やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第5版 序
 本書『歯科矯正学』の初版が榎 恵先生の監修により1974年に発刊されてから,早くも30余年が経過した.その間に,いくつもの歯科矯正学の教科書が刊行され,また海外の教科書も数多く翻訳されてきたが,本書は堅実に版を重ね,次第にわが国の代表的な歯科矯正学の教科書のひとつとしての地位を得てきているように思われる.
 このたび,第5版に改訂するにあたり,その当初より,医歯薬出版からは,できるだけ多くの大学機関の先生方にご執筆をお願いして,ぜひとも全国レベルで認識されるような教科書としたいとの並々ならぬご意向をお聞きした.
 いささか大仰な言い方をすれば,教科書は学生教育における公器である.したがって,教科書には基本的にその内容や考え方に偏りがないことが望まれ,その観点からは多数の機関からの参画は歓迎されるところである.ご執筆の依頼をご快諾された先生方の所属先を一顧すれば,全国のほとんどの大学がその名を連ねている.誠にもって,頼もしい限りである.先鋭的や特異的になることを避け,できるだけ標準的な思考のもとで編集にあたることを心がけ,願わくば歯科医師国家試験の問題作成に際しても,参考としていただけるようなわが国の統一的な教科書としたいところが偽りのない思いである.
 ところが,多くの執筆者を擁することは,偏りは少なくなるものの,それだけバラつきが大きくなって収まりが悪くなるのが自然の摂理である.それを避けるためにも,ひたすらそれぞれのご執筆者にご理解をいただき,最先端の研究成果や臨床技術,あるいはご執筆者個人の持説を控えていただき,われわれの分野で長年にわたって十分に揉まれ,すでに国際的にもコンセンサスが得られている歯科矯正学の智恵と技のエッセンスだけに焦点を絞り,その情報を本書でご披露願うことを原則とした.とはいうものの,ことに臨床科学は日進月歩である.教科書も,頑なに守旧一辺倒であってはならぬはずで,そのための改訂版でもある.
 近年の歯科矯正学の進歩を特色づけてきたものは,その対象領域を基礎的にも臨床的にも拡げてきたこと,また臨床診断に際して判断基準の客観性を深めてきたこと,さらには術式もさまざまに展開してきたことなどであろう.それぞれの基本的な理念と実例とが本書に明快に反映できるよう,構成上の工夫と,それにふさわしい執筆者の人選を行って,できるかぎりの対応に努めたつもりである.
 教科書とは一生お付き合いするもの.学生諸君には,本書に提供された歯科矯正学の厳選素材を存分に活かし,それに各自が創意の味つけをされて,学生時代はもとより将来にわたっても,さまざまな問題解決にあたっていただきたい.編集子一同のささやかな希望である.
 2008年3月
 編集 相馬邦道 飯田順一郎 山本照子 葛西一貴 後藤滋巳(執筆順)

第1版 序
 第二次世界大戦を終えて間もなく1947年,恩師高橋新次郎先生の戦前の著書である“矯正歯科学”の第6版と,岩垣 宏先生の“小矯正歯科学”とが刊行されたが,間もなく絶版となり,1960年に高橋先生の著書が全く装いを新たにして“新編歯科矯正学”として刊行されるまでは歯科矯正学の教科書は絶無であった.1965年には斎藤先生の“歯科矯正治療の臨床”が刊行されたが,基礎理論編を欠くために教科書としては用いられず,高橋新次郎先生の“新編歯科矯正学”のみがここ十数年にわたって唯一の教科書として用いられてきた.
 しかし“新編歯科矯正学”が刊行されてからすでに十数年の年月を閲している.その間1960年ごろを境として歯科矯正学は基礎的な面においても,技術面においても新しい進展が見られ,それらのうちのいくつかの情報はすでに外国の教科書に採り入れられつつある現状である.
 個人的な意見ではあるが,私は教科書というものは息の永い存在であるところに価値があるものであると考えている.日進月歩とはいえ,基礎理論的な業績が国際的な評価を経るまでには長い年月を必要とするものであり,また技術的な面でも多くの臨床的な追試を経て初めて国際的な承認を得るものなのである.したがってそれらの研究や報告が発表された段階で,これを教科書に採り入れるというような性急な態度はとるべきでないと考えている.
 しかし現状はこれらの新しい情報のいくつかはすでに各大学の教育の中に採り入れられつつあり,それらを含めた新しい教科書の刊行を望む声がある.
