はじめに
歯科保健指導が,歯科衛生士の業務として歯科衛生士法に規定されてから,10年を経ようとしている.このたび歯科衛生士法制定50周年を記念して,日本歯科衛生士会編集により本書が刊行されることになった.本書は,すでに業務に携わっている歯科衛生士を対象に,歯科保健指導の理論とその実践について,総合的かつ具体的に解説したものである.
総論として,保健指導の基盤について述べるとともに,歯科保健指導と歯科衛生士とのかかわりについて,全般的な記述をしている.
また,各論Iとして,生涯にわたる歯科保健指導の展開について,(1)妊産婦・乳幼児,(2)学齢期,(3)成人期,(4)高齢(老年)期,さらに,(5)障害者(児),(6)要介護高齢者に区分して,具体的に述べた.
次に各論IIとして,歯科保健指導の基本技術を,(1)コミュニケーション,(2)歯科保健指導と感染予防,(3)摂食・嚥下障害に対する歯科保健指導(口腔ケア),(4)歯科保健指導に必要な介護の基本技術,(5)災害時の歯科診療と歯科保健指導,さらに,(6)歯科保健指導と業務記録・情報処理の実際に分けて述べた.
巻末に掲載されている特別寄稿「歯科衛生士の50年」は,歯科衛生士の歩みとして,興味深く読むことができるであろう.また,歯科衛生士に関連する医療保険や統計資料などは,up to dateな内容とするため別冊資料編とした.
本書は,日本歯科衛生士会の役員と歯科保健指導に深くかかわっている編集委員のほかに,60名にのぼる執筆者により,現在および将来にわたる歯科保健指導を中心とした歯科衛生士の業務のあるべき姿と,その実際について書かれている.したがって本書がこれからの歯科衛生士の活動に際して,座右の書となることを期待してやまないものである.
最後に本書は,1990年から開始された厚生大臣指定講習会のテキストが,大好評裡に迎えられ,講習会終了後も,テキストへの要望が大きいことから,これらをもとにして再編集・執筆することになったことを記しておきたい.これらにかかわった方々のご尽力に対しても改めて感謝と敬意を表して,はじめにのことばに代えたい.
1998年9月1日 編集委員一同
はじめに
この別冊には,歯科衛生士が歯科保健指導をする際に知っておくと役立つ,最新の重要な資料を四つの項目に分けて掲載した.
まず「I歯科衛生士に関連する医療保険の解説」では,歯科衛生士の業務が医療保険制度に評価され,導入されていることから,(1)「歯科口腔衛生指導料」や「歯科衛生実地指導料」などの「指導管理」に関連する項目,(2)歯周組織検査,(3)歯周治療,また(4)「訪問歯科衛生指導料」などに関連する「在宅医療」,(5)「寝たきり老人訪問口腔指導管理料」などの項目についてわかりやすく解説した.
次の「II歯科衛生士に関連する統計資料とその解説」には,歯科衛生士数をはじめ,歯科保健指導をする際に歯科衛生士として最低限理解しておいていただきたい最新の統計資料に基づく(1)「齲蝕,歯周病の罹患状況」,(2)「歯科診療所と市町村の歯科保健活動」についての解説がある.
「III歯科衛生士の業務の在り方検討会報告書」は,厚生省の「医療関係職種の教育課程等の改善に関する検討会意見」〔1995(平成7)年〕等に基づき,日本歯科衛生士会が翌1996(平成8)年12月より「歯科衛生士業務の在り方検討会」を設置し,6回にわたり検討を行った報告をまとめたものである.報告書は,「高齢社会における歯科保健医療と歯科衛生士の役割」をはじめ,三つの項目からなりたっている.今後,歯科衛生士の役割にも大きな変革が求められることが予想される.ぜひ熟読いただきたいものである.
別冊資料の最後の「IV介護保険制度と歯科」は,日本歯科医師会の「歯科の介護対応マニュアル作成検討会」が作成したものである.同会の転載許可を得てここに掲載した.2000(平成12)年4月から施行される「介護保険制度」のなかの歯科の分野に関係する事項に対応する際の解説がなされている.とくに「4.介護保険制度と歯科医師・歯科衛生士」の項目は,ぜひ目を通していただきたい.
以上の資料を歯科保健指導の際にご活用いただければ幸いである.
なお,これらの資料は,制度や数値が変化するものであるため,今後の差しかえの便を考え別冊とした.
1998年9月1日 編集委員一同
序
歯科衛生士法制定50周年の記念として,ここに日本歯科衛生士会編集による「歯科保健指導ハンドブック」を発行した.
1989年の歯科衛生士法改正により,歯科衛生士業務に歯科保健指導が加わってから10年を経過した.その間,本会では,歯科保健指導にかかわる歯科衛生士の資質の向上を目指して,1990年から7年間にわたり厚生大臣指定講習会を開催し,全国で多数の歯科衛生士が受講している.そして,1997年度をもって厚生大臣指定講習会は終了したが,受講者にのみ配布されていた全13冊のテキストへの要望が高いことから,今後も広く活用していただくため,本書の発行を企画した.
そして,近年では,高齢社会における歯科保健医療ニーズの変化に伴い,年々,歯科保健指導業務の重要性が増し,よりいっそうの充実を図ることが求められている.
このような状況から,本書は,生涯を通じた歯科保健指導の展開に必要な知識と技術に合わせ,要介護高齢者等の介護に伴う歯科保健指導,災害時の歯科保健指導を盛り込むなど,今日のさまざまな状況に対応できるものとして再編集を行い,いつでも手にとれるようなハンドブックとして一冊にまとめた.また,歯科衛生士に関連する医療保険,統計資料,各種検討会の報告書等は,年度の推移によりデータが変化することを考慮し,別冊資料編とした.
21世紀に向けて,国民の健康づくりとQOL(生活の質)の向上を図るために,口腔保健の向上はきわめて重要であり,効果的な歯科保健指導の推進が期待されている.また,歯科保健指導を行うに当たっては,知識や技術の修得のみならず,地域のなかで信頼が得られるよう,自らの人間性を培{つちか}うことが大切である.そのための総合的なマニュアルとして,また座右の書として,本書が広く活用されることを願ってやまない.
最後に,本書発行のためにご尽力賜った編集委員をはじめ多くの著者の方々,そして,医歯薬出版株式会社の皆様に心からお礼を申し上げ,発刊の序としたい.
