序
臨床超音波医学の進歩・発展は50年を越えて,なお現在も進化を続けているのである.そもそも,学問の進歩・発展というものは専門分化へと邁進する性質がある.しかし,専門分化の行き着く先には幾多の矛盾をも包含しているのである.医学が目指しているヒトという生物の健康を保持していくための本来の目的を見失いがちになるのである.ヒトはたった一つの病しかもっていないのではない.ヒトは多くの病を併せもっているのである.“木を見て森を見失う“とは,よく言い尽くされた言葉である.“病を診てヒトを診ない”というのも言い尽くされた格言である.われわれが精魂尽くして発展させてきた「超音波医学」も,ヒト全体を取り扱う医学という学問大系を忘れないようにしなければならない.そこで,『超音波医学TEXT』シリーズにおいては,このことを集大成することを目標にして,『基礎超音波医学』を皮切りに,『循環器超音波医学』『消化器超音波医学』『呼吸器・体表超音波医学』と出版を進めてきた.とくに『呼吸器・体表超音波医学』では,脳と神経,眼科,耳鼻咽喉科,歯科・口腔外科,整形外科(運動器)などを含めたものとして出版した.さらに『血管・血流超音波医学』についても追加出版を行い,残るは「産科婦人科」の領域と「泌尿器」領域となっていた.これら残りを出版し,全体を網羅した超音波医学大系の完成されるのが待ち遠しかったのであるが,今回『産科婦人科』が出来上がった.
この『産科婦人科超音波医学』が完成されたことは,岡井 崇教授はじめ多くのこの領域の先生方の参画が実を結んだものである.それだけに今後,本書は超音波医学に関する研究,診療,教育に貢献するものであり,学生,研修医,技師,看護師など多くの若い人たちの勉強,研鑚にも役立つことを願っている.なお,巻末に掲載した付録は,日本超音波医学会の示した『超音波胎児計測の標準化と日本人の基準値』『超音波断層法(胎児心臓・体腔内走査)の表示方法について』および『産科婦人科超音波用語』であり,大いに利用していただきたい.
今年は,電子走査型リアルタイムの超音波診断装置の図面が描き始められてから36年目にあたり,完成した装置が発表されてから33年目にあたるのである.電子走査型リアルタイムはオランダと日本でほぼ同時に企画,製作されたのであるが,当初から日本の企画したシステムが優れており,いまや世界の超音波診断装置のすべては,日本の開発したシステムにより動いているのである.このことは,日本だけでなく世界の医学・医療の発展に貢献した疑う余地のない事実である.まして,産科領域の診断・治療学の進歩はリアルタイム超音波システムなくしては考えられないのではないか.このことについて,臨床医家はエンジニアへの感謝を忘れてはならないのである.
平成16年4月
編者ならびに著者ら
臨床超音波医学の進歩・発展は50年を越えて,なお現在も進化を続けているのである.そもそも,学問の進歩・発展というものは専門分化へと邁進する性質がある.しかし,専門分化の行き着く先には幾多の矛盾をも包含しているのである.医学が目指しているヒトという生物の健康を保持していくための本来の目的を見失いがちになるのである.ヒトはたった一つの病しかもっていないのではない.ヒトは多くの病を併せもっているのである.“木を見て森を見失う“とは,よく言い尽くされた言葉である.“病を診てヒトを診ない”というのも言い尽くされた格言である.われわれが精魂尽くして発展させてきた「超音波医学」も,ヒト全体を取り扱う医学という学問大系を忘れないようにしなければならない.そこで,『超音波医学TEXT』シリーズにおいては,このことを集大成することを目標にして,『基礎超音波医学』を皮切りに,『循環器超音波医学』『消化器超音波医学』『呼吸器・体表超音波医学』と出版を進めてきた.とくに『呼吸器・体表超音波医学』では,脳と神経,眼科,耳鼻咽喉科,歯科・口腔外科,整形外科(運動器)などを含めたものとして出版した.さらに『血管・血流超音波医学』についても追加出版を行い,残るは「産科婦人科」の領域と「泌尿器」領域となっていた.これら残りを出版し,全体を網羅した超音波医学大系の完成されるのが待ち遠しかったのであるが,今回『産科婦人科』が出来上がった.
