序文
本書は,言語聴覚士(ST)およびその学生のために,失語症の臨床にかかわる上で必要な知識と考え方を提供することを目的に執筆された.特に,STが失語症者に向きあうという臨床の場を最も重視した内容になっている.
失語症は症状(群)である.この症状は脳病変によって引き起こされ,その部位や性質と一定の関係はあるが,失語症の現象のすべてが脳病変に還元されて理解できるわけではない.失語症研究が脳の理解にもたらした寄与はきわめて大きく,脳の研究者はしばしば失語症に言及するが,患者自身は脳研究に寄与するために病に苦しんでいるのではない.失語症はその患者に即して理解されねばならず,STは脳を治療するのではなく,失語症を治療しなければならないはずである.失語症者という人間とその臨床を重視する.筆者はこのことを星やすみれを語るような気分で言っているつもりはない.
たとえば,失語症を対象とする神経心理学が脳科学の一種であろうとするために,ほとんど考慮の外に放置され続けてきた言語症状がある.再帰性発話(本書94頁)をはじめとする自動言語の現象がそれである.この歴史が示すように,臨床を重視するということは,実はそれほど自明なことではないのである.
その臨床重視とは,何よりも「理よりも事へ」という原則を根底に維持することであると考える.本書の記述は,失語症についての一定の理論や仮説を声高に唱えるよりも,失語症の実際の姿をできるかぎり正確に記述し再現することに主眼を置いた.
このような見解の上に立って,失語症研究史と失語症状学を波多野和夫(第1,2章)が担当し,評価と治療について中村光(第3,4章)が執筆した.この中に特に一節を設けて,近年注目を集める全体構造法について,その提唱者である道関京子氏に解説していただいた.また慢性期在宅失語症者の書画指導などを通じて,20年以上にわたり千葉県東葛失語症友の会を支え続けている横張琴子氏(第5章)にその活動の一端を紹介していただいた.すでに業務に就いているST諸氏にもこれからの学生諸君にも,言語のリハビリテーションはどうあるべきか,という問に対するそれぞれの回答としてお読みいただければ幸いである.
本書は,以上のような臨床重視の立場こそ最も貴重であると考える医歯薬出版の斉藤和博氏の発案に由来する.
本書の著者のうちの波多野と中村は,常に名古屋市大名誉教授濱中淑彦氏の指導と援助の下にある.特にここに記して深謝の意を表する.
最後に,われわれが診断や治療を担当するなどの,さまざまな関わり合いを通じて学ばせていただいた多くの失語症者に感謝したい.
2002年10月
著者を代表して 波多野 和夫
本書は,言語聴覚士(ST)およびその学生のために,失語症の臨床にかかわる上で必要な知識と考え方を提供することを目的に執筆された.特に,STが失語症者に向きあうという臨床の場を最も重視した内容になっている.
失語症は症状(群)である.この症状は脳病変によって引き起こされ,その部位や性質と一定の関係はあるが,失語症の現象のすべてが脳病変に還元されて理解できるわけではない.失語症研究が脳の理解にもたらした寄与はきわめて大きく,脳の研究者はしばしば失語症に言及するが,患者自身は脳研究に寄与するために病に苦しんでいるのではない.失語症はその患者に即して理解されねばならず,STは脳を治療するのではなく,失語症を治療しなければならないはずである.失語症者という人間とその臨床を重視する.筆者はこのことを星やすみれを語るような気分で言っているつもりはない.
たとえば,失語症を対象とする神経心理学が脳科学の一種であろうとするために,ほとんど考慮の外に放置され続けてきた言語症状がある.再帰性発話(本書94頁)をはじめとする自動言語の現象がそれである.この歴史が示すように,臨床を重視するということは,実はそれほど自明なことではないのである.
その臨床重視とは,何よりも「理よりも事へ」という原則を根底に維持することであると考える.本書の記述は,失語症についての一定の理論や仮説を声高に唱えるよりも,失語症の実際の姿をできるかぎり正確に記述し再現することに主眼を置いた.