1998年9月1日 社団法人日本歯科衛生士会 会長 中西ヨシヱ
歯科保健指導が,歯科衛生士の業務として歯科衛生士法に規定されてから,10年を経ようとしている.このたび歯科衛生士法制定50周年を記念して,日本歯科衛生士会編集により本書が刊行されることになった.本書は,すでに業務に携わっている歯科衛生士を対象に,歯科保健指導の理論とその実践について,総合的かつ具体的に解説したものである.
総論として,保健指導の基盤について述べるとともに,歯科保健指導と歯科衛生士とのかかわりについて,全般的な記述をしている.
また,各論Iとして,生涯にわたる歯科保健指導の展開について,(1)妊産婦・乳幼児,(2)学齢期,(3)成人期,(4)高齢(老年)期,さらに,(5)障害者(児),(6)要介護高齢者に区分して,具体的に述べた.
次に各論IIとして,歯科保健指導の基本技術を,(1)コミュニケーション,(2)歯科保健指導と感染予防,(3)摂食・嚥下障害に対する歯科保健指導(口腔ケア),(4)歯科保健指導に必要な介護の基本技術,(5)災害時の歯科診療と歯科保健指導,さらに,(6)歯科保健指導と業務記録・情報処理の実際に分けて述べた.
巻末に掲載されている特別寄稿「歯科衛生士の50年」は,歯科衛生士の歩みとして,興味深く読むことができるであろう.また,歯科衛生士に関連する医療保険や統計資料などは,up to dateな内容とするため別冊資料編とした.
本書は,日本歯科衛生士会の役員と歯科保健指導に深くかかわっている編集委員のほかに,60名にのぼる執筆者により,現在および将来にわたる歯科保健指導を中心とした歯科衛生士の業務のあるべき姿と,その実際について書かれている.したがって本書がこれからの歯科衛生士の活動に際して,座右の書となることを期待してやまないものである.
最後に本書は,1990年から開始された厚生大臣指定講習会のテキストが,大好評裡に迎えられ,講習会終了後も,テキストへの要望が大きいことから,これらをもとにして再編集・執筆することになったことを記しておきたい.これらにかかわった方々のご尽力に対しても改めて感謝と敬意を表して,はじめにのことばに代えたい.
1998年9月1日 編集委員一同
はじめに
この別冊には,歯科衛生士が歯科保健指導をする際に知っておくと役立つ,最新の重要な資料を四つの項目に分けて掲載した.
まず「I歯科衛生士に関連する医療保険の解説」では,歯科衛生士の業務が医療保険制度に評価され,導入されていることから,(1)「歯科口腔衛生指導料」や「歯科衛生実地指導料」などの「指導管理」に関連する項目,(2)歯周組織検査,(3)歯周治療,また(4)「訪問歯科衛生指導料」などに関連する「在宅医療」,(5)「寝たきり老人訪問口腔指導管理料」などの項目についてわかりやすく解説した.
次の「II歯科衛生士に関連する統計資料とその解説」には,歯科衛生士数をはじめ,歯科保健指導をする際に歯科衛生士として最低限理解しておいていただきたい最新の統計資料に基づく(1)「齲蝕,歯周病の罹患状況」,(2)「歯科診療所と市町村の歯科保健活動」についての解説がある.
「III歯科衛生士の業務の在り方検討会報告書」は,厚生省の「医療関係職種の教育課程等の改善に関する検討会意見」〔1995(平成7)年〕等に基づき,日本歯科衛生士会が翌1996(平成8)年12月より「歯科衛生士業務の在り方検討会」を設置し,6回にわたり検討を行った報告をまとめたものである.報告書は,「高齢社会における歯科保健医療と歯科衛生士の役割」をはじめ,三つの項目からなりたっている.今後,歯科衛生士の役割にも大きな変革が求められることが予想される.ぜひ熟読いただきたいものである.
別冊資料の最後の「IV介護保険制度と歯科」は,日本歯科医師会の「歯科の介護対応マニュアル作成検討会」が作成したものである.同会の転載許可を得てここに掲載した.2000(平成12)年4月から施行される「介護保険制度」のなかの歯科の分野に関係する事項に対応する際の解説がなされている.とくに「4.介護保険制度と歯科医師・歯科衛生士」の項目は,ぜひ目を通していただきたい.
以上の資料を歯科保健指導の際にご活用いただければ幸いである.
なお,これらの資料は,制度や数値が変化するものであるため,今後の差しかえの便を考え別冊とした.
1998年9月1日 編集委員一同
序
歯科衛生士法制定50周年の記念として,ここに日本歯科衛生士会編集による「歯科保健指導ハンドブック」を発行した.
1989年の歯科衛生士法改正により,歯科衛生士業務に歯科保健指導が加わってから10年を経過した.その間,本会では,歯科保健指導にかかわる歯科衛生士の資質の向上を目指して,1990年から7年間にわたり厚生大臣指定講習会を開催し,全国で多数の歯科衛生士が受講している.そして,1997年度をもって厚生大臣指定講習会は終了したが,受講者にのみ配布されていた全13冊のテキストへの要望が高いことから,今後も広く活用していただくため,本書の発行を企画した.
そして,近年では,高齢社会における歯科保健医療ニーズの変化に伴い,年々,歯科保健指導業務の重要性が増し,よりいっそうの充実を図ることが求められている.
このような状況から,本書は,生涯を通じた歯科保健指導の展開に必要な知識と技術に合わせ,要介護高齢者等の介護に伴う歯科保健指導,災害時の歯科保健指導を盛り込むなど,今日のさまざまな状況に対応できるものとして再編集を行い,いつでも手にとれるようなハンドブックとして一冊にまとめた.また,歯科衛生士に関連する医療保険,統計資料,各種検討会の報告書等は,年度の推移によりデータが変化することを考慮し,別冊資料編とした.
21世紀に向けて,国民の健康づくりとQOL(生活の質)の向上を図るために,口腔保健の向上はきわめて重要であり,効果的な歯科保健指導の推進が期待されている.また,歯科保健指導を行うに当たっては,知識や技術の修得のみならず,地域のなかで信頼が得られるよう,自らの人間性を培{つちか}うことが大切である.そのための総合的なマニュアルとして,また座右の書として,本書が広く活用されることを願ってやまない.
