序
筆者が母校である大阪歯科大学を卒業したのは,丁度大阪万博が開催された1970年であった.当時の大学の臨床教育は,それまでのものと大きく変わるものではなかった.また,臨床医が実践している治療方法も,先輩や親達から学んだことを,ほぼ模倣しているにすぎなかった.唯一,近代歯科を学ぶことができたのは,1968年に創設された霞ヶ関歯科ポストグラデュエートコースであり,数年後に創られたUCLA Extensionコース(後のI.D.A.)であった.両コースとも,咬合と補綴術式が中心のプログラムであった.そして,筆者が現在の臨床医としての礎を築けたのは,1973年に恩師である故田北敏行先生,寺川國秀先生らによって創設された日本歯学センターでの学びからである.と同時に,恩師である故Dr.Raymond L.Kimを中心とした南カリフォルニア大学歯学部(U.S.C.)の教授陣からの教えである.
本書の執筆は,まずはかつて学んできた歴史を振り返ることから始まった.具体的には,1978年から今日までに行った総合診断・治療計画に基づき包括的治療を施した長期症例の予後を検証した.補綴臨床の場で,補綴装置による機能の回復の一つに咀嚼機能の回復がある.大きな見方をすれば,機能回復は咬合の回復と捉えることができる.そして咀嚼機能の回復は人間が健康に生きていくために欠かせない機能と言える.このようなことから術後,咬合を長期安定させることが重要と筆者は考えている.また,咬合安定にとって最も重要なことは,咬頭嵌合位の安定であり,このことを達成するためには,まず上下それぞれの歯列弓の保全を図ることが優先される.
この歯列弓保全というものを臨床的に考察するうえで重要な二つのキーワードが,歯列の連続性と動揺歯のコントロールである.歯列の連続性を達成するためには,欠損部位を補綴装置によって適正に回復する必要がある.文字通り,補綴治療とは人工物による補い綴る治療である.
今日の日本の歯科臨床では欠損歯列に対し,インプラント補綴が施されている割合がかなり多くなってきている.しかし,まだまだ従来のブリッジやパーシャルデンチャーによる補綴治療が多いのも現実である. いずれの装置を用いるにせよ,欠損歯列に対し,適正に欠損補綴の設計を立案しなければ,支台歯を含め残存歯を喪失し,欠損歯列が拡大していく可能性が高く,咬頭嵌合位を安定させる上で重要な咬合支持の状態が悪化し,ひいては顎口腔機能の低下をきたす.
このようなことから本書では咬合安定,特に咬合支持と咬頭嵌合位の安定を考察し,欠損歯列の診断から欠損補綴の設計を中心に「Longevityの達成」という言葉を念頭に置き解説を行った.
本書は,日常的に行われている補綴臨床に比重を置き,“Longevity”を根幹にした書である.次世代の先生方に,欠損歯列の診断と咬合の安定が得られる補綴設計を読み取っていただき,臨床にお役立ていただければ幸いである.
2022年3月吉日
本多正明
本設計集の使い方
本書の本体では,欠損補綴設計を行う際に必要な知識を解説してきた.本設計集では口腔内に見られる膨大なパターンの欠損形態を「単純欠損」と「複雑欠損」に分類し,それぞれの欠損形態を網羅し,それらを「ブリッジ」「インプラント補綴」「ブリッジとインプラント補綴のコンビネーション」のそれぞれの方法で補綴する際の選択の基準や考え方を解説していく.
例えば同じ「前歯1歯」欠損でも「上顎中切歯欠損」と「上顎犬歯欠損」では,そのリスクや治療上の注意点などがまったく異なる.
どの欠損パターンではどのようなリスクとベネフィットがあり,どのような注意が必要なのか.どの補綴方法で行うのが有利なのか.また2歯以上の欠損ではインプラント補綴を行うとすればどの部位に優先的に配置するべきか,などを詳しく見ていく.
本設計集では,「単純欠損の1歯欠損」から順次解説が進む.これらを順番通りに読み進めていくのも一つの方法ではある(が,途中で疲れて本を閉じてしまうかもしれない).
