やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第6版の序
 メタボリックシンドロームに着目した特定健診・特定保健指導の制度が2008(平成20)年よりスタートしました.この保健指導の実施者として,管理栄養士が医師や保健師とともに,計画の立案・作成・評価を行うという画期的な制度です.食育の社会的重要性の認識が深まり,食育基本法,栄養教諭制度が2005(平成17)年には相次いで施行され,これに準拠した食育推進計画が各地で立案し実施されてきています.
 また,臨床における管理栄養士は,nutrition support team(NST)の専門スタッフとして中心的役割を担い,高度な知識・スキルをもとに,患者の栄養素等摂取量,身体計測,必要栄養量の算出,栄養法の決定など,生体情報を駆使して栄養管理に専門性を発揮しています.
 2008年秋,日本で初めて第15回国際栄養士会議(15th International Congress of Dietetics)が横浜で開催され,これまでに例を見ないほど専門性の高い講演やシンポジウム,ワークショップ,一般演題が国際色豊かに論じられ,共通認識を深化させました.参画した私たち管理栄養士・栄養士は貴重な体験をし,国際会議を立派に成し遂げることができた喜びを実感しました.多くの管理栄養士・栄養士が大きな自己効力感(self efficacy)を得たと思います.
 専門的な栄養管理に対する社会の高いニーズに応えられる栄養学専攻の学生の質を保証するために,日本栄養改善学会は管理栄養士養成課程におけるモデル・コア・カリキュラムの検討をすすめており,各大学間においてもカリキュラムの検討と見直しが緊急課題となっています.同時に,厚生労働省から管理栄養士国家試験のためのガイドラインが示されていることを踏まえて,教育の到達目標をしっかり定めることが不可欠です.すなわち,学生の到達すべき目標(goal)とは,全学年をとおして,専門職業人としての責任感を高め,管理栄養士・栄養士であるとの自覚をもってひとへの洞察力を深め,ヒューマニズムや倫理感を身につけ,コミュニケーション能力を高めることを基底に,食や栄養に必要な専門知識,スキル,態度,考え方などの総合能力を培うことです.
 なかでも栄養教育論・指導論は,管理栄養士課程・栄養士課程のカリキュラムの総まとめともいえる専門分野であり,「栄養教育に関わる内容」をすべてカバーする科目であります.その教育内容は,これまでの指導(teaching)から教育(education)へと画期的に変化してきています.栄養教育論・指導論に関連する学問体系には,「行動科学」「カウンセリング論」「コーチング論」「教育論」があります.このたび,長年にわたって多くの方々から支持を受けてきた『ヘルス21栄養教育論・栄養指導論』を,その特長を継承するとともに時代のニーズに適合させ,さらに自ら考え行動する自発的人材を育成することを願い,第6版としてリニューアルいたしました.
 これからの栄養教育は,新しい手法として食品側の情報と生体側の情報の双方から栄養評価が求められ,その科学的根拠に基づいたきめ細かなorder-madeの栄養教育であること,また管理栄養士・栄養士には不断に自らを切磋琢磨する研鑽の継続が社会的に要請されると考えています.
 このテキストを活用していただくことで,行動科学の理論やモデルを応用した教育方法が習得できます.そして,相談者の行動変容を促し,適切に改善された食生活が継続し習慣化できるまで支援しうる管理栄養士・栄養士を目指していただけます.この第6版には,管理栄養士国家試験のガイドラインや過去の出題傾向に準拠した内容を加えました.ぜひ,ご活用いただければ幸いです.
 なお,編著者一同,本書がこれまで以上に時代の要請する課題に応えられるよう,読者諸氏から忌憚のないご意見をお待ちしております.
 2009年3月
 編者 大野 知子
    辻 とみ子


 食料が窮乏していた時代から始まった栄養改善の対策と諸活動は,社会経済の発展とともに食生活が向上して,あたかもその使命が終わったかのように受け止める人が少なくありません.
 近年の豊富な食品の出廻りと多様な食のサービスが与える満足感からも食生活は充分と誤認する傾向があります.
 一方で国民の健康志向への強まりは誤ったダイエット志向へと傾きやすく健康を阻害することも見逃せない現状です.