最後に,本書発行のためにご尽力賜った編集委員をはじめ多くの著者の方々,そして,医歯薬出版株式会社の皆様に心からお礼を申し上げ,発刊の序としたい.
1998年9月1日 社団法人日本歯科衛生士会 会長 中西ヨシヱ
編者・著者一覧……/iii
推薦のことば……厚生省健康政策局歯科保健課長石井拓男/vii
推薦のことば……(社)日本歯科医師会会長中原 爽/ix
序……(社)日本歯科衛生士会会長中西ヨシヱ/xi
はじめに……編集委員一同/xiii
1編 歯科保健指導総論
総論
I 保健指導の基盤
I章 健康の概念と保健指導の意義……宮武光吉……2
1.健康の概念……2
2.健康概念の変遷と現代の健康観……3
3.健康をめぐる背景の変化……4
4.リハビリテーションとノーマライゼーション……5
5.ヘルスプロモーションと保健指導……5
II章 保健指導……金川克子……7
1.はじめに……7
2.保健指導とは……7
3.保健指導の展開……8
1 保健指導が展開されている領域……8
2 保健指導のおもな担当者……13
3 保健指導の対象……15
4.保健指導技術の特徴……17
1 健康に関する専門的な知識をわかりやすく説明する技術……18
2 来訪者にとって必要な情報を提供する技術……18
3 来訪者の健康にとって有効な知識や情報に関心をいだかせる技術……18
4 実践化や行動の変容に導く技術……18
5 健康にとって必要な行動の継続化に導く技術……18
5.保健指導の方法……18
1 保健指導の過程……18
2 個別指導……19
3 集団(グループ)指導……20
4 カウンセリング……20
5 セルフヘルプグループ(自助グループ)……21
6 電話相談……22
6.面接指導の基本……22
1 面接指導のプロセス……22
2 面接者に必要なもの……23
II 歯科保健指導と歯科衛生士
I章 歯科保健指導……24
1.歯科衛生士法と歯科衛生士業務……宮武光吉……24
2.歯科保健指導とは……安井利一……27
1 歯科保健指導の目的……27
2 ホームケアのための歯科保健指導とプロフェッショナルケアとの関係……27
3 歯科保健指導の場と目的……29
3.歯科保健指導とヘルスプロモーション……島内憲夫……30
1 科学としての健康から文化としての健康へ……30
2 ヘルスプロモーションの起源と発達……30
3 ヘルスプローモーションの定義,目的,活動方法……31
4 ヘルスプロモーションの視点からの歯科保健指導……32
5 ヘルシー・シティーズ・プロジェクト……32
6 健康のルネッサンス……33
II章 歯科保健指導の展開……35
1.歯科保健指導の基盤……末高武彦……36
1 地域保健と歯科保健指導……36
2 歯科保健指導の場……39
3 生涯を通じた歯科保健対策……41
資料 都道府県及び市町村における歯科保健業務指針……42
2.歯科保健指導の方法……安井利一……46
1 歯科保健指導の方法論の基礎……46
2 歯科保健指導のための情報……48
3 歯科保健指導のための口腔環境把握……48
4 食生活環境調査……49
5 生活環境……50
6 歯科保健指導と媒体……50
3.業務記録の作成と活用……金澤紀子……52
1 業務記録の目的……52
2 歯科保健指導と業務記録……52
3 活動の場に応じた業務記録の作成……53
2編 歯科保健指導各論
各論
I 生涯にわたる歯科保健指導の展開
I章 妊産婦と乳幼児の歯科保健指導……56
1.妊産婦と乳幼児の歯科保健指導の目標……井上美津子……56
2.妊産婦と乳幼児の特性……井上美津子……57
1 妊産婦の特性……57
1)妊産婦の特性……57
2)胎児の特性……58
2 乳幼児の特性……59
1)乳児の特性……59
2)幼児期前半の特性……63
3)幼児期後半の特性……66
3.母子歯科保健指導の制度的背景……井上美津子……68
1 母子歯科保健の母子保健における位置づけと歩み……68
2 母子歯科保健指導の現状……69
4.乳幼児の摂食指導……井上美津子……69
5.妊産婦と乳幼児の歯科保健指導の実際……井上美津子……70
1 妊産婦の歯科保健指導の実際……70
1)妊娠初期……70
2)妊娠中期……70
3)妊娠後期,出産後……70
2 乳幼児の歯科保健指導の実際……70
1)乳児期……71
2)幼児期前半……73
3)幼児期後半……75
6.妊産婦と乳幼児の歯科保健指導の評価……井上美津子……76
1 妊産婦の歯科保健指導の評価……76
2 乳幼児の歯科保健指導の評価……76
7.母子歯科保健指導の事例……中西眞知子……77
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……79
II章 学齢期の歯科保健指導……安井利一……82
1.学齢期歯科保健を取り巻く状況……82
2.学校歯科保健の意義……83
3.学齢期における疾病状況……84
1 学齢期における疾病と異常……85
2 学齢期における齲蝕の状況……85
3 学齢期における歯周疾患の状況……89
4 学齢期における不正咬合の状況……91
4.学校における健康診断と保健指導……92
1 基本的な考え方……92
5.学齢期歯科保健の目標……92
1 学齢期歯科保健指導の考え方……95
2 学齢期歯科保健指導の目標設定……97
6.学齢期の特徴と歯科保健指導の要点……97
1 小学生時期の特徴と歯科保健指導……98
2 中学生時期の特徴と歯科保健指導……98
3 高校生時期の特徴と歯科保健指導……103
7.学齢期における不正咬合の問題……104
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……105
III章 成人期の歯科保健指導……106
1.成人の歯科疾患罹患状況と保健医療動向……石川 烈・杉山榮一……106
1 歯周疾患に関する調査結果の概要……106
2 齲蝕に関する調査結果の概要……110
3 現在の歯科保健医療の動向……112
2.成人歯科保健の目標……石川 烈・杉山榮一……114
1 歯周疾患予防……114
1)CPITN……114
2)歯周疾患の病因,病態……115
3)歯周疾患の診査……116
4)歯周疾患の予防……118
2 齲蝕予防……119
1)齲蝕発生の要因……119
2)歯の形態的特徴と齲蝕……119
3)臨床形態的な因子……119
4)歯垢……120
5)歯垢形成の過程……120
6)歯垢形成に影響する因子……120
7)環境的要因……120
8)予防法……120
3.青年期・壮年期の特徴……石川 烈・杉山榮一……121