このような見解の上に立って,失語症研究史と失語症状学を波多野和夫(第1,2章)が担当し,評価と治療について中村光(第3,4章)が執筆した.この中に特に一節を設けて,近年注目を集める全体構造法について,その提唱者である道関京子氏に解説していただいた.また慢性期在宅失語症者の書画指導などを通じて,20年以上にわたり千葉県東葛失語症友の会を支え続けている横張琴子氏(第5章)にその活動の一端を紹介していただいた.すでに業務に就いているST諸氏にもこれからの学生諸君にも,言語のリハビリテーションはどうあるべきか,という問に対するそれぞれの回答としてお読みいただければ幸いである.
本書は,以上のような臨床重視の立場こそ最も貴重であると考える医歯薬出版の斉藤和博氏の発案に由来する.
本書の著者のうちの波多野と中村は,常に名古屋市大名誉教授濱中淑彦氏の指導と援助の下にある.特にここに記して深謝の意を表する.
最後に,われわれが診断や治療を担当するなどの,さまざまな関わり合いを通じて学ばせていただいた多くの失語症者に感謝したい.
2002年10月
著者を代表して 波多野 和夫
序文
第1章 失語研究をめぐる歴史
1 古代
2 中世
3 ルネサンスと近世
4 Gallと骨相学
5 Brocaの症例報告
6 Wernickeと連合論的失語学の成立
7 ブレスラウ学派と失行・失認の研究
8 Jacksonと進化論的失語学
9 Marie-Dejerine論争
10 徹底的局在論
11 全体論(反局在論)の流れ
12 第2次世界大戦後
13 ボストン学派と米国の神経心理学
14 日本の失語学
第2章 失語の理解
1 失語とは何か
1 成人の後天的障害
2 脳の器質的損傷
3 4つの言語様態
4 要素的神経障害と全般的精神障害の除外
5 言語学的記述
6 「言語」の水準の障害
2 失語の言語症状
1 会話場面と検査場面
2 発話の流暢性と非流暢性(nonfluency)
1 構音障害(dysarthria)
2 プロソディ障害(dysprosody)
3 失文法(agrammatism)
4 句の長さ(phrase length)の低下
5 発話量の低下(decreased output)
6 冗長性(redundancy)の低下
7 努力性の増大(increased effort)
8 非流暢性に関連する要因
3 コミュニケーション能力
4 聴覚的理解障害
1 語音認知の障害
2 語彙(単語)理解の障害
3 語義理解の障害
4 情報量と聴理解障害
5 統辞(文法)理解の障害
5 呼称障害
1 失名辞(anomia)
2 錯語(paraphasia)
3 迂言(circumlocution,periphrase)
4 呼称のモデル
5 様態特異的失名辞(modality-specific anomia)
6 復唱障害
7 読字障害
1 失語性失読(aphasic alexia)
2 失書を伴う失読(alexia with agraphia)
3 離断性失読(disconnection alexia)
4 視空間性失読(spacial dyslexia)
5 漢字仮名問題(Kanji-Kana problem)
8 書字障害
1 失語性失書(aphasic agraphia)
2 鏡像書字(mirror writing)
3 失行性失書(apractic agraphia)
4 構成失書および視空間失書
5 過剰書字(hypergraphia)
9 自動言語(automatic speech)
1 再帰性発話(recurring utterance)
2 反響言語(echolalia)
3 反響書字(echographia)
4 同時発話(syllalia)
5 反復言語(palilalia)
6 空語句(empty phrase)
7 情動とコミュニケーション
3 失語の分類
1 失語分類の基本設計
2 非流暢性・流暢性失語の分類
3 中核的失語群
1 Broca失語
2 Wernicke失語
3 伝導失語(conduction aphasia)
4 全失語(total or global aphasia)
4 「超皮質性」失語群
1 超皮質性感覚失語(transcortical sensory aphasia,TSA)
2 超皮質性運動失語(transcortical motor aphasia,TMA)
