第3版の序
恩師・宮﨑 正教授から口腔外科学の教科書の企画を命じられたのは約25年前のことである．口腔外科の診療内容は多岐にわたり，対象疾患の病態解明，診断法，治療法の開発など，その進歩はめざましい．この分野は歯学，医学の一般的知識に加えて，より専門的な知識と医療技術が要求される．
そこで本書では，口腔外科を専門とする歯科医師が臨床現場で利用しうる内容，さらに医学・歯学・分子生物学の進歩に遅れのない内容とすることを目標とした．各執筆者には，卒後に口腔外科教育を受ける者，特に，口腔外科専門医を目指す歯科医師を対象として執筆するよう依頼した．その一方で，学部学生が教科書として口腔外科学を学習する基礎的事項が包括されるよう，章や細項目を歯科医学教授要綱の口腔外科学分野や，歯科医師国家試験出題基準に沿った形に編集した．その結果，第1版，第2版とも好評で多くの読者を得ることができ，口腔外科学教育に貢献できたと自負している．
しかし，より新しい内容をとり入れようとすれば，当然，口腔外科学の進歩に応じた改訂の必要性が生ずる結果となる．2005年にWHOの腫瘍分類が改訂された際，本書もWHO新分類に沿って歯原性腫瘍や唾液腺腫瘍などの一部改訂を行った．この改訂は第2版の増刷の枠内で行い，マイナーな変更に留めたが，他の疾患や治療法においても，この10年間の口腔外科の進歩に対応できていない部分も残されていた．そこで今回，執筆者の一部変更を含む，第3回目の大幅な改訂に踏み切った．
前半の章は疾患の病態，診断を中心として，後半は治療学中心の章とした．前半の章は各疾患の病因論や病態のみならず，当該臓器の構造や機能についても詳しく述べており，解剖学や生理学などの参考書がなくても十分理解できるよう構成されている．なお，歯学用語は日本歯科医学会学術用語集（医歯薬出版，平成20年）に準拠した．
はじめて本書に接する皆様はもとより，第2版をすでに購読いただいたいた皆様にも満足していただけるものと確信している．
最後に，執筆ならびに大幅な修正にご協力いただいた執筆者各位，本書第3版の出版にご理解いただいた医歯薬出版（株）社長大畑秀穂氏，編集業務にご尽力くださった編集部の石飛あかね氏に深謝する．
2010年1月
編集代表 白砂兼光
第2版の序
本書は1988年4月1日に第1版第1刷が刊行されて以来，すでに12年の歳月が流れました．読者の先生方，学生の皆さんに「赤本」と称して親しまれてきた「口腔外科学」もようやく，ここに改訂の運びとなりました．
医学・医療の日進月歩は目を瞠るものがあり，また初版発刊に手間取ったこともあって，刊行当初より改訂の必要性を強く感じておりました．
今回の改訂には第1版を基幹として，章の組み立てを改め，病名に治療法を加えてより読みやすく，解りやすい系統的な配置にしました．
執筆の基本理念は，口腔外科を専攻する臨床医・研究者，特に口腔外科の認定医を取得される方々の座右の書であることとし，また同時に，本書の内容は口腔外科学教授要項および国家試験ガイドラインにも沿っているので，学生の皆さんにも口腔外科学のより深い理解が得られることでしょう．
今回は松矢篤三教授，白砂兼光教授に編集の労を執っていただき，大阪大学関係の諸先生に御執筆をいただきました．脱稿後，予想外の年月を要し，余儀なく訂正追加をお願いした先生にお詫びとお礼を申し上げます．
お陰様で初期の目的が達成でき，良い本ができましたことを感謝し，本書が皆さんのお役に立つことを期待しております．
最後に白砂兼光教授には第1版のとき，また改訂に当たっても多大のご貢献をいただいたことを心より感謝し，敬意を捧げます．そして，本書第2版の刊行に尽力いただいた医歯薬出版編集部の牧野和彦氏，猪瀬 学氏に感謝します．
2000年3月
宮﨑 正
初版の序
大阪大学歯学部で口腔外科学の講義を担当しているときから，内容の充実した口腔外科書を発刊したいと考えていた．この思いは停年退官が近くなるにつれて高まり，大阪大学在籍ならびに同大学出身の先生方の協力をいただき，このたび刊行の運びに至った．
口腔外科学の進歩は最近めざましいものがあり，その診療内容は多岐にわたり，対象患者も増加している．そのため，歯学，医学の一般的知識に加えて，より専門的な知識と医療技術が要求されるようになった．
日本口腔外科学会では1973年9月から内容の充実した認定医制度を発足させ，1981年からは口腔外科教育研修会を行い，多岐にわたる口腔外科領域の疾患に対応できる口腔外科専門医の育成に努力がなされている．しかし，卒後，口腔外科学を専攻している若い医局員や，研修病院で口腔外科臨床を行う医員などが，日常講読する適当な教科書が未だ発刊されていない．
そこでこのような，口腔外科学の進展の歴史的背景を考慮し，本書の内容を卒後口腔外科教育を受ける者を対象として執筆していただくように各著者に依頼した．原稿収集から約2年が経過しており，現在の医学の著しい進歩のなかで，さらに新しい内容が必要であるという懸念もあるが，全体としてまず初期の目的にかなった新しい口腔外科書になったとひそかに自負している．
上記のように，本書は口腔外科認定医師試験の参考書として利用していただけると考えている．また，全体の骨組（章建ておよび細項目）は口腔外科教授要項や国家試験ガイドラインを十分に考慮したので，一般学生にも大いに活用していただけると思う．
なお，内容の割り振りについても現在の口腔外科臨床を十分に考慮し，腫瘍に大きい部分を割き，従来の教科書になかった口腔再建や外科的矯正を章として加えた．学問の進歩に従って機会が与えられれば，いつでも分担執筆者とも協議の上，これに改訂と追補を加える労を尽くしたいと念願している．
最後に，本書の計画当初から編集，校正にまで協力いただいた大阪大学歯学部口腔外科第一講座白砂兼光助教授に対して謝意を表するとともに，本書の出版に御理解いただいた医歯薬出版（株）社長三浦裕士氏と，本書の刊行に尽力下さった編集部の牧野和彦氏に深謝する．
1988年2月
宮﨑 正
恩師・宮﨑 正教授から口腔外科学の教科書の企画を命じられたのは約25年前のことである．口腔外科の診療内容は多岐にわたり，対象疾患の病態解明，診断法，治療法の開発など，その進歩はめざましい．この分野は歯学，医学の一般的知識に加えて，より専門的な知識と医療技術が要求される．
そこで本書では，口腔外科を専門とする歯科医師が臨床現場で利用しうる内容，さらに医学・歯学・分子生物学の進歩に遅れのない内容とすることを目標とした．各執筆者には，卒後に口腔外科教育を受ける者，特に，口腔外科専門医を目指す歯科医師を対象として執筆するよう依頼した．その一方で，学部学生が教科書として口腔外科学を学習する基礎的事項が包括されるよう，章や細項目を歯科医学教授要綱の口腔外科学分野や，歯科医師国家試験出題基準に沿った形に編集した．その結果，第1版，第2版とも好評で多くの読者を得ることができ，口腔外科学教育に貢献できたと自負している．
しかし，より新しい内容をとり入れようとすれば，当然，口腔外科学の進歩に応じた改訂の必要性が生ずる結果となる．2005年にWHOの腫瘍分類が改訂された際，本書もWHO新分類に沿って歯原性腫瘍や唾液腺腫瘍などの一部改訂を行った．この改訂は第2版の増刷の枠内で行い，マイナーな変更に留めたが，他の疾患や治療法においても，この10年間の口腔外科の進歩に対応できていない部分も残されていた．そこで今回，執筆者の一部変更を含む，第3回目の大幅な改訂に踏み切った．
前半の章は疾患の病態，診断を中心として，後半は治療学中心の章とした．前半の章は各疾患の病因論や病態のみならず，当該臓器の構造や機能についても詳しく述べており，解剖学や生理学などの参考書がなくても十分理解できるよう構成されている．なお，歯学用語は日本歯科医学会学術用語集（医歯薬出版，平成20年）に準拠した．
はじめて本書に接する皆様はもとより，第2版をすでに購読いただいたいた皆様にも満足していただけるものと確信している．
最後に，執筆ならびに大幅な修正にご協力いただいた執筆者各位，本書第3版の出版にご理解いただいた医歯薬出版（株）社長大畑秀穂氏，編集業務にご尽力くださった編集部の石飛あかね氏に深謝する．
2010年1月
編集代表 白砂兼光
第2版の序
本書は1988年4月1日に第1版第1刷が刊行されて以来，すでに12年の歳月が流れました．読者の先生方，学生の皆さんに「赤本」と称して親しまれてきた「口腔外科学」もようやく，ここに改訂の運びとなりました．
医学・医療の日進月歩は目を瞠るものがあり，また初版発刊に手間取ったこともあって，刊行当初より改訂の必要性を強く感じておりました．
今回の改訂には第1版を基幹として，章の組み立てを改め，病名に治療法を加えてより読みやすく，解りやすい系統的な配置にしました．