1 全身的特徴……121
1)青年期の特徴……121
2)壮年期の特徴……121
2 歯科的特徴……121
1)歯肉炎……121
2)成人期に特徴的な歯周疾患……122
3)その他の口腔症状を伴う疾患……122
4.成人歯科保健医療の体制……石川 烈・杉山榮一……122
1 成人歯科保健医療の内容……122
2 歯科保健指導と医療保険……123
3 今後の対応……125
5.青年期・壮年期の歯科保健指導の要点……石川 烈・杉山榮一……126
1 プラークコントロールの必要性……126
2 モチベーションとは……126
3 モチベーションのプロセス……127
4 実際の技術指導……127
5 歯科医療スタッフによる処置……130
6 咀嚼,食生活……132
6.老人保健事業における歯科保健指導……末高武彦……133
1 老人保健法における保健事業……133
2 壮年期の口腔状況……135
3 歯の健康教育……135
4 歯の健康相談……136
5 歯周疾患検診……137
6 訪問口腔衛生指導……138
7.産業保健事業における歯科保健指導……末高武彦……140
1 職場における健康管理体制……140
2 健康診断と歯科健康管理……141
3 健康保持増進対策と歯科健康管理……143
4 健康保険法による保健事業と歯科保健管理……145
8.産業歯科保健活動の事例……146
事例1……松木一美……146
事例2……会沢文子……147
事例3……小山圭子……150
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……154
IV章 老年期の歯科保健指導……155
1.高齢者に対する歯科保健指導の目標……新庄文明・稲葉 繁……156
1 質の高い歯科医療が生活の質を高める……156
2 高齢者の歯科保健の現状……156
3 高齢者の食生活と健康……156
4 保健指導と医療を結びつける老人保健事業……157
2.高齢者の特性……新庄文明・稲葉 繁・山根源之……157
1 高齢者の健康と保健医療の課題……157
2 老化と健康……158
3 高齢患者の特性……159
4 口腔組織の変化と高齢者の歯科疾患……162
3.高齢者の歯科保健指導の制度的背景……新庄文明……163
1 高齢者の地域ケアの制度的基盤……163
2 訪問看護……164
3 老人保健施設……165
4 社会福祉サービスの新しい展開……165
4.高齢者の歯科保健指導の実際……新庄文明・稲葉 繁・山根 瞳・吉田幸恵・駒井 正……166
1 高齢患者の特性と全身状況の把握……166
2 高齢者の特性をふまえた歯科保健指導……168
3 集団指導としての歯科保健指導……172
5.歯科保健指導の成果……新庄文明……173
1 生活の質(QOL)の確保と向上……173
2 口腔の健康が全身の健康,活動性をささえる……174
3 歯科保健指導による歯科疾患と歯の喪失の防止……176
4 地域レベルの歯科保健指導とその効果……177
V章 障害者(児)の歯科保健指導……179
1.障害者歯科における歯科衛生士の役割……緒方克也……179
1 障害者歯科における歯科保健指導……179
2 障害者歯科における予防処置……179
3 障害者歯科における診療補助……180
4 日常的な歯磨きの介助……180
2.障害者の特性……180
1 歯科衛生士に必要な障害の知識……緒方克也……180
2 歯科衛生士に必要な障害者の社会学……緒方克也……185
3 障害者への歯科保健指導……木村有希……186
4 障害者への歯磨き指導……寺田ハルカ・道脇信恵……187
5 障害者の予防歯科……小笠原 正……194
3.障害者の歯科保健指導の実際……河野幸子……197
1 障害者の歯科保健管理……197
VI章 要介護高齢者の歯科保健指導……199
1.要介護高齢者の特性と口腔ケア……200
1 要介護者の社会的背景……新庄文明……200
2 要介護高齢者の医学的特性……柿木保明……202
3 要介護者の歯科疾患の予防と口腔ケア……新庄文明……206
2.要介護高齢者の訪問指導と介護……新庄文明……208
1 訪問歯科保健指導の意義と背景……208
2 訪問歯科保健指導の課題……209
3 訪問指導における注意事項……210
4 訪問歯科保健指導の効果……211
3.訪問歯科保健指導の制度的背景……新庄文明……213
1 歯科衛生士による訪問指導の基盤……213
2 訪問歯科保健指導と関連する事業……215
3 介護保険法の発足と歯科保健指導……216
4.訪問歯科保健指導……217
1 訪問歯科保健指導の実際……斎藤郁子……217
2 要介護者の口腔ケアにおける歯科衛生士の役割……222
1) 難病患者の口腔ケア支援……中川律子……222
2)痴呆症の在宅介護を家族とともに支える……牛山京子……223
3)重度身体障害高齢者への口腔ケア……小田見也子……223
4)一人暮らし(独居)の要介護高齢者への口腔ケア……足立三枝子……226
5)笑顔を取り戻したうつ状態への口腔ケア……本田志保子……227
6)急性期から慢性期の患者の歯科保健指導……宮腰ゆき子……227
5.施設における歯科保健指導……228
1 施設の種別と口腔保健管理……米山武義……228
2 施設における口腔ケアの現状……米山武義・澤田寿恵子……229
3 施設における歯科保健指導の進め方
1)特別養護老人ホームでの歯科保健指導……米山武義・澤田寿恵子・杉山総子……229
2)老人保健施設における歯科保健指導……金刺ちづる・米山武義……230
3)医療施設における専門的口腔ケアとケアプランの作成……柿木保明……231
4)施設における口腔衛生管理……太田昌子……231
5)医療施設における専門的口腔ケアプラン……柿木保明……233
4 歯科保健指導の評価……233
1)歯科保健指導のゴールを設定する……杉山総子・金刺ちづる・米山武義……233
2)口腔ケアの科学的評価……米山武義・太田昌子……236
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……240
II 歯科保健指導の基本技術
I章 コミュニケーション―人間関係の基礎 ―……中村千賀子……242
1.コミュニケーション……243
1 コミュニケーションの定義……243
2 医療現場での三つの人間関係……244
3 コミュニケーションの成分……244
4 メッセージのチャンネル……245
5 マルチ・チャンネルのメッセージ……246
6 雑音……246