3 混合型超皮質性失語(mixed transcortical aphasia,MTA)
5 失名辞失語(anomic aphasia)
6 皮質下失語(subcortical aphasia)
7 いくつかの実用的な問題
4 特殊な失語
1 小児失語(child aphasia)
2 左利き者の失語
3 交差性失語(crossed aphasia)
4 右利き右半球損傷における微妙な言語障害
5 博言家失語(polyglot aphasia)
6 純粋症候群
1 純粋語唖(pure anarthria)
2 純粋語聾(pure word deafness)
3 純粋失読(pure alexia)
4 純粋失書(pure agraphia)
7 失読と失書の認知神経心理学的分類
5 失語の解剖学
1 脳の解剖学
2 Broca領野
3 Wernicke領野
4 その他の言語関連領域
5 実際の臨床・病変対応
6 脳動脈領域
6 失語の精神医学
1 意識障害と通過症候群
2 痴呆と人格解体
3 失外套症候群
4 痴呆における失語
5 偽巣性発症性痴呆
6 語義失語
7 力動失語(dynamic aphasia)
8 非失語性呼称錯誤(non-aphasic misnaming)
第3章 検査・評価
1 検査
1 検査を行う前に
2 スクリーニング
3 失語検査
1 自由会話
2 総合的失語検査
3 掘り下げ検査
4 神経心理検査
1 失認検査
2 失行検査
3 記憶検査
5 実行機能検査
4 知能検査
2 評価
1 評価にあたって
1 評価上の注意
2 評価のポイント
第4章 治療とリハビリテーション
1 治療法総論
1 言語訓練の目的と目標
1 言語訓練の目的
2 言語訓練の目標
2 言語訓練の適応と禁忌
1 言語訓練の禁忌
2 言語訓練の適応
3 患者と家族の心理
1 障害の受容
2 心理面の支持と家族指導
4 失語の経過と予後
1 失語の経過
2 失語の予後
5 言語訓練の効果
1 訓練効果の諸側面
2 訓練効果の測定
6 集団訓練
7 訓練計画
1 訓練計画立案の原則
2 自習課題
3 教材
2 治療法各論
1 基礎知識
1 言語情報処理モデルと認知神経心理学的アプローチ
2 学習理論とプログラム学習法
2 刺激・促通法
1 Schuellの刺激法
2 Weiglのデブロッキング法
3 機能再編成法
1 漢字キーワード法による仮名文字訓練
2 漢字書字による呼称訓練
3 50音表・50音系列を用いた呼称・音読・書字訓練
4 発語失行の訓練
1 音読課題・復唱課題
2 発声発語器官の運動訓練
3 構音訓練
4 プロソディの訓練
5 実用コミュミケーションの訓練
1 PACE
2 拡大・代替コミュニケーション(ACC)
6 新しい訓練法
1 語彙の訓練:語彙・意味セラピー
2 文の訓練:マッピングセラピーなど
7 特殊なケースへの対応
1 運動性構音障害の合併
2 最重度の失語
3 痴呆を背景にする失語
4 小児の失語
3 業務報告
1 ケースカンファレンス
2 報告書
1 報告書の基本的構成
2 評価報告書
3 紹介状
4 全体構造法(JIST法)
1 全体構造法(JIST法)の基本概念
1 JIST法とは
2 言語知覚の構造化も知覚の性質に従ってすすめる
3 言語知覚構造化の要素
4 JIST法言語訓練の原則
2 JIST法の具体的手段
1 身体リズム運動
2 となえうた
3 不連続刺激の活用
3 まとめ
第5章 失語の慢性期とリハビリテーション
1 社会復帰
1 職業復帰
1 職業復帰率
2 職業復帰の可否に関する要因
3 職業復帰の内容
4 訓練担当者の関わり
2 家庭復帰
2 慢性期在宅失語症者の実態
1 四方田らの調査にみられる在宅失語症者の実態
1 アンケート結果のまとめ
2 アンケートに寄せられた家族の声
2 他の調査にみられる在宅失語症者の実態
1 立石らの調査から
2 遠藤の調査から
3 澤らの調査から
3 地域リハビリテーション
1 通所リハビリテーション
1 通院訓練
2 地域の機能訓練事業(リハビリ教室)
3 デイサービス・デイケア
2 入所リハビリテーション
1 介護老人保健施設
2 療養型病床群
3 その他の入所施設
4 高齢者施設におけるSTの役割
3 訪問リハビリテーション
4 自主グループ
1 失語症友の会
2 失語症者の作業所
4 福祉サービス
1 福祉サービス
2 福祉機器
1 携帯型会話補助装置
2 意思伝達装置
