序
鶴見大学歯学部歯科技工研修科は1972 年に初代科長の尾花甚一教授により創設されました.以来,初代主任である水野行博先生のご指導の下,心技ともに優れた歯科技工士の育成を目指して尽力して参りました.当初は単年の研修課程のみでしたが,1991 年には各々一年制の基礎課程と上級課程が設定され,今日までに500 名以上の研修生が同課程を修了し,歯科技工界の第一線でご活躍されています.
精度や適合といった歯科技工の基本を徹底的に追求するだけでなく,本学補綴科医局員からの“無理難題”にも応えながら,「金属構造義歯」,「機能的咬合印象」,「キャップクラスプ」,「チタン床義歯」等の,鶴見大学が誇る数多くの特殊技工も手がけてきました.
12 年前から,森 正博先生(岡山県ご開業)のご支援により,鶴見大学歯学部同窓会のホームページに「研修科技術紹介」と題して,日々の臨床技工の中から新しい材料や器材の紹介,症例技工の報告,技工のアイデアやワンポイントテクニック等の連載を始めました.もとよりハイクオリティーな技工物や症例写真の秀麗さには定評がありましたので,この技術紹介集は本学同窓生を中心に知る人のみぞ知る,アップデートが待望されるコンテンツにまで拡張しました.紹介技術が60 編を超える頃,「一冊の書籍として纏めて欲しい」との周囲の声が大きく膨らみ,今回の上梓に至りました.
科学テクノロジーが飛躍的に発展する中で,特にデジタル化の潮流に並走し,歯科技工も日進月歩に進化しています.CAD/CAMは歯科技工の品質をより一層高めるだけでなく,一面における技術の平均化を実現させています.しかし,デジタル化が進展する今こそ,これまで歯科技工界が大切に育て,誇りとしてきた世界屈指のレベルにあるアナログ技術の重要性を再認識する必要性があるはずです.
日本の歯科技工士が世界のトップランナーであり続けるために,本書が少しでもお役に立てれば幸いです.
2014 年3 月
鶴見大学歯学部有床義歯補綴学講座 教授
同・歯科技工研修科 科長
大久保力廣
鶴見大学歯学部歯科技工研修科は1972 年に初代科長の尾花甚一教授により創設されました.以来,初代主任である水野行博先生のご指導の下,心技ともに優れた歯科技工士の育成を目指して尽力して参りました.当初は単年の研修課程のみでしたが,1991 年には各々一年制の基礎課程と上級課程が設定され,今日までに500 名以上の研修生が同課程を修了し,歯科技工界の第一線でご活躍されています.
精度や適合といった歯科技工の基本を徹底的に追求するだけでなく,本学補綴科医局員からの“無理難題”にも応えながら,「金属構造義歯」,「機能的咬合印象」,「キャップクラスプ」,「チタン床義歯」等の,鶴見大学が誇る数多くの特殊技工も手がけてきました.
12 年前から,森 正博先生(岡山県ご開業)のご支援により,鶴見大学歯学部同窓会のホームページに「研修科技術紹介」と題して,日々の臨床技工の中から新しい材料や器材の紹介,症例技工の報告,技工のアイデアやワンポイントテクニック等の連載を始めました.もとよりハイクオリティーな技工物や症例写真の秀麗さには定評がありましたので,この技術紹介集は本学同窓生を中心に知る人のみぞ知る,アップデートが待望されるコンテンツにまで拡張しました.紹介技術が60 編を超える頃,「一冊の書籍として纏めて欲しい」との周囲の声が大きく膨らみ,今回の上梓に至りました.
科学テクノロジーが飛躍的に発展する中で,特にデジタル化の潮流に並走し,歯科技工も日進月歩に進化しています.CAD/CAMは歯科技工の品質をより一層高めるだけでなく,一面における技術の平均化を実現させています.しかし,デジタル化が進展する今こそ,これまで歯科技工界が大切に育て,誇りとしてきた世界屈指のレベルにあるアナログ技術の重要性を再認識する必要性があるはずです.
日本の歯科技工士が世界のトップランナーであり続けるために,本書が少しでもお役に立てれば幸いです.