この『産科婦人科超音波医学』が完成されたことは,岡井 崇教授はじめ多くのこの領域の先生方の参画が実を結んだものである.それだけに今後,本書は超音波医学に関する研究,診療,教育に貢献するものであり,学生,研修医,技師,看護師など多くの若い人たちの勉強,研鑚にも役立つことを願っている.なお,巻末に掲載した付録は,日本超音波医学会の示した『超音波胎児計測の標準化と日本人の基準値』『超音波断層法(胎児心臓・体腔内走査)の表示方法について』および『産科婦人科超音波用語』であり,大いに利用していただきたい.
今年は,電子走査型リアルタイムの超音波診断装置の図面が描き始められてから36年目にあたり,完成した装置が発表されてから33年目にあたるのである.電子走査型リアルタイムはオランダと日本でほぼ同時に企画,製作されたのであるが,当初から日本の企画したシステムが優れており,いまや世界の超音波診断装置のすべては,日本の開発したシステムにより動いているのである.このことは,日本だけでなく世界の医学・医療の発展に貢献した疑う余地のない事実である.まして,産科領域の診断・治療学の進歩はリアルタイム超音波システムなくしては考えられないのではないか.このことについて,臨床医家はエンジニアへの感謝を忘れてはならないのである.
平成16年4月
編者ならびに著者ら
超音波医学TEXT 産科婦人科超音波医学 目次
序
■産科編
I 妊娠初期
1.正常超音波所見……(鈴木真)
[1]経腹走査による超音波像
[2]経腟走査による超音波像
2.妊娠週数の算定(予定日の決定)……(岡井崇)
[1]予定日決定の手順
[2]超音波所見による妊娠週数算定の精度
[3]予定日決定における注意点
3.妊娠初期の異常……(岡井崇)
[1]流産の診断
1)経腹走査法による診断
2)経腟走査法による診断
[2]子宮外妊娠の診断
1)経腟走査法の有用性
2)経腟超音波診断における注意事項
(1)外妊を見落とさないために
(2)誤って外妊と診断しないために
3)経腟超音波による外妊診断のまとめ
[3]胞状奇胎の診断
(1)全胞状奇胎
(2)部分胞状奇胎
[4]双胎妊娠の膜性診断
(1)頻度
(2)診断
(3)予後
II 妊娠中・後期
1.正常胎児の超音波像と胎児スクリーニング……(岡井崇)
[1]全体の観察
[2]頭頚部の観察
[3]胸部の観察
[4]腹部の観察
[5]尿路系の観察
[6]骨格・四肢の観察
2.胎児発育の評価……(市塚清健)
[1]妊娠中の胎児発育の評価法
(1)大横径
(2)腹囲
(3)大腿骨長
(4)胎児体重推定
[2]IUGRとheavy for gestational age-
3.胎児形態異常の診断
A 頭部・顔面・頚部の異常……(市塚清健)
[1]頭部
(1)無頭蓋症・無脳症
(2)脈絡叢嚢胞
(3)全前脳症
(4)水頭症・側脳室拡大
(5)Arnold ChiariII型奇形
(6)小脳低形成
[2]顔面
(1)口唇裂
(2)耳介低位
[3]頚部
(1)頚部嚢胞状リンパ腫
(2)頚部奇形腫
B 胸部の異常……(佐々木康)
[1]胸郭変形
[2]肺低形成
[3]先天性嚢胞状腺腫様奇形
[4]先天性横隔膜ヘルニア
[5]胸水
[6]食道閉鎖症・気管食道瘻
C 心臓の異常……(神保正利)
[1]胎児心奇形
1)正常胎児の心断層像
(1)心臓の向き
(2)四腔断面
