第3版の序
筆者は米国カリフォルニア大学で義肢製作技術を学び,1960年に帰国した.神戸医科大学に復帰後,兵庫県立身体障害者更生相談所の年30回にわたる巡回相談に参加して,県下5,000人の切断者の義肢の処方判定業務に就き,多くの切断者の自宅・職場を訪ねた.切断者の日常生活から多くを学び,それ以後「切断者こそわが師,地域が教科書」を座右の銘としている.
この経験を基に,『切断と義肢』は1973年に,リハビリテーション医学全書(医歯薬出版)の第18巻として出版された.その後,切断術・義肢装着訓練・義肢のめざましい進歩に応じて3回の改訂を行った.しかし,本書の第1版の序に述べているように,この間の切断と義肢に関わる技術の進歩が著しく,そのうえわが国の独特の日常生活動作,とくに正座,あぐら,玄関での靴の脱履動作に適応する義足の研究開発に従事した結果を紹介したく,内容が増えたために,2007年に医歯薬出版と相談して,リハビリテーション医学全書のシリーズを離れて,単行本とする形で本書の第1版を発行することとなった.
その後,切断と義肢をめぐる日進月歩の情報を読者の皆さまにお届けするために頻繁に小規模な内容更新を重ねてきたが,2016年に兵庫県立総合リハビリテーションセンター,神戸医療福祉専門学校三田校(ISPO日本支部)などの協力を得て,第2版の改訂を行った.
近年は,シリコーンをはじめ新たな材質や各種継手の開発など,まさに日進月歩の著しい発展が続いている.そのような情報については,オットーボック・ジャパン株式会社の深谷香奈氏,八幡済彦氏,オズールジャパン合同会社の楡木祥子氏,金子正一氏,株式会社佐藤技研の佐藤拓郎氏をはじめとするメーカー各社にご協力をいただき,新製品のご紹介をいただいたことを深謝したい.また,野坂利也氏(北海道科学大学)には国内で入手可能な足部・継手をご紹介いただき,重ねて御礼を申し上げたい.申すまでもなく,筆者が所属している兵庫県立総合リハビリテーションセンターにおいては,陳 隆明氏,戸田光紀氏をはじめとする義肢装具研究班(理学療法士・作業療法士)の方々,義手の情報・写真を提供いただいた浜本雄司氏(株式会社近畿義肢製作所),増田章人氏(株式会社近畿義肢製作所),高橋功次氏(有限会社タカハシ補装具サービス),小林伸江氏(専門学校川崎リハビリテーション学院),義足の情報・写真を提供いただいた佐野太一氏(株式会社澤村義肢製作所)に心から感謝を申し上げる.
義肢の適合技術が進歩してきた一方では,義手の適合判定基準は長年の経緯のなかで不統一となっている点が散見され,とくに,完成した義手が果たして処方通りに製作されているか,また,能動義手が切断者により十分な機能を発揮できているかが問題視された.その結果,能動義手の適合検査の統一化が重要な研究課題となった.そこで,日本義肢装具学会は特設委員会「義手適合判定検討委員会」を設置し,現状で使用されている義手の適合判定を再検討し,新しい日本版の適合判定(チェックアウト)検査表と手順書・解説動画を作成することとなった.
そこで,本書『切断と義肢』においては,すでに第3版改訂に取り組んでいたのだが,できれば日本義肢装具学会での最終報告を待って新しい能動義手の適合判定を掲載し読者に正確な情報を伝えたいと考え,第3版改訂を遅らせることとした.それと同時に,従来の第2版までは上肢切断・義手と下肢切断・義足が整理不十分のままに掲載されており,とりわけ上肢切断・義手の抜本的な見直しが必要となった.幸い,上肢切断のリハビリテーションをライフワークとして,過去30年以上にわたって著者の盟友として兵庫県立総合リハビリテーションセンターで約100名の筋電義手装着訓練を担当してきた,リハビリテーション療法部次長兼主任作業療法士の柴田八衣子氏から貴重な協力をいただき,以下の通り第3版改訂の骨子とした.
