やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

 骨粗鬆症治療の進歩と今後の展望―序に代えて(杉本利嗣)
  ・骨折リスクの評価 ・続発性骨粗鬆症の管理
  ・診断基準と薬物治療開始基準 ・併存疾患,続発疾患の管理
  ・原発性骨粗鬆症の薬物治療
オーバービュー
 1.骨代謝研究の進歩と今後の展望(松本俊夫)
  ・破骨細胞の形成・機能と骨免疫学
  ・骨芽細胞の分化・機能制御とWntシグナル
  ・骨細胞による骨リモデリング・石灰化の制御
骨代謝基礎
 2.骨免疫学からみた骨代謝研究の新展開(寺島明日香・高柳 広)
  ・破骨細胞分化とRANKL ・骨構成細胞間のあらたな相互作用
  ・炎症と骨破壊 ・造血幹細胞維持の場としての骨髄
 3.骨代謝調節における骨細胞の役割(小守壽文)
  ・骨リモデリングにおける骨細胞の役割
  ・骨吸収における骨細胞の役割
  ・骨形成における骨細胞の役割
  ・メカニカルストレス感知機構としての骨細胞の役割
 4.Wntシグナルと骨代謝(小林泰浩)
  ・細胞内シグナル伝達経路 ・骨形成とWnt/β-catenin経路
  ・骨吸収とWntシグナル ・炎症性骨疾患におけるWntシグナルの役割
骨と骨外臓器のネットワークシステム
 5.骨・血管相関(稲葉雅章)
  ・生体内でのリン代謝異常 ・リンの血管に対する直接効果
  ・骨吸収亢進と動脈硬化性変化との関連 ・骨吸収抑制薬による心血管リスク低減効果
 6.神経系による骨代謝制御(福田 亨・竹田 秀)
  ・レプチンと交感神経系による骨代謝調節
  ・副交感神経系と骨代謝調節
  ・摂食ペプチドによる骨代謝調節
  ・セロトニンによる骨代謝調節
  ・感覚神経を介した骨代謝調節
  ・Semaphorin3Aによる骨内感覚神経形成制御
  ・Semaphorin3A・感覚神経と骨代謝制御
 7.骨由来蛋白オステオカルシンによる糖・エネルギー代謝調節機構(金沢一平)
  ・オステオカルシンの性質と役割
  ・基礎研究により明らかとなってきたオステオカルシンの糖・エネルギー代謝への影響
  ・オステオカルシンを介した骨・膵連関
  ・オステオカルシンを介した骨・脂肪組織連関
  ・オステオカルシン受容体とそのシグナル伝達経路
  ・インクレチンを介したオステオカルシンの糖代謝制御機構
  ・ヒトにおけるOCと糖・エネルギー代謝の臨床研究
 8.筋・骨連関(梶 博史)
  ・骨粗鬆症とサルコペニア ・筋と骨が直結する疾患
  ・筋と骨密度や骨折との関連 ・筋骨化を局所性に調節する因子
  ・筋と骨に影響を及ぼす内分泌因子 ・筋から産生される骨アナボリック因子
  ・筋と骨に影響を及ぼす遺伝因子 ・骨から産生され筋に影響を及ぼす因子
  ・筋と骨の相互関連
骨粗鬆症の成因
 9.骨質因子と骨強度因子の評価(斎藤 充)
  ・原発性骨粗鬆症の発症機序
  ・骨質因子とその制御因子
  ・骨強度因子群の定量評価
 10.骨粗鬆症発症遺伝子(浦野友彦・井上 聡)
  ・Wntシグナル伝達因子LRP5と骨粗鬆症
  ・ゲノムワイド関連解析と骨粗鬆症
骨粗鬆症の検査・診断
 11.骨構造特性評価法の進歩(伊東昌子)
  ・ex vivo骨微細構造評価法の進歩
  ・in vivo骨微細構造評価法の進歩
  ・in vivo骨ジオメトリー評価
 12.骨代謝マーカー測定の意義と展望(西澤良記・今西康雄)
  ・骨粗鬆症とは? ・骨質マーカー
  ・骨代謝マーカーガイドラインの変遷 ・新規の骨代謝マーカー
  ・骨形成マーカー ・骨代謝マーカーのあらたな展開
  ・骨吸収マーカー
 13.骨粗鬆症の診断基準と薬物治療開始基準(細井孝之)
  ・わが国における骨粗鬆症関連ガイドラインの経緯
  ・2011年版におけるおもな改訂ポイント
  ・薬物治療開始基準に関する改訂と診断基準
骨粗鬆症の薬物治療
 14.ビスホスホネート(萩野 浩)
  ・ビスホスホネートの特長 ・新しいビスホスホネートの開発
  ・新しいビスホスホネート ・ビスホスホネートの安全性
  ・ビスホスホネートの臨床効果
 15.選択的エストロゲン受容体モジュレーターの臨床使用における特性(太田博明)
  ・SERMの開発と臨床使用の経緯
  ・ラロキシフェンの臨床使用における特徴
  ・バゼドキシフェンの臨床使用における特徴
 16.骨粗鬆症治療薬としてのビタミンD製剤(岡崎 亮)
  ・ビタミンD欠乏・不足と天然型ビタミンD製剤
  ・活性型ビタミンD製剤
  ・エルデカルシトール
 17.副甲状腺ホルモン製剤(福本誠二)
  ・副甲状腺ホルモン(PTH)の作用
  ・PTH製剤の作用機序
  ・PTH連日投与製剤の骨粗鬆症に対する効果
  ・テリパラチド週1回製剤の骨粗鬆症に対する効果
  ・PTH製剤と他の薬剤の併用
  ・有害事象
 18.新規骨粗鬆症治療薬と今後の展望(竹内靖博)
  ・骨吸収抑制薬
  ・骨形成促進薬
  ・その他の新規骨粗鬆症治療薬
骨粗鬆症関連TOPICS
 19.ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン(宗圓 聰)
  ・ステロイド性骨粗鬆症の発症機序 ・薬剤による骨折防止効果
  ・ステロイド性骨粗鬆症に関するエビデンス ・各国のガイドライン
 20.生活習慣病関連骨粗鬆症の成因とその管理:糖尿病(山口 徹)
  ・糖尿病における骨質劣化,骨折リスク上昇
  ・糖尿病における骨質劣化の成因
  ・糖尿病における骨折リスク上昇に対する診療の実際
  ・糖尿病における骨折リスク上昇に対する治療
 21.骨代謝因子としてのインクレチン(月山克史)
  ・骨代謝のメカニズム
  ・GIPの骨への作用
  ・GLP-1の骨への作用

 サイドメモ
  メカノセンサー
  Wntシグナル下流分子TAZ
  HR-pQCT
  ラロキシフェンの副作用に関するエビデンス
  腎機能障害者へのバゼドキシフェン投与