(3)心室中隔
(4)左室流出路
(5)右室流出路
(6)大動脈弓
(7)動脈管
(8)three vessel view-
(9)右心房流入路
(10)乳頭筋石灰化
2)胎児の心奇形像
(1)心室中隔欠損症
(2)心内膜床欠損症
(3)ファロー四徴症
(4)完全大血管転換症
[2]胎児不整脈
1)診断
2)症例
(1)完全房室ブロック― 2:1完全房室ブロック
(2)上室性期外収縮― ブロックを伴わない上室性期外収縮
D 消化管の異常……(松岡隆)
[1]腹壁の異常
(1)臍帯ヘルニア
(2)腹壁破裂
(3)body stalk anomaly-
[2]消化管の異常
(1)十二指腸閉鎖
(2)空腸・回腸の閉鎖
(3)胎便性イレウス
(4)胎便性腹膜炎
E 腎・泌尿器・生殖器系の異常……(森岡幹)
[1]両側腎無形成
[2]嚢胞性腎疾患
[3]閉塞性腎疾患
[4]prune belly症候群
[5]胎児卵巣腫瘍
[6]陰嚢水腫
F 四肢・脊椎の異常……(星真一)
[1]二分脊椎・髄膜瘤
[2]四肢短縮症・骨格形成不全
[3]仙尾部奇形腫
G 胎児水腫……(松岡隆)
[1]非免疫性胎児水腫
(1)心・血管系異常
(2)染色体異常
(3)胸部異常
(4)子宮内感染
(5)双胎児間輸血症候群
(6)その他
4.胎児染色体異常のリスク評価……(岡井崇)
[1]胎児染色体異常の超音波マーカー
[2]increased nuchal translucency thickness-
[3]thickend nuchal fold-
[4]short femur and/or humerus-
[5]choroid plexus cyst-
[6]cardiac echogenic focus-
[7]hyperechoic bowel-
[8]renal pyelectasis-
[9]超音波所見の組み合わせによる評価
[10]患者とのコンサルテーション
5.胎児循環機能評価……(岡井 崇)
[1]胎児の心機能検査
[2]血流速度波形の解析
[3]産科における血流計測の臨床的意義
(1)妊娠中毒症の発症予知
(2)子宮内発育遅延の予知・診断
(3)胎児well-beingの診断
6.胎盤の異常……(下平和久)
[1]正常な胎盤の発達
[2]位置の異常
(1)前置胎盤
(2)低置胎盤
(3)前置血管
[3]形態の異常
(1)胎盤腫瘍
(2)副胎盤
(3)胞状奇胎
[4]その他の異常
(1)常位胎盤早期剥離
(2)胎盤血腫
7.臍帯の超音波診断……(長谷川潤一)
[1]臍帯卵膜付着
[2]単一臍帯動脈
[3]臍帯過捻転
[4]臍帯巻絡
[5]臍帯下垂
[6]臍帯嚢胞
8.羊水量の異常……(大槻克文)
[1]羊水量の評価方法
(1)最大垂直羊水ポケット(羊水ポケット)
(2)amniotic fluid index-
[2]羊水過多
[3]羊水過少
(1)発生頻度,原因
(2)妊娠初期における羊水過少
(3)羊水過少の超音波検査
9.頚管無力症の診断……(大塚純子)
[1]妊娠子宮の頚管
(1)正常頚管像の特徴
(2)子宮頚部の観察のポイント
(3)正常妊婦の子宮頚管長
[2]頚管無力症の経腟超音波所見
(1)内子宮口の楔状,管状開大
(2)頚管の動的変化
[3]頚管のストレステスト
III 分娩時の超音波活用法……(市塚清健)