本書の構成は,第1章ではわが国における切断者のプロフィールや切断の原因となる疾病や障害,切断手技や切断高位の選択,先天性奇形など,「切断」を学習するための基本を示した.第2章では,多職種協働で行う切断者のリハビリテーションの過程や断端ケア,義肢装着の開始時期など,「切断者のリハビリテーション」に関わるすべての医療従事者に対しての心得を示した.第3章では,義肢の分類や装着・適合・アライメントなど「義肢に関する基本的な事項」として必要な知識を示した.第4章「義手」では義手と上肢切断者へのリハビリテーション,第5章「義足」では義足と下肢切断者へのリハビリテーションの実践について具体的に解説した.第6章「わが国内外における義肢装具発展のあゆみ」では,国内における義肢装具発展のあゆみとして筆者が携わった歴史,および海外との関わりについて紹介した.
これらが,切断と義肢を学ぶ初学者から,長年にわたって切断・義手・義足に携わっておられる臨床・教育・研究現場などの関係者に至るまで,すべての方に役立てば幸いである.
今回の第3版改訂は,読者目線に立った各章間の内容調整,義手の適合判定などにおいて数多くのアドバイスをいただき実行された柴田八衣子氏のご尽力無しではなし得なかった.感謝申し上げたい.
最後に,長きにわたって終始細心のご尽力をいただいた医歯薬出版編集部および関係者の皆さまに深謝申し上げる.
2025年1月
澤村誠志
兵庫県立総合リハビリテーションセンター名誉院長
神戸医療福祉専門学校三田校校長
元ISPO(国際義肢装具協会)会長
第2版の序
1973年にリハビリテーション医学全書第18巻として出版した『切断と義肢』は,その後の切断・義肢の進歩に合わせて,1983年,1992年,1999年と改訂を行った.さらに2007年にはリハビリテーション医学全書を離れた単行本とする形で改訂を実施した.しかし,切断の主原因であった末梢動脈疾患や悪性腫瘍などに対する治療技術のその後の著しい進歩,そして,筋電義手,骨格義肢などを中心とする著しい義肢の進歩,さらに障害者総合支援法に基づく義肢の継手の分類,義肢装具部門のJIS用語の見直しなど,多岐にわたる変化の中で,読者の方々のニーズに対応する必要性を強く感じるようになった.そこで,医歯薬出版株式会社と相談の上,今回,単行本の改訂第2版として本書を出版することとした.
この第2版については,とくに次の点に留意した.
1)切断者がわが師,地域が教科書
これは,私が多くの切断者の在宅での生活から学んだもので,この言葉を今でも座右の銘としている.単なる福祉先進国からの切断と義肢の紹介ではなく,第1版から心掛けてきた日本人の生活様式・文化・風土・気候に合う切断術と義肢の生活の場での装着現場を紹介することに務めた.
2)兵庫県における40年間にわたる切断者の疫学調査
これは兵庫県の協力により小嶋功氏がライフワークとして取り組んだ,国際的に誇れる貴重な資料である.
3)末梢動脈疾患,悪性腫瘍に対する最近の治療法の進歩
切断の主原因である末梢動脈疾患における診断,治療法,悪性腫瘍の分類,治療法の進歩と切断術との関連などについて,最近の知見をまとめた.
4)義肢パーツの進歩の紹介
義肢のパーツはまさに日進月歩の世界であり,各主要メーカーにお願いして最近の資料をいただき紹介することとした.とくにお世話になったオットーボック・ジャパンの深谷香奈氏,オズールの楡木祥子氏,ナブステコの児玉義弘氏に御礼を申し上げたい.
5)義肢・装具部門のJIS福祉関連機器用語JIS T 0101の使用
平成27年5月20日に改正されたJIS用語に統一した.