勧めたい読み方としては,自分自身の臨床で欠損に遭遇した際,補綴設計を行う前に,目の前の患者に見られる欠損パターンに該当するページを熟読することである.それから,どのような補綴設計にするのかをよく考える癖をつけてほしい.
これを繰り返すことにより,確実に「総合診断力」と「臨床判断力」がついてくるものと確信している.
筆者が母校である大阪歯科大学を卒業したのは,丁度大阪万博が開催された1970年であった.当時の大学の臨床教育は,それまでのものと大きく変わるものではなかった.また,臨床医が実践している治療方法も,先輩や親達から学んだことを,ほぼ模倣しているにすぎなかった.唯一,近代歯科を学ぶことができたのは,1968年に創設された霞ヶ関歯科ポストグラデュエートコースであり,数年後に創られたUCLA Extensionコース(後のI.D.A.)であった.両コースとも,咬合と補綴術式が中心のプログラムであった.そして,筆者が現在の臨床医としての礎を築けたのは,1973年に恩師である故田北敏行先生,寺川國秀先生らによって創設された日本歯学センターでの学びからである.と同時に,恩師である故Dr.Raymond L.Kimを中心とした南カリフォルニア大学歯学部(U.S.C.)の教授陣からの教えである.
本書の執筆は,まずはかつて学んできた歴史を振り返ることから始まった.具体的には,1978年から今日までに行った総合診断・治療計画に基づき包括的治療を施した長期症例の予後を検証した.補綴臨床の場で,補綴装置による機能の回復の一つに咀嚼機能の回復がある.大きな見方をすれば,機能回復は咬合の回復と捉えることができる.そして咀嚼機能の回復は人間が健康に生きていくために欠かせない機能と言える.このようなことから術後,咬合を長期安定させることが重要と筆者は考えている.また,咬合安定にとって最も重要なことは,咬頭嵌合位の安定であり,このことを達成するためには,まず上下それぞれの歯列弓の保全を図ることが優先される.
この歯列弓保全というものを臨床的に考察するうえで重要な二つのキーワードが,歯列の連続性と動揺歯のコントロールである.歯列の連続性を達成するためには,欠損部位を補綴装置によって適正に回復する必要がある.文字通り,補綴治療とは人工物による補い綴る治療である.
今日の日本の歯科臨床では欠損歯列に対し,インプラント補綴が施されている割合がかなり多くなってきている.しかし,まだまだ従来のブリッジやパーシャルデンチャーによる補綴治療が多いのも現実である. いずれの装置を用いるにせよ,欠損歯列に対し,適正に欠損補綴の設計を立案しなければ,支台歯を含め残存歯を喪失し,欠損歯列が拡大していく可能性が高く,咬頭嵌合位を安定させる上で重要な咬合支持の状態が悪化し,ひいては顎口腔機能の低下をきたす.
このようなことから本書では咬合安定,特に咬合支持と咬頭嵌合位の安定を考察し,欠損歯列の診断から欠損補綴の設計を中心に「Longevityの達成」という言葉を念頭に置き解説を行った.
本書は,日常的に行われている補綴臨床に比重を置き,“Longevity”を根幹にした書である.次世代の先生方に,欠損歯列の診断と咬合の安定が得られる補綴設計を読み取っていただき,臨床にお役立ていただければ幸いである.
2022年3月吉日
本多正明
本設計集の使い方
本書の本体では,欠損補綴設計を行う際に必要な知識を解説してきた.本設計集では口腔内に見られる膨大なパターンの欠損形態を「単純欠損」と「複雑欠損」に分類し,それぞれの欠損形態を網羅し,それらを「ブリッジ」「インプラント補綴」「ブリッジとインプラント補綴のコンビネーション」のそれぞれの方法で補綴する際の選択の基準や考え方を解説していく.
例えば同じ「前歯1歯」欠損でも「上顎中切歯欠損」と「上顎犬歯欠損」では,そのリスクや治療上の注意点などがまったく異なる.
どの欠損パターンではどのようなリスクとベネフィットがあり,どのような注意が必要なのか.どの補綴方法で行うのが有利なのか.また2歯以上の欠損ではインプラント補綴を行うとすればどの部位に優先的に配置するべきか,などを詳しく見ていく.