[1]CTGに異常が認められた場合
[2]異常出血が認められた場合
[3]骨盤位の経腟分娩時
[4]双胎の分娩時
[5]前回帝王切開例の経腟分娩時
[6]帝王切開時
[7]回旋異常が疑われた場合
[8]分娩後大量の出血が認められた場合
■婦人科編……(名取道也・秦 幸吉)
1.走査法
[1]経腹走査法
[2]経腟走査法
2.腫瘤にみられる断層上の特徴(エコーパターン)の表現法
[1]腫瘤内部の特徴
(1)嚢胞性
(2)充実性
(3)混合
[2]腫瘤壁(辺縁および隔壁)の特徴の記述
3.卵 巣
[1]正常卵巣の解剖
[2]生理的変化
[3]排卵前後の超音波所見とその臨床的応用
[4]不妊症の治療と超音波断層法
[5]疾患
1)卵巣腫瘍
(1)卵巣腫瘍の断層像に対する考え方
(2)卵巣腫瘍の診断
2)表層上皮性・間質性腫瘍
(1)漿液性嚢胞腺腫
(2)粘液性嚢胞腺腫
(3)明細胞腫瘍
(4)漿液性嚢胞腺癌
(5)粘液性嚢胞性腺癌
3)精索間質性腫瘍
(1)莢膜細胞腫
(2)線維腫
4)胚細胞腫瘍
(1)成熟嚢胞性奇形腫
(2)未熟奇形腫
(3)胎芽性癌
5)2次性(転移性)腫瘍
6)非新生物腫瘤
(1)チョコレート嚢胞(子宮内膜症性嚢胞)
(2)ルテイン嚢胞
(3)多嚢胞性卵巣
(4)卵巣出血
(5)卵巣過剰刺激症候群
(6)傍卵巣嚢腫
4.子 宮
[1]解剖
[2]生理的変化
[3]疾患
1)良性腫瘍
(1)子宮筋腫
(2)子宮腺筋症
2)悪性腫瘍
(1)子宮内膜癌
(2)子宮頚癌
(3)子宮肉腫
(4)子宮の絨毛性疾患
3)子宮の奇形
(1)双角子宮
(2)crisoid aneurysm-
(3)gonadotropin単独欠損症
(4)処女膜閉鎖
4)子宮内異物
5.卵 管
[1]解剖
[2]生理
[3]疾患
1)卵管癌
2)卵管水腫
3)卵管炎
6.膣
7.その他の骨盤臓器
(付1)超音波胎児計測の標準化と日本人の基準値
1.経腟走査による胎児CRLの妊娠週数毎の基準値
2.胎児BPD・FL・ACの計測方法と妊娠週数毎の基準値
3.胎児体重推定式と推定児体重の妊娠週数毎の基準値
4.胎児中大脳動脈と臍帯動脈のRI・PIの計測方法と妊娠週数毎の基準値
(付2)超音波断層法(胎児心臓・体腔内走査)の表示方法について
胎児心臓
体腔内走査(腹部・産婦人科・泌尿器科)
(付3)基礎および産科婦人科超音波用語一覧
序
■産科編
I 妊娠初期
1.正常超音波所見……(鈴木真)
[1]経腹走査による超音波像
[2]経腟走査による超音波像
2.妊娠週数の算定(予定日の決定)……(岡井崇)
[1]予定日決定の手順
[2]超音波所見による妊娠週数算定の精度
[3]予定日決定における注意点
3.妊娠初期の異常……(岡井崇)
[1]流産の診断
1)経腹走査法による診断
2)経腟走査法による診断
[2]子宮外妊娠の診断
1)経腟走査法の有用性
2)経腟超音波診断における注意事項
(1)外妊を見落とさないために
(2)誤って外妊と診断しないために
3)経腟超音波による外妊診断のまとめ
[3]胞状奇胎の診断
(1)全胞状奇胎
(2)部分胞状奇胎
[4]双胎妊娠の膜性診断
(1)頻度
(2)診断
(3)予後
II 妊娠中・後期
1.正常胎児の超音波像と胎児スクリーニング……(岡井崇)
[1]全体の観察
[2]頭頚部の観察
[3]胸部の観察
[4]腹部の観察
