第3版発行に際して
・薬の名前や作用・副作用の〈説明〉
本書を企画してからほぼ15年,薬をめぐる状況は大きく変化した.その一つは患者が自分の飲んでいる,使っている薬の名前を知るのは当たり前になってきたことである.特に外来診療では処方箋を見れば薬がわかり,保険薬局で薬品情報の文書を受けとるため,作用や副作用もわかるようになってきた.同時にインターネットの普及もあって,薬の詳細な情報を簡単に調べられるようになっている.
薬剤師には薬の「知識」を患者に〈説明〉するだけでなく,安全・有効な薬物療法のために,〈説明〉をとおして感じ,把握した専門家としての視点をもとに,薬をめぐる事故や〈薬害〉を防ぐため,提案・行動をしていく役割もある.
・ジェネリック医薬品
もう一つの大きな変化はジェネリックという呼称が頻繁に聞かれるようになり,使用が増えてきたことである.単に価格の問題だけに注目するのではなく,ジェネリック医薬品を安心して使用できるように,医師や薬剤師は合理的な視点で判断していく必要がある.
本書の執筆者は臨床の現場では積極的にジェネリック医薬品を使用している.しかし,この本では処方薬の多くは先発名を記載してある.改訂に際して,先発品,ジェネリックのどれでも利用しやすくするために一般名処方に変更することも考えたが,本書は処方集として手にする本ではないと考えて,今回は表記は変更しなかった.
・薬を使う場面
薬の併用に関心が高まっている.それ自体は好ましい動きであり,本書も併用時の注意を数多く記載している.その一つとして,吸収が悪くなるため,同じ一日3回でも,一種類は食後,もう一つは2時間ほど間隔をあけて服用するように指示する薬がある.一日計6回の服用になる.薬剤師は「間隔をあけて飲んでください」と〈説明〉する.しかし,そのときに服用を手助けしている在宅や病棟での家族や看護師,さらに施設でのヘルパーの大変さを想像している薬剤師はどのくらいいるであろうか.調剤し,薬の〈説明〉をして渡すとともに,内服・外用・注射を含めて,誰がどのような状況で使うかを考えて安全で負担の少ない方法を提案していくことも薬剤師には求められている.
・配合剤のメリットと危うさ
先発薬品のメーカーのジェネリック対策であろうか,医療用医薬品にも従来とは違う視点からの配合薬が登場してきている.患者にとって飲む薬品数が少なくなり,窓口負担が軽くなる等のメリットがある.しかし,医師も薬剤師も患者自身も服用中の薬を商品名として把握し,成分を次第に意識しなくなる可能性がある.成分を意識しなければ,過量投与や併用禁忌のチェックが難しくなることが予想される.
・お礼とお願い
第1版刊行(1997年),第2版刊行(2003年)に続き,第3版を刊行できることに感謝している.多くの方にご支持をいただけたのは執筆者,協力者ともに日々,患者と対応しており,本書の行間に現場の雰囲気があるからだと考えている.
第3版を刊行するにあたり,新しい薬を処方するときや,本書の記載内容に疑問が生じたときは必ず添付文書等での確認をしていただきたいことを再び強調しておきたい.
今後とも,ご意見をお寄せいただければ幸いである.
2009年6月
編集委員を代表して
小坂富美子
・薬の名前や作用・副作用の〈説明〉
本書を企画してからほぼ15年,薬をめぐる状況は大きく変化した.その一つは患者が自分の飲んでいる,使っている薬の名前を知るのは当たり前になってきたことである.特に外来診療では処方箋を見れば薬がわかり,保険薬局で薬品情報の文書を受けとるため,作用や副作用もわかるようになってきた.同時にインターネットの普及もあって,薬の詳細な情報を簡単に調べられるようになっている.
薬剤師には薬の「知識」を患者に〈説明〉するだけでなく,安全・有効な薬物療法のために,〈説明〉をとおして感じ,把握した専門家としての視点をもとに,薬をめぐる事故や〈薬害〉を防ぐため,提案・行動をしていく役割もある.
・ジェネリック医薬品
もう一つの大きな変化はジェネリックという呼称が頻繁に聞かれるようになり,使用が増えてきたことである.単に価格の問題だけに注目するのではなく,ジェネリック医薬品を安心して使用できるように,医師や薬剤師は合理的な視点で判断していく必要がある.