本設計集では,「単純欠損の1歯欠損」から順次解説が進む.これらを順番通りに読み進めていくのも一つの方法ではある(が,途中で疲れて本を閉じてしまうかもしれない).
勧めたい読み方としては,自分自身の臨床で欠損に遭遇した際,補綴設計を行う前に,目の前の患者に見られる欠損パターンに該当するページを熟読することである.それから,どのような補綴設計にするのかをよく考える癖をつけてほしい.
これを繰り返すことにより,確実に「総合診断力」と「臨床判断力」がついてくるものと確信している.
CHAPTER 1 補綴治療の目的と臨床的成功の基準を知る
1-1 「補綴治療の目的」と「咬合治療と補綴治療成功のための臨床的基準」とは
1-2 補綴治療の目的をしっかりと把握する
1-3 炎症のコントロールはすべての治療の大前提
1-4 構造力学的安定を考慮する
1-5 「力のコントロール」の中でも特に重要な項目
1-6 歯列弓の保全の重要性を知る
1-7 咬頭嵌合位の安定は,咬合・機能の原点
1-8 咬合治療と補綴治療を成功させるための臨床的基準を知る
完全図解 補綴治療の目的と臨床的成功のための臨床的基準
CHAPTER 2 補綴設計のための診査
2-1 「補綴設計」
2-2 総合診断・治療計画・治療順序と「補綴設計」の位置付け
2-3 補綴設計に必要な基礎資料収集
2-4 問題点の抽出(プロブレムリストの作成)
完全図解 補綴設計までの流れと診査・診断
CHAPTER 3 部分治療か,咬合再構成かの鑑別診断
3-1 修復・補綴治療の分類
3-2 部分治療で済むのか,咬合再構成が必要なのかの鑑別診断
3-3 部分治療を行う際の鉄則 臼歯部を治療する時は前歯部を,前歯部を治療する時は臼歯部を診る
3-4 部分治療を行う際の鉄則・1 臼歯部を治療する時は前歯部を診る
Technical Advice アンテリア カップリングの診査 プロターMHと上顎セパレートモデルを活用する
3-5 部分治療を行う際の鉄則・2 前歯部を治療する時は臼歯部を診る
Technical Advice 咬頭嵌合位の診査 クロポールセンの評価法
3-6 咬合再構成を行う際の鉄則 治療ゴールのイメージと咬合・補綴診断時の着目点
完全図解 部分治療か,咬合再構成かの鑑別診断とそれぞれの鉄則
CHAPTER 4 欠損歯列の診断
A 欠損歯列を診る際の鉄則・1:一口腔単位での欠損歯列の病態の評価
4-1 一口腔単位での評価・診断は「欠損歯列」においても大切
4-2 欠損歯列の病態評価とは?
B 欠損歯列を診る際の鉄則・2:欠損に至った原因の考察
4-3 目前の欠損の原因は「力」なのか,それ以外なのか
CHAPTER 5 欠損補綴の設計
A 欠損補綴の設計総論
5-1 欠損補綴の目的〜キーワードは「歯列弓の保全」〜
5-2 「欠損歯列への対応」と「欠損補綴後のリスクとベネフィット」
5-3 「欠損歯列への対応」と「欠損補綴後のリスクとベネフィット」まとめ
B ブリッジ設計の基本事項と原則
5-4 総合的観点から設計を行うことの重要性
C インプラント補綴設計の基本事項と原則
5-5 「インプラント補綴の設計」は大きなブラックボックス
5-6 インプラント補綴設計の原則
D パーシャル デンチャー設計の基本事項と原則
5-7 パーシャル デンチャーの目的
5-8 「残存歯とパーシャル デンチャーの一体化」と「義歯の動きの最小化」
5-9 パーシャル デンチャーの構造力学的安定のための6要素
5-10 パーシャル デンチャーの基本設計と構造設計
5-11 パーシャル デンチャーの構成要素
5-12 パーシャル デンチャーの成功に必須となる「マウス プレパレーション」
5-13 Kennedyの分類とパーシャル デンチャー
CHAPTER 6 症例で学ぶ補綴設計決定の実際
6-1 症例で学ぶ「部分治療」か,「咬合再構成」かの鑑別診断
症例1 鑑別の難易度:易 部分治療で済むケース
症例2 鑑別の難易度:易 咬合再構成が必要となるケース
症例3 鑑別の難易度:易 治療オプションの選択:難 咬合再構成が必要なケース
症例4,5 鑑別の難易度:難 似ているが部分治療と咬合再構成に分かれるケース