執筆の基本理念は，口腔外科を専攻する臨床医・研究者，特に口腔外科の認定医を取得される方々の座右の書であることとし，また同時に，本書の内容は口腔外科学教授要項および国家試験ガイドラインにも沿っているので，学生の皆さんにも口腔外科学のより深い理解が得られることでしょう．
今回は松矢篤三教授，白砂兼光教授に編集の労を執っていただき，大阪大学関係の諸先生に御執筆をいただきました．脱稿後，予想外の年月を要し，余儀なく訂正追加をお願いした先生にお詫びとお礼を申し上げます．
お陰様で初期の目的が達成でき，良い本ができましたことを感謝し，本書が皆さんのお役に立つことを期待しております．
最後に白砂兼光教授には第1版のとき，また改訂に当たっても多大のご貢献をいただいたことを心より感謝し，敬意を捧げます．そして，本書第2版の刊行に尽力いただいた医歯薬出版編集部の牧野和彦氏，猪瀬 学氏に感謝します．
2000年3月
宮﨑 正
初版の序
大阪大学歯学部で口腔外科学の講義を担当しているときから，内容の充実した口腔外科書を発刊したいと考えていた．この思いは停年退官が近くなるにつれて高まり，大阪大学在籍ならびに同大学出身の先生方の協力をいただき，このたび刊行の運びに至った．
口腔外科学の進歩は最近めざましいものがあり，その診療内容は多岐にわたり，対象患者も増加している．そのため，歯学，医学の一般的知識に加えて，より専門的な知識と医療技術が要求されるようになった．
日本口腔外科学会では1973年9月から内容の充実した認定医制度を発足させ，1981年からは口腔外科教育研修会を行い，多岐にわたる口腔外科領域の疾患に対応できる口腔外科専門医の育成に努力がなされている．しかし，卒後，口腔外科学を専攻している若い医局員や，研修病院で口腔外科臨床を行う医員などが，日常講読する適当な教科書が未だ発刊されていない．
そこでこのような，口腔外科学の進展の歴史的背景を考慮し，本書の内容を卒後口腔外科教育を受ける者を対象として執筆していただくように各著者に依頼した．原稿収集から約2年が経過しており，現在の医学の著しい進歩のなかで，さらに新しい内容が必要であるという懸念もあるが，全体としてまず初期の目的にかなった新しい口腔外科書になったとひそかに自負している．
上記のように，本書は口腔外科認定医師試験の参考書として利用していただけると考えている．また，全体の骨組（章建ておよび細項目）は口腔外科教授要項や国家試験ガイドラインを十分に考慮したので，一般学生にも大いに活用していただけると思う．
なお，内容の割り振りについても現在の口腔外科臨床を十分に考慮し，腫瘍に大きい部分を割き，従来の教科書になかった口腔再建や外科的矯正を章として加えた．学問の進歩に従って機会が与えられれば，いつでも分担執筆者とも協議の上，これに改訂と追補を加える労を尽くしたいと念願している．
最後に，本書の計画当初から編集，校正にまで協力いただいた大阪大学歯学部口腔外科第一講座白砂兼光助教授に対して謝意を表するとともに，本書の出版に御理解いただいた医歯薬出版（株）社長三浦裕士氏と，本書の刊行に尽力下さった編集部の牧野和彦氏に深謝する．
1988年2月
宮﨑 正
第1章 口腔外科学の歴史と進歩（宮﨑 正・白砂兼光）
1 口腔外科学的疾患の歴史
1）華岡青洲一派と口腔外科
2）オランダ流外科
3）西洋流外科
4）佐藤進と口腔外科
2 歯科医学の一部門として発展した口腔外科学
1）口腔外科学の誕生
2）わが国の口腔外科学のはじまり
3）口腔外科教授要綱の設定
3 口腔外科学の発展と現状
1）わが国の口腔外科教育
2）口腔外科の内容
3）日本口腔外科学会
4）日本口腔科学会
第2章 口腔外科診断法
1 診察法（作田正義）
1．口腔外科診断の特徴
2．診断手順
3．問診（医療面接）
1）主訴
2）現病歴
3）既往歴
4）家族歴
5）社会歴・生活環
4．現症
1）全身診察
2）局所診察
2 症候と病態生理
1．症候論
2．症候と病態生理
1）疼痛
2）発熱
3）出血
4）味覚異常
5）摂食障害
6）口臭
7）発疹
8）言語障害
9）開口障害
10）麻痺
3 検査
1．検体検査
1）基本的検査
2）血液学的検査
3）生化学的検査
4）尿検査
5）感染・免疫学的検査
6）病理組織学的検査
2．顎口腔機能検査
1）歯に関する検査
2）顎運動に関する検査
3）咀嚼・嚥下機能に関する検査
4）顎顔面形態計測に関する検査
5）口臭に関する検査
6）味覚に関する検査
7）唾液に関する検査
8）発音・構音に関する検査
3．画像検査（柿本直也・古川惣平）
1）口腔外科領域で利用するおもな画像検査
第3章 先天異常および後天異常
1 歯の異常（古郷幹彦）
1．歯の発育
2．歯数の異常
1）歯の先天性欠如
2）過剰歯
3．歯の形態異常
1）歯の大きさの異常
2）エナメル滴
3）癒合歯
4）癒着歯
5）歯内歯
4．歯の形成異常
1）エナメル質形成不全
2）象牙質形成不全
3）斑状歯
4）Turner歯
5）Hutchinson歯
6）色素沈着
5．萌出時期の異常
1）早期萌出
2）萌出遅延
3）埋伏歯
2 顔面・口腔の異常
1．口唇裂・口蓋裂の発生
1）遺伝子の研究
2）上唇の形成と口唇裂の発生
3）口蓋の形成と口蓋裂の発生
4）その他の顔面裂の発生
5）口唇裂・口蓋裂の発生要因
2．口唇裂・口蓋裂の症型分類
3．口唇裂・口蓋裂の症状と障害
1）解剖学的異常
2）機能的障害
4．その他の顔面裂
1）上唇正中裂
2）斜顔面裂
3）横顔面裂
5．発生頻度
6．口唇裂・口蓋裂児に対する総合一貫治療の考え方（西尾順太郎）
1）家族へのオリエンテーション
2）小児科管理
3）哺乳指導
4）術前顎矯正治療
5）口唇裂の手術
6）口蓋裂の手術
7）言語管理
8）聴覚管理
9）咬合管理
3 顎変形症
1．顎変形症の誘因
1）先天異常と顎変形症
2）後天的疾患と顎変形症
3）局所原因と顎変形症
2．顎変形症の分類と症状
1）上顎前突症
2）上顎後退症
3）下顎前突症
4）下顎後退症，小下顎
5）開咬症
6）顔面非対称
3．顎変形症の治療
1）治療の手順
2）顎矯正手術の種類と適応
4 軟組織の異常
1．口唇・頬部の異常
1）巨大唇
2）二重唇
3）先天性下唇瘻
4）先天性口角瘻
5）Fordyce斑
6）巨口症
7）小口症
8）咬筋肥大症
2．舌・口底の異常
1）巨舌症
2）小舌症，無舌症
3）舌裂
4）舌甲状腺結節
5）その他
3．歯肉・口蓋の異常
1）上皮真珠
2）歯肉の肥厚
3）高口蓋
4）口蓋正中裂溝
5）軟口蓋形成不全
4．小帯の異常
1）口唇小帯の異常
2）下唇小帯および頬小帯の異常
3）舌小帯の異常
4）小帯異常を呈する症候群
5．顎口腔・顔面領域の先天異常症候群
1）4p-症候群
2）13トリソミー症候群
3）18トリソミー症候群
4）Down症候群
5）22q11.2欠失症候群
6）Apert症候群
7）Beckwith-Wiedemann症候群
8）Cornelia de Lange症候群
9）Crouzon症候群
10）EEC症候群
11）Goldenhar症候群
12）McCune-Albright症候群
13）Opitz症候群
14）Papillon-Lefvre症候群
15）Robinシークエンス
16）Stickler症候群
17）Treacher Collins症候群
18）Van der Woude症候群
19）歌舞伎症候群
20）口腔・顔面・指趾症候群
21）減汗性外胚葉異形成症
22）骨形成不全症
23）鎖骨・頭蓋異骨症
24）I型耳・口蓋・指症候群
25）眼・顔・心・歯症候群
26）ムコ多糖症
27）ムコリピドーシスII型（l-cell病）
28）その他
第4章 顎顔面の外傷
1 総論
1．外傷に関する基本事項
2．創傷の分類
1）軟組織損傷の分類
2）硬組織損傷の分類
3．創傷の治癒過程
1）軟組織の治癒
2）骨組織の治癒
3）骨折の異常治癒
4）骨折の異常治癒の原因
4．顎顔面外傷の原因と発生状況
5．外傷の治療
1）外傷患者に対する対応と外傷トリアージ
2）外傷における病院前治療と初期診療ガイドライン
3）外傷の初期診療
2 軟組織損傷
1）機械的損傷
2）熱傷
3）凍傷
4）電気的損傷
5）放射線損傷
6）化学的損傷
3 歯の外傷および歯槽骨骨折
1）歯の脱臼および歯の破折
2）歯槽骨骨折
4 顎骨骨折
1．顎顔面外傷の診断手順
1）医療面接（問診）
2）診察
3）エックス線検査
4）神経学的検査
5）顎顔面骨折の合併症
2．顎骨骨折の治療手順
1）救急処置
2）整復固定
3）下顎骨骨折
4）頬骨骨折
5）上顎骨骨折
6）吹き抜け骨折