本書の執筆者は臨床の現場では積極的にジェネリック医薬品を使用している.しかし,この本では処方薬の多くは先発名を記載してある.改訂に際して,先発品,ジェネリックのどれでも利用しやすくするために一般名処方に変更することも考えたが,本書は処方集として手にする本ではないと考えて,今回は表記は変更しなかった.
・薬を使う場面
薬の併用に関心が高まっている.それ自体は好ましい動きであり,本書も併用時の注意を数多く記載している.その一つとして,吸収が悪くなるため,同じ一日3回でも,一種類は食後,もう一つは2時間ほど間隔をあけて服用するように指示する薬がある.一日計6回の服用になる.薬剤師は「間隔をあけて飲んでください」と〈説明〉する.しかし,そのときに服用を手助けしている在宅や病棟での家族や看護師,さらに施設でのヘルパーの大変さを想像している薬剤師はどのくらいいるであろうか.調剤し,薬の〈説明〉をして渡すとともに,内服・外用・注射を含めて,誰がどのような状況で使うかを考えて安全で負担の少ない方法を提案していくことも薬剤師には求められている.
・配合剤のメリットと危うさ
先発薬品のメーカーのジェネリック対策であろうか,医療用医薬品にも従来とは違う視点からの配合薬が登場してきている.患者にとって飲む薬品数が少なくなり,窓口負担が軽くなる等のメリットがある.しかし,医師も薬剤師も患者自身も服用中の薬を商品名として把握し,成分を次第に意識しなくなる可能性がある.成分を意識しなければ,過量投与や併用禁忌のチェックが難しくなることが予想される.
・お礼とお願い
第1版刊行(1997年),第2版刊行(2003年)に続き,第3版を刊行できることに感謝している.多くの方にご支持をいただけたのは執筆者,協力者ともに日々,患者と対応しており,本書の行間に現場の雰囲気があるからだと考えている.
第3版を刊行するにあたり,新しい薬を処方するときや,本書の記載内容に疑問が生じたときは必ず添付文書等での確認をしていただきたいことを再び強調しておきたい.
今後とも,ご意見をお寄せいただければ幸いである.
2009年6月
編集委員を代表して
小坂富美子
第3版発行に際して
はじめに(第1版発行に際して)
本書の使用にあたって
日常診療での薬物療法
1 解熱・鎮痛・消炎剤
症状と薬の使い方
1 発熱に対して
1)短期間(長くて1〜2週間)の経過が想定される場合
2)1〜2週間以上の長期間の発熱の場合
2 痛みに対して
1)診断のついている痛み
2)診断のついていない痛み
2 抗生剤・抗菌剤
主要な抗生剤・抗菌剤の世代と特徴
1)ペニシリン系
2)セフェム系
3)カルバペネム系
4)アミノグリコシド系
5)マクロライド系
6)テトラサイクリン系
7)ペプチド系
8)キノロン系
体内動態と排泄経路
MIC(最小発育阻止濃度)
薬剤選択・使用量・使用期間の決め方
1)感染部位を決定する
2)感染経路・場所を推定する
3)重症度をみる
4)患者の抵抗力をみる
5)すでに使用された薬物に注意する
6)起因菌の種類を推定・決定する
7)薬物療法以外の治療を考慮する
8)抗菌スペクトルの狭い薬剤を第一選択とする
9)広域抗生剤を第一選択にせざるをえない場合の原則
10)抗生剤による副作用の既往がある場合
注意すべき副作用
疾患と薬の使い方
1 気管支炎,肺炎
2 膀胱炎,腎盂腎炎
3 敗血症
4 感染性心内膜炎(IE)
5 細菌性髄膜炎
3 抗結核剤
疾患・症状と薬の使い方
1 肺結核
1)開放性肺結核
2)非開放性肺結核
2 非定型抗酸菌症
3 血痰・喀血に対して
4 抗ウイルス剤
疾患・症状と薬の使い方
1 単純ヘルペス感染症
1)口唇・口腔・陰部ヘルペス
2)ヘルペス脳炎
2 水痘・帯状疱疹ウイルス感染症
1)帯状疱疹
5 抗真菌剤
疾患・症状と薬の使い方
1 白癬症
1)皮膚白癬症
2)難治性の白癬症
2 カンジダ症
1)皮膚・粘膜への感染
2)消化管カンジダ症,肺カンジダ症およびカンジダ血症
3 その他の真菌性疾患
1)クリプトコッカス症
2)アスペルギルス症
6 抗癌剤
疾患と代表的薬剤
1 入院中の抗癌剤療法
2 外来での抗癌剤治療
1)胃癌
2)手術不能再発大腸癌(FOLFIRI-1)
3)手術不能再発大腸癌(FOLFOX4)
4)膵臓癌
5)乳癌(TXT)
6)乳癌(CMF)
7)転移性乳癌
8)乳癌 術後補助療法
3 抗癌剤使用時の補助療法
1)嘔気・食欲不振など消化器症状
2)骨髄抑制
3)口内炎
4 ターミナルケア時の緩和治療