症例6 例外:病的変化や症状が見られなくても全顎的介入の必要なケース
6-2 症例で学ぶ欠損補綴法の選択とその補綴設計
ブリッジ症例1 補綴設計の難易度:易 欠損の原因を追究することが重要なケース
ブリッジ症例2 補綴設計の難易度:易 基本的原則の厳守をすればよいだけのケース
ブリッジ症例3 補綴設計の難易度:難 支台歯の支持に配慮が必要なケース
ブリッジ症例4 補綴設計の難易度:難 咬合力が非常に弱いケース
インプラント症例1 補綴設計の難易度:易 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善がほとんど必要のないケース
インプラント症例2 補綴設計の難易度:難 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善に際し,矯正治療が必要なケース
インプラント症例3 補綴設計の難易度:難 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善に際し,まずは歯周治療と矯正治療が必要なケース
インプラント症例4 補綴設計の難易度:難 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善に際し,外科矯正を含む矯正治療が必要なケース
パーシャル デンチャー症例1 補綴設計の難易度:易 マウス プレパレーション,天然歯のみのケース
パーシャル デンチャー症例2 補綴設計の難易度:中 マウス プレパレーション,天然歯とサベイドクラウンのケース
パーシャル デンチャー症例3 補綴設計の難易度:難 次の一手を最優先し,マウス プレパレーションを施したケース(コーヌス冠)
パーシャル デンチャー症例4 補綴設計の難易度:難 パーシャル デンチャーからインプラント オーバー デンチャーへ移行したケース
AUTHOR'S VIEW
AUTHOR'S VIEW 1 舌の汚れ
AUTHOR'S VIEW 2 思い出のパネル
AUTHOR'S VIEW 3 欠損歯数のみならず,失った歯種に注目
AUTHOR'S VIEW 4 「力」とEBM
AUTHOR'S VIEW 5 顎堤の対向関係と義歯の安定
AUTHOR'S VIEW 6 デュシャンジュの法則と周囲組織,歯冠-歯根比との関係
AUTHOR'S VIEW 7 全顎的インプラント補綴は,なぜボーンアンカード ブリッジとせず,セグメントに分けて連結するのが好ましいと考えるのか?
【設計集】
1.単純欠損
1-1 1歯欠損
中切歯欠損
側切歯欠損
犬歯欠損
第一小臼歯欠損
第二小臼歯欠損
上顎第一大臼歯欠損
下顎第一大臼歯欠損
第二大臼歯欠損
1-2 2歯連続欠損
上顎両側中切歯欠損
下顎両側中切歯欠損
上顎中切歯・側切歯欠損
下顎中切歯・側切歯欠損
上顎側切歯・犬歯欠損
下顎側切歯・犬歯欠損
上顎犬歯・第一小臼歯欠損
下顎犬歯・第一小臼歯欠損
上顎第一・第二小臼歯欠損
下顎第一・第二小臼歯欠損
上顎第二小臼歯・第一大臼歯欠損
下顎第二小臼歯・第一大臼歯欠損
上顎第一・第二大臼歯欠損
下顎第一・第二大臼歯欠損
1-3 3歯連続欠損
上顎両側中切歯,および側切歯の連続欠損
下顎両側中切歯,および側切歯の連続欠損
上下顎中切歯,側切歯,犬歯の連続欠損
上下顎側切歯,犬歯,第一小臼歯の連続欠損
上下顎犬歯,第一・第二小臼歯の連続欠損
上下顎第一・第二小臼歯,第一大臼歯の連続欠損
上顎第二小臼歯,第一・第二大臼歯の連続欠損
下顎第二小臼歯,第一・第二大臼歯の連続欠損
1-4 4歯連続欠損
上顎前歯部4歯連続欠損
下顎前歯部4歯連続欠損
2.複雑欠損
2-1 前歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 中切歯および反対側側切歯欠損
2歯複雑欠損 上顎中切歯および同側犬歯欠損
2歯複雑欠損 下顎中切歯および同側犬歯欠損
3歯複雑欠損 上顎片側中切歯および両側側切歯欠損
3歯複雑欠損 下顎片側中切歯および両側側切歯欠損
3歯複雑欠損 上顎両側中切歯および片側犬歯欠損
3歯複雑欠損 下顎両側中切歯および片側犬歯欠損