7 コミュニケーションの落とし穴……247
8 確かめ……248
2.人間について……249
1 病気と社会……249
2 適応行動の獲得……249
3 人間の成長と人間関係……251
4 言葉と人間……251
5 適応困難性の病気……252
6 疾病と病気……253
7 健康と人間関係……254
3.カウンセリング……255
1 カウンセリングの歴史……255
2 カウンセリングとは……256
3 人と問題……257
4 人間理解と人間観……257
5 三つの人間観……258
6 カウンセラーの五つの態度……260
7 インフォームド・コンセント……261
8 相手を理解する……261
9 問題の発見……262
10 メディカル・インタビュー……263
11 患者評価グリッド……264
II章 歯科保健指導と感染予防……266
1.感染と感染予防の考え方……267
1 感染症の最近の動向……新庄文明・奥田克爾……267
2 感染と感染予防……新庄文明・奥田克爾……267
3 病原微生物と歯科保健指導……奥田克爾……269
1)感染症の動向……269
2)微生物と病原性……269
3)易感染性宿主と日和見感染症の増加……269
4)病院内感染……272
5)歯科医療現場で感染しやすい微生物……272
4 高齢者の肺炎と口腔衛生……佐々木英忠……273
1)不顕性誤嚥の実態……273
2)嚥下反射と咳反射……274
3)脳血管障害による反射の低下……274
4)不顕性誤嚥の対策……275
5 歯科医療における感染予防の課題……新庄文明……277
1)歯科診療を通じた感染の機会……277
2)感染予防に対する基本姿勢……277
2.歯科保健指導における感染予防の実際―感染予防に配慮した診療システム―……279
1 歯科診療室における感染源対策……新庄文明・駒井 正……279
1)感染力と保有者率……279
2)病歴……279
3)プライバシーの保護……279
4)患者の口腔清掃と含嗽……280
5)易感染性患者の保護……280
2 歯科診療室における感染経路対策……280
1)歯科診療室の汚染対策……駒井 正・新庄文明……281
2)汚染機会の制限……新庄文明・駒井 正……281
3)汚染器具の取り扱い……新庄文明・駒井 正……282
4)X線撮影とX線フィルムの取り扱い……新庄文明……284
5)印象材の消毒と歯科技工室の汚染保護……新庄文明・駒井 正……284
6)診療椅子とその周辺……新庄文明……284
7)廃棄物の処理……新庄文明……284
3 歯科保健医療従事者の宿主の感受性対策……新庄文明……284
4 施設と在宅における感染予防……新庄文明……284
1)要介護高齢者にみられる感染症……284
2)施設および在宅での感染症対策……285
III章 摂食・嚥下障害に対する歯科保健指導(口腔ケア)……287
1.摂食・嚥下障害とは……向井美惠……288
1 摂食・嚥下機能の発達とその障害……288
2 摂食・嚥下障害をきたす病因,病態,障害……290
3 機能減退者(高齢者)の摂食・嚥下機能障害……292
2.摂食・嚥下機能療法とは……水上美樹……294
1 摂食・嚥下機能療法の流れ……294
2 摂食・嚥下機能療法の実際……294
3 発達障害に対する摂食・嚥下機能療法……295
4 中途障害者,高齢者に対する摂食・嚥下機能療法……300
3.摂食・嚥下障害に対する歯科保健指導(口腔ケア)の実際……溝越啓子……304
1 機能面へのアプローチ……305
2 能力面へのアプローチ……308
3 環境面へのアプローチ……309
4 心理面へのアプローチ……310
IV章 歯科保健指導に必要な介護の基本技術……田中由紀子……312
1.高齢者を取り巻く現状……312
2.運動機能障害者の理解……314
3.運動機能障害者の介護……315
4.安全対策……315
1 環境の整備……315
2 介護者の安全……315
5.具体的な介護技術……316
1 移動の介助……316
2 車椅子の使用……321
V章 災害時の歯科診療と歯科保健指導……323
1.災害救助と歯科保健対策……新庄文明……323
1 災害時の保健医療活動……323
1)法律的な枠組み……323
2)初動時の保健医療活動……323
3)組織体制と活動のリーダーシップ……324
2 災害時の歯科保健対策……325
1)歯科診療対策……325
2)巡回歯科保健指導……325
2.災害時の歯科保健医療―大震災における経験から……326
1 阪神淡路大震災と歯科医療……新庄文明・野村慶馬……326
1)神戸市における歯科診療……326
2)西宮市における巡回歯科診療……327
2 災害時の歯科医療の問題点……新庄文明・野村慶馬……328
1)情報の伝達……328
2)歯科診療所の復旧と巡回診療……328
3)被災者の食生活と健康……329
4)非常時の体制と平常時の機構……329
5)歯科衛生士の役割……330
3 災害各時点における歯科保健医療対策……新庄文明・田中義弘……330
1)災害初期の緊急対策……330
2)応急対策の展開と復旧・復興……331
3)自主的な現場活動と対策本部との連携……331
4 災害時の歯科保健医療活動への提言……新庄文明・大頭孝三……331
1)災害時の医療対策の原則……332
2)災害時歯科保健活動指針……332
3)災害時直後の口腔ケア指導……333
3.大災害発生時の歯科衛生士の活動新庄文明・御代出三津子・小杉公子・向 康子・橋本壽美・西ア美恵子・石川裕子・松田智子……334
1 歯科衛生士会の活動……334
1)被災地の歯科衛生士会の経験……334
2)被災地に隣接した歯科衛生士会の経験……335
2 保健所の歯科衛生士の活動……335
1)神戸市の保健所における経験……335
(1)発生直後の緊急対処……335
(2)歯科保健対策の開始……335
2)西宮保健所における経験……336
(1)巡回歯科診療班による診療……336
(2)巡回歯科診療車による診療……336
(3)避難所の巡回歯科保健指導……336
(4)仮設住宅の実情と歯科保健指導……336
3 被災時の歯科保健状況と問題点……336
1)震災直後の口腔ケア……336
2)震災1カ月経過時点の歯科保健ニーズ……337
3)歯科保健活動の問題点……337
(1)指示系統の混乱……337
(2)歯科専門職の不在……338
(3)マンパワーの不足……338
4 大震災からの教訓と課題……338
1)現場活動における専門家の役割……338
2)非常時に対応した連絡,指揮系統の確立……338