1)癌性疼痛に対して
7 呼吸器疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 呼吸器感染症
1)急性上気道炎
2)気管支炎,肺炎
3)胸膜炎
2 気管支喘息
1)急性発作で受診したとき
2)非発作時または慢性期
3 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
1)肺気腫と慢性気管支炎
2)急性増悪による呼吸不全
4 肺線維症(特発性間質性肺炎)
5 肺塞栓
8 心不全・虚血性心疾患・不整脈用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 心不全
1)急性心不全
2)慢性心不全
2 虚血性心疾患
1)狭心症
2)不安定狭心症
3)急性心筋梗塞
3 不整脈
1)上室性不整脈
2)心室性不整脈
3)徐脈性不整脈
4)ジギタリス不整脈
9 高血圧症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 薬物を用いない治療
2 薬物による治療
1)利尿剤
2)交感神経抑制剤
3)血管拡張剤
3 合併症のある高血圧症
1)心機能障害
2)腎機能障害
3)糖尿病
4)痛 風
5)慢性閉塞性呼吸器疾患
6)閉塞性動脈硬化症
7)脳血管障害
8)高齢者
4 高血圧緊急症
10 昇圧・ショック用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 ショックの初期診療の流れ
1)ショックの初期診断
2)ショック治療の開始
3)より精密な治療
2 低容量性(出血性)ショック
3 敗血症性ショック
4 DIC(播種性血管内凝固)
5 アナフィラキシーショック
6 神経原性ショック
7 心原性ショック
11 胃・十二指腸疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 診断がつく前の上腹部症状
1)吐血や下血,突然の激烈な腹痛
2)上腹部痛の対症療法
3)急性虫垂炎を疑う場合
4)慢性胃炎,機能性ディスペプシア
2 胃食道逆流症(GERD)
3 急性胃炎
4 胃・十二指腸潰瘍
1)十二指腸潰瘍
12 止瀉剤・下痢用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 急性腸炎
2 感染性腸炎(細菌性食中毒)
1)感染型
2)毒素型(ブドウ球菌)
3)毒素型(ボツリヌス菌)
4)毒素型(ベロ毒素産生性大腸菌)
3 過敏性腸症候群
4 潰瘍性大腸炎
5 クローン病
13 便秘用剤
疾患・症状と薬の使い方
14 肝・胆・膵疾患用剤
肝疾患
1 急性肝炎
2 劇症肝炎
3 急性肝炎B型の予防
1)母子感染
2)汚染事故
3)一般感染予防
4 慢性肝炎と肝硬変
5 慢性肝炎のインターフェロン療法
1)C型慢性肝炎
2)B型慢性肝炎
6 肝不全
1)腹水
7 肝性脳症の予防・治療
胆道疾患
1 胆石症と胆嚢炎
膵疾患
1 急性膵炎
2 慢性膵炎
15 痔疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 内痔核
2 脱肛
3 血栓性外痔核
4 肛門周囲膿瘍
5 痔瘻
6 裂肛
16 尿路疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 尿路感染症
1)膀胱炎
2)腎盂腎炎
2 尿管結石・腎結石
3 排尿障害,前立腺肥大症
17 腎臓疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 急性糸球体腎炎(AGN)
2 急速進行性糸球体腎炎(RPGN)
3 急性腎不全
1)腎前性腎不全
2)腎後性腎不全
3)腎性腎不全
4 慢性糸球体腎炎
5 慢性腎不全
6 ネフローゼ症候群
18 鉄剤
疾患・症状と薬の使い方
1 外来で診断された鉄欠乏性貧血
2 消化管手術後,消化管出血
19 止血剤
疾患・症状と薬の使い方
1 緊急に治療を要する出血
1)鼻出血
2)吐血・下血:急性上部消化管出血
3)急性下部消化管出血
4)喀 血
2 出血傾向
1)ビタミンK欠乏症による出血傾向
2)ワーファリン使用中の出血
3)ヘパリン使用中の出血
20 抗血栓用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 抗凝固療法の適応となる疾患