5 地域リハビリテーションの重要性
1 在宅失語症者の支援
2 廃用症候群
3 慢性期失語症者のQOL
1 リハビリテーションにプラトーはあるだろうか
2 重度失語症者のQOL向上への取り組み
6 多面的なリハビリテーションの提供
1 地域におけるST事業の実態
2 総合的地域リハビリテーション施設
1 地域リハビリテーションセンター
2 通所リハビリテーション
3 失語症友の会
3 むすび
7 失語症者の権利の保護―成年後見制度
1 成年後見制度
2 失語症者と成年後見制度
和文索引
欧文索引
第1章 失語研究をめぐる歴史
1 古代
2 中世
3 ルネサンスと近世
4 Gallと骨相学
5 Brocaの症例報告
6 Wernickeと連合論的失語学の成立
7 ブレスラウ学派と失行・失認の研究
8 Jacksonと進化論的失語学
9 Marie-Dejerine論争
10 徹底的局在論
11 全体論(反局在論)の流れ
12 第2次世界大戦後
13 ボストン学派と米国の神経心理学
14 日本の失語学
第2章 失語の理解
1 失語とは何か
1 成人の後天的障害
2 脳の器質的損傷
3 4つの言語様態
4 要素的神経障害と全般的精神障害の除外
5 言語学的記述
6 「言語」の水準の障害
2 失語の言語症状
1 会話場面と検査場面
2 発話の流暢性と非流暢性(nonfluency)
1 構音障害(dysarthria)
2 プロソディ障害(dysprosody)
3 失文法(agrammatism)
4 句の長さ(phrase length)の低下
5 発話量の低下(decreased output)
6 冗長性(redundancy)の低下
7 努力性の増大(increased effort)
8 非流暢性に関連する要因
3 コミュニケーション能力
4 聴覚的理解障害
1 語音認知の障害
2 語彙(単語)理解の障害
3 語義理解の障害
4 情報量と聴理解障害
5 統辞(文法)理解の障害
5 呼称障害
1 失名辞(anomia)
2 錯語(paraphasia)
3 迂言(circumlocution,periphrase)
4 呼称のモデル
5 様態特異的失名辞(modality-specific anomia)
6 復唱障害
7 読字障害
1 失語性失読(aphasic alexia)
2 失書を伴う失読(alexia with agraphia)
3 離断性失読(disconnection alexia)
4 視空間性失読(spacial dyslexia)
5 漢字仮名問題(Kanji-Kana problem)
8 書字障害
1 失語性失書(aphasic agraphia)
2 鏡像書字(mirror writing)
3 失行性失書(apractic agraphia)
4 構成失書および視空間失書
5 過剰書字(hypergraphia)
9 自動言語(automatic speech)
1 再帰性発話(recurring utterance)
2 反響言語(echolalia)
3 反響書字(echographia)
4 同時発話(syllalia)
5 反復言語(palilalia)
6 空語句(empty phrase)
7 情動とコミュニケーション
3 失語の分類
1 失語分類の基本設計
2 非流暢性・流暢性失語の分類
3 中核的失語群
1 Broca失語
2 Wernicke失語
3 伝導失語(conduction aphasia)
4 全失語(total or global aphasia)
4 「超皮質性」失語群
1 超皮質性感覚失語(transcortical sensory aphasia,TSA)
2 超皮質性運動失語(transcortical motor aphasia,TMA)
3 混合型超皮質性失語(mixed transcortical aphasia,MTA)
5 失名辞失語(anomic aphasia)
6 皮質下失語(subcortical aphasia)
7 いくつかの実用的な問題
4 特殊な失語
1 小児失語(child aphasia)
2 左利き者の失語
3 交差性失語(crossed aphasia)
4 右利き右半球損傷における微妙な言語障害
5 博言家失語(polyglot aphasia)
6 純粋症候群
1 純粋語唖(pure anarthria)