2014 年3 月
鶴見大学歯学部有床義歯補綴学講座 教授
同・歯科技工研修科 科長
大久保力廣
序
発刊に寄せて
Part 1 前準備
マルチパットを使った個人トレーの製作
ポストの印象への石膏注入
印象撤去時の作業模型の残存歯破折を防ぐための一方法
平行模型製作に便利な水平線描記装置の活用法
短時間・省労力でできるボクシングと模型の取り外し法
模型に付与する保持孔の考察
迅速な模型の固定方法
隣在歯の隣接面が張り出している時の模型製作
分割の間隙が狭い症例の模型製作
チッピングしない安全なマージントリミング法
歯型の形成面に合わせる精確なブロックアウト
Part 2 有床義歯
強度を付与したゴシックアーチトレーサーの製作
パテタイプのシリコーンを用いたブロックアウト
磁性アタッチメントの技工:レジンハウジングの製作法と術式
ハイブリッドレジン製キーパー付き根面板の製作
金属床義歯の金属色を遮蔽する方法
メタルバッキングを有するフレームワークへの人工歯固定─人工歯排列を正確にトランスファーするシリコーンコア法─
精度がよく破損しないレーザー溶接のポイント
蝋義歯からフレームワークへの簡便な人工歯トランスファー法
人工歯シールの活用
パターン用レジンを用いたクラスプパターン採得の要点
クラウンの上にキャストクラスプを製作する方法
残存歯に隣接する義歯床辺縁形態の考察
下顎前歯部レジンアップ部の義歯床辺縁形態
磁性アタッチメントの技工:キーパーボンディング法
磁性アタッチメントを使用した義歯のリラインとメタルハウジングの再取り付け
スケルトン裏側への機械的維持形態の付与
Part 3 クラウンブリッジ
多数歯における効率的なプロビジョナルレストレーション製作法
ポストのパターン採得攻略法
使用中の金属構造義歯の連続切縁レストに適合させる硬質レジンジャケットクラウンの製作
破折しないプロビジョナルレストレーションの製作法
間接法による金属製ポスト併用レジン築造の製作
複数のポストを有するメタルコアの適合
コア法を用いたi-TFCファイバーポスト併用レジン支台築造の製作術式
窓あけに用いるバーの改良と使用法
リテンションビーズの付与に関する検討
SEAL TAPEを用いた隣接面接触点の適合検査法
チッピングや破折を防ぐポーセレンラミネートべニアのマージン調整法
エステニアEGコアを用いた合理的なハイブリッド型コンポジットレジン築盛法
Part 4 インプラント
インプラント用個人トレーの製作─オープントレーの場合─
分割シリコーンコアとシリンジを用いた注入法によるインプラントプロビジョナルレストレーションの製作方法
インプラントプロビジョナルレストレーションの形態を生かしたスキャニング用レジンパターンの製作法
番外編
あると便利な3種類の自家製ミニバフ
安価で簡便な自家製「当たり検知液」
あると便利な研磨道具
鋳造体の適合を妨げる問題箇所の探索─各種適合検査材を使用してみる─
発刊に寄せて
Part 1 前準備
マルチパットを使った個人トレーの製作
ポストの印象への石膏注入
印象撤去時の作業模型の残存歯破折を防ぐための一方法
平行模型製作に便利な水平線描記装置の活用法
短時間・省労力でできるボクシングと模型の取り外し法
模型に付与する保持孔の考察
迅速な模型の固定方法
隣在歯の隣接面が張り出している時の模型製作
分割の間隙が狭い症例の模型製作
チッピングしない安全なマージントリミング法
歯型の形成面に合わせる精確なブロックアウト
Part 2 有床義歯
強度を付与したゴシックアーチトレーサーの製作
パテタイプのシリコーンを用いたブロックアウト
磁性アタッチメントの技工:レジンハウジングの製作法と術式
ハイブリッドレジン製キーパー付き根面板の製作
金属床義歯の金属色を遮蔽する方法
メタルバッキングを有するフレームワークへの人工歯固定─人工歯排列を正確にトランスファーするシリコーンコア法─
精度がよく破損しないレーザー溶接のポイント
蝋義歯からフレームワークへの簡便な人工歯トランスファー法
人工歯シールの活用
パターン用レジンを用いたクラスプパターン採得の要点
クラウンの上にキャストクラスプを製作する方法
残存歯に隣接する義歯床辺縁形態の考察
下顎前歯部レジンアップ部の義歯床辺縁形態
磁性アタッチメントの技工:キーパーボンディング法
磁性アタッチメントを使用した義歯のリラインとメタルハウジングの再取り付け
スケルトン裏側への機械的維持形態の付与
Part 3 クラウンブリッジ
多数歯における効率的なプロビジョナルレストレーション製作法
ポストのパターン採得攻略法
使用中の金属構造義歯の連続切縁レストに適合させる硬質レジンジャケットクラウンの製作
破折しないプロビジョナルレストレーションの製作法
間接法による金属製ポスト併用レジン築造の製作
複数のポストを有するメタルコアの適合
コア法を用いたi-TFCファイバーポスト併用レジン支台築造の製作術式
窓あけに用いるバーの改良と使用法
リテンションビーズの付与に関する検討
SEAL TAPEを用いた隣接面接触点の適合検査法
チッピングや破折を防ぐポーセレンラミネートべニアのマージン調整法
エステニアEGコアを用いた合理的なハイブリッド型コンポジットレジン築盛法
Part 4 インプラント
インプラント用個人トレーの製作─オープントレーの場合─
分割シリコーンコアとシリンジを用いた注入法によるインプラントプロビジョナルレストレーションの製作方法
インプラントプロビジョナルレストレーションの形態を生かしたスキャニング用レジンパターンの製作法
番外編
あると便利な3種類の自家製ミニバフ
安価で簡便な自家製「当たり検知液」
あると便利な研磨道具
鋳造体の適合を妨げる問題箇所の探索─各種適合検査材を使用してみる─