[5]尿路系の観察
[6]骨格・四肢の観察
2.胎児発育の評価……(市塚清健)
[1]妊娠中の胎児発育の評価法
(1)大横径
(2)腹囲
(3)大腿骨長
(4)胎児体重推定
[2]IUGRとheavy for gestational age-
3.胎児形態異常の診断
A 頭部・顔面・頚部の異常……(市塚清健)
[1]頭部
(1)無頭蓋症・無脳症
(2)脈絡叢嚢胞
(3)全前脳症
(4)水頭症・側脳室拡大
(5)Arnold ChiariII型奇形
(6)小脳低形成
[2]顔面
(1)口唇裂
(2)耳介低位
[3]頚部
(1)頚部嚢胞状リンパ腫
(2)頚部奇形腫
B 胸部の異常……(佐々木康)
[1]胸郭変形
[2]肺低形成
[3]先天性嚢胞状腺腫様奇形
[4]先天性横隔膜ヘルニア
[5]胸水
[6]食道閉鎖症・気管食道瘻
C 心臓の異常……(神保正利)
[1]胎児心奇形
1)正常胎児の心断層像
(1)心臓の向き
(2)四腔断面
(3)心室中隔
(4)左室流出路
(5)右室流出路
(6)大動脈弓
(7)動脈管
(8)three vessel view-
(9)右心房流入路
(10)乳頭筋石灰化
2)胎児の心奇形像
(1)心室中隔欠損症
(2)心内膜床欠損症
(3)ファロー四徴症
(4)完全大血管転換症
[2]胎児不整脈
1)診断
2)症例
(1)完全房室ブロック― 2:1完全房室ブロック
(2)上室性期外収縮― ブロックを伴わない上室性期外収縮
D 消化管の異常……(松岡隆)
[1]腹壁の異常
(1)臍帯ヘルニア
(2)腹壁破裂
(3)body stalk anomaly-
[2]消化管の異常
(1)十二指腸閉鎖
(2)空腸・回腸の閉鎖
(3)胎便性イレウス
(4)胎便性腹膜炎
E 腎・泌尿器・生殖器系の異常……(森岡幹)
[1]両側腎無形成
[2]嚢胞性腎疾患
[3]閉塞性腎疾患
[4]prune belly症候群
[5]胎児卵巣腫瘍
[6]陰嚢水腫
F 四肢・脊椎の異常……(星真一)
[1]二分脊椎・髄膜瘤
[2]四肢短縮症・骨格形成不全
[3]仙尾部奇形腫
G 胎児水腫……(松岡隆)
[1]非免疫性胎児水腫
(1)心・血管系異常
(2)染色体異常
(3)胸部異常
(4)子宮内感染
(5)双胎児間輸血症候群
(6)その他
4.胎児染色体異常のリスク評価……(岡井崇)
[1]胎児染色体異常の超音波マーカー
[2]increased nuchal translucency thickness-
[3]thickend nuchal fold-
[4]short femur and/or humerus-
[5]choroid plexus cyst-
[6]cardiac echogenic focus-
[7]hyperechoic bowel-
[8]renal pyelectasis-
[9]超音波所見の組み合わせによる評価
[10]患者とのコンサルテーション
5.胎児循環機能評価……(岡井 崇)
[1]胎児の心機能検査
[2]血流速度波形の解析
[3]産科における血流計測の臨床的意義
(1)妊娠中毒症の発症予知
(2)子宮内発育遅延の予知・診断
(3)胎児well-beingの診断
6.胎盤の異常……(下平和久)
[1]正常な胎盤の発達
[2]位置の異常
(1)前置胎盤
(2)低置胎盤
(3)前置血管
[3]形態の異常