2 純粋語聾(pure word deafness)
3 純粋失読(pure alexia)
4 純粋失書(pure agraphia)
7 失読と失書の認知神経心理学的分類
5 失語の解剖学
1 脳の解剖学
2 Broca領野
3 Wernicke領野
4 その他の言語関連領域
5 実際の臨床・病変対応
6 脳動脈領域
6 失語の精神医学
1 意識障害と通過症候群
2 痴呆と人格解体
3 失外套症候群
4 痴呆における失語
5 偽巣性発症性痴呆
6 語義失語
7 力動失語(dynamic aphasia)
8 非失語性呼称錯誤(non-aphasic misnaming)
第3章 検査・評価
1 検査
1 検査を行う前に
2 スクリーニング
3 失語検査
1 自由会話
2 総合的失語検査
3 掘り下げ検査
4 神経心理検査
1 失認検査
2 失行検査
3 記憶検査
5 実行機能検査
4 知能検査
2 評価
1 評価にあたって
1 評価上の注意
2 評価のポイント
第4章 治療とリハビリテーション
1 治療法総論
1 言語訓練の目的と目標
1 言語訓練の目的
2 言語訓練の目標
2 言語訓練の適応と禁忌
1 言語訓練の禁忌
2 言語訓練の適応
3 患者と家族の心理
1 障害の受容
2 心理面の支持と家族指導
4 失語の経過と予後
1 失語の経過
2 失語の予後
5 言語訓練の効果
1 訓練効果の諸側面
2 訓練効果の測定
6 集団訓練
7 訓練計画
1 訓練計画立案の原則
2 自習課題
3 教材
2 治療法各論
1 基礎知識
1 言語情報処理モデルと認知神経心理学的アプローチ
2 学習理論とプログラム学習法
2 刺激・促通法
1 Schuellの刺激法
2 Weiglのデブロッキング法
3 機能再編成法
1 漢字キーワード法による仮名文字訓練
2 漢字書字による呼称訓練
3 50音表・50音系列を用いた呼称・音読・書字訓練
4 発語失行の訓練
1 音読課題・復唱課題
2 発声発語器官の運動訓練
3 構音訓練
4 プロソディの訓練
5 実用コミュミケーションの訓練
1 PACE
2 拡大・代替コミュニケーション(ACC)
6 新しい訓練法
1 語彙の訓練:語彙・意味セラピー
2 文の訓練:マッピングセラピーなど
7 特殊なケースへの対応
1 運動性構音障害の合併
2 最重度の失語
3 痴呆を背景にする失語
4 小児の失語
3 業務報告
1 ケースカンファレンス
2 報告書
1 報告書の基本的構成
2 評価報告書
3 紹介状
4 全体構造法(JIST法)
1 全体構造法(JIST法)の基本概念
1 JIST法とは
2 言語知覚の構造化も知覚の性質に従ってすすめる
3 言語知覚構造化の要素
4 JIST法言語訓練の原則
2 JIST法の具体的手段
1 身体リズム運動
2 となえうた
3 不連続刺激の活用
3 まとめ
第5章 失語の慢性期とリハビリテーション
1 社会復帰
1 職業復帰
1 職業復帰率
2 職業復帰の可否に関する要因
3 職業復帰の内容
4 訓練担当者の関わり
2 家庭復帰
2 慢性期在宅失語症者の実態
1 四方田らの調査にみられる在宅失語症者の実態
1 アンケート結果のまとめ
2 アンケートに寄せられた家族の声
2 他の調査にみられる在宅失語症者の実態
1 立石らの調査から
2 遠藤の調査から
3 澤らの調査から
3 地域リハビリテーション
1 通所リハビリテーション
1 通院訓練
2 地域の機能訓練事業(リハビリ教室)
3 デイサービス・デイケア
2 入所リハビリテーション
1 介護老人保健施設
2 療養型病床群
3 その他の入所施設
4 高齢者施設におけるSTの役割
3 訪問リハビリテーション
4 自主グループ
1 失語症友の会
2 失語症者の作業所
4 福祉サービス
1 福祉サービス
2 福祉機器
1 携帯型会話補助装置
2 意思伝達装置
5 地域リハビリテーションの重要性
1 在宅失語症者の支援
2 廃用症候群
3 慢性期失語症者のQOL
1 リハビリテーションにプラトーはあるだろうか
2 重度失語症者のQOL向上への取り組み
6 多面的なリハビリテーションの提供
1 地域におけるST事業の実態
2 総合的地域リハビリテーション施設
1 地域リハビリテーションセンター
2 通所リハビリテーション
3 失語症友の会
3 むすび
7 失語症者の権利の保護―成年後見制度
1 成年後見制度
2 失語症者と成年後見制度
和文索引
欧文索引