6)障害者福祉施策と義肢交付制度の動向
障害者総合支援法による義肢の交付の動向,とくに義肢装具の標準規格化,義肢価格体系の改革,福祉用具法などについて新しい情報を記した.
7)補装具の完成用部品の機能区分整備
補装具評価検討会第I類にて,補装具の適切な支給実現のための制度・仕組みの提案に関する研究(平成27年3月)が行われた.今回,膝継手の機能区分整備が初めて行われ,委員長を務められた児玉義弘氏のご指導により,その成果を掲載させていただいた.我が国にとって初めての貴重な情報といえる.また,義足足部の改定については,第1版に引き続き野坂利也氏のご指導を受たことを心から御礼申し上げる.
8)国内外における義肢サービスの変遷
過去50年における国内での日本義肢装具研究同好会から義肢装具学会誕生までの歩み,国際的にはISPO世界大会(2019年に再び神戸で開催決定),アジア義肢装具学会,義肢装具士の国際資格(Cat.1),日本財団支援によるタイ,インドネシア,フィリピン,スリランカにおける義肢装具教育施設の建設をはじめとする国際的な動きを紹介した.
兵庫県立総合リハビリテーションセンター切断プロジェクトチームに感謝
切断者のリハビリテーションは,医師,看護師,義肢装具士,理学療法士,作業療法士,リハエンジニア,臨床心理士,ソーシャルワーカーなど多職種によるチームアプローチ,多職種協働で行われることはご存じの通りである.しかし,私が最初に切断に取り組んだ1960年頃は専門職の教育・資格制度が無く,切断術,術後のケア,仮義足,本義足の製作,装着訓練等を一人でこなしていた.その成果が兵庫県立総合リハビリテーションセンターに活かされ,現在は,陳隆明先生をリーダーとする,下記に述べるような専門職を横断した切断プロジェクトが育ち,さらにロボットリハビリテーションに向けて進化しつつある.
リーダー:陳隆明(MD)
幸野秀志(MD),中村春基(OT),柴田八衣子(OT),古川宏(OT),溝部二十四(OT),大庭潤平(OT),小嶋功(PT),長倉裕二(PT),大藪弘子(PT),高瀬泉(PT),町田勝広(PT),佐久間香(PT),池原由布子(Ns),木原律子(Ns),嵯峨根奈央(Ns),高田久美子(Ns),松原裕幸(PO),小西克浩(PO),伊原秋義(PO),佐野太一(PO),田中真悟(PO),濱本雄次(PO),増田章人(PO),中川昭夫(Eng),赤澤康史(Eng),中村俊哉(Eng)
これまで43年間にわたりこの『切断と義肢』の発行を継続できたのは,この兵庫県立総合リハビリテーションセンターの切断リハビリテーションプロジェクトを引き継ぎ,チームを育てていただいた陳隆明先生のリーダーシップと,すでにセンターを去られた方もおられるが多くのリハビリテーション専門職の皆様のご協力の賜である.そして,ご協力いただいた切断当事者の方々に,改めて心から感謝申し上げたい.
また,第2版への改訂を進めるにあたり,終始ご尽力をいただいた戸田健太郎氏をはじめとする医歯薬出版社株式会社の関係者の皆様に改めて深謝を捧げたい.
2016年1月
澤村誠志
兵庫県立総合リハビリテーションセンター名誉院長
神戸医療福祉専門学校三田校校長
元ISPO(国際義肢装具協会)会長
第1版の序
『切断と義肢』は,リハビリテーション医学全書第18巻として医歯薬出版株式会社より1973年1月に第1版が出版された.その後の切断・義肢の分野における内外の日進月歩の研究・開発に応じて,新しい進歩の流れを取り込むべく,1983年,1992年,そして1999年と3度にわたり改訂した.この間,私が常に心がけてきたことは,切断と義肢に関する知識の欧米からの単なる導入ではなく,あくまで日本人の生活・文化・気候・風土などのニードに合う切断術の紹介,そして義肢の進歩・開発の紹介である.これは30数年間,兵庫県下の障害者の巡回相談を通じ,地域で生活されている切断者の家庭や仕事などその生活実態から多くのニーズを学んだ結果である.「切断者はわが師,地域が生きた教科書である」を今でも心の鏡としており,これが私の地域リハビリテーションのルーツとなっている.