3歯複雑欠損 上顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
3歯複雑欠損 下顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
2-2 前歯と臼歯を含む複雑欠損
2歯複雑欠損 側切歯および第一小臼歯欠損
2歯複雑欠損 犬歯および第二小臼歯欠損
Technical Advice キー アンド キー ウェイについて
3歯複雑欠損 中切歯および同側犬歯,第一小臼歯欠損
3歯複雑欠損 側切歯および同側第一・第二小臼歯欠損
3歯複雑欠損 犬歯および同側第二小臼歯,第一大臼歯欠損
2-3 臼歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 第一小臼歯および第一大臼歯欠損
2歯複雑欠損 第二小臼歯および第二大臼歯欠損
3.複雑欠損をブリッジで補綴する際のReferenceとRe-intervention時の補綴設計のガイドライン
複雑欠損をブリッジで補綴する際のReferenceとRe-intervention
前歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 中切歯および反対側側切歯欠損
2歯複雑欠損 中切歯および同側犬歯欠損
3歯複雑欠損 片側中切歯および両側側切歯欠損
3歯複雑欠損 両側中切歯および片側犬歯欠損
3歯複雑欠損 上顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
3歯複雑欠損 下顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
前歯と臼歯を含む複雑欠損
2歯複雑欠損 側切歯および第一小臼歯欠損
2歯複雑欠損 犬歯および第二小臼歯欠損
3歯複雑欠損 中切歯および同側犬歯,第一小臼歯欠損
3歯複雑欠損 側切歯および同側第一,第二小臼歯欠損
3歯複雑欠損 犬歯および同側第二小臼歯,第一大臼歯欠損
臼歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 第一小臼歯および第一大臼歯欠損
2歯複雑欠損 第二小臼歯および第二大臼歯欠損
1-1 「補綴治療の目的」と「咬合治療と補綴治療成功のための臨床的基準」とは
1-2 補綴治療の目的をしっかりと把握する
1-3 炎症のコントロールはすべての治療の大前提
1-4 構造力学的安定を考慮する
1-5 「力のコントロール」の中でも特に重要な項目
1-6 歯列弓の保全の重要性を知る
1-7 咬頭嵌合位の安定は,咬合・機能の原点
1-8 咬合治療と補綴治療を成功させるための臨床的基準を知る
完全図解 補綴治療の目的と臨床的成功のための臨床的基準
CHAPTER 2 補綴設計のための診査
2-1 「補綴設計」
2-2 総合診断・治療計画・治療順序と「補綴設計」の位置付け
2-3 補綴設計に必要な基礎資料収集
2-4 問題点の抽出(プロブレムリストの作成)
完全図解 補綴設計までの流れと診査・診断
CHAPTER 3 部分治療か,咬合再構成かの鑑別診断
3-1 修復・補綴治療の分類
3-2 部分治療で済むのか,咬合再構成が必要なのかの鑑別診断
3-3 部分治療を行う際の鉄則 臼歯部を治療する時は前歯部を,前歯部を治療する時は臼歯部を診る
3-4 部分治療を行う際の鉄則・1 臼歯部を治療する時は前歯部を診る
Technical Advice アンテリア カップリングの診査 プロターMHと上顎セパレートモデルを活用する
3-5 部分治療を行う際の鉄則・2 前歯部を治療する時は臼歯部を診る
Technical Advice 咬頭嵌合位の診査 クロポールセンの評価法
3-6 咬合再構成を行う際の鉄則 治療ゴールのイメージと咬合・補綴診断時の着目点
完全図解 部分治療か,咬合再構成かの鑑別診断とそれぞれの鉄則
CHAPTER 4 欠損歯列の診断
A 欠損歯列を診る際の鉄則・1:一口腔単位での欠損歯列の病態の評価
4-1 一口腔単位での評価・診断は「欠損歯列」においても大切
4-2 欠損歯列の病態評価とは?