3)行政に勤務する歯科衛生士の任務……339
(1)コーディネーターとしての歯科衛生士……339
(2)継続的な活動と歯科衛生士の支援……339
4)必要な資材……340
推薦のことば……厚生省健康政策局歯科保健課長石井拓男/vii
推薦のことば……(社)日本歯科医師会会長中原 爽/ix
序……(社)日本歯科衛生士会会長中西ヨシヱ/xi
はじめに……編集委員一同/xiii
1編 歯科保健指導総論
総論
I 保健指導の基盤
I章 健康の概念と保健指導の意義……宮武光吉……2
1.健康の概念……2
2.健康概念の変遷と現代の健康観……3
3.健康をめぐる背景の変化……4
4.リハビリテーションとノーマライゼーション……5
5.ヘルスプロモーションと保健指導……5
II章 保健指導……金川克子……7
1.はじめに……7
2.保健指導とは……7
3.保健指導の展開……8
1 保健指導が展開されている領域……8
2 保健指導のおもな担当者……13
3 保健指導の対象……15
4.保健指導技術の特徴……17
1 健康に関する専門的な知識をわかりやすく説明する技術……18
2 来訪者にとって必要な情報を提供する技術……18
3 来訪者の健康にとって有効な知識や情報に関心をいだかせる技術……18
4 実践化や行動の変容に導く技術……18
5 健康にとって必要な行動の継続化に導く技術……18
5.保健指導の方法……18
1 保健指導の過程……18
2 個別指導……19
3 集団(グループ)指導……20
4 カウンセリング……20
5 セルフヘルプグループ(自助グループ)……21
6 電話相談……22
6.面接指導の基本……22
1 面接指導のプロセス……22
2 面接者に必要なもの……23
II 歯科保健指導と歯科衛生士
I章 歯科保健指導……24
1.歯科衛生士法と歯科衛生士業務……宮武光吉……24
2.歯科保健指導とは……安井利一……27
1 歯科保健指導の目的……27
2 ホームケアのための歯科保健指導とプロフェッショナルケアとの関係……27
3 歯科保健指導の場と目的……29
3.歯科保健指導とヘルスプロモーション……島内憲夫……30
1 科学としての健康から文化としての健康へ……30
2 ヘルスプロモーションの起源と発達……30
3 ヘルスプローモーションの定義,目的,活動方法……31
4 ヘルスプロモーションの視点からの歯科保健指導……32
5 ヘルシー・シティーズ・プロジェクト……32
6 健康のルネッサンス……33
II章 歯科保健指導の展開……35
1.歯科保健指導の基盤……末高武彦……36
1 地域保健と歯科保健指導……36
2 歯科保健指導の場……39
3 生涯を通じた歯科保健対策……41
資料 都道府県及び市町村における歯科保健業務指針……42
2.歯科保健指導の方法……安井利一……46
1 歯科保健指導の方法論の基礎……46
2 歯科保健指導のための情報……48
3 歯科保健指導のための口腔環境把握……48
4 食生活環境調査……49
5 生活環境……50
6 歯科保健指導と媒体……50
3.業務記録の作成と活用……金澤紀子……52
1 業務記録の目的……52
2 歯科保健指導と業務記録……52
3 活動の場に応じた業務記録の作成……53
2編 歯科保健指導各論
各論
I 生涯にわたる歯科保健指導の展開
I章 妊産婦と乳幼児の歯科保健指導……56
1.妊産婦と乳幼児の歯科保健指導の目標……井上美津子……56
2.妊産婦と乳幼児の特性……井上美津子……57
1 妊産婦の特性……57
1)妊産婦の特性……57
2)胎児の特性……58
2 乳幼児の特性……59
1)乳児の特性……59
2)幼児期前半の特性……63
3)幼児期後半の特性……66
3.母子歯科保健指導の制度的背景……井上美津子……68
1 母子歯科保健の母子保健における位置づけと歩み……68
2 母子歯科保健指導の現状……69
4.乳幼児の摂食指導……井上美津子……69
5.妊産婦と乳幼児の歯科保健指導の実際……井上美津子……70
1 妊産婦の歯科保健指導の実際……70
1)妊娠初期……70
2)妊娠中期……70
3)妊娠後期,出産後……70
2 乳幼児の歯科保健指導の実際……70
1)乳児期……71
2)幼児期前半……73
3)幼児期後半……75
6.妊産婦と乳幼児の歯科保健指導の評価……井上美津子……76
1 妊産婦の歯科保健指導の評価……76
2 乳幼児の歯科保健指導の評価……76
7.母子歯科保健指導の事例……中西眞知子……77
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……79
II章 学齢期の歯科保健指導……安井利一……82
1.学齢期歯科保健を取り巻く状況……82
2.学校歯科保健の意義……83
3.学齢期における疾病状況……84
1 学齢期における疾病と異常……85
2 学齢期における齲蝕の状況……85
3 学齢期における歯周疾患の状況……89
4 学齢期における不正咬合の状況……91
4.学校における健康診断と保健指導……92
1 基本的な考え方……92
5.学齢期歯科保健の目標……92
1 学齢期歯科保健指導の考え方……95
2 学齢期歯科保健指導の目標設定……97
6.学齢期の特徴と歯科保健指導の要点……97
1 小学生時期の特徴と歯科保健指導……98
2 中学生時期の特徴と歯科保健指導……98
3 高校生時期の特徴と歯科保健指導……103
7.学齢期における不正咬合の問題……104
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……105
III章 成人期の歯科保健指導……106
1.成人の歯科疾患罹患状況と保健医療動向……石川 烈・杉山榮一……106
1 歯周疾患に関する調査結果の概要……106
2 齲蝕に関する調査結果の概要……110
3 現在の歯科保健医療の動向……112
2.成人歯科保健の目標……石川 烈・杉山榮一……114
1 歯周疾患予防……114
1)CPITN……114
2)歯周疾患の病因,病態……115
3)歯周疾患の診査……116
4)歯周疾患の予防……118
2 齲蝕予防……119
1)齲蝕発生の要因……119
2)歯の形態的特徴と齲蝕……119
3)臨床形態的な因子……119
4)歯垢……120
5)歯垢形成の過程……120
6)歯垢形成に影響する因子……120
7)環境的要因……120
8)予防法……120
3.青年期・壮年期の特徴……石川 烈・杉山榮一……121
1 全身的特徴……121
1)青年期の特徴……121