さて,義肢の進歩は著しく,特に,近年の大腿四辺形ソケットから坐骨収納型大腿義足への流れ,PTB下腿義足からTSB吸着下腿義足への動き,前腕筋電義手などの適合技術の進歩,さらに,インターフェイスなど材料の開発,遊脚相・立脚相制御の機能を兼ね備えた膝継手の開発,スポーツなどの社会参加が可能となることによってQOLを高めることのできる足継手の開発など,多くの際立った進歩が見られる.
そのような状況のなかで,本書の内容として上記のような新たな知見を紹介することが必要であると感じ,改訂の準備を進めていたところ,今回からリハビリテーション医学全書を離れ,大型化(B5判)・2色刷の単行本として,第1版第1刷として新たに発行することとなった.
本書の内容として特に留意したのは,義肢の進歩について,いかに具体的に踏み込んで紹介できるかという点であった.カリフォルニア大学(米国)に留学し,義肢装具士としての研鑽を積むなかで「座学だけでは義肢の理解は困難である」と感じた筆者の経験から,製作技術の基本を紹介することとした.幸い,神戸医療福祉専門学校三田校の内田充彦氏のご努力で,国立La Trobe(ラ・トローブ)大学(オーストラリア)義肢装具学科との連携ができていた.そして三田校の義肢装具教育にLa Trobe大学の先生方が参加されて,基本に忠実な方向で,義足の適合理念・製作方法・適合評価などについて教授され,すばらしい教育成果を挙げている.そこで,La Trobe大学の先生方の許可を得て,本書に適合理念や製作手技などを紹介させていただいた.
本書の出版にあたり,新たに取り上げたのは次の点である.
1)大腿ソケットでは,近年,注目を浴びているIRC坐骨収納型ソケットについて,Michael P.Dillon氏による断端の評価・陽性モデルの採形と修正・適合評価を紹介した.また,オズール社,川村義肢株式会社の協力を得て,IRCソケットのなかでも前後壁を低くしたM.A.S.(R)ソケットについて,開発者であるMarlo Ortiz氏による採形手技を紹介した.
2)下腿ソケットで主として用いられているTSBソケットについては,Les Barnes氏による採形手技・陽性モデルの修正・適合手技について紹介した.
3)膝継手などのパーツや,シリコーンライナーを代表とするインターフェイスについてはその進歩を紹介した.
4)前腕切断者にとって海外では常識となっている筋電義手は,わが国では現在,公的交付の対象になっていないために不幸にも利用の機会が閉ざされているが,そのようななかで,兵庫県立総合リハビリテーションセンターで行われている筋電義手(オットーボック社)の適応・装着訓練・レンタルシステムなどの供給システムを紹介した.
5)障害者自立支援法の施行に伴う補装具費制度について取り上げた.
私が切断のリハビリテーションに取り組み始めた1960年頃は,理学療法士,作業療法士,義肢装具士の教育制度も資格制度もない時代であった.その後46年を経過し,現在,兵庫県立総合リハビリテーションセンターには,陳 隆明先生をリーダーとする,すばらしいチームアプローチを有する専門職を横断した切断プロジェクトが育っている.このことをたいへん誇りに思っている.
本書は,下記の専門職から構成される切断プロジェクトの臨床研究および協力によって得られた成果が中心となっている.メンバーの皆様に心からお礼を申し上げる.