B 欠損歯列を診る際の鉄則・2:欠損に至った原因の考察
4-3 目前の欠損の原因は「力」なのか,それ以外なのか
CHAPTER 5 欠損補綴の設計
A 欠損補綴の設計総論
5-1 欠損補綴の目的〜キーワードは「歯列弓の保全」〜
5-2 「欠損歯列への対応」と「欠損補綴後のリスクとベネフィット」
5-3 「欠損歯列への対応」と「欠損補綴後のリスクとベネフィット」まとめ
B ブリッジ設計の基本事項と原則
5-4 総合的観点から設計を行うことの重要性
C インプラント補綴設計の基本事項と原則
5-5 「インプラント補綴の設計」は大きなブラックボックス
5-6 インプラント補綴設計の原則
D パーシャル デンチャー設計の基本事項と原則
5-7 パーシャル デンチャーの目的
5-8 「残存歯とパーシャル デンチャーの一体化」と「義歯の動きの最小化」
5-9 パーシャル デンチャーの構造力学的安定のための6要素
5-10 パーシャル デンチャーの基本設計と構造設計
5-11 パーシャル デンチャーの構成要素
5-12 パーシャル デンチャーの成功に必須となる「マウス プレパレーション」
5-13 Kennedyの分類とパーシャル デンチャー
CHAPTER 6 症例で学ぶ補綴設計決定の実際
6-1 症例で学ぶ「部分治療」か,「咬合再構成」かの鑑別診断
症例1 鑑別の難易度:易 部分治療で済むケース
症例2 鑑別の難易度:易 咬合再構成が必要となるケース
症例3 鑑別の難易度:易 治療オプションの選択:難 咬合再構成が必要なケース
症例4,5 鑑別の難易度:難 似ているが部分治療と咬合再構成に分かれるケース
症例6 例外:病的変化や症状が見られなくても全顎的介入の必要なケース
6-2 症例で学ぶ欠損補綴法の選択とその補綴設計
ブリッジ症例1 補綴設計の難易度:易 欠損の原因を追究することが重要なケース
ブリッジ症例2 補綴設計の難易度:易 基本的原則の厳守をすればよいだけのケース
ブリッジ症例3 補綴設計の難易度:難 支台歯の支持に配慮が必要なケース
ブリッジ症例4 補綴設計の難易度:難 咬合力が非常に弱いケース
インプラント症例1 補綴設計の難易度:易 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善がほとんど必要のないケース
インプラント症例2 補綴設計の難易度:難 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善に際し,矯正治療が必要なケース
インプラント症例3 補綴設計の難易度:難 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善に際し,まずは歯周治療と矯正治療が必要なケース
インプラント症例4 補綴設計の難易度:難 インプラント補綴のための「フレームワーク」改善に際し,外科矯正を含む矯正治療が必要なケース
パーシャル デンチャー症例1 補綴設計の難易度:易 マウス プレパレーション,天然歯のみのケース
パーシャル デンチャー症例2 補綴設計の難易度:中 マウス プレパレーション,天然歯とサベイドクラウンのケース
パーシャル デンチャー症例3 補綴設計の難易度:難 次の一手を最優先し,マウス プレパレーションを施したケース(コーヌス冠)
パーシャル デンチャー症例4 補綴設計の難易度:難 パーシャル デンチャーからインプラント オーバー デンチャーへ移行したケース
AUTHOR'S VIEW
AUTHOR'S VIEW 1 舌の汚れ
AUTHOR'S VIEW 2 思い出のパネル
AUTHOR'S VIEW 3 欠損歯数のみならず,失った歯種に注目
AUTHOR'S VIEW 4 「力」とEBM
AUTHOR'S VIEW 5 顎堤の対向関係と義歯の安定
AUTHOR'S VIEW 6 デュシャンジュの法則と周囲組織,歯冠-歯根比との関係
AUTHOR'S VIEW 7 全顎的インプラント補綴は,なぜボーンアンカード ブリッジとせず,セグメントに分けて連結するのが好ましいと考えるのか?