7）鼻骨骨折
8）術後管理
第5章 顎口腔の炎症（杉山 勝）
1 総論
1．炎症の定義
2．炎症の経過
3．炎症の分類
4．炎症の原因
1）物理的因子
2）化学的因子
3）病原性微生物
4）アレルギー反応
5．炎症反応における宿主の要因
1）遺伝的要因
2）獲得性要因
6．急性炎における諸反応と発現機序
1）組織の障害と血管収縮
2）血管の拡張と透過性の亢進
3）炎症細胞の遊走と浸潤
4）血栓形成
5）疼痛と発熱
6）治癒と修復
7．急性炎の組織学的分類
1）滲出性炎
2）急性増殖性炎
8．慢性炎における諸反応の発現機序
1）細胞増殖と増殖因子
2）貪食
9．慢性炎の組織学的分類
1）慢性増殖性炎
2）肉芽腫性炎
10．炎症の全身への影響
1）白血球増加症
2）急性期反応物質
2 各論
1．歯周組織の炎症
1）歯周組織炎
2）歯冠周囲炎
2．顎骨の炎症
1）顎骨炎
2）放射線性骨壊死と放射線性骨髄炎
3）ビスフォスフォネート系薬剤投与に関連した顎骨壊死
4）歯瘻
3．顎骨周囲軟組織の炎症
1）歯性扁桃周囲炎
2）所属リンパ節の炎症
3）口底の炎症
4）頬部の炎症
5）頭頸部の筋膜隙
6）浅頸筋膜の広がり
4．歯性上顎洞炎
1）急性歯性上顎洞炎
2）慢性歯性上顎洞炎
3）検査
4）治療
5．特異性炎
1）放線菌症
2）結核（症）
3）梅毒
6．歯性全身感染症
1）菌血症
2）歯性病巣感染
3）敗血症
4）全身性炎症反応症候群
5）炎症に対する治療
第6章 口腔粘膜疾患（由良義明）
1 口腔粘膜疾患の分類
2 口内炎
1．カタル性口内炎
2．壊死性潰瘍性口内炎
3．壊疽性口内炎
4．放射線性口内炎
5．猩紅熱性口内炎
3 アフタおよびアフタ病変
1．再発性アフタ性口内炎
2．Behet病
1）主症状
2）副症状
3．Bednarアフタ
4．その他の病変
1）Riga-Fede病
2）褥瘡性潰瘍
3）移植片対宿主病
4）周期性好中球減少症
4 水疱性疾患
1．天疱瘡
1）尋常性天疱瘡
2）増殖性天疱瘡
3）落葉状天疱瘡
2．類天疱瘡
1）水疱性類天疱瘡
2）良性粘膜類天疱瘡
3．先天性表皮水疱症
5 ウイルス性疾患
1．単純ヘルペスウイルス感染症
1）ヘルペス性歯肉口内炎（疱疹性歯肉口内炎）
2）口唇ヘルペス（口唇疱疹）
2．帯状疱疹
3．ヘルパンギーナ
4．手足口病
5．麻疹
6 角化性疾患
1．口腔扁平苔癬
2．ニコチン性口内炎
3．白板症
4．口腔毛様白板症
7 膠原病とその類症
1．全身性エリテマトーデス
2．円板状エリテマトーデス
8 色素異常
1．生理的色素沈着
2．色素性母斑
3．充填物，補綴物による色素沈着
4．全身疾患に伴う色素沈着
1）Addison病
2）Peutz-Jeghers症候群
3）von Recklinghausen病
9 薬物による病変
1．多形滲出性紅斑
2．薬物性歯肉増殖症
10 舌の病変
1．地図状舌
2．溝状舌
3．正中菱形舌炎
4．黒毛舌
5．舌扁桃肥大
6．Plummer-Vinson症候群
7．Hunter舌炎
11 口唇の病変
1．肉芽腫性口唇炎
2．剥離性口唇炎
3．接触性口唇炎
4．先天性下唇瘻
5．口角びらん症
6．Quincke浮腫
第7章 口腔腫瘍
1 総論（佐藤光信・浦出雅裕）
1．口腔腫瘍発生論
1）腫瘍抑制遺伝子
2）癌遺伝子
3）ヒトパピローマ（乳頭腫）ウイルス遺伝子
4）レチノイン酸受容体遺伝子
5）E-カドヘリン遺伝子
2．前癌病変
1）口腔前癌病変
2）口腔前癌状態
3．TNM分類
1）原発腫瘍
2）所属リンパ節転移
3）遠隔転移
4）病理組織学的分化度
5）それぞれの腫瘍のTNM分類
2 歯原性腫瘍（髙田 隆・森 昌彦・小川郁子）
1．歯原性腫瘍の分類
2．良性上皮性歯原性腫瘍
1）エナメル上皮腫
2）扁平上皮性歯原性腫瘍
3）石灰化上皮性歯原性腫瘍（Pindborg腫瘍）
4）腺腫様歯原性腫瘍
5）角化嚢胞性歯原性腫瘍
3．歯原性上皮と歯原性外胚葉性間葉からなる良性歯原性腫瘍
1）エナメル上皮線維腫
2）エナメル上皮線維象牙質腫，エナメル上皮線維歯牙腫
3）歯牙エナメル上皮腫
4）石灰化嚢胞性歯原性腫瘍，象牙質形成性幻影細胞腫
5）歯牙腫
4．良性間葉性歯原性腫瘍
1）歯原性線維腫
2）歯原性粘液腫
3）セメント芽細胞腫
5．悪性歯原性腫瘍
1）歯原性癌腫
2）歯原性肉腫
6．骨関連病変
1）骨形成線維腫
2）骨性異形成症
3）その他の骨関連病変
7．その他の腫瘍
1）乳児の黒色性神経外胚葉性腫瘍
3 良性上皮性腫瘍
1）乳頭腫
2）乳頭状過形成
3）角化棘細胞腫
4 良性非上皮性腫瘍（林堂安貴・岡本哲治）
1．線維腫および類似疾患
1）いわゆる線維腫
2）歯肉線維腫症
3）薬物性歯肉増殖症
2．神経系腫瘍
1）神経鞘腫
2）神経線維腫
3）神経線維腫症I型
4）切断神経腫
5）顆粒細胞腫
3．血管・リンパ管系腫瘍および腫瘍類似病変
1）血管・リンパ管系腫瘍の概念と分類
2）血管系腫瘍
3）血管奇形
4）リンパ管奇形
4．軟組織にみられるその他の腫瘍
1）疣贅型黄色腫
2）脂肪腫
3）横紋筋腫
4）平滑筋腫
5．骨の腫瘍および骨関連疾患
1）軟骨腫
2）骨軟骨腫
3）骨種
4）外骨症
5）骨芽細胞腫
6）粘液腫
7）線維性骨異形成症
8）McCune-Albright症候群
9）骨巨細胞腫
10）巨細胞肉芽種
11）褐色腫瘍
12）ケルビズム
6．その他の腫瘍状病変
1）ランゲルハンス細胞組織球症
2）エプーリス
5 悪性腫瘍浦出雅裕
1．はじめに
1）悪性上皮性腫瘍の病理組織学的分類
2）口腔領域悪性腫瘍の臨床統計
2．癌腫（扁平上皮癌）
1）口唇および口腔の癌
2）上顎洞癌
3）その他の特殊な癌病態
3．肉腫
1）悪性線維性組織球腫
2）横紋筋肉腫
3）平滑筋肉腫
4）血管肉腫
5）線維肉腫
6）脂肪肉腫
7）Kaposi肉腫
8）滑膜肉腫
9）悪性末梢神経鞘腫瘍
10）軟骨肉腫
11）間葉性軟骨肉腫
12）骨肉腫
13）Ewing肉腫
4．悪性リンパ腫
1）悪性リンパ腫の病理組織学的分類
2）悪性リンパ腫の病期分類
3）頭頸部領域の悪性リンパ腫
4）悪性リンパ腫の治療
5．悪性黒色腫
1）口腔領域の悪性黒色腫
第8章 顎口腔の嚢胞
1 嚢胞の発生論および分類（森田展雄）
1．嚢胞分類における問題点
1）顔裂性嚢胞の取り扱い
2）歯原性嚢胞
2．診断および治療法
1）診断法
2）治療法
2 顎嚢胞
1．歯原性嚢胞
1）歯根嚢胞
2）含歯性嚢胞（濾胞性歯嚢胞）
3）原始性嚢胞
4）基底細胞母斑症候群
5）残留嚢胞
6）歯肉嚢胞
7）腺性歯原性嚢胞
8）石灰化嚢胞性歯原性腫瘍
2．非歯原性嚢胞
1）術後性上顎嚢胞
2）鼻口蓋管嚢胞
3）球状上顎嚢胞
4）鼻歯槽嚢胞
3．嚢胞様病変（偽嚢胞）
1）単純性骨嚢胞
2）脈瘤性骨嚢胞
3）静止性骨空洞
3 軟組織の嚢胞（上山吉哉）
1）粘液嚢胞
2）類皮嚢胞と類表皮嚢胞
3）鰓嚢胞（リンパ上皮性嚢胞）
4）甲状舌管嚢胞
第9章 顎関節疾患（濱田 傑）
1 総論
1．顎関節の構造と機能
1）顎関節を構成する骨構造
2）靱帯
3）関節包
4）関節円板
5）顎関節の血管ならびに神経
6）顎関節の代謝因子と潤滑機構
7）咀嚼筋
8）顎運動
2．病態と診断
1）顎関節疾患の分類
2）鑑別診断すべき疾患
3）顎関節の診察および診断法
2 顎関節の発育異常
1．先天異常および発育異常
1）下顎関節突起欠損
2）下顎関節突起発育不全
3）下顎関節突起肥大
4）先天性二重下顎頭
5）結合組織性過剰可動性
3 顎関節の外傷
1．顎関節脱臼
1）脱臼の分類
2）前方脱臼の症状
3）前方脱臼の素因と誘因
4）前方脱臼と顎関節症III型（顎関節内障）円板後方転位との関係
2．顎関節前方脱臼の治療
1）脱臼の整復法
2）整復後の再脱臼防止および習慣性脱臼の治療法
3．関節軟組織損傷
1）関節挫傷（打撲）
2）関節捻挫
4 顎関節の炎症
1．外傷性顎関節炎
2．関節リウマチおよび関連疾患
1）関節リウマチ
2）若年性関節リウマチ
3）リウマチ熱
4）乾癬性関節炎
5）強直性脊椎炎
6）その他のリウマチの亜型
3．化膿性顎関節炎
1）感染経路
2）起炎菌
3）治療
4．結核性関節炎（骨関節結核）
5 退行性関節疾患
1）変形性顎関節症
2）血友病性関節症
6 腫瘍あるいは腫瘍類似疾患
1）良性腫瘍
2）悪性腫瘍
3）腫瘍類似疾患
7 全身疾患に関連した顎関節異常
1）代謝性関節症（結晶沈着性関節症，結晶性関節炎）
8 顎関節強直症
1）定義
2）臨床所見
3）原因
4）治療
9 顎関節症
1．総論
1）顎関節症とは
2）TMDとは
2．顎関節症の分類
1）日本顎関節学会の症型分類（2001年）の解説
2）顎関節内障とは