 そして,私たちが当面する栄養指導の技術や方法には,多数の人びとを一度に丸ごと指導した,これまでの平準的な栄養指導の体制に替わって,個人を中心に指導することが重視され,そのための技術と内容の高度化を要求される時代となりました.特に臨床医学の発展はこれに付随する臨床栄養面での高度な知識と手段を必要とし,ここに従事する栄養士や管理栄養士の日常業務に反映して,専門的な質の向上を強く求められるようになりました.このようなとき,栄養士,管理栄養士養成の立場では社会のニーズに沿った,より優れた教育の在り方が追及されることになります.
 本書では,これらの現状を踏まえてより綿密な授業内容に導くよう,栄養指導の基本的な考えと教育内容を充分検討してまとめました.
 さらに,広域な職場で働く栄養士,管理栄養士の実力養成のために,栄養指導の理論と実践を組み入れ,生涯学習の基礎となるようにも考慮しました.
 栄養士,管理栄養士を目指す学生の教科書として,また現場教育の参考書として,活用していただけることを,何よりも望むものです.
 最後に本書の執筆にあたり,医歯薬出版株式会社の皆様に厚く御礼申し上げます.
 1998年5月吉日
 編者 大野知子
 第6版の序
 序
第I編 総論〔I〕
第1章/栄養教育の意義(大野知子・江田節子)
 1.栄養教育の概念
  A.栄養教育とは
  B.栄養教育の目的と必要性
  C.栄養教育の目標
   1)健康・栄養知識の理解と定着
   2)動機づけと食態度の形成
   3)食スキルの習得
   4)食行動の変容と維持
   5)栄養・食生活情報の評価と選択能力の獲得
   6)自己管理能力の形成
  D.栄養教育の対象と教育の場
   1)栄養教育の対象
    (1)ライフステージからみた対象の捉え方 (2)ライフスタイルからみた対象の捉え方 (3)健康状態からみた対象の捉え方
   2)栄養教育の場
    (1)地域保健の場 (2)産業保健の場 (3)医療の場 (4)学校教育の場 (5)給食経営管理の場 (6)福祉の場 (7)介護の場
第2章/栄養教育の歴史と栄養行政(大野知子・江田節子)
 1.栄養教育の発祥
 2.栄養教育の背景と推移
  A.食料の不足時代
  B.食料の安定から過剰時代
  C.栄養のアンバランス時代
  D.輸入食品の増加と加工食品時代
  E.健康教育時代
 3.栄養行政の過去
 4.栄養行政の現状
  A.地域保健法と行政組織
  B.特定健診・特定保健指導
   1)標準的な保健指導プログラム
   2)対象者ごとの保健指導プログラム
   3)保健指導の実施者
第3章/栄養士制度と関係法規(高橋史江)
 1.管理栄養士・栄養士と栄養士制度
  A.わが国の管理栄養士・栄養士
  B.諸外国の栄養士
 2.管理栄養士・栄養士と栄養活動
  A.管理栄養士・栄養士の活動分野
  B.管理栄養士・栄養士の充足状況
 3.栄養士法と関係法規の概要
  A.栄養士法
  B.健康増進法
  C.栄養教諭制度に関わる法律
  D.食育基本法
  E.地域保健法
  F.母子保健法
  G.高齢者の医療の確保に関する法律
  H.介護保健法
第4章/食環境づくりと栄養教育(高橋史江)
 1.食環境づくりの必要性
  A.ヘルスプロモーションにおける環境づくり
  B.個人から地域社会へ
 2.食物へのアクセス面の食環境づくりと栄養教育
  A.食品生産・加工・流通活動と栄養教育
  B.食品生産・加工・流通関係者への栄養教育
  C.外食産業と栄養教育
 3.情報へのアクセス面の食環境づくりと栄養教育
  A.マスコミュニケーションと栄養教育
  B.パーソナルコミュニケーションと栄養教育
 4.食環境整備に関する施策,資源,ツール,取組の現状
第5章/栄養教育の国際的動向(須永美幸)
 1.先進諸国における栄養教育
  A.先進諸国における栄養教育の動向
  B.がん・循環器病予防と栄養教育
  C.社会福祉活動と栄養教育
  D.学校教育・家庭崩壊と栄養教育
  E.食品開発と栄養教育
  F.アメリカの食事ガイドラインとマイプレート
 2.開発途上国における栄養問題
  A.開発途上国における栄養教育の動向
  B.ジェンダーと栄養教育
  C.地域開発・食料生産と栄養教育
第II編 総論〔II〕
第1章/栄養教育のための基礎知識(大野知子・犬飼陽子)
 1.食品の知識
  A.食品成分表
   1)日本食品標準成分表
   2)日本食品標準成分表2010
  B.食品の組み合わせ