2 抗血小板療法の適応となる疾患
21 内分泌疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 甲状腺疾患
1)甲状腺機能低下症
2)甲状腺機能亢進症
3)甲状腺クリーゼ
4)亜急性甲状腺炎
2 その他の内分泌疾患
1)副腎皮質機能低下症
2)尿崩症
22 糖尿病用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 外来で始める治療
2 経口血糖降下剤の使用──食事・運動療法で効果が不十分な場合──
3 インスリン療法──2型糖尿病(インスリン非依存)──
1)食事,運動,経口血糖降下剤でもコントロール不良,または肝性・膵性糖尿病の場合
2)インスリン療法中の患者が発熱・食思不振を起こしたとき
3)重症感染症・手術の場合
4 糖尿病性ケトアシドーシス
5 高浸透圧性非ケトン性昏睡
6 1型糖尿病(インスリン依存)
7 合併症の治療
1)糖尿病性網膜症
2)糖尿病性腎症
3)糖尿病性神経症
23 痛風用剤
1 急性発作時
2 間欠期
24 高脂血症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 治療が必要かどうかの評価
2 治療不要な場合
3 治療が必要な場合
1)高コレステロール血症
2)高トリグリセリド血症
3)リスクの高い高脂血症
25 ビタミン・骨粗鬆症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 VB群を用いる症状・疾患
1)口角炎,舌炎,脂漏性湿疹などの皮膚疾患のとき
2)抗結核剤使用時の末梢神経障害
3)ビタミンB1欠乏症
4)悪性貧血,巨赤芽球性貧血
5)末梢性神経障害
2 骨粗鬆症
3 VEを用いる症状・疾患
4 VKを用いる症状・疾患──ワーファリン使用中の出血──
5 高カロリー補液時
26 アレルギー性疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 花粉症
1)問診上,はっきりした花粉症の既往がない場合
2)既往に花粉症がある場合
2 蕁麻疹および血管性浮腫
1)皮膚に限局した場合
2)顔面の浮腫と咳,粘膜症状がある場合
27 膠原病・リウマチ性疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 関節リウマチ(RA)
2 全身性エリテマトーデス(SLE)
3 その他の疾患
28 脳血管障害・認知症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 脳血管障害
1)急性期
2)回復期,維持期の治療──再発予防のために──
2 認知症──脳血管型,アルツハイマー型──
1)随伴症状に対して
2)中核症状に対して
29 抗パーキンソン剤
疾患・症状と薬の使い方
1 パーキンソン病
2 二次性パーキンソン症候群
30 抗てんかん剤
疾患・症状と薬の使い方
1 痙攣発作時
2 痙攣発作の治まったあと
31 精神安定剤
1 不安
1)不安発作(心臓神経症など)
2)経過の長い,不安,緊張,イライラなど
2 不眠
3 抑うつ
4 幻覚,妄想,興奮状態
32 寄生虫疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 蟯虫症
2 アニサキス症
3 マラリア症
4 アメーバ赤痢
33 小児科疾患用剤
疾患と薬の使い方
1 小児の急性症状
1)発熱
2)嘔吐
3)下痢
4)脱水
5)咳
6)喘鳴,呼吸困難
7)痙攣
8)腹痛
2 小児の疾患
1)溶連菌感染症
2)喉頭炎(クループ症候群)
3)気管支喘息
4)百日咳
5)肺炎,気管支炎
6)急性伝染病
3 予防接種
1)ジフテリア・百日咳・破傷風(DPT)
2)ポリオ
3)はしか・風疹
4)BCG
5)ツベルクリン
34 皮膚科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 湿疹・接触性皮膚炎
2 蕁麻疹
3 薬疹
4 白癬(みずむし)
5 帯状疱疹
6 単純ヘルペス
7 熱傷
35 産婦人科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 不正性器出血
2 更年期障害
3 生理痛・月経困難症
4 女性性器感染症
1)外陰炎
2)バルトリン腺炎
3)膣炎