3）顎関節症の疫学
3．顎関節症の診断
1）顎関節症と鑑別を要する疾患
2）症型分類の診断手順
3）臨床診断
4）画像診断
4．顎関節症の治療
1）治療目標
2）保存療法
3）中間的治療法
4）外科的手術
第10章 唾液腺疾患（白砂兼光）
1 総論
1．唾液腺の機能と構造
1）唾液
2）細胞と組織
3）唾液腺の発生
4）臨床解剖
2．唾液腺疾患の診断法
1）腫張（腫瘤）の観察
2）唾液分泌状態の観察
3）エックス線診断
4）唾液腺造影法
5）RI検査
6）コンピュータ断層撮影法
7）核磁気共鳴画像法
8）超音波診断
9）試験切除と針生検
2 発育異常
1．唾液腺および導管の形成不全と形態異常
2．異所性唾液腺
1）副唾液腺
2）迷入唾液腺
3 唾石症
4 炎症性疾患
1．急性（化膿性）唾液腺炎
2．慢性唾液腺炎
1）小児の再発性耳下腺炎
2）唾液腺の特異性炎
3）慢性硬化性顎下腺炎
5 ウイルス性唾液腺炎
1．流行性耳下腺炎
2．その他のウイルス性疾患
1）巨大細胞性封入体症
2）AIDS関連疾患
6 Sjgren症候群
1）臨床所見
2）検査所見
3）治療
7 腫瘍状病変
1．良性リンパ上皮性病変
2．Heerfordt症候群
3．唾液腺症
4．オンコサイト症
5．壊死性唾液腺化生（唾液腺梗塞）
6．唾液腺嚢胞
8 唾液腺腫瘍
1．腫瘍発生
1）発生頻度
2）発生原因
3）染色体や遺伝子の異常
4）組織由来
5）腫瘍の成り立ちと腫瘍性筋上皮細胞
2．病理分類
3．良性腫瘍（腺腫）
1）多形腺腫
2）筋上皮腫
3）基底細胞腺腫
4）Warthin腫瘍
5）その他の腫瘍
4．悪性腫瘍
1）腺房細胞癌
2）粘表皮癌
3）腺様嚢胞癌
4）その他の腺癌
9 唾液腺腫瘍の治療法
1．術前診断
2．外科的療法
3．放射線治療
4．化学療法
第11章 血液疾患
1 総論（金倉 譲・松村 到）
1．造血のしくみ
1）血液の構成成分：細胞成分と血漿
2）造血細胞の発生
3）造血幹細胞の機能と特性
4）造血臓器の構造と機能
5）成熟血球の産生
2．血液細胞の機能
1）赤血球の機能
2）白血球の機能
3）血小板の機能
2 赤血球異常
1．貧血
1）定義
2）自覚症状・他覚所見
3）分類
4）小球性低色素性貧血
5）正球性正色素性貧血
6）大球性正色素性貧血
2．赤血球増加症
1）相対的赤血球増加症
2）絶対的赤血球増加症
3 白血球異常
1．白血球増加症
1）非造血器腫瘍
2）造血器腫瘍
2．白血球減少症
1）好中球減少症・無顆粒球症
2）リンパ球減少症
3）好中球機能異常症
4 出血性素因（吉田秀夫）
1．止血・凝固機構
1）一次止血
2）二次止血（血液凝固）
3）外因系血液凝固
4）内因系血液凝固
5）共通経路
6）線維素溶解（線溶）
2．主要な血液凝固・線溶系の検査
1）出血時間
2）プロトロンビン時間
3）トロンボテスト
4）部分トロンボプラスチン時間
5）フィブリン・フィブリノゲン分解産物
3．出血性素因を示す疾患
1）Osler病（遺伝性出血性末梢血管拡張症）
2）特発性血小板減少性紫斑病
3）血友病A，血友病B
4）von Willebrand病（vWD）
5）ビタミンK欠乏症
6）播種性血管内凝固症候群
7）抗血栓療法
4．局所止血法
1）局所止血薬（外用）
2）局所止血
3）その他の止血法
第12章 神経疾患と心因性病態（山岡 稔・安田浩一）
1 総論
1．顎口腔顔面領域の神経の分布と機能
1）三叉神経
2）顔面神経
3）舌咽神経
4）迷走神経
5）副神経
6）舌下神経
7）頸神経叢
2．疼痛と麻痺の病態生理
1）疼痛
2）麻痺
3）神経障害の診断
2 神経痛
1．三叉神経痛
1）真性（特発性）三叉神経痛
2）仮性（症侯性）三叉神経痛
3）帯状疱疹痛
4）傍三叉神経症候群
2．舌咽神経痛
3．その他の神経痛
1）（特発性）膝神経痛
2）翼口蓋神経痛
3）ビディアン神経痛
4）耳介側頭神経痛
4．その他の疼痛
1）癌性疼痛
2）特発性舌痛症
3）茎状突起過長症
4）非定型顔面痛
5）片頭痛
6）群発頭痛
7）緊張性頭痛
8）頸動脈圧痛
9）Trotter症候群
3 神経麻痺
1．顔面神経麻痺
1）Bell麻痺
2）（Ramsay）Hunt症候群
3）その他の原因による末梢性顔面神経麻痺
2．その他の麻痺
1）三叉神経麻痺
2）舌咽神経麻痺
3）軟口蓋麻痺
4）舌下神経麻痺
4 神経痙攣
1）顔面痙攣（顔面片側攣縮）
2）三叉神経痙攣
3）舌下神経痙攣
4）Meige症候群
5）口腔ジスキネジア
5 心因性病態
1）口腔心身症
2）口腔神経症
3）仮面うつ病
第13章 手術総論（古郷幹彦）
1 はじめに
1．手術の用件
2．患者への説明文と患者からの同意書
2 消毒法
1．概念
1）消毒法と無菌法
2）滅菌・消毒法の選択
3）消毒法の分類
2．実際の滅菌法・消毒法
1）滅菌法
2）消毒法
3．術者の手指，手術野の消毒
1）術者の手指の消毒（手洗い）
2）手術野の消毒
4．院内感染症
1）院内感染と原因微生物
2）院内感染の防止
3 外来手術の基本手技497
1．基本器材
1）メス（手術刀）
2）剪刀（ハサミ）
3）鑷子（ピンセット）
4）鉗子，鉤，開創器
5）持針器
6）縫合針
7）縫合糸
8）骨切削器具
2．切開・剥離法
1）皮膚の切開線
2）口腔粘膜の切開線
3）皮下膿瘍の切開
3．止血法
1）出血の様相
2）永久的止血法
3）一時的止血法
4）その他の止血法
4．縫合法
1）縫合法の種類
2）糸の結び方
第14章 歯・歯槽および周辺組織の外科
1 歯および歯周組織の疾患中村典史
1）齲蝕
2）辺縁性歯周炎
3）根尖性歯周炎
4）埋伏歯
5）歯槽骨高度吸収症
2 抜歯
1．抜歯の適応症と禁忌症
1）適応症
2）禁忌症
2．抜歯創の治癒の病理
3．抜歯前の術前評価
4．普通抜歯の手技
5．難抜歯
1）萌出歯
2）下顎埋伏智歯の抜歯
3）上顎埋伏智歯の抜歯
4）上顎正中過剰埋伏歯の抜歯
6．抜歯に伴う偶発症
1）全身的偶発症
2）局所的偶発症
3 その他の小手術古郷幹彦
1．小帯の手術
1）上唇小帯の手術
2）舌小帯の手術
3）頬小帯の手術
2．浮動粘膜切除
3．口腔前庭形成術
4．歯槽堤形成術
1）相対的歯槽提形成術
2）絶対的歯槽提形成術
5．歯根尖切除術
6．歯の再植および移植
1）定義
2）再植・移植にかかわる特殊変化
3）手術手技
4）予後
第15章 移植と再建外科
1 移植術による顎顔面領域の再建（篠原正徳・白砂兼光）
1．軟組織の移植による再建
1）移植法の種類と原理
2）遊離皮膚移植，遊離粘膜移植
3）局所の小さな有茎皮弁
4）大きな有茎皮弁
5）有茎筋皮弁
6）遊離皮弁移植
2．骨の移植
1）移植骨の治癒機転と移植後の変化
2）各種移植骨について
3）遊離骨移植
4）有茎骨付き筋皮弁（筋骨弁）移植
5）血管柄付き骨移植
6）移植から再生へ
2 骨延長法による再建
3 生体材料による再建
1．顎骨再建材料の適性
2．金属材料による再建
3．有機高分子材料による再建
4．無機材料による再建571
4 インプラントによる歯と顎骨の再建（前田芳信）
1）インプラントの歴史
2）現在のインプラント
3）インプラントの適応症，禁忌症
4）現在のインプラント治療の流れ
5）治療計画とメインテナンスの重要性
5 顎顔面補綴（小野高裕・堀 一浩）
1）顎顔面補綴治療の位置づけ
2）上顎切除後の補綴治療
3）下顎・舌・口底切除後の補綴治療
4）顔面補綴
5）放射線治療後の補綴治療
第16章 先天異常および後天異常の手術
1 口唇裂・口蓋裂の手術（西尾順太郎）
1．総論
1）口唇裂の手術
2）口蓋裂の手術
2．口唇裂の手術法
1）片側完全口唇裂初回手術法
3．口蓋裂の手術法
1）プッシュバック法による口蓋裂手術
2）Furlow法による口蓋裂手術
3）Furlow法を応用した二期的口蓋裂手術
4）顎裂部骨移植術
2 顎変形症の手術
1．総論（古郷幹彦）
1）適応症
2）顎変形症の分類
3）診断に必要な検査
4）治療の流れ
5）術前矯正治療
6）手術
7）手術後
8）顎変形症治療の偶発症・合併症
9）禁忌
2．術前・術後の矯正歯科治療（丹根一夫）
1）矯正歯科治療の意義
2）症例
3）まとめ
3．下顎骨切り術（古郷幹彦・松矢篤三）
1）下顎枝部の手術
2）下顎骨体部
3）歯槽部
4）オトガイ部
4．上顎骨切り術
1）LeFortI型骨切り術
2）上顎骨皮質骨切り術
3）上顎前歯部部分骨切り術
5．仮骨延長術
1）上顎骨の骨延長
2）下顎骨の骨延長
3）歯槽骨の骨延長
6．矯正用アンカーインプラント
第17章 腫瘍の治療法
1 総論（白砂兼光）
1．治療選択に関係する因子
1）腫瘍特性
2）腫瘍の進展度
3）患者の全身状態