   1)6つの基礎食品
   2)食事バランスガイド
    (1)内容
  C.栄養にかかわる食品の表示等
   1)特別用途食品
   2)保健機能食品制度
   3)食品の栄養表示基準制度
   4)外食料理栄養成分表示
   5)食品安全基本法
   6)アレルギー物質を含む食品の表示
   7)遺伝子組み換え食品の表示
 2.日本人の食事摂取基準(2015年版)
  A.食事摂取基準
   1)策定方針
   2)対象とする個人ならびに集団の範囲
   3)指標の目的と種類
  B.指標の設定
   1)エネルギー
   2)栄養素
  C.策定栄養素など
   1)主要栄養素
   2)ビタミン,ミネラルなど
   3)生活習慣病予防を目的として目標量が設定された栄養素
  D.基本的な活用方法
   1)食事摂取基準活用の基本となるPDCAサイクル
   2)個人の食事改善を目的とした活用
    (1)食事摂取状況のアセスメント
    (2)食事改善の計画と実施
   3)集団の食事改善を目的とした活用
    (1)食事摂取状況のアセスメント
    (2)食事改善の計画と実施
  E.食事摂取基準の基本
   1)エネルギー
第2章/栄養調査(安藤明美)
 1.栄養調査の目的
 2.国民健康・栄養調査
   1)調査の目的
   2)調査の概要
    (1)身体状況調査
    (2)食物摂取状況調査
    (3)生活習慣調査
 3.栄養調査法
   1)食事調査
    (1)食事記録法(秤量法) (2)24時間思い出し法(面接記入法) (3)食物摂取頻度調査法 (4)陰膳法(分析法)
   2)食習慣・食環境・食生活状況・生活状況調査
   3)その他調査
    (1)食態度・食行動調査 (2)日常生活動作(ADL) (3)生活の質・人生の質(QOL)
第3章/健康づくりと栄養教育(高橋史江)
 1.健康づくり運動
  A.「健康日本21」の策定
  B.「健康フロンティア戦略」の開始
  C.「健康日本21」の中間評価
 2.健康づくり事業
  A.健康づくりと栄養
  B.健康づくりと運動
  C.健康づくりと休養
第4章/食行動変容と栄養教育(熊谷秋三・花田輝代・宅間真佐代)
 1.食行動変容と行動科学
  A.健康行動としての食行動
 2.行動変容に関する理論の応用
  A.個人の態度と行動変容に関する理論の応用
   1)健康信念モデル(ヘルスビリーフ・モデル)の応用
   2)行動変容段階モデルの応用
   3)行動計画理論の応用
   4)自己統御理論の応用
  B.個人間の関係と行動変容に関する理論の応用
   1)社会的認知理論の応用
   2)ソーシャルネットワーク・ソーシャルサポートの応用
  C.集団や社会の行動変容に関する理論の応用
   1)介入モデルとしての社会変容と社会統制モデルの応用
   2)コミュニティ・オーガニゼーション(地区組織活動)の応用
  D.行動変容技法の応用
   1)健康行動支援プログラム(健康ランク上昇プログラム)
   2)精神心理学的特性の把握
   3)栄養教育の概要
    (1)初回教育 (2)2回目以降の指導
   4)具体的展開と事例
    (1)個人の行動変容技法の応用
第5章/栄養教育の方法
 1.栄養教育の基本
  A.栄養教育の原則
   1)栄養マネジメント
   2)基本的な教育事項
  B.栄養教育の方法
   1)対象(学習者)の把握
    (1)対象(学習者)の種類 (2)把握すべき事項 (3)把握のための情報源
   2)問題点の提起
    (1)問題点の把握・分析 (2)問題点の順位づけ
   3)教育の計画
    (1)目標の設定 (2)教育を構成する要素 (3)カリキュラムの立案
   4)教育の実施
    (1)動機づけとアドヒアランス (2)医療モデルと成長モデル
   5)教育の評価
    (1)評価する内容:何を評価するか (2)評価を行う時点:いつ評価を行うか (3)評価の方法 (4)評価の際の留意点
 2.教育の対象と方法
  A.個別教育・相談
   1)対象と特徴
   2)進め方の要点
   3)面接(栄養カウンセリング)の際の留意点
  B.集団教育
   1)特定集団
    (1)対象(学習者)と特徴 (2)進め方の要点 (3)教育の際の留意点
   2)不特定集団
    (1)対象(学習者)と特徴 (2)進め方の要点
  C.地域の教育
   1)地区組織活動