5 生理周期の変更,避妊
36 眼科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 眼部の外傷や結角膜の異物
2 細菌性結膜炎
3 ウイルス性結膜炎
4 アレルギー性結膜炎
5 ヘルペス角膜炎
6 老人性白内障
7 緑内障
8 眼底検査のための散瞳処置
9 眼精疲労
10 麦粒腫
11 ドライアイ
37 耳鼻咽喉科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 急性鼻炎
1)急性カタル性鼻炎
2)急性副鼻腔炎
2 扁桃腺炎,扁桃周囲膿瘍
3 アレルギー性鼻炎
4 急性中耳炎
5 めまい
1)急性期の眩暈
2)めまいを繰り返す場合
6 突発性難聴
38 輸液・電解質製剤
疾患・症状と薬の使い方
1 水・電解質異常
1)脱水
2)低Na血症
3)高Na血症
4)低K血症
5)高K血症
6)高Ca血症
2 高カロリー輸液(IVH)
薬剤索引
一般索引
第3版 あとがき
第1版 あとがき
はじめに(第1版発行に際して)
本書の使用にあたって
日常診療での薬物療法
1 解熱・鎮痛・消炎剤
症状と薬の使い方
1 発熱に対して
1)短期間(長くて1〜2週間)の経過が想定される場合
2)1〜2週間以上の長期間の発熱の場合
2 痛みに対して
1)診断のついている痛み
2)診断のついていない痛み
2 抗生剤・抗菌剤
主要な抗生剤・抗菌剤の世代と特徴
1)ペニシリン系
2)セフェム系
3)カルバペネム系
4)アミノグリコシド系
5)マクロライド系
6)テトラサイクリン系
7)ペプチド系
8)キノロン系
体内動態と排泄経路
MIC(最小発育阻止濃度)
薬剤選択・使用量・使用期間の決め方
1)感染部位を決定する
2)感染経路・場所を推定する
3)重症度をみる
4)患者の抵抗力をみる
5)すでに使用された薬物に注意する
6)起因菌の種類を推定・決定する
7)薬物療法以外の治療を考慮する
8)抗菌スペクトルの狭い薬剤を第一選択とする
9)広域抗生剤を第一選択にせざるをえない場合の原則
10)抗生剤による副作用の既往がある場合
注意すべき副作用
疾患と薬の使い方
1 気管支炎,肺炎
2 膀胱炎,腎盂腎炎
3 敗血症
4 感染性心内膜炎(IE)
5 細菌性髄膜炎
3 抗結核剤
疾患・症状と薬の使い方
1 肺結核
1)開放性肺結核
2)非開放性肺結核
2 非定型抗酸菌症
3 血痰・喀血に対して
4 抗ウイルス剤
疾患・症状と薬の使い方
1 単純ヘルペス感染症
1)口唇・口腔・陰部ヘルペス
2)ヘルペス脳炎
2 水痘・帯状疱疹ウイルス感染症
1)帯状疱疹
5 抗真菌剤
疾患・症状と薬の使い方
1 白癬症
1)皮膚白癬症
2)難治性の白癬症
2 カンジダ症
1)皮膚・粘膜への感染
2)消化管カンジダ症,肺カンジダ症およびカンジダ血症
3 その他の真菌性疾患
1)クリプトコッカス症
2)アスペルギルス症
6 抗癌剤
疾患と代表的薬剤
1 入院中の抗癌剤療法
2 外来での抗癌剤治療
1)胃癌
2)手術不能再発大腸癌(FOLFIRI-1)
3)手術不能再発大腸癌(FOLFOX4)
4)膵臓癌
5)乳癌(TXT)
6)乳癌(CMF)
7)転移性乳癌
8)乳癌 術後補助療法
3 抗癌剤使用時の補助療法
1)嘔気・食欲不振など消化器症状
2)骨髄抑制
3)口内炎
4 ターミナルケア時の緩和治療
1)癌性疼痛に対して
7 呼吸器疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 呼吸器感染症
1)急性上気道炎
2)気管支炎,肺炎
3)胸膜炎
2 気管支喘息
1)急性発作で受診したとき
2)非発作時または慢性期
3 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
1)肺気腫と慢性気管支炎
2)急性増悪による呼吸不全
4 肺線維症(特発性間質性肺炎)
5 肺塞栓
8 心不全・虚血性心疾患・不整脈用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 心不全
1)急性心不全
2)慢性心不全
2 虚血性心疾患
1)狭心症
2)不安定狭心症
3)急性心筋梗塞
3 不整脈
1)上室性不整脈
2)心室性不整脈
3)徐脈性不整脈
4)ジギタリス不整脈
9 高血圧症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 薬物を用いない治療