【設計集】
1.単純欠損
1-1 1歯欠損
中切歯欠損
側切歯欠損
犬歯欠損
第一小臼歯欠損
第二小臼歯欠損
上顎第一大臼歯欠損
下顎第一大臼歯欠損
第二大臼歯欠損
1-2 2歯連続欠損
上顎両側中切歯欠損
下顎両側中切歯欠損
上顎中切歯・側切歯欠損
下顎中切歯・側切歯欠損
上顎側切歯・犬歯欠損
下顎側切歯・犬歯欠損
上顎犬歯・第一小臼歯欠損
下顎犬歯・第一小臼歯欠損
上顎第一・第二小臼歯欠損
下顎第一・第二小臼歯欠損
上顎第二小臼歯・第一大臼歯欠損
下顎第二小臼歯・第一大臼歯欠損
上顎第一・第二大臼歯欠損
下顎第一・第二大臼歯欠損
1-3 3歯連続欠損
上顎両側中切歯,および側切歯の連続欠損
下顎両側中切歯,および側切歯の連続欠損
上下顎中切歯,側切歯,犬歯の連続欠損
上下顎側切歯,犬歯,第一小臼歯の連続欠損
上下顎犬歯,第一・第二小臼歯の連続欠損
上下顎第一・第二小臼歯,第一大臼歯の連続欠損
上顎第二小臼歯,第一・第二大臼歯の連続欠損
下顎第二小臼歯,第一・第二大臼歯の連続欠損
1-4 4歯連続欠損
上顎前歯部4歯連続欠損
下顎前歯部4歯連続欠損
2.複雑欠損
2-1 前歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 中切歯および反対側側切歯欠損
2歯複雑欠損 上顎中切歯および同側犬歯欠損
2歯複雑欠損 下顎中切歯および同側犬歯欠損
3歯複雑欠損 上顎片側中切歯および両側側切歯欠損
3歯複雑欠損 下顎片側中切歯および両側側切歯欠損
3歯複雑欠損 上顎両側中切歯および片側犬歯欠損
3歯複雑欠損 下顎両側中切歯および片側犬歯欠損
3歯複雑欠損 上顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
3歯複雑欠損 下顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
2-2 前歯と臼歯を含む複雑欠損
2歯複雑欠損 側切歯および第一小臼歯欠損
2歯複雑欠損 犬歯および第二小臼歯欠損
Technical Advice キー アンド キー ウェイについて
3歯複雑欠損 中切歯および同側犬歯,第一小臼歯欠損
3歯複雑欠損 側切歯および同側第一・第二小臼歯欠損
3歯複雑欠損 犬歯および同側第二小臼歯,第一大臼歯欠損
2-3 臼歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 第一小臼歯および第一大臼歯欠損
2歯複雑欠損 第二小臼歯および第二大臼歯欠損
3.複雑欠損をブリッジで補綴する際のReferenceとRe-intervention時の補綴設計のガイドライン
複雑欠損をブリッジで補綴する際のReferenceとRe-intervention
前歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 中切歯および反対側側切歯欠損
2歯複雑欠損 中切歯および同側犬歯欠損
3歯複雑欠損 片側中切歯および両側側切歯欠損
3歯複雑欠損 両側中切歯および片側犬歯欠損
3歯複雑欠損 上顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
3歯複雑欠損 下顎中切歯および反対側側切歯,犬歯欠損
前歯と臼歯を含む複雑欠損
2歯複雑欠損 側切歯および第一小臼歯欠損
2歯複雑欠損 犬歯および第二小臼歯欠損
3歯複雑欠損 中切歯および同側犬歯,第一小臼歯欠損
3歯複雑欠損 側切歯および同側第一,第二小臼歯欠損
3歯複雑欠損 犬歯および同側第二小臼歯,第一大臼歯欠損
臼歯部における複雑欠損
2歯複雑欠損 第一小臼歯および第一大臼歯欠損
2歯複雑欠損 第二小臼歯および第二大臼歯欠損