(1)胎盤腫瘍
(2)副胎盤
(3)胞状奇胎
[4]その他の異常
(1)常位胎盤早期剥離
(2)胎盤血腫
7.臍帯の超音波診断……(長谷川潤一)
[1]臍帯卵膜付着
[2]単一臍帯動脈
[3]臍帯過捻転
[4]臍帯巻絡
[5]臍帯下垂
[6]臍帯嚢胞
8.羊水量の異常……(大槻克文)
[1]羊水量の評価方法
(1)最大垂直羊水ポケット(羊水ポケット)
(2)amniotic fluid index-
[2]羊水過多
[3]羊水過少
(1)発生頻度,原因
(2)妊娠初期における羊水過少
(3)羊水過少の超音波検査
9.頚管無力症の診断……(大塚純子)
[1]妊娠子宮の頚管
(1)正常頚管像の特徴
(2)子宮頚部の観察のポイント
(3)正常妊婦の子宮頚管長
[2]頚管無力症の経腟超音波所見
(1)内子宮口の楔状,管状開大
(2)頚管の動的変化
[3]頚管のストレステスト
III 分娩時の超音波活用法……(市塚清健)
[1]CTGに異常が認められた場合
[2]異常出血が認められた場合
[3]骨盤位の経腟分娩時
[4]双胎の分娩時
[5]前回帝王切開例の経腟分娩時
[6]帝王切開時
[7]回旋異常が疑われた場合
[8]分娩後大量の出血が認められた場合
■婦人科編……(名取道也・秦 幸吉)
1.走査法
[1]経腹走査法
[2]経腟走査法
2.腫瘤にみられる断層上の特徴(エコーパターン)の表現法
[1]腫瘤内部の特徴
(1)嚢胞性
(2)充実性
(3)混合
[2]腫瘤壁(辺縁および隔壁)の特徴の記述
3.卵 巣
[1]正常卵巣の解剖
[2]生理的変化
[3]排卵前後の超音波所見とその臨床的応用
[4]不妊症の治療と超音波断層法
[5]疾患
1)卵巣腫瘍
(1)卵巣腫瘍の断層像に対する考え方
(2)卵巣腫瘍の診断
2)表層上皮性・間質性腫瘍
(1)漿液性嚢胞腺腫
(2)粘液性嚢胞腺腫
(3)明細胞腫瘍
(4)漿液性嚢胞腺癌
(5)粘液性嚢胞性腺癌
3)精索間質性腫瘍
(1)莢膜細胞腫
(2)線維腫
4)胚細胞腫瘍
(1)成熟嚢胞性奇形腫
(2)未熟奇形腫
(3)胎芽性癌
5)2次性(転移性)腫瘍
6)非新生物腫瘤
(1)チョコレート嚢胞(子宮内膜症性嚢胞)
(2)ルテイン嚢胞
(3)多嚢胞性卵巣
(4)卵巣出血
(5)卵巣過剰刺激症候群
(6)傍卵巣嚢腫
4.子 宮
[1]解剖
[2]生理的変化
[3]疾患
1)良性腫瘍
(1)子宮筋腫
(2)子宮腺筋症
2)悪性腫瘍
(1)子宮内膜癌
(2)子宮頚癌
(3)子宮肉腫
(4)子宮の絨毛性疾患
3)子宮の奇形
(1)双角子宮
(2)crisoid aneurysm-
(3)gonadotropin単独欠損症
(4)処女膜閉鎖
4)子宮内異物
5.卵 管
[1]解剖
[2]生理
[3]疾患
1)卵管癌
2)卵管水腫
3)卵管炎
6.膣
7.その他の骨盤臓器
(付1)超音波胎児計測の標準化と日本人の基準値
1.経腟走査による胎児CRLの妊娠週数毎の基準値
2.胎児BPD・FL・ACの計測方法と妊娠週数毎の基準値
3.胎児体重推定式と推定児体重の妊娠週数毎の基準値
4.胎児中大脳動脈と臍帯動脈のRI・PIの計測方法と妊娠週数毎の基準値
(付2)超音波断層法(胎児心臓・体腔内走査)の表示方法について
胎児心臓
体腔内走査(腹部・産婦人科・泌尿器科)
(付3)基礎および産科婦人科超音波用語一覧