    (1)対象(学習者)と特徴 (2)進め方の要点 (3)教育の際の留意点 (4)個人・組織・地域エンパワーメント
   2)行政における栄養教育
    (1)対象(学習者)と特徴 (2)進め方の要点 (3)教育の際の留意点
 3.教育の技術(塚越恵久子)
  A.教育のための媒体・教材
   1)媒体・教材とは
   2)話し方
    (1)話の構成 (2)言語(ことば)の用い方 (3)話す際の要点
   3)媒体・教材の選択
  B.学習(指導・教育)形態
   1)講義形式の集会
   2)討議形式の集会
    (1)座談会(円卓式討議会) (2)ブレーン・ストーミング (3)フォーラム (4)パネル・ディスカッション (5)シンポジウム (6)6×6式討議法 (7)ロール・プレイング (8)ワークショップ (9)通信教育 (10)問題解決型学習
   3)サイズ(人数)による学習形態の分類
 4.栄養アセスメント(辻 とみ子)
  A.栄養アセスメントの種類
   1)静的アセスメント
   2)動的アセスメント
   3)予後判定アセスメント
  B.栄養アセスメントの指標
   1)身体計測
    (1)身長・体重 (2)周囲長 (3)皮下脂肪厚(TSF) (4)その他の指標(上腕周囲長・上腕筋面積)
   2)生化学検査
   3)臨床診査
   4)食事摂取調査
 5.栄養教育における情報収集の方法(安藤明美)
  A.情報の収集と活用
  B.情報収集の方法
   1)実測法
   2)観察法
   3)面接法
    (1)個人面接 (2)集団面接
   4)質問票法
   5)既存資料の活用
第6章/カウンセリング
 1.カウンセリングとは
  A.定義
  B.学問的背景
 2.カウンセリングの基本
  A.基本用語
  B.基本的姿勢
   1)内的準拠枠を考慮する
   2)性善説の人間観を信じる
   3)無条件の肯定的配慮をする
   4)共感的理解をする
   5)ラポールの形成
 3.カウンセリングの実際(塚越惠久子)
  A.カウンセリングの技術
   1)傾聴
   2)相づち
   3)言葉の繰り返し・反射
   4)明瞭化
   5)沈黙の尊重
   6)促し
   7)非言語的表現の洞察
   8)要約
  B.カウンセリングの進め方
   1)初期
   2)中心期
   3)後期
  C.カウンセリングの際の留意点
  D.カウンセラーのあり方
 4.コーチングの活用(辻 とみ子)
  A.コーチングとは
  B.コーチングの流れ
   1)7つの基本ステップ
   2)Growモデル
第III編 各論〔I〕
第1章/対象別栄養教育
 1.年代別栄養教育
  A.妊娠・授乳期
   1)妊婦の特徴
    (1)妊産婦のための食生活指針 (2)内分泌の変化
   2)妊婦の食生活上の問題点
    (1)つわり (2)妊娠高血圧症候群 (3)妊産婦の体重管理 (4)妊娠貧血 (5)妊婦の肥満 (6)妊娠前後6か月のビタミンA摂取の留意点 (7)妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸摂取に係る適切な情報の提供 (8)水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意
   3)授乳婦の特徴
   4)リプロダクティブ・ヘルスと栄養教育
  B.乳幼児期(須永美幸)
   1)乳児期の特徴
    (1)母乳と人工栄養 (2)栄養障害 (3)離乳
   2)幼児期の特徴
    (1)幼児期の栄養 (2)食生活上の問題点 (3)保育・子育て支援と栄養教育
  C.学童・思春期
   1)学童期
    (1)学童期の特徴 (2)食生活上の問題点と教育
   2)思春期
    (1)思春期の特徴 (2)食生活上の問題点と教育
  D.成壮年期(堀田千津子)
   1)成人期
    (1)成人期の特徴 (2)食生活上の問題点と教育
   2)壮年期
    (1)壮年期の特徴 (2)食生活上の問題点と教育
  E.高齢期(堀田千津子・犬飼陽子)
   1)高齢期の特徴
   2)食生活上の問題点と教育
    (1)骨粗鬆症 (2)寝たきり (3)嚥下障害 (4)認知症 (5)一人暮らしの生活
   3)食事の介護と教育
第IV編 各論〔II〕
第1章/臨床栄養教育
 1.臨床栄養教育とは(外山健二)
  A.一次予防に配慮した臨床栄養教育