2．治療法の概要
2 緩和医療（緩和ケア）
1．緩和医療の目的
2．緩和医療の内容
3．癌疼痛コントロール
4．癌疼痛コントロールの実際
1）非ステロイド性鎮痛薬
2）麻薬の使用
3）モルヒネの有害事象
4）副腎皮質ホルモン薬
5．その他のケア
1）栄養管理
2）口腔ケア
3 外科療法
1．切除範囲の決定
2．口腔癌の手術法
1）舌癌
2）口底癌
3）下顎癌
4）上顎癌
5）頬粘膜癌
3．頸部郭清術
1）頸部リンパ節
2）頸部郭清術の分類
3）頸部郭清術の手術術式
4．唾液腺腫瘍の手術
1）耳下腺腫瘍の手術
2）顎下腺腫瘍の手術
4 放射線療法（柿本直也・古川惣平）
1．放射線治療とその適応
1）放射線療法とは
2）適応腫瘍
3）治療目的別分類
4）放射線治療の有害事象
2．口腔癌に用いられる放射線治療法
1）外部照射法
2）小線源治療
3）部位別放射線治療の実際
5 化学療法
1．化学療法薬山本哲也
1）おもな化学療法薬
2）化学療法薬の投与方法
3）化学療法薬の有害事象と対策
4）放射線・化学併用療法
2．口腔癌に対する化学療法とその効果木村哲雄
1）導入化学療法
2）放射線治療と化学療法の併用療法
3）動注化学療法
4）補助化学療法-補助化学放射線併用療法
5）再発癌-遠隔転移に対する化学療法
6 免疫療法（山本哲也）
1．非特異的免疫療法
1）BRM療法
2）サイトカイン療法
3）細胞療法
2．特異的免疫療法
1）細胞療法
2）ワクチン療法
3）抗体療法
7 その他の療法
1．温熱療法
2．分化・アポトーシス誘導療法
3．分子標的療法
1）シグナル伝達阻害薬
2）血管新生阻害薬
3）プロテアソーム阻害薬
4）DNMTおよびHDAC阻害薬
4．ホルモン療法
5．遺伝子療法
1）自殺遺伝子療法
2）癌抑制遺伝子療法
3）免疫遺伝子療法
4）その他の遺伝子療法
第18章 手術患者の管理（浜川裕之）
1 全身状態の評価
1．診察法
1）病歴採取
2）患者の診察
2．臨床検査
3．手術危険度
4．管理方法の選択
2 管理上問題となる術前の疾患および状態
1．呼吸器疾患
1）呼吸機能からみた分類
2）呼吸不全からみた分類
2．循環器疾患
1）高血圧症
2）心不全
3）不整脈
3．代謝疾患
1）糖尿病
2）肥満
4．内分泌疾患
1）甲状腺機能亢進
2）副腎皮質機能不全
5．消化器疾患
1）胃の疾患
2）大腸の疾患
3）肝・胆道系の疾患
6．腎・泌尿器疾患
7．体液異常
8．血液疾患
9．精神疾患
10．免疫疾患
1）先天性免疫不全症候群
2）続発性免疫不全症候群
11．心身障害者
12．妊娠
第19章 麻酔
1 局所麻酔（上山吉哉）
1．局所麻酔法
1）表面麻酔法
2）湿潤麻酔法
3）周囲麻酔法
4）伝達麻酔法
5）術式
2．局所麻酔薬
1）局所麻酔薬の構造と作用
2）局所麻酔薬
3）血管収縮薬
3．局所麻酔による合併症
1）全身的合併症
2）局所的合併症
2 全身麻酔（丹羽 均）
1．総論
1）麻酔薬の投与経路による麻酔法の分類
2）全身麻酔の4大要素
2．吸入麻酔
1）吸入麻酔薬の特性
2）吸入麻酔薬
3．静脈麻酔
1）静脈麻酔薬
4．麻薬
1）麻薬の薬理作用
2）麻薬性鎮痛薬
3）オピオイド受容体拮抗薬
5．筋弛緩薬
1）筋弛緩薬の作用
2）筋弛緩作用の拮抗
3）筋弛緩薬
6．麻酔器の基本構造
3 疼痛治療（山岡 稔・安田浩一）
1．疼痛の診断
1）問診
2）局所所見
3）臨床検査
2．神経疾患
1）三叉神経痛
2）舌咽神経痛
3）帯状疱疹後神経痛
4）顔面筋痙攣
5）顔面神経麻痺
6）その他の疼痛性疾患
4 周術期の患者管理（丹羽 均）
1．術前管理
1）術前検査
2）全身麻酔のリスク評価
3）術前合併症とその評価
4）術前処置
2．術中管理
1）麻酔の導入法
2）術中の気道確保
3）術中のモニタリング
4）麻酔の維持
5）輸液・輸血
6）麻酔からの覚醒・抜管
7）術中合併症
3．術後管理
1）気道管理
2）疼痛管理
3）その他
第20章 救急蘇生法（丹羽 均・森本佳成）
1 救急蘇生法
2 救命の連鎖
3 一次救命処置（BLS）
1．反応の確認
2．気道確保
1）頭部後屈あご先挙上法
2）下顎挙上法
3．人工呼吸
1）口対口人工呼吸法
2）口対鼻人工呼吸法
3）フェイスシールド
4）フェイスマスク
5）バッグバルブマスク
4．胸骨圧迫
1）胸骨圧迫の有効性
2）胸骨圧迫の実際
5．電気的除細動
4 成人における窒息の解除
1．反応のある成人における窒息の解除
2．反応のない傷病者に対する窒息の解除
5 二次救命処置（ALS）
1．気道確保
1）エアウェイ
2）高度な気道確保（気管挿管など）
2．循環の管理
3．鑑別診断
4．鑑別すべき4つのリズム
1）心室細動/無脈性心室頻拍
2）無脈性電気活動
3）心静止
6 小児の救急蘇生法
1．年齢区分
2．気道確保と酸素化の重要性
3．心肺蘇生の手順（成人との相違点）
1）反応の確認
2）呼吸の管理
3）循環の管理
4）AED
4．小児における窒息の解除
付章 医科と連携して行う口腔の治療
1 睡眠時無呼吸症候群濱田 傑
1．健康成人の睡眠
2．睡眠時無呼吸症候群の概念
3．OSAHSの症状
4．OSAHSの疫学，原因
5．診断と治療
1）診断
2）治療
2 医科疾患と口腔管理
1．造血幹細胞移植における口腔管理
1）造血幹細胞移植
2）造血幹細胞移植に伴う合併症
2．造血器悪性疾患に伴う口腔症状
3 循環器疾患西田和彦
1．高血圧を有する患者の歯科治療
1）高血圧患者に対する通常の歯科治療時の対応
2）血圧上昇時の対応
2．循環器疾患に対する感染性心内膜炎の予防
1）感染性心内膜炎について
2）感染性心内膜炎を起こしやすいハイリスク症例および感染性心内膜炎の予防法
3）感染性心内膜炎を起こし得る歯科手技
3．抗血小板薬・抗凝固薬内服中患者の歯科治療
1）抗血小板薬・抗凝固薬について
2）抗血小板薬・抗凝固薬内服中患者の対応
3）抗血小板療法に関連した循環器疾患のトピックス
和文索引
欧文索引
1 口腔外科学的疾患の歴史
1）華岡青洲一派と口腔外科
2）オランダ流外科
3）西洋流外科
4）佐藤進と口腔外科
2 歯科医学の一部門として発展した口腔外科学
1）口腔外科学の誕生
2）わが国の口腔外科学のはじまり
3）口腔外科教授要綱の設定
3 口腔外科学の発展と現状
1）わが国の口腔外科教育
2）口腔外科の内容
3）日本口腔外科学会
4）日本口腔科学会
第2章 口腔外科診断法
1 診察法（作田正義）
1．口腔外科診断の特徴
2．診断手順
3．問診（医療面接）
1）主訴
2）現病歴
3）既往歴
4）家族歴
5）社会歴・生活環
4．現症
1）全身診察
2）局所診察
2 症候と病態生理
1．症候論
2．症候と病態生理
1）疼痛
2）発熱
3）出血
4）味覚異常
5）摂食障害
6）口臭
7）発疹
8）言語障害
9）開口障害
10）麻痺
3 検査
1．検体検査
1）基本的検査
2）血液学的検査
3）生化学的検査
4）尿検査
5）感染・免疫学的検査
6）病理組織学的検査
2．顎口腔機能検査
1）歯に関する検査
2）顎運動に関する検査
3）咀嚼・嚥下機能に関する検査
4）顎顔面形態計測に関する検査
5）口臭に関する検査
6）味覚に関する検査
7）唾液に関する検査
8）発音・構音に関する検査
3．画像検査（柿本直也・古川惣平）
1）口腔外科領域で利用するおもな画像検査
第3章 先天異常および後天異常
1 歯の異常（古郷幹彦）
1．歯の発育
2．歯数の異常
1）歯の先天性欠如
2）過剰歯
3．歯の形態異常
1）歯の大きさの異常
2）エナメル滴
3）癒合歯
4）癒着歯
5）歯内歯
4．歯の形成異常
1）エナメル質形成不全
2）象牙質形成不全
3）斑状歯
4）Turner歯
5）Hutchinson歯
6）色素沈着
5．萌出時期の異常
1）早期萌出
2）萌出遅延
3）埋伏歯
2 顔面・口腔の異常
1．口唇裂・口蓋裂の発生
1）遺伝子の研究
2）上唇の形成と口唇裂の発生
3）口蓋の形成と口蓋裂の発生
4）その他の顔面裂の発生
5）口唇裂・口蓋裂の発生要因
2．口唇裂・口蓋裂の症型分類
3．口唇裂・口蓋裂の症状と障害
1）解剖学的異常
2）機能的障害
4．その他の顔面裂
1）上唇正中裂
2）斜顔面裂
3）横顔面裂
5．発生頻度
6．口唇裂・口蓋裂児に対する総合一貫治療の考え方（西尾順太郎）
1）家族へのオリエンテーション
2）小児科管理
3）哺乳指導
4）術前顎矯正治療
5）口唇裂の手術
6）口蓋裂の手術
7）言語管理
8）聴覚管理
9）咬合管理
3 顎変形症
1．顎変形症の誘因
1）先天異常と顎変形症
2）後天的疾患と顎変形症
3）局所原因と顎変形症
2．顎変形症の分類と症状
1）上顎前突症