2 薬物による治療
1)利尿剤
2)交感神経抑制剤
3)血管拡張剤
3 合併症のある高血圧症
1)心機能障害
2)腎機能障害
3)糖尿病
4)痛 風
5)慢性閉塞性呼吸器疾患
6)閉塞性動脈硬化症
7)脳血管障害
8)高齢者
4 高血圧緊急症
10 昇圧・ショック用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 ショックの初期診療の流れ
1)ショックの初期診断
2)ショック治療の開始
3)より精密な治療
2 低容量性(出血性)ショック
3 敗血症性ショック
4 DIC(播種性血管内凝固)
5 アナフィラキシーショック
6 神経原性ショック
7 心原性ショック
11 胃・十二指腸疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 診断がつく前の上腹部症状
1)吐血や下血,突然の激烈な腹痛
2)上腹部痛の対症療法
3)急性虫垂炎を疑う場合
4)慢性胃炎,機能性ディスペプシア
2 胃食道逆流症(GERD)
3 急性胃炎
4 胃・十二指腸潰瘍
1)十二指腸潰瘍
12 止瀉剤・下痢用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 急性腸炎
2 感染性腸炎(細菌性食中毒)
1)感染型
2)毒素型(ブドウ球菌)
3)毒素型(ボツリヌス菌)
4)毒素型(ベロ毒素産生性大腸菌)
3 過敏性腸症候群
4 潰瘍性大腸炎
5 クローン病
13 便秘用剤
疾患・症状と薬の使い方
14 肝・胆・膵疾患用剤
肝疾患
1 急性肝炎
2 劇症肝炎
3 急性肝炎B型の予防
1)母子感染
2)汚染事故
3)一般感染予防
4 慢性肝炎と肝硬変
5 慢性肝炎のインターフェロン療法
1)C型慢性肝炎
2)B型慢性肝炎
6 肝不全
1)腹水
7 肝性脳症の予防・治療
胆道疾患
1 胆石症と胆嚢炎
膵疾患
1 急性膵炎
2 慢性膵炎
15 痔疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 内痔核
2 脱肛
3 血栓性外痔核
4 肛門周囲膿瘍
5 痔瘻
6 裂肛
16 尿路疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 尿路感染症
1)膀胱炎
2)腎盂腎炎
2 尿管結石・腎結石
3 排尿障害,前立腺肥大症
17 腎臓疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 急性糸球体腎炎(AGN)
2 急速進行性糸球体腎炎(RPGN)
3 急性腎不全
1)腎前性腎不全
2)腎後性腎不全
3)腎性腎不全
4 慢性糸球体腎炎
5 慢性腎不全
6 ネフローゼ症候群
18 鉄剤
疾患・症状と薬の使い方
1 外来で診断された鉄欠乏性貧血
2 消化管手術後,消化管出血
19 止血剤
疾患・症状と薬の使い方
1 緊急に治療を要する出血
1)鼻出血
2)吐血・下血:急性上部消化管出血
3)急性下部消化管出血
4)喀 血
2 出血傾向
1)ビタミンK欠乏症による出血傾向
2)ワーファリン使用中の出血
3)ヘパリン使用中の出血
20 抗血栓用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 抗凝固療法の適応となる疾患
2 抗血小板療法の適応となる疾患
21 内分泌疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 甲状腺疾患
1)甲状腺機能低下症
2)甲状腺機能亢進症
3)甲状腺クリーゼ
4)亜急性甲状腺炎
2 その他の内分泌疾患
1)副腎皮質機能低下症
2)尿崩症
22 糖尿病用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 外来で始める治療
2 経口血糖降下剤の使用──食事・運動療法で効果が不十分な場合──
3 インスリン療法──2型糖尿病(インスリン非依存)──
1)食事,運動,経口血糖降下剤でもコントロール不良,または肝性・膵性糖尿病の場合
2)インスリン療法中の患者が発熱・食思不振を起こしたとき
3)重症感染症・手術の場合
4 糖尿病性ケトアシドーシス
5 高浸透圧性非ケトン性昏睡
6 1型糖尿病(インスリン依存)
7 合併症の治療
1)糖尿病性網膜症
2)糖尿病性腎症
3)糖尿病性神経症
23 痛風用剤