 本橋康助・岩澤忠正両教授が本書の刊行を企画されたのも,それらの要望をふまえてのことときいている.両教授はこうした考えに基づいて志を同じくする同僚にはかり,執筆者とその担当項目とを選んで共同執筆の形をとる教科書の刊行を企て,その監修を私に求められたのである.
 それぞれの執筆者はその項目にふさわしく適任であると思われたので,監修といえばおこがましいが,ひととおり眼をとおして,重複するところ,調整を要するところなどについていささか助言し,ほぼ矯正教科書として体裁をととのえることができるように力添えをさせてもらったのである.
 多数の執筆者からなる書物の利点は前述のように,おのおのが得意の領域について筆を執ることができることではあるが,一方では一貫したフィロソフィーに欠けるうらみがあって,ともすれば歩み寄りによって個性的な考えが失われることもある.しかし教科書としては片寄りがないという点で利点といえなくもない.
 つとめて同じ事項についての重複を避けることを心がけたが,ときには重複は学生諸君の記憶を強化することに役立つと思いあえてそのままにしたところもある.また学会で選定するに至っていない新しい学術用語の訳についても一貫しない点もあるが,原語を付しているのでその同定はできるものと思っている.
 本書が学生諸君に歯科矯正学に対する興味を覚えしめ,進んでその研究や技術の修得に志す人が増加することができれば執筆者の喜びこれにまさるものはないであろう.
 1974年9月
 榎 恵

第2版 序
 本書が第1版を刊行してから早くも5年,幸いに刷数も第6刷を重ね,ようやく版を改める機が熟してきたようである.しかし現実にどの章のどこを改め,どのような新しい情報を加えるかなどとなると,とまどいがないとはいえない.初版の序に述べたように教科書というものは,研究業績の報告などとは違って,“これならば一般に同感なり評価を得たと考えてよいという段階”で,その研究なり技術を取上げるべきだと考えているからである.
 この5年間に得られためぼしい業績は無くはない.たとえば,いわゆる整形外科的な強い力を用いて,単に歯の位置だけでなく,成長を抑制したり,隣接骨組織までの形を変えようとする試みが,基礎的実験のみでなく,臨床面でもかなりの業績をあげつつある.しかし,これを今の段階で教科書に取上げるのには,まだためらいを感ぜずにはいられない.一方,新しい名称を冠した技術が2,3はなばなしく登場し,一部の術者の間でも試みられつつある.しかし日本人の不正咬合に対しての応用面での評価が定まったとはいえない.また舌を含めての口腔周囲筋の異常な機能や行動を改善するための学際的な研究と,その臨床応用面での専門的な人材を養成しようとする試みも初期の段階にある.
 以上のようなわけで,今回の改版ではきわめて限られた部分の削除と追加とに限られた.“歯の小移動”M.T.M.という章を加えたのは,矯正学的な知識と技術の応用で,咬合のよりよい修復や,よりよい補綴物ができることは臨床家にとっての喜びであり,患者にとっても幸せであるに違いないからである.しかも,かならずしも専門的な技術を要するものでもなく,一応の研修を受ければ可能であることによるのである.
 本年になってようやく歯科において“矯正歯科”,“小児歯科”という診療科名の標榜が許されるようになった.専門家による高度の治療はそれなりに必要ではあるが,将来は一般の臨床家でも,ある程度の矯正学的知識や一部の技術が必要となる時期がくるに違いない.すでに小児歯科と矯正歯科との間でも重なり合いの分野がふえつつある.また全口腔単位治療とか,プライマリー・ケアという診療計画の必要性が強調されるようになった現在,一般臨床家にとっても,“患者にとって今何が必要か”を把えるために,専門的領域と考えられる分野についても一通りの情報を持つ必要が要求されるであろう.本書が在学生の教科書のみならず,そのような役目を果たしてくれることを念願している.
 1979年11月
 榎 恵

第3版 序
 近年,わが国で出版されている歯科矯正学ならびに矯正治療に関する書籍数は驚くほど急増し,すでに50種を超えている.
 このことは矯正治療を行う歯科医の急増と無関係ではない.1980年には『矯正歯科』を標榜する歯科医数が2,680名にすぎなかったのに,わずか8年後の1988年には実に6,800名と2.5倍に達し,その後も依然としてふえ続けている.
 この増加の最も大きな理由は,矯正治療を必要とする歯科医療の分野が著しく拡大したことにある.