2）上顎後退症
3）下顎前突症
4）下顎後退症，小下顎
5）開咬症
6）顔面非対称
3．顎変形症の治療
1）治療の手順
2）顎矯正手術の種類と適応
4 軟組織の異常
1．口唇・頬部の異常
1）巨大唇
2）二重唇
3）先天性下唇瘻
4）先天性口角瘻
5）Fordyce斑
6）巨口症
7）小口症
8）咬筋肥大症
2．舌・口底の異常
1）巨舌症
2）小舌症，無舌症
3）舌裂
4）舌甲状腺結節
5）その他
3．歯肉・口蓋の異常
1）上皮真珠
2）歯肉の肥厚
3）高口蓋
4）口蓋正中裂溝
5）軟口蓋形成不全
4．小帯の異常
1）口唇小帯の異常
2）下唇小帯および頬小帯の異常
3）舌小帯の異常
4）小帯異常を呈する症候群
5．顎口腔・顔面領域の先天異常症候群
1）4p-症候群
2）13トリソミー症候群
3）18トリソミー症候群
4）Down症候群
5）22q11.2欠失症候群
6）Apert症候群
7）Beckwith-Wiedemann症候群
8）Cornelia de Lange症候群
9）Crouzon症候群
10）EEC症候群
11）Goldenhar症候群
12）McCune-Albright症候群
13）Opitz症候群
14）Papillon-Lefvre症候群
15）Robinシークエンス
16）Stickler症候群
17）Treacher Collins症候群
18）Van der Woude症候群
19）歌舞伎症候群
20）口腔・顔面・指趾症候群
21）減汗性外胚葉異形成症
22）骨形成不全症
23）鎖骨・頭蓋異骨症
24）I型耳・口蓋・指症候群
25）眼・顔・心・歯症候群
26）ムコ多糖症
27）ムコリピドーシスII型（l-cell病）
28）その他
第4章 顎顔面の外傷
1 総論
1．外傷に関する基本事項
2．創傷の分類
1）軟組織損傷の分類
2）硬組織損傷の分類
3．創傷の治癒過程
1）軟組織の治癒
2）骨組織の治癒
3）骨折の異常治癒
4）骨折の異常治癒の原因
4．顎顔面外傷の原因と発生状況
5．外傷の治療
1）外傷患者に対する対応と外傷トリアージ
2）外傷における病院前治療と初期診療ガイドライン
3）外傷の初期診療
2 軟組織損傷
1）機械的損傷
2）熱傷
3）凍傷
4）電気的損傷
5）放射線損傷
6）化学的損傷
3 歯の外傷および歯槽骨骨折
1）歯の脱臼および歯の破折
2）歯槽骨骨折
4 顎骨骨折
1．顎顔面外傷の診断手順
1）医療面接（問診）
2）診察
3）エックス線検査
4）神経学的検査
5）顎顔面骨折の合併症
2．顎骨骨折の治療手順
1）救急処置
2）整復固定
3）下顎骨骨折
4）頬骨骨折
5）上顎骨骨折
6）吹き抜け骨折
7）鼻骨骨折
8）術後管理
第5章 顎口腔の炎症（杉山 勝）
1 総論
1．炎症の定義
2．炎症の経過
3．炎症の分類
4．炎症の原因
1）物理的因子
2）化学的因子
3）病原性微生物
4）アレルギー反応
5．炎症反応における宿主の要因
1）遺伝的要因
2）獲得性要因
6．急性炎における諸反応と発現機序
1）組織の障害と血管収縮
2）血管の拡張と透過性の亢進
3）炎症細胞の遊走と浸潤
4）血栓形成
5）疼痛と発熱
6）治癒と修復
7．急性炎の組織学的分類
1）滲出性炎
2）急性増殖性炎
8．慢性炎における諸反応の発現機序
1）細胞増殖と増殖因子
2）貪食
9．慢性炎の組織学的分類
1）慢性増殖性炎
2）肉芽腫性炎
10．炎症の全身への影響
1）白血球増加症
2）急性期反応物質
2 各論
1．歯周組織の炎症
1）歯周組織炎
2）歯冠周囲炎
2．顎骨の炎症
1）顎骨炎
2）放射線性骨壊死と放射線性骨髄炎
3）ビスフォスフォネート系薬剤投与に関連した顎骨壊死
4）歯瘻
3．顎骨周囲軟組織の炎症
1）歯性扁桃周囲炎
2）所属リンパ節の炎症
3）口底の炎症
4）頬部の炎症
5）頭頸部の筋膜隙
6）浅頸筋膜の広がり
4．歯性上顎洞炎
1）急性歯性上顎洞炎
2）慢性歯性上顎洞炎
3）検査
4）治療
5．特異性炎
1）放線菌症
2）結核（症）
3）梅毒
6．歯性全身感染症
1）菌血症
2）歯性病巣感染
3）敗血症
4）全身性炎症反応症候群
5）炎症に対する治療
第6章 口腔粘膜疾患（由良義明）
1 口腔粘膜疾患の分類
2 口内炎
1．カタル性口内炎
2．壊死性潰瘍性口内炎
3．壊疽性口内炎
4．放射線性口内炎
5．猩紅熱性口内炎
3 アフタおよびアフタ病変
1．再発性アフタ性口内炎
2．Behet病
1）主症状
2）副症状
3．Bednarアフタ
4．その他の病変
1）Riga-Fede病
2）褥瘡性潰瘍
3）移植片対宿主病
4）周期性好中球減少症
4 水疱性疾患
1．天疱瘡
1）尋常性天疱瘡
2）増殖性天疱瘡
3）落葉状天疱瘡
2．類天疱瘡
1）水疱性類天疱瘡
2）良性粘膜類天疱瘡
3．先天性表皮水疱症
5 ウイルス性疾患
1．単純ヘルペスウイルス感染症
1）ヘルペス性歯肉口内炎（疱疹性歯肉口内炎）
2）口唇ヘルペス（口唇疱疹）
2．帯状疱疹
3．ヘルパンギーナ
4．手足口病
5．麻疹
6 角化性疾患
1．口腔扁平苔癬
2．ニコチン性口内炎
3．白板症
4．口腔毛様白板症
7 膠原病とその類症
1．全身性エリテマトーデス
2．円板状エリテマトーデス
8 色素異常
1．生理的色素沈着
2．色素性母斑
3．充填物，補綴物による色素沈着
4．全身疾患に伴う色素沈着
1）Addison病
2）Peutz-Jeghers症候群
3）von Recklinghausen病
9 薬物による病変
1．多形滲出性紅斑
2．薬物性歯肉増殖症
10 舌の病変
1．地図状舌
2．溝状舌
3．正中菱形舌炎
4．黒毛舌
5．舌扁桃肥大
6．Plummer-Vinson症候群
7．Hunter舌炎
11 口唇の病変
1．肉芽腫性口唇炎
2．剥離性口唇炎
3．接触性口唇炎
4．先天性下唇瘻
5．口角びらん症
6．Quincke浮腫
第7章 口腔腫瘍
1 総論（佐藤光信・浦出雅裕）
1．口腔腫瘍発生論
1）腫瘍抑制遺伝子
2）癌遺伝子
3）ヒトパピローマ（乳頭腫）ウイルス遺伝子
4）レチノイン酸受容体遺伝子
5）E-カドヘリン遺伝子
2．前癌病変
1）口腔前癌病変
2）口腔前癌状態
3．TNM分類
1）原発腫瘍
2）所属リンパ節転移
3）遠隔転移
4）病理組織学的分化度
5）それぞれの腫瘍のTNM分類
2 歯原性腫瘍（髙田 隆・森 昌彦・小川郁子）
1．歯原性腫瘍の分類
2．良性上皮性歯原性腫瘍
1）エナメル上皮腫
2）扁平上皮性歯原性腫瘍
3）石灰化上皮性歯原性腫瘍（Pindborg腫瘍）
4）腺腫様歯原性腫瘍
5）角化嚢胞性歯原性腫瘍
3．歯原性上皮と歯原性外胚葉性間葉からなる良性歯原性腫瘍
1）エナメル上皮線維腫
2）エナメル上皮線維象牙質腫，エナメル上皮線維歯牙腫
3）歯牙エナメル上皮腫
4）石灰化嚢胞性歯原性腫瘍，象牙質形成性幻影細胞腫
5）歯牙腫
4．良性間葉性歯原性腫瘍
1）歯原性線維腫
2）歯原性粘液腫
3）セメント芽細胞腫
5．悪性歯原性腫瘍
1）歯原性癌腫
2）歯原性肉腫
6．骨関連病変
1）骨形成線維腫
2）骨性異形成症
3）その他の骨関連病変
7．その他の腫瘍
1）乳児の黒色性神経外胚葉性腫瘍
3 良性上皮性腫瘍
1）乳頭腫
2）乳頭状過形成
3）角化棘細胞腫
4 良性非上皮性腫瘍（林堂安貴・岡本哲治）
1．線維腫および類似疾患
1）いわゆる線維腫
2）歯肉線維腫症
3）薬物性歯肉増殖症
2．神経系腫瘍
1）神経鞘腫
2）神経線維腫
3）神経線維腫症I型
4）切断神経腫
5）顆粒細胞腫
3．血管・リンパ管系腫瘍および腫瘍類似病変
1）血管・リンパ管系腫瘍の概念と分類
2）血管系腫瘍
3）血管奇形
4）リンパ管奇形
4．軟組織にみられるその他の腫瘍
1）疣贅型黄色腫
2）脂肪腫
3）横紋筋腫
4）平滑筋腫
5．骨の腫瘍および骨関連疾患
1）軟骨腫
2）骨軟骨腫
3）骨種
4）外骨症
5）骨芽細胞腫
6）粘液腫
7）線維性骨異形成症
8）McCune-Albright症候群
9）骨巨細胞腫
10）巨細胞肉芽種
11）褐色腫瘍
12）ケルビズム
6．その他の腫瘍状病変
1）ランゲルハンス細胞組織球症
2）エプーリス
5 悪性腫瘍浦出雅裕
1．はじめに
1）悪性上皮性腫瘍の病理組織学的分類
2）口腔領域悪性腫瘍の臨床統計
2．癌腫（扁平上皮癌）
1）口唇および口腔の癌
2）上顎洞癌
3）その他の特殊な癌病態
3．肉腫
1）悪性線維性組織球腫
2）横紋筋肉腫
3）平滑筋肉腫
4）血管肉腫
5）線維肉腫
6）脂肪肉腫
7）Kaposi肉腫
8）滑膜肉腫
9）悪性末梢神経鞘腫瘍
10）軟骨肉腫
11）間葉性軟骨肉腫
12）骨肉腫
13）Ewing肉腫
4．悪性リンパ腫