1 急性発作時
2 間欠期
24 高脂血症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 治療が必要かどうかの評価
2 治療不要な場合
3 治療が必要な場合
1)高コレステロール血症
2)高トリグリセリド血症
3)リスクの高い高脂血症
25 ビタミン・骨粗鬆症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 VB群を用いる症状・疾患
1)口角炎,舌炎,脂漏性湿疹などの皮膚疾患のとき
2)抗結核剤使用時の末梢神経障害
3)ビタミンB1欠乏症
4)悪性貧血,巨赤芽球性貧血
5)末梢性神経障害
2 骨粗鬆症
3 VEを用いる症状・疾患
4 VKを用いる症状・疾患──ワーファリン使用中の出血──
5 高カロリー補液時
26 アレルギー性疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 花粉症
1)問診上,はっきりした花粉症の既往がない場合
2)既往に花粉症がある場合
2 蕁麻疹および血管性浮腫
1)皮膚に限局した場合
2)顔面の浮腫と咳,粘膜症状がある場合
27 膠原病・リウマチ性疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 関節リウマチ(RA)
2 全身性エリテマトーデス(SLE)
3 その他の疾患
28 脳血管障害・認知症用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 脳血管障害
1)急性期
2)回復期,維持期の治療──再発予防のために──
2 認知症──脳血管型,アルツハイマー型──
1)随伴症状に対して
2)中核症状に対して
29 抗パーキンソン剤
疾患・症状と薬の使い方
1 パーキンソン病
2 二次性パーキンソン症候群
30 抗てんかん剤
疾患・症状と薬の使い方
1 痙攣発作時
2 痙攣発作の治まったあと
31 精神安定剤
1 不安
1)不安発作(心臓神経症など)
2)経過の長い,不安,緊張,イライラなど
2 不眠
3 抑うつ
4 幻覚,妄想,興奮状態
32 寄生虫疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 蟯虫症
2 アニサキス症
3 マラリア症
4 アメーバ赤痢
33 小児科疾患用剤
疾患と薬の使い方
1 小児の急性症状
1)発熱
2)嘔吐
3)下痢
4)脱水
5)咳
6)喘鳴,呼吸困難
7)痙攣
8)腹痛
2 小児の疾患
1)溶連菌感染症
2)喉頭炎(クループ症候群)
3)気管支喘息
4)百日咳
5)肺炎,気管支炎
6)急性伝染病
3 予防接種
1)ジフテリア・百日咳・破傷風(DPT)
2)ポリオ
3)はしか・風疹
4)BCG
5)ツベルクリン
34 皮膚科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 湿疹・接触性皮膚炎
2 蕁麻疹
3 薬疹
4 白癬(みずむし)
5 帯状疱疹
6 単純ヘルペス
7 熱傷
35 産婦人科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 不正性器出血
2 更年期障害
3 生理痛・月経困難症
4 女性性器感染症
1)外陰炎
2)バルトリン腺炎
3)膣炎
5 生理周期の変更,避妊
36 眼科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 眼部の外傷や結角膜の異物
2 細菌性結膜炎
3 ウイルス性結膜炎
4 アレルギー性結膜炎
5 ヘルペス角膜炎
6 老人性白内障
7 緑内障
8 眼底検査のための散瞳処置
9 眼精疲労
10 麦粒腫
11 ドライアイ
37 耳鼻咽喉科疾患用剤
疾患・症状と薬の使い方
1 急性鼻炎
1)急性カタル性鼻炎
2)急性副鼻腔炎
2 扁桃腺炎,扁桃周囲膿瘍
3 アレルギー性鼻炎
4 急性中耳炎
5 めまい
1)急性期の眩暈
2)めまいを繰り返す場合
6 突発性難聴
38 輸液・電解質製剤
疾患・症状と薬の使い方
1 水・電解質異常
1)脱水
2)低Na血症
3)高Na血症
4)低K血症
5)高K血症
6)高Ca血症
2 高カロリー輸液(IVH)
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一般索引
第3版 あとがき
第1版 あとがき