兵庫県立総合リハビリテーションセンター
リーダー 陳 隆明(MD),幸野秀志(MD),長倉裕二(PT),大籔弘子(PT),高瀬 泉(PT),町田勝広(PT),前田慶明(PT),柴田八衣子(OT),溝部二十四(OT),深澤喜啓(OT),赤澤康史(Eng.),中村俊哉(Eng.),松原裕幸(PO),池原由布子(Ns),木原律子(Ns),嵯峨根奈央(Ns),高田久美子(Ns)
兵庫県立西播磨総合リハビリテーションセンター
中村春基(OT),佐久間香(PT)
神戸学院大学
中川昭夫(Eng.),小嶋 功(PT)
神戸大学
古川 宏(OT)
国際医療福祉大学
大庭潤平(OT)
株式会社澤村義肢製作所
小西克浩(PO),伊原秋義(PO),辻 誠一(PO),近藤潤侍(PO)
株式会社近畿義肢製作所
濱本雄次(PO),増田章人(PO)
これまでの33年間にわたって『切断と義肢』の出版を継続することができたのは,義肢教育に関係されてきた多くの先生方のご支持のお陰と改めて深謝したい.また,これまで『切断と義肢』を長く支えていただき,また,本書の新たな出版にあたってご尽力いただいた医歯薬出版株式会社の関係者の皆様に心から感謝する.
2006年12月
澤村誠志
兵庫県立総合リハビリテーションセンター顧問・名誉院長
神戸医療福祉専門学校三田校校長
前ISPO(国際義肢装具協会)会長
筆者は米国カリフォルニア大学で義肢製作技術を学び,1960年に帰国した.神戸医科大学に復帰後,兵庫県立身体障害者更生相談所の年30回にわたる巡回相談に参加して,県下5,000人の切断者の義肢の処方判定業務に就き,多くの切断者の自宅・職場を訪ねた.切断者の日常生活から多くを学び,それ以後「切断者こそわが師,地域が教科書」を座右の銘としている.
この経験を基に,『切断と義肢』は1973年に,リハビリテーション医学全書(医歯薬出版)の第18巻として出版された.その後,切断術・義肢装着訓練・義肢のめざましい進歩に応じて3回の改訂を行った.しかし,本書の第1版の序に述べているように,この間の切断と義肢に関わる技術の進歩が著しく,そのうえわが国の独特の日常生活動作,とくに正座,あぐら,玄関での靴の脱履動作に適応する義足の研究開発に従事した結果を紹介したく,内容が増えたために,2007年に医歯薬出版と相談して,リハビリテーション医学全書のシリーズを離れて,単行本とする形で本書の第1版を発行することとなった.
その後,切断と義肢をめぐる日進月歩の情報を読者の皆さまにお届けするために頻繁に小規模な内容更新を重ねてきたが,2016年に兵庫県立総合リハビリテーションセンター,神戸医療福祉専門学校三田校(ISPO日本支部)などの協力を得て,第2版の改訂を行った.
近年は,シリコーンをはじめ新たな材質や各種継手の開発など,まさに日進月歩の著しい発展が続いている.そのような情報については,オットーボック・ジャパン株式会社の深谷香奈氏,八幡済彦氏,オズールジャパン合同会社の楡木祥子氏,金子正一氏,株式会社佐藤技研の佐藤拓郎氏をはじめとするメーカー各社にご協力をいただき,新製品のご紹介をいただいたことを深謝したい.また,野坂利也氏(北海道科学大学)には国内で入手可能な足部・継手をご紹介いただき,重ねて御礼を申し上げたい.申すまでもなく,筆者が所属している兵庫県立総合リハビリテーションセンターにおいては,陳 隆明氏,戸田光紀氏をはじめとする義肢装具研究班(理学療法士・作業療法士)の方々,義手の情報・写真を提供いただいた浜本雄司氏(株式会社近畿義肢製作所),増田章人氏(株式会社近畿義肢製作所),高橋功次氏(有限会社タカハシ補装具サービス),小林伸江氏(専門学校川崎リハビリテーション学院),義足の情報・写真を提供いただいた佐野太一氏(株式会社澤村義肢製作所)に心から感謝を申し上げる.