1）悪性リンパ腫の病理組織学的分類
2）悪性リンパ腫の病期分類
3）頭頸部領域の悪性リンパ腫
4）悪性リンパ腫の治療
5．悪性黒色腫
1）口腔領域の悪性黒色腫
第8章 顎口腔の嚢胞
1 嚢胞の発生論および分類（森田展雄）
1．嚢胞分類における問題点
1）顔裂性嚢胞の取り扱い
2）歯原性嚢胞
2．診断および治療法
1）診断法
2）治療法
2 顎嚢胞
1．歯原性嚢胞
1）歯根嚢胞
2）含歯性嚢胞（濾胞性歯嚢胞）
3）原始性嚢胞
4）基底細胞母斑症候群
5）残留嚢胞
6）歯肉嚢胞
7）腺性歯原性嚢胞
8）石灰化嚢胞性歯原性腫瘍
2．非歯原性嚢胞
1）術後性上顎嚢胞
2）鼻口蓋管嚢胞
3）球状上顎嚢胞
4）鼻歯槽嚢胞
3．嚢胞様病変（偽嚢胞）
1）単純性骨嚢胞
2）脈瘤性骨嚢胞
3）静止性骨空洞
3 軟組織の嚢胞（上山吉哉）
1）粘液嚢胞
2）類皮嚢胞と類表皮嚢胞
3）鰓嚢胞（リンパ上皮性嚢胞）
4）甲状舌管嚢胞
第9章 顎関節疾患（濱田 傑）
1 総論
1．顎関節の構造と機能
1）顎関節を構成する骨構造
2）靱帯
3）関節包
4）関節円板
5）顎関節の血管ならびに神経
6）顎関節の代謝因子と潤滑機構
7）咀嚼筋
8）顎運動
2．病態と診断
1）顎関節疾患の分類
2）鑑別診断すべき疾患
3）顎関節の診察および診断法
2 顎関節の発育異常
1．先天異常および発育異常
1）下顎関節突起欠損
2）下顎関節突起発育不全
3）下顎関節突起肥大
4）先天性二重下顎頭
5）結合組織性過剰可動性
3 顎関節の外傷
1．顎関節脱臼
1）脱臼の分類
2）前方脱臼の症状
3）前方脱臼の素因と誘因
4）前方脱臼と顎関節症III型（顎関節内障）円板後方転位との関係
2．顎関節前方脱臼の治療
1）脱臼の整復法
2）整復後の再脱臼防止および習慣性脱臼の治療法
3．関節軟組織損傷
1）関節挫傷（打撲）
2）関節捻挫
4 顎関節の炎症
1．外傷性顎関節炎
2．関節リウマチおよび関連疾患
1）関節リウマチ
2）若年性関節リウマチ
3）リウマチ熱
4）乾癬性関節炎
5）強直性脊椎炎
6）その他のリウマチの亜型
3．化膿性顎関節炎
1）感染経路
2）起炎菌
3）治療
4．結核性関節炎（骨関節結核）
5 退行性関節疾患
1）変形性顎関節症
2）血友病性関節症
6 腫瘍あるいは腫瘍類似疾患
1）良性腫瘍
2）悪性腫瘍
3）腫瘍類似疾患
7 全身疾患に関連した顎関節異常
1）代謝性関節症（結晶沈着性関節症，結晶性関節炎）
8 顎関節強直症
1）定義
2）臨床所見
3）原因
4）治療
9 顎関節症
1．総論
1）顎関節症とは
2）TMDとは
2．顎関節症の分類
1）日本顎関節学会の症型分類（2001年）の解説
2）顎関節内障とは
3）顎関節症の疫学
3．顎関節症の診断
1）顎関節症と鑑別を要する疾患
2）症型分類の診断手順
3）臨床診断
4）画像診断
4．顎関節症の治療
1）治療目標
2）保存療法
3）中間的治療法
4）外科的手術
第10章 唾液腺疾患（白砂兼光）
1 総論
1．唾液腺の機能と構造
1）唾液
2）細胞と組織
3）唾液腺の発生
4）臨床解剖
2．唾液腺疾患の診断法
1）腫張（腫瘤）の観察
2）唾液分泌状態の観察
3）エックス線診断
4）唾液腺造影法
5）RI検査
6）コンピュータ断層撮影法
7）核磁気共鳴画像法
8）超音波診断
9）試験切除と針生検
2 発育異常
1．唾液腺および導管の形成不全と形態異常
2．異所性唾液腺
1）副唾液腺
2）迷入唾液腺
3 唾石症
4 炎症性疾患
1．急性（化膿性）唾液腺炎
2．慢性唾液腺炎
1）小児の再発性耳下腺炎
2）唾液腺の特異性炎
3）慢性硬化性顎下腺炎
5 ウイルス性唾液腺炎
1．流行性耳下腺炎
2．その他のウイルス性疾患
1）巨大細胞性封入体症
2）AIDS関連疾患
6 Sjgren症候群
1）臨床所見
2）検査所見
3）治療
7 腫瘍状病変
1．良性リンパ上皮性病変
2．Heerfordt症候群
3．唾液腺症
4．オンコサイト症
5．壊死性唾液腺化生（唾液腺梗塞）
6．唾液腺嚢胞
8 唾液腺腫瘍
1．腫瘍発生
1）発生頻度
2）発生原因
3）染色体や遺伝子の異常
4）組織由来
5）腫瘍の成り立ちと腫瘍性筋上皮細胞
2．病理分類
3．良性腫瘍（腺腫）
1）多形腺腫
2）筋上皮腫
3）基底細胞腺腫
4）Warthin腫瘍
5）その他の腫瘍
4．悪性腫瘍
1）腺房細胞癌
2）粘表皮癌
3）腺様嚢胞癌
4）その他の腺癌
9 唾液腺腫瘍の治療法
1．術前診断
2．外科的療法
3．放射線治療
4．化学療法
第11章 血液疾患
1 総論（金倉 譲・松村 到）
1．造血のしくみ
1）血液の構成成分：細胞成分と血漿
2）造血細胞の発生
3）造血幹細胞の機能と特性
4）造血臓器の構造と機能
5）成熟血球の産生
2．血液細胞の機能
1）赤血球の機能
2）白血球の機能
3）血小板の機能
2 赤血球異常
1．貧血
1）定義
2）自覚症状・他覚所見
3）分類
4）小球性低色素性貧血
5）正球性正色素性貧血
6）大球性正色素性貧血
2．赤血球増加症
1）相対的赤血球増加症
2）絶対的赤血球増加症
3 白血球異常
1．白血球増加症
1）非造血器腫瘍
2）造血器腫瘍
2．白血球減少症
1）好中球減少症・無顆粒球症
2）リンパ球減少症
3）好中球機能異常症
4 出血性素因（吉田秀夫）
1．止血・凝固機構
1）一次止血
2）二次止血（血液凝固）
3）外因系血液凝固
4）内因系血液凝固
5）共通経路
6）線維素溶解（線溶）
2．主要な血液凝固・線溶系の検査
1）出血時間
2）プロトロンビン時間
3）トロンボテスト
4）部分トロンボプラスチン時間
5）フィブリン・フィブリノゲン分解産物
3．出血性素因を示す疾患
1）Osler病（遺伝性出血性末梢血管拡張症）
2）特発性血小板減少性紫斑病
3）血友病A，血友病B
4）von Willebrand病（vWD）
5）ビタミンK欠乏症
6）播種性血管内凝固症候群
7）抗血栓療法
4．局所止血法
1）局所止血薬（外用）
2）局所止血
3）その他の止血法
第12章 神経疾患と心因性病態（山岡 稔・安田浩一）
1 総論
1．顎口腔顔面領域の神経の分布と機能
1）三叉神経
2）顔面神経
3）舌咽神経
4）迷走神経
5）副神経
6）舌下神経
7）頸神経叢
2．疼痛と麻痺の病態生理
1）疼痛
2）麻痺
3）神経障害の診断
2 神経痛
1．三叉神経痛
1）真性（特発性）三叉神経痛
2）仮性（症侯性）三叉神経痛
3）帯状疱疹痛
4）傍三叉神経症候群
2．舌咽神経痛
3．その他の神経痛
1）（特発性）膝神経痛
2）翼口蓋神経痛
3）ビディアン神経痛
4）耳介側頭神経痛
4．その他の疼痛
1）癌性疼痛
2）特発性舌痛症
3）茎状突起過長症
4）非定型顔面痛
5）片頭痛
6）群発頭痛
7）緊張性頭痛
8）頸動脈圧痛
9）Trotter症候群
3 神経麻痺
1．顔面神経麻痺
1）Bell麻痺
2）（Ramsay）Hunt症候群
3）その他の原因による末梢性顔面神経麻痺
2．その他の麻痺
1）三叉神経麻痺
2）舌咽神経麻痺
3）軟口蓋麻痺
4）舌下神経麻痺
4 神経痙攣
1）顔面痙攣（顔面片側攣縮）
2）三叉神経痙攣
3）舌下神経痙攣
4）Meige症候群
5）口腔ジスキネジア
5 心因性病態
1）口腔心身症
2）口腔神経症
3）仮面うつ病
第13章 手術総論（古郷幹彦）
1 はじめに
1．手術の用件
2．患者への説明文と患者からの同意書
2 消毒法
1．概念
1）消毒法と無菌法
2）滅菌・消毒法の選択
3）消毒法の分類
2．実際の滅菌法・消毒法
1）滅菌法
2）消毒法
3．術者の手指，手術野の消毒
1）術者の手指の消毒（手洗い）
2）手術野の消毒
4．院内感染症
1）院内感染と原因微生物
2）院内感染の防止
3 外来手術の基本手技497
1．基本器材
1）メス（手術刀）
2）剪刀（ハサミ）
3）鑷子（ピンセット）
4）鉗子，鉤，開創器
5）持針器
6）縫合針
7）縫合糸
8）骨切削器具
2．切開・剥離法
1）皮膚の切開線
2）口腔粘膜の切開線
3）皮下膿瘍の切開
3．止血法
1）出血の様相
2）永久的止血法
3）一時的止血法
4）その他の止血法
4．縫合法
1）縫合法の種類
2）糸の結び方
第14章 歯・歯槽および周辺組織の外科
1 歯および歯周組織の疾患中村典史
1）齲蝕
2）辺縁性歯周炎
3）根尖性歯周炎
4）埋伏歯
5）歯槽骨高度吸収症
2 抜歯
1．抜歯の適応症と禁忌症
1）適応症
2）禁忌症
2．抜歯創の治癒の病理
3．抜歯前の術前評価
4．普通抜歯の手技
5．難抜歯
1）萌出歯
2）下顎埋伏智歯の抜歯
3）上顎埋伏智歯の抜歯
4）上顎正中過剰埋伏歯の抜歯
6．抜歯に伴う偶発症
1）全身的偶発症
2）局所的偶発症