  B.臨床栄養教育実施の留意点
   1)対象の把握
    (1)栄養状態,病態に関する情報 (2)食生活の現状 (3)食生活の背景,食行動,食意識
   2)患者心理の理解
 2.循環器疾患(丸山千寿子)
  A.高血圧
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
   3)食事療法の概略
   4)栄養教育のポイント
    (1)把握すべき項目 (2)教育内容 (3)教育時の注意点 (4)教育媒体
   5)栄養教育評価基準
  B.脂質異常症
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
   3)栄養教育のポイント
    (1)把握すべき項目 (2)教育内容 (3)教育時の注意点 (4)教育媒体
   4)栄養教育評価基準
  C.うっ血性心不全
    (1)疾患の概要 (2)栄養教育の必要性,目的 (3)食事療法の概略 (4)栄養教育のポイント (5)栄養教育評価基準
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
  D.動脈硬化症
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
  E.虚血性心疾患
   (1)疾患の概要 (2)栄養教育の必要性,目的 (3)食事療法の概略 (4)栄養教育のポイント (5)栄養教育評価基準
  F.脳血管疾患
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
   3)食事療法の概略
   4)栄養教育のポイント
    (1)教育時の注意点
 3.栄養代謝疾患(辻 とみ子)
  A.肥満
   1)肥満症
   2)栄養教育の必要性
   3)食事療法の概略
    (1)減量の目安を設定する (2)必要摂取エネルギー量を設定する (3)各種栄養素の必要最低限を確保し,そのバランスを保つこと (4)正しい食習慣を確立し,維持させる (5)厳しいエネルギー制限治療食の奨め (6)治療効果を評価する
   4)運動療法の要点
   5)栄養教育のポイント
   6)栄養教育の評価
  B.メタボリックシンドローム
  C.糖尿病
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性
   3)食事療法の概略
   4)栄養教育のポイント
   5)栄養教育の評価基準
 4.腎疾患(丸山千寿子)
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
   3)食事療法の概略
    (1)それぞれの病態に応じた食事療法
   4)栄養教育のポイント
    (1)把握すべき項目 (2)教育内容 (3)教育時の注意点 (4)教育媒体
   5)栄養教育評価基準
   6)慢性腎臓病(CKD)
    (1)疾患概念 (2)生活・食事指導
 5.消化器疾患(外山健二)
  A.消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
   3)食事療法の概略
   4)栄養食事指導のポイント
  B.慢性胃炎
   1)疾患の概要
   2)食事療法の概略
    (1)自覚症状がない場合 (2)自覚症状がある場合
   3)栄養食事指導のポイント
  C.肝疾患(肝炎,肝硬変,脂肪肝)
   1)疾患の概要
   2)食事療法の概略
    (1)急性肝炎 (2)慢性肝炎,代償性肝硬変 (3)非代償性肝硬変 (4)脂肪肝
   3)栄養食事指導のポイント
 6.血液疾患(辻 とみ子)
  A.貧血
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性
   3)食事療法の概略
   4)栄養教育のポイント
   5)栄養教育の評価基準
 7.心身症(丸山千寿子)
  A.神経性食欲不振症
   1)疾患の概要
   2)栄養教育の必要性,目的
   3)食事療法の概略
   4)栄養教育のポイント
    (1)確認あるいは把握すべき項目 (2)教育内容 (3)教育時の注意点 (4)教育媒体 
   5)栄養教育の評価基準
 8.アレルギー疾患(辻 とみ子)
  A.食物性アレルギー疾患
   1)疾患の概要
   2)食物アレルギーの疫学