 それは補綴的治療に先立って行われる支台歯や鉤歯の矯正治療,咬合の異常に起因する歯周病や顎関節症の治療の一環としての矯正治療,唇顎口蓋裂児や成人の矯正治療の急増などによるもので,好むと好まざるとを問わず,すべての歯科医が矯正治療に正しい理解を持ち,適切な矯正治療を行いうることが要望されるようになったからである.
 本書は1974年,榎 恵先生の監修によって出版された“歯科矯正学”(本橋康助,岩澤忠正編集,医歯薬出版)の改訂版として企画されたものである.
 本書では前書の刊行後,十数年間においてさらに進展,開発された学理や新しい矯正装置,治療方法などのうち,広く内外で認められたものをより多くとり入れることにつとめた.
 そして,その執筆にはそれぞれの項目に最もふさわしい方を選んだため,歯科矯正学の教授17名とともに,全執筆者数は31名に達している.
 執筆者はそれぞれの分野に精通する教育者であるだけに,分担されたテーマの記述はきわめて簡明で理解しやすいもので,学生ばかりでなく多くの臨床医にとっても座右の書となりうるものと自負している.
 この本が日本の歯科矯正学の発展と,矯正臨床の普及の一助となることを願っている.
 1991年9月
 編集 飯塚哲夫 瀬端正之 岩澤忠正 本橋康助(五十音順)

第4版 序
 本書は,大学歯学部あるいは歯科大学の学生を対象にした教科書として企画されたものである.したがって,歯科医学生として学ぶべき“歯科矯正学”の範囲は,網羅されている.さらに,学生の理解を助けるために構成についていくつかの工夫が加えられている.
 まず,“歯科矯正学”を総論,診断学,治療学に大きく分け,総論では基礎領域の関連情報を交えて歯科矯正学を支えている基礎的な部分の解説を行っている.つぎに,診断学では矯正歯科臨床の診断に関連する診査・検査の方法,およびこれらの診査・検査をもとにした総合的な診断について解説している.治療学の項では,矯正歯科治療によってもたらされる生体の反応,各種矯正装置の構成,作用,適応などについて述べている.さらに,ここでは矯正歯科治療の実際について症例を交えての解説を行っている.これらの解説に際して,本書では伝統的な考え方および治療法から,歯科医学生に必要な最新の基礎知識,検査法,治療法まで触れている.
 “歯科矯正学”は,歯科医学生にとって取り組みにくい領域の一つである.なぜなら,学生時代に臨床の現場をみる機会が他の臨床科目に比べて少なく,したがって,症状が治癒していく過程を観察する機会がほとんどないことなどがその理由としてあげられる.
 現在,歯科医学教育の現場では問題志向型の教育が叫ばれている.これは,患者がもつ問題(症状)を具体的に把握することから始まり,これらの問題点を解決するにはどのような診査・検査が必要か,またその結果をどのように考えるのかを学び,最終的にその症状にもっとも適した治療法を学習するというものである.
 このような教授法には,従来型の教科書は向いていないという意見もある.しかし,問題志向型の教育を充実させるのは基礎となる座学的知識を学生がどれほど豊富に持ち合わせるかにかかっている.その座学的な知識を学ぶ場合には,本書のような系統だった教科書が知識の整理には最適といえる.
 歯科医学生が,卒業後臨床に従事した時点で“歯科矯正学”を振り返り学ぶ場合には,本書のような整理された教科書がぴったりである.このような点から,歯科医学人生のあらゆる時点で本書を大いに活用していただきたい.