3 その他の小手術古郷幹彦
1．小帯の手術
1）上唇小帯の手術
2）舌小帯の手術
3）頬小帯の手術
2．浮動粘膜切除
3．口腔前庭形成術
4．歯槽堤形成術
1）相対的歯槽提形成術
2）絶対的歯槽提形成術
5．歯根尖切除術
6．歯の再植および移植
1）定義
2）再植・移植にかかわる特殊変化
3）手術手技
4）予後
第15章 移植と再建外科
1 移植術による顎顔面領域の再建（篠原正徳・白砂兼光）
1．軟組織の移植による再建
1）移植法の種類と原理
2）遊離皮膚移植，遊離粘膜移植
3）局所の小さな有茎皮弁
4）大きな有茎皮弁
5）有茎筋皮弁
6）遊離皮弁移植
2．骨の移植
1）移植骨の治癒機転と移植後の変化
2）各種移植骨について
3）遊離骨移植
4）有茎骨付き筋皮弁（筋骨弁）移植
5）血管柄付き骨移植
6）移植から再生へ
2 骨延長法による再建
3 生体材料による再建
1．顎骨再建材料の適性
2．金属材料による再建
3．有機高分子材料による再建
4．無機材料による再建571
4 インプラントによる歯と顎骨の再建（前田芳信）
1）インプラントの歴史
2）現在のインプラント
3）インプラントの適応症，禁忌症
4）現在のインプラント治療の流れ
5）治療計画とメインテナンスの重要性
5 顎顔面補綴（小野高裕・堀 一浩）
1）顎顔面補綴治療の位置づけ
2）上顎切除後の補綴治療
3）下顎・舌・口底切除後の補綴治療
4）顔面補綴
5）放射線治療後の補綴治療
第16章 先天異常および後天異常の手術
1 口唇裂・口蓋裂の手術（西尾順太郎）
1．総論
1）口唇裂の手術
2）口蓋裂の手術
2．口唇裂の手術法
1）片側完全口唇裂初回手術法
3．口蓋裂の手術法
1）プッシュバック法による口蓋裂手術
2）Furlow法による口蓋裂手術
3）Furlow法を応用した二期的口蓋裂手術
4）顎裂部骨移植術
2 顎変形症の手術
1．総論（古郷幹彦）
1）適応症
2）顎変形症の分類
3）診断に必要な検査
4）治療の流れ
5）術前矯正治療
6）手術
7）手術後
8）顎変形症治療の偶発症・合併症
9）禁忌
2．術前・術後の矯正歯科治療（丹根一夫）
1）矯正歯科治療の意義
2）症例
3）まとめ
3．下顎骨切り術（古郷幹彦・松矢篤三）
1）下顎枝部の手術
2）下顎骨体部
3）歯槽部
4）オトガイ部
4．上顎骨切り術
1）LeFortI型骨切り術
2）上顎骨皮質骨切り術
3）上顎前歯部部分骨切り術
5．仮骨延長術
1）上顎骨の骨延長
2）下顎骨の骨延長
3）歯槽骨の骨延長
6．矯正用アンカーインプラント
第17章 腫瘍の治療法
1 総論（白砂兼光）
1．治療選択に関係する因子
1）腫瘍特性
2）腫瘍の進展度
3）患者の全身状態
2．治療法の概要
2 緩和医療（緩和ケア）
1．緩和医療の目的
2．緩和医療の内容
3．癌疼痛コントロール
4．癌疼痛コントロールの実際
1）非ステロイド性鎮痛薬
2）麻薬の使用
3）モルヒネの有害事象
4）副腎皮質ホルモン薬
5．その他のケア
1）栄養管理
2）口腔ケア
3 外科療法
1．切除範囲の決定
2．口腔癌の手術法
1）舌癌
2）口底癌
3）下顎癌
4）上顎癌
5）頬粘膜癌
3．頸部郭清術
1）頸部リンパ節
2）頸部郭清術の分類
3）頸部郭清術の手術術式
4．唾液腺腫瘍の手術
1）耳下腺腫瘍の手術
2）顎下腺腫瘍の手術
4 放射線療法（柿本直也・古川惣平）
1．放射線治療とその適応
1）放射線療法とは
2）適応腫瘍
3）治療目的別分類
4）放射線治療の有害事象
2．口腔癌に用いられる放射線治療法
1）外部照射法
2）小線源治療
3）部位別放射線治療の実際
5 化学療法
1．化学療法薬山本哲也
1）おもな化学療法薬
2）化学療法薬の投与方法
3）化学療法薬の有害事象と対策
4）放射線・化学併用療法
2．口腔癌に対する化学療法とその効果木村哲雄
1）導入化学療法
2）放射線治療と化学療法の併用療法
3）動注化学療法
4）補助化学療法-補助化学放射線併用療法
5）再発癌-遠隔転移に対する化学療法
6 免疫療法（山本哲也）
1．非特異的免疫療法
1）BRM療法
2）サイトカイン療法
3）細胞療法
2．特異的免疫療法
1）細胞療法
2）ワクチン療法
3）抗体療法
7 その他の療法
1．温熱療法
2．分化・アポトーシス誘導療法
3．分子標的療法
1）シグナル伝達阻害薬
2）血管新生阻害薬
3）プロテアソーム阻害薬
4）DNMTおよびHDAC阻害薬
4．ホルモン療法
5．遺伝子療法
1）自殺遺伝子療法
2）癌抑制遺伝子療法
3）免疫遺伝子療法
4）その他の遺伝子療法
第18章 手術患者の管理（浜川裕之）
1 全身状態の評価
1．診察法
1）病歴採取
2）患者の診察
2．臨床検査
3．手術危険度
4．管理方法の選択
2 管理上問題となる術前の疾患および状態
1．呼吸器疾患
1）呼吸機能からみた分類
2）呼吸不全からみた分類
2．循環器疾患
1）高血圧症
2）心不全
3）不整脈
3．代謝疾患
1）糖尿病
2）肥満
4．内分泌疾患
1）甲状腺機能亢進
2）副腎皮質機能不全
5．消化器疾患
1）胃の疾患
2）大腸の疾患
3）肝・胆道系の疾患
6．腎・泌尿器疾患
7．体液異常
8．血液疾患
9．精神疾患
10．免疫疾患
1）先天性免疫不全症候群
2）続発性免疫不全症候群
11．心身障害者
12．妊娠
第19章 麻酔
1 局所麻酔（上山吉哉）
1．局所麻酔法
1）表面麻酔法
2）湿潤麻酔法
3）周囲麻酔法
4）伝達麻酔法
5）術式
2．局所麻酔薬
1）局所麻酔薬の構造と作用
2）局所麻酔薬
3）血管収縮薬
3．局所麻酔による合併症
1）全身的合併症
2）局所的合併症
2 全身麻酔（丹羽 均）
1．総論
1）麻酔薬の投与経路による麻酔法の分類
2）全身麻酔の4大要素
2．吸入麻酔
1）吸入麻酔薬の特性
2）吸入麻酔薬
3．静脈麻酔
1）静脈麻酔薬
4．麻薬
1）麻薬の薬理作用
2）麻薬性鎮痛薬
3）オピオイド受容体拮抗薬
5．筋弛緩薬
1）筋弛緩薬の作用
2）筋弛緩作用の拮抗
3）筋弛緩薬
6．麻酔器の基本構造
3 疼痛治療（山岡 稔・安田浩一）
1．疼痛の診断
1）問診
2）局所所見
3）臨床検査
2．神経疾患
1）三叉神経痛
2）舌咽神経痛
3）帯状疱疹後神経痛
4）顔面筋痙攣
5）顔面神経麻痺
6）その他の疼痛性疾患
4 周術期の患者管理（丹羽 均）
1．術前管理
1）術前検査
2）全身麻酔のリスク評価
3）術前合併症とその評価
4）術前処置
2．術中管理
1）麻酔の導入法
2）術中の気道確保
3）術中のモニタリング
4）麻酔の維持
5）輸液・輸血
6）麻酔からの覚醒・抜管
7）術中合併症
3．術後管理
1）気道管理
2）疼痛管理
3）その他
第20章 救急蘇生法（丹羽 均・森本佳成）
1 救急蘇生法
2 救命の連鎖
3 一次救命処置（BLS）
1．反応の確認
2．気道確保
1）頭部後屈あご先挙上法
2）下顎挙上法
3．人工呼吸
1）口対口人工呼吸法
2）口対鼻人工呼吸法
3）フェイスシールド
4）フェイスマスク
5）バッグバルブマスク
4．胸骨圧迫
1）胸骨圧迫の有効性
2）胸骨圧迫の実際
5．電気的除細動
4 成人における窒息の解除
1．反応のある成人における窒息の解除
2．反応のない傷病者に対する窒息の解除
5 二次救命処置（ALS）
1．気道確保
1）エアウェイ
2）高度な気道確保（気管挿管など）
2．循環の管理
3．鑑別診断
4．鑑別すべき4つのリズム
1）心室細動/無脈性心室頻拍
2）無脈性電気活動
3）心静止
6 小児の救急蘇生法
1．年齢区分
2．気道確保と酸素化の重要性
3．心肺蘇生の手順（成人との相違点）
1）反応の確認
2）呼吸の管理
3）循環の管理
4）AED
4．小児における窒息の解除
付章 医科と連携して行う口腔の治療
1 睡眠時無呼吸症候群濱田 傑
1．健康成人の睡眠
2．睡眠時無呼吸症候群の概念
3．OSAHSの症状
4．OSAHSの疫学，原因
5．診断と治療
1）診断
2）治療
2 医科疾患と口腔管理
1．造血幹細胞移植における口腔管理
1）造血幹細胞移植
2）造血幹細胞移植に伴う合併症
2．造血器悪性疾患に伴う口腔症状
3 循環器疾患西田和彦
1．高血圧を有する患者の歯科治療
1）高血圧患者に対する通常の歯科治療時の対応
2）血圧上昇時の対応
2．循環器疾患に対する感染性心内膜炎の予防
1）感染性心内膜炎について
2）感染性心内膜炎を起こしやすいハイリスク症例および感染性心内膜炎の予防法
3）感染性心内膜炎を起こし得る歯科手技
3．抗血小板薬・抗凝固薬内服中患者の歯科治療
1）抗血小板薬・抗凝固薬について
2）抗血小板薬・抗凝固薬内服中患者の対応
3）抗血小板療法に関連した循環器疾患のトピックス
和文索引
欧文索引