    (1)即時型食物アレルギーの疫学報告 (2)加工食品のアレルギー表示
   3)栄養教育の必要性
   4)食事療法の概略
   5)栄養教育のポイント
   6)栄養教育の評価基準
   7)小児アレルギーエデュケーター制度
第2章/活動分野で行う栄養教育
 1.病院で行う栄養教育(外山健二)
  A.病院で行う栄養教育の意義と目的
  B.栄養教育の対象と教育形態
   1)入院患者
   2)外来患者
  C.栄養教育における患者と医療者の関係と医療者の責務
  D.診療報酬制度における栄養食事指導
   1)外来栄養食事指導料
   2)入院栄養食事指導料
   3)集団栄養食事指導料
   4)栄養管理実施加算と栄養食事指導
   5)後期高齢者退院時栄養・食事管理指導料
   6)在宅患者訪問栄養食事指導
  E.栄養教育の情報の流れ
 2.学校で行う栄養教育(安藤明美)
  A.学校教育における給食指導
   1)学校給食の目的と目標
   2)給食教育の基本
   3)給食教育の計画
  B.学校における食に関する指導
   1)食に関する指導の目標
   2)食に関する指導計画
   3)指導を進めるに際しての留意点
   4)各教科における食に関する指導
   5)個別の食に関する指導
  C.学校・家庭・地域社会との連携
  D.栄養教諭の役割
   1)栄養教諭に期待される役割
   2)栄養教諭の職務内容
 3.事業所で行う栄養教育(辻 とみ子)
  A.最近の事業所における栄養教育事情
  B.事業所給食の特徴
  C.事業所における栄養教育の実際
   1)給食を媒体とした栄養教育
   2)行動科学に基づくこれからの栄養教育
   3)行動科学の理論やモデルを応用した肥満対策の栄養教育
    (1)減量教育のポイント (2)具体的な実践例
 4.社会福祉施設で行う栄養教育
  A.児童福祉施設
   1)対象と特徴
   2)栄養管理
    (1)栄養給与目標 (2)与え方
   3)各児童福祉施設における給食の実際
    (1)保育所 (2)重症心身障害児施設
   4)栄養教育
  B.老人福祉施設
   1)種類と特徴
   2)栄養管理
  C.知的障害者養護施設
   1)種類と特性
   2)栄養教育
  D.その他の社会福祉施設
   1)種類と特徴
    (1)身体障害者更正援護施設
 5.保健センター,老人保健施設で行う栄養教育(長谷川孝子)
  A.市町村保健センター
   1)市町村保健センターにおける栄養改善活動業務
    (1)企画・実施体制の調整 (2)栄養相談・一般的栄養教育 (3)健康づくり推進事業 (4)人材育成・活用 (5)広報活動
   2)今後の地域保健対策推進
  B.老人保健施設
   1)対象と特徴
   2)栄養管理
    (1)栄養給与目標 (2)栄養教育
 6.プライマリ・ヘルスケア,ターミナル・ケア
  A.プライマリ・ヘルスケア
   1)プライマリ・ヘルスケアとは
   2)プライマリ・ヘルスケアの特性と管理栄養士・栄養士の役割
  B.ターミナル・ケア
   1)ターミナル・ケアとは
   2)ターミナル・ケアにおける管理栄養士・栄養士の役割
 7.在宅患者の栄養教育
  A.在宅医療
  B.在宅患者訪問栄養教育の実際
   1)栄養評価
   2)生活環境の把握
   3)教育内容
   4)教育時の留意点
    (1)患者やその家族との信頼関係の構築 (2)他の医療従事者,専門職との連携
 8.障害者への栄養教育(外山健二)
  A.障害者の状況
  B.障害者(児)の栄養問題
  C.障害者(児)への栄養教育
   1)障害者(児)への栄養教育の基本
   2)摂食能力の回復
   3)ノーマライゼーション
   4)社会生活力の向上
 9.スポーツ選手のための栄養教育(長谷川孝子)
  A.栄養管理
   1)エネルギー供給
   2)代謝過程の調節
  B.栄養教育
   1)スポーツ選手の献立と調理
   2)種目に合った食べ方
    (1)持久力が必要とされる種目 (2)瞬発力が必要とされる種目 (3)パワーが必要とされる種目 (4)健康増進を目的とした種目
  ・参考文献
資料編
 1.栄養教育関係法規
 2.栄養教育の歴史
 3.食生活指針(2000)
 4.妊産婦のための食生活指針(2006)
 5.「健康日本21」最終評価の概要
 6.「健康日本21」(第2次)の基本的方向および目標

 索引