2)壮年期の特徴……121
2 歯科的特徴……121
1)歯肉炎……121
2)成人期に特徴的な歯周疾患……122
3)その他の口腔症状を伴う疾患……122
4.成人歯科保健医療の体制……石川 烈・杉山榮一……122
1 成人歯科保健医療の内容……122
2 歯科保健指導と医療保険……123
3 今後の対応……125
5.青年期・壮年期の歯科保健指導の要点……石川 烈・杉山榮一……126
1 プラークコントロールの必要性……126
2 モチベーションとは……126
3 モチベーションのプロセス……127
4 実際の技術指導……127
5 歯科医療スタッフによる処置……130
6 咀嚼,食生活……132
6.老人保健事業における歯科保健指導……末高武彦……133
1 老人保健法における保健事業……133
2 壮年期の口腔状況……135
3 歯の健康教育……135
4 歯の健康相談……136
5 歯周疾患検診……137
6 訪問口腔衛生指導……138
7.産業保健事業における歯科保健指導……末高武彦……140
1 職場における健康管理体制……140
2 健康診断と歯科健康管理……141
3 健康保持増進対策と歯科健康管理……143
4 健康保険法による保健事業と歯科保健管理……145
8.産業歯科保健活動の事例……146
事例1……松木一美……146
事例2……会沢文子……147
事例3……小山圭子……150
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……154
IV章 老年期の歯科保健指導……155
1.高齢者に対する歯科保健指導の目標……新庄文明・稲葉 繁……156
1 質の高い歯科医療が生活の質を高める……156
2 高齢者の歯科保健の現状……156
3 高齢者の食生活と健康……156
4 保健指導と医療を結びつける老人保健事業……157
2.高齢者の特性……新庄文明・稲葉 繁・山根源之……157
1 高齢者の健康と保健医療の課題……157
2 老化と健康……158
3 高齢患者の特性……159
4 口腔組織の変化と高齢者の歯科疾患……162
3.高齢者の歯科保健指導の制度的背景……新庄文明……163
1 高齢者の地域ケアの制度的基盤……163
2 訪問看護……164
3 老人保健施設……165
4 社会福祉サービスの新しい展開……165
4.高齢者の歯科保健指導の実際……新庄文明・稲葉 繁・山根 瞳・吉田幸恵・駒井 正……166
1 高齢患者の特性と全身状況の把握……166
2 高齢者の特性をふまえた歯科保健指導……168
3 集団指導としての歯科保健指導……172
5.歯科保健指導の成果……新庄文明……173
1 生活の質(QOL)の確保と向上……173
2 口腔の健康が全身の健康,活動性をささえる……174
3 歯科保健指導による歯科疾患と歯の喪失の防止……176
4 地域レベルの歯科保健指導とその効果……177
V章 障害者(児)の歯科保健指導……179
1.障害者歯科における歯科衛生士の役割……緒方克也……179
1 障害者歯科における歯科保健指導……179
2 障害者歯科における予防処置……179
3 障害者歯科における診療補助……180
4 日常的な歯磨きの介助……180
2.障害者の特性……180
1 歯科衛生士に必要な障害の知識……緒方克也……180
2 歯科衛生士に必要な障害者の社会学……緒方克也……185
3 障害者への歯科保健指導……木村有希……186
4 障害者への歯磨き指導……寺田ハルカ・道脇信恵……187
5 障害者の予防歯科……小笠原 正……194
3.障害者の歯科保健指導の実際……河野幸子……197
1 障害者の歯科保健管理……197
VI章 要介護高齢者の歯科保健指導……199
1.要介護高齢者の特性と口腔ケア……200
1 要介護者の社会的背景……新庄文明……200
2 要介護高齢者の医学的特性……柿木保明……202
3 要介護者の歯科疾患の予防と口腔ケア……新庄文明……206
2.要介護高齢者の訪問指導と介護……新庄文明……208
1 訪問歯科保健指導の意義と背景……208
2 訪問歯科保健指導の課題……209
3 訪問指導における注意事項……210
4 訪問歯科保健指導の効果……211
3.訪問歯科保健指導の制度的背景……新庄文明……213
1 歯科衛生士による訪問指導の基盤……213
2 訪問歯科保健指導と関連する事業……215
3 介護保険法の発足と歯科保健指導……216
4.訪問歯科保健指導……217
1 訪問歯科保健指導の実際……斎藤郁子……217
2 要介護者の口腔ケアにおける歯科衛生士の役割……222
1) 難病患者の口腔ケア支援……中川律子……222
2)痴呆症の在宅介護を家族とともに支える……牛山京子……223
3)重度身体障害高齢者への口腔ケア……小田見也子……223
4)一人暮らし(独居)の要介護高齢者への口腔ケア……足立三枝子……226
5)笑顔を取り戻したうつ状態への口腔ケア……本田志保子……227
6)急性期から慢性期の患者の歯科保健指導……宮腰ゆき子……227
5.施設における歯科保健指導……228
1 施設の種別と口腔保健管理……米山武義……228
2 施設における口腔ケアの現状……米山武義・澤田寿恵子……229
3 施設における歯科保健指導の進め方
1)特別養護老人ホームでの歯科保健指導……米山武義・澤田寿恵子・杉山総子……229
2)老人保健施設における歯科保健指導……金刺ちづる・米山武義……230
3)医療施設における専門的口腔ケアとケアプランの作成……柿木保明……231
4)施設における口腔衛生管理……太田昌子……231
5)医療施設における専門的口腔ケアプラン……柿木保明……233
4 歯科保健指導の評価……233
1)歯科保健指導のゴールを設定する……杉山総子・金刺ちづる・米山武義……233
2)口腔ケアの科学的評価……米山武義・太田昌子……236
歯科保健指導技術の特徴……松田智子……240
II 歯科保健指導の基本技術
I章 コミュニケーション―人間関係の基礎 ―……中村千賀子……242
1.コミュニケーション……243
1 コミュニケーションの定義……243
2 医療現場での三つの人間関係……244
3 コミュニケーションの成分……244
4 メッセージのチャンネル……245
5 マルチ・チャンネルのメッセージ……246
6 雑音……246
7 コミュニケーションの落とし穴……247
8 確かめ……248
2.人間について……249
1 病気と社会……249
2 適応行動の獲得……249