 2001年3月20日
 編集 葛西一貴 後藤滋巳 亀田 晃 相馬邦道 川本達雄 丹羽金一郎(五十音順)
I編 総論
1章 歯科矯正学の歩みと定義(相馬邦道)
 I 歯科矯正学の歩み
 II 歯科矯正学の定義
2章 矯正歯科治療の意義と目的(飯田順一郎)
 I 矯正歯科治療の目的
 II 不正咬合による障害
  II・1 齲蝕発生の誘因
  II・2 歯周疾患の誘因
  II・3 外傷および歯根吸収の誘因
  II・4 咀嚼機能障害
  II・5 筋機能障害
  II・6 骨の発育障害
  II・7 発音障害
  II・8 審美的な欲求と心理的な背景
3章 成長発育
 I 成長発育概論(山本照子)
  I・1 成長発育の定義
  I・2 成長発育のパターン
  I・3 一般的な身体発育経過
  I・4 成長発育の評価法
  I・5 相対成長
  I・6 生理的年齢
  I・7 成長発育の影響因子
 II 頭蓋ならびに顎顔面の発生および成長発育
  II・1 頭骨の発生
  II・2 頭骨の成長発育
  II・3 脳頭蓋の成長発育
  II・4 顔面頭蓋の成長発育
 III 歯列と咬合の成長発育(飯田順一郎)
  III・1 歯の形成と萌出
  III・2 乳歯列と乳歯の咬合
  III・3 混合歯列と混合歯の咬合
  III・4 永久歯列と永久歯の咬合
  III・5 咬合発育段階
  III・6 歯列弓の大きさの変化
 IV 口腔機能の発達(中島昭彦)
  IV・1 咀嚼
  IV・2 嚥下
  IV・3 発音
4章 咬合
 I 咬合概論(佐藤貞雄)
  I・1 咬合の定義
  I・2 咬合の解剖学
  I・3 下顎位と咬合位
  I・4 咬合と顎運動
 II 正常咬合
  II・1 正常咬合の概念
  II・2 正常咬合の成立とその保持条件
 III 不正咬合
  III・1 不正咬合の疫学(平下斐雄)
  III・2 歯歯列咬合のとらえ方
  III・3 不正咬合の分類(山口和憲)
5章 不正咬合の原因
 I 不正咬合の原因のとらえ方(森山啓司)
 II 遺伝的要因と環境的要因(須田直人・森山啓司)
 III 分類
 IV 先天的原因(鈴木聖一・森山啓司)
  IV・1 不正咬合を発現する先天異常
  IV・2 歯数の異常
  IV・3 歯の形態異常
  IV・4 口腔軟組織の形態異常
 V 後天的原因(小野卓史・森山啓司)
  V・1 全身的原因
  V・2 局所的原因
6章 不正咬合の予防(山口和憲)
 I 不正咬合の予防の目的と意義
 II 乳歯列期の予防
 III 混合歯列期の予防
 IV 永久歯列期の予防
7章 矯正歯科治療に伴う生体反応(溝口 到)
 I 全身的反応
 II 局所的反応
  II・1 歯,歯周組織
  II・2 顎骨,顎関節などに起こる反応
 III 歯の移動に伴う骨改造
 IV 適切な矯正力による反応
 V 過大な矯正力による反応
 VI 上顎歯列弓の拡大
II編 診断学
8章 診断(氷室利彦)
 I 診断の基本
  I・1 診断の意義
  I・2 初診から治療終了までのプロセス
  I・3 患者へのアプローチ
  I・4 根拠にもとづく医療
  I・5 統計学的評価
 II 医療面接と診察
  II・1 医療面接
  II・2 診察
9章 検査
 I 形態的検査(槇 宏太郎)
  I・1 全身的検査
  I・2 顔面写真
  I・3 口腔内写真
  I・4 口腔模型
  I・5 予測模型
  I・6 画像検査
  I・7 頭部エックス線規格写真分析(北井則行)
 II 機能検査(槇 宏太郎)
  II・1 下顎運動検査
  II・2 筋機能検査
  II・3 咀嚼機能検査
  II・4 咬合機能検査
  II・5 嚥下機能検査
  II・6 発音機能検査
10章 矯正歯科治療における抜歯(佐藤和朗・三浦廣行)
 I 歴史的背景
 II 抜歯の意義
  II・1 目的
  II・2 適応症
  II・3 抜歯の基準
 III 抜歯の部位と数
  III・1 乳歯の抜歯
  III・2 永久歯の抜歯
  III・3 過剰歯などの抜歯
  III・4 抜歯数
 IV 連続抜去法
  IV・1 連続抜去法とは
  IV・2 術式
11章 治療方針の立案(葛西一貴)
 I 診察および症例分析結果の総合評価
 II 治療目標の確立
 III 治療計画の設定
 IV 予後の推定
III編 治療学
12章 治療学概論(中原リザ子)
 I 矯正歯科治療の種類
 II 矯正歯科治療の開始時期と流れ
13章 矯正力(益田 勉・三浦廣行)
 I 矯正力の種類
  I・1 器械的矯正力
  I・2 機能的矯正力
