)

病棟のプロフェッショナルたち
 社会医療法人仙養会 北摂総合病院(小林佑輝)

連載
サーカディアンリズムに基づく健康タイムライン―保健指導のニューアプローチ(4)
 “脳パフォーマンス”に影響する骨格筋と骨密度に関するアドバイス(増田由美・久保 明)

脂質栄養学を盛り上げる 最新研究トピックス(7)
 日本栄養学学術連合(FJNS)の取り組み
 ―2021東京栄養サミット(N4G)コミットメントの実践を中心に(真鍋祐樹・仲川清隆)

これだけは知っておこう 臨床栄養学ビギナー道場(29)
 管理栄養士は栄養評価の専門家!(1)
 体重は栄養評価の基本―標準体重と理想体重(井上善文)

こんだてじまん
 じまんの一品とっても軟らかい! カツとじ
 (藤田医科大学 七栗記念病院/松本真奈美)

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