3 人間の成長と人間関係……251
4 言葉と人間……251
5 適応困難性の病気……252
6 疾病と病気……253
7 健康と人間関係……254
3.カウンセリング……255
1 カウンセリングの歴史……255
2 カウンセリングとは……256
3 人と問題……257
4 人間理解と人間観……257
5 三つの人間観……258
6 カウンセラーの五つの態度……260
7 インフォームド・コンセント……261
8 相手を理解する……261
9 問題の発見……262
10 メディカル・インタビュー……263
11 患者評価グリッド……264
II章 歯科保健指導と感染予防……266
1.感染と感染予防の考え方……267
1 感染症の最近の動向……新庄文明・奥田克爾……267
2 感染と感染予防……新庄文明・奥田克爾……267
3 病原微生物と歯科保健指導……奥田克爾……269
1)感染症の動向……269
2)微生物と病原性……269
3)易感染性宿主と日和見感染症の増加……269
4)病院内感染……272
5)歯科医療現場で感染しやすい微生物……272
4 高齢者の肺炎と口腔衛生……佐々木英忠……273
1)不顕性誤嚥の実態……273
2)嚥下反射と咳反射……274
3)脳血管障害による反射の低下……274
4)不顕性誤嚥の対策……275
5 歯科医療における感染予防の課題……新庄文明……277
1)歯科診療を通じた感染の機会……277
2)感染予防に対する基本姿勢……277
2.歯科保健指導における感染予防の実際―感染予防に配慮した診療システム―……279
1 歯科診療室における感染源対策……新庄文明・駒井 正……279
1)感染力と保有者率……279
2)病歴……279
3)プライバシーの保護……279
4)患者の口腔清掃と含嗽……280
5)易感染性患者の保護……280
2 歯科診療室における感染経路対策……280
1)歯科診療室の汚染対策……駒井 正・新庄文明……281
2)汚染機会の制限……新庄文明・駒井 正……281
3)汚染器具の取り扱い……新庄文明・駒井 正……282
4)X線撮影とX線フィルムの取り扱い……新庄文明……284
5)印象材の消毒と歯科技工室の汚染保護……新庄文明・駒井 正……284
6)診療椅子とその周辺……新庄文明……284
7)廃棄物の処理……新庄文明……284
3 歯科保健医療従事者の宿主の感受性対策……新庄文明……284
4 施設と在宅における感染予防……新庄文明……284
1)要介護高齢者にみられる感染症……284
2)施設および在宅での感染症対策……285
III章 摂食・嚥下障害に対する歯科保健指導(口腔ケア)……287
1.摂食・嚥下障害とは……向井美惠……288
1 摂食・嚥下機能の発達とその障害……288
2 摂食・嚥下障害をきたす病因,病態,障害……290
3 機能減退者(高齢者)の摂食・嚥下機能障害……292
2.摂食・嚥下機能療法とは……水上美樹……294
1 摂食・嚥下機能療法の流れ……294
2 摂食・嚥下機能療法の実際……294
3 発達障害に対する摂食・嚥下機能療法……295
4 中途障害者,高齢者に対する摂食・嚥下機能療法……300
3.摂食・嚥下障害に対する歯科保健指導(口腔ケア)の実際……溝越啓子……304
1 機能面へのアプローチ……305
2 能力面へのアプローチ……308
3 環境面へのアプローチ……309
4 心理面へのアプローチ……310
IV章 歯科保健指導に必要な介護の基本技術……田中由紀子……312
1.高齢者を取り巻く現状……312
2.運動機能障害者の理解……314
3.運動機能障害者の介護……315
4.安全対策……315
1 環境の整備……315
2 介護者の安全……315
5.具体的な介護技術……316
1 移動の介助……316
2 車椅子の使用……321
V章 災害時の歯科診療と歯科保健指導……323
1.災害救助と歯科保健対策……新庄文明……323
1 災害時の保健医療活動……323
1)法律的な枠組み……323
2)初動時の保健医療活動……323
3)組織体制と活動のリーダーシップ……324
2 災害時の歯科保健対策……325
1)歯科診療対策……325
2)巡回歯科保健指導……325
2.災害時の歯科保健医療―大震災における経験から……326
1 阪神淡路大震災と歯科医療……新庄文明・野村慶馬……326
1)神戸市における歯科診療……326
2)西宮市における巡回歯科診療……327
2 災害時の歯科医療の問題点……新庄文明・野村慶馬……328
1)情報の伝達……328
2)歯科診療所の復旧と巡回診療……328
3)被災者の食生活と健康……329
4)非常時の体制と平常時の機構……329
5)歯科衛生士の役割……330
3 災害各時点における歯科保健医療対策……新庄文明・田中義弘……330
1)災害初期の緊急対策……330
2)応急対策の展開と復旧・復興……331
3)自主的な現場活動と対策本部との連携……331
4 災害時の歯科保健医療活動への提言……新庄文明・大頭孝三……331
1)災害時の医療対策の原則……332
2)災害時歯科保健活動指針……332
3)災害時直後の口腔ケア指導……333
3.大災害発生時の歯科衛生士の活動新庄文明・御代出三津子・小杉公子・向 康子・橋本壽美・西ア美恵子・石川裕子・松田智子……334
1 歯科衛生士会の活動……334
1)被災地の歯科衛生士会の経験……334
2)被災地に隣接した歯科衛生士会の経験……335
2 保健所の歯科衛生士の活動……335
1)神戸市の保健所における経験……335
(1)発生直後の緊急対処……335
(2)歯科保健対策の開始……335
2)西宮保健所における経験……336
(1)巡回歯科診療班による診療……336
(2)巡回歯科診療車による診療……336
(3)避難所の巡回歯科保健指導……336
(4)仮設住宅の実情と歯科保健指導……336
3 被災時の歯科保健状況と問題点……336
1)震災直後の口腔ケア……336
2)震災1カ月経過時点の歯科保健ニーズ……337
3)歯科保健活動の問題点……337
(1)指示系統の混乱……337
(2)歯科専門職の不在……338
(3)マンパワーの不足……338
4 大震災からの教訓と課題……338
1)現場活動における専門家の役割……338
2)非常時に対応した連絡,指揮系統の確立……338
3)行政に勤務する歯科衛生士の任務……339
(1)コーディネーターとしての歯科衛生士……339
(2)継続的な活動と歯科衛生士の支援……339
4)必要な資材……340