  I・3 顎整形力
 II 矯正力の作用様式
  II・1 矯正力の大きさ
  II・2 作用様式
 III 歯の移動様式
14章 矯正歯科治療における固定(飯田順一郎)
 I 固定の定義と意義
  I・1 定義
  I・2 意義
 II 固定の種類
  II・1 部位による分類
  II・2 抵抗の性質による分類
  II・3 抜歯空隙利用のための固定の分類
15章 矯正用材料の特性(丹根一夫)
 I 矯正用材料の具備すべき条件
 II 線材料
  II・1 線材料の機械的特性
  II・2 矯正歯科治療に用いる線材料
 III 接着剤
  III・1 接着の前処置
  III・2 接着機構
16章 矯正装置
 I 矯正装置の種類と特徴(松本尚之)
  I・1 矯正装置の基本的条件
  I・2 矯正装置の分類
 II 唇舌側弧線装置
  II・1 舌側弧線装置(中原リザ子)
  II・2 パラタルアーチ(末石研二)
  II・3 Nanceのホールディングアーチ
  II・4 タングクリブ
  II・5 唇側弧線装置
 III 顎外固定装置(間山寿代・三浦廣行)
  III・1 ヘッドギア
  III・2 チンキャップ
  III・3 上顎前方牽引装置
 IV マルチブラケット装置(清水典佳)
  IV・1 エッジワイズ法
  IV・2 Begg法
 V 床矯正装置(中原リザ子)
  V・1 床矯正装置
  V・2 咬合斜面板
  V・3 咬合挙上板
 VI 拡大装置(氷室利彦)
  VI・1 急速拡大装置
  VI・2 緩徐拡大装置
  VI・3 クワドヘリックス装置
 VII 機能的矯正装置
  VII・1 アクチバトール(不破祐司・後藤滋巳)
  VII・2 バイオネーター
  VII・3 Frankel装置(岩田敏男・後藤滋巳)
  VII・4 リップバンパー
  VII・5 その他の装置(黒澤昌弘・後藤滋巳)
17章 乳歯列期混合歯列期の治療(葛西一貴)
 I 乳歯列期の治療
  I・1 歯性の異常と習癖
  I・2 咬合関係の異常
 II 混合歯列期の治療
  II・1 上顎前突
  II・2 下顎前突
  II・3 前歯部叢生,捻転
  II・4 開咬
  II・5 臼歯部交叉咬合
  II・6 正中離開
  II・7 過蓋咬合
  II・8 口腔習癖による咬合異常
  II・9 その他
 コラム 口腔筋機能療法(MFT)(佐々木 洋・鐘ヶ江晴秀)
18章 永久歯列期の治療
 I 上顎前突(宮脇正一)
 II 下顎前突(寺田員人)
 III 叢生(鐘ヶ江晴秀・松井成幸)
 IV 上下顎前突(山口和憲・郡司掛香織)
 V 過蓋咬合(相馬邦道・藪下忠親)
 VI 開咬(相馬邦道・堀内洋輔)
 VII 交叉咬合(相馬邦道・久野昌隆)
 VIII 埋伏(相馬邦道・簡野端誠)
19章 保定
 I 保定とは(中島昭彦)
  I・1 定義と意義
  I・2 種類
 II 保定装置
  II・1 可撤式保定装置
  II・2 固定式保定装置
 III 保定期間
 IV 再発とその防止策(松本尚之)
  IV・1 再発
  IV・2 再発防止策
  IV・3 外科的矯正治療後の再発とその防止策
20章 他科との協同による治療
 I 口唇口蓋裂の矯正歯科治療(石川博之)
 II 顎変形症の矯正歯科治療(齋藤 功)
 III 顎関節症の矯正歯科治療(丹根一夫)
 IV その他の矯正歯科治療(鐘ヶ江晴秀)
21章 矯正歯科治療中の口腔衛生管理(後藤滋巳・名和弘幸)
 I 矯正歯科治療中の口腔環境
 II 口腔環境の検査と記録
 III 口腔衛生指導
  III・1 治療開始前の口腔衛生指導
  III・2 治療中の口腔衛生指導
  III・3 保定時の口腔衛生指導
  III・4 生活習慣への指導
  III・5 医療者による口腔管理と清掃指導
 IV 矯正歯科治療中の口腔衛生管理
22章 矯正歯科治療に伴う偶発症(後藤滋巳・宮澤 健)
 I 歯根吸収
 II 齲蝕
 III 歯周組織への傷害
 IV 口腔軟組織への傷害
 V 顎関節症
 VI 皮膚への傷害
 VII アレルギー

 付録
  I 矯正用材料(吉田教明)
   I・1 線材料
   I・2 バンド材料
   I・3 ブラケット
   I・4 接着材
   I・5 エラスティック
   I・6 床用レジン
   I・7 その他の矯正材料
  II 矯正用器械器具(山田一尋)
   II・1 バンド製作のための器具
   II・2 線屈曲のためのプライヤー
   II・3 結紮のための器具
   II・4 線切断のための器具
   II・5 その他の器具
 参考文献
 索引