義肢の適合技術が進歩してきた一方では,義手の適合判定基準は長年の経緯のなかで不統一となっている点が散見され,とくに,完成した義手が果たして処方通りに製作されているか,また,能動義手が切断者により十分な機能を発揮できているかが問題視された.その結果,能動義手の適合検査の統一化が重要な研究課題となった.そこで,日本義肢装具学会は特設委員会「義手適合判定検討委員会」を設置し,現状で使用されている義手の適合判定を再検討し,新しい日本版の適合判定(チェックアウト)検査表と手順書・解説動画を作成することとなった.
そこで,本書『切断と義肢』においては,すでに第3版改訂に取り組んでいたのだが,できれば日本義肢装具学会での最終報告を待って新しい能動義手の適合判定を掲載し読者に正確な情報を伝えたいと考え,第3版改訂を遅らせることとした.それと同時に,従来の第2版までは上肢切断・義手と下肢切断・義足が整理不十分のままに掲載されており,とりわけ上肢切断・義手の抜本的な見直しが必要となった.幸い,上肢切断のリハビリテーションをライフワークとして,過去30年以上にわたって著者の盟友として兵庫県立総合リハビリテーションセンターで約100名の筋電義手装着訓練を担当してきた,リハビリテーション療法部次長兼主任作業療法士の柴田八衣子氏から貴重な協力をいただき,以下の通り第3版改訂の骨子とした.
本書の構成は,第1章ではわが国における切断者のプロフィールや切断の原因となる疾病や障害,切断手技や切断高位の選択,先天性奇形など,「切断」を学習するための基本を示した.第2章では,多職種協働で行う切断者のリハビリテーションの過程や断端ケア,義肢装着の開始時期など,「切断者のリハビリテーション」に関わるすべての医療従事者に対しての心得を示した.第3章では,義肢の分類や装着・適合・アライメントなど「義肢に関する基本的な事項」として必要な知識を示した.第4章「義手」では義手と上肢切断者へのリハビリテーション,第5章「義足」では義足と下肢切断者へのリハビリテーションの実践について具体的に解説した.第6章「わが国内外における義肢装具発展のあゆみ」では,国内における義肢装具発展のあゆみとして筆者が携わった歴史,および海外との関わりについて紹介した.
これらが,切断と義肢を学ぶ初学者から,長年にわたって切断・義手・義足に携わっておられる臨床・教育・研究現場などの関係者に至るまで,すべての方に役立てば幸いである.
今回の第3版改訂は,読者目線に立った各章間の内容調整,義手の適合判定などにおいて数多くのアドバイスをいただき実行された柴田八衣子氏のご尽力無しではなし得なかった.感謝申し上げたい.
最後に,長きにわたって終始細心のご尽力をいただいた医歯薬出版編集部および関係者の皆さまに深謝申し上げる.
2025年1月
澤村誠志
兵庫県立総合リハビリテーションセンター名誉院長
神戸医療福祉専門学校三田校校長
元ISPO(国際義肢装具協会)会長
第2版の序
1973年にリハビリテーション医学全書第18巻として出版した『切断と義肢』は,その後の切断・義肢の進歩に合わせて,1983年,1992年,1999年と改訂を行った.さらに2007年にはリハビリテーション医学全書を離れた単行本とする形で改訂を実施した.しかし,切断の主原因であった末梢動脈疾患や悪性腫瘍などに対する治療技術のその後の著しい進歩,そして,筋電義手,骨格義肢などを中心とする著しい義肢の進歩,さらに障害者総合支援法に基づく義肢の継手の分類,義肢装具部門のJIS用語の見直しなど,多岐にわたる変化の中で,読者の方々のニーズに対応する必要性を強く感じるようになった.そこで,医歯薬出版株式会社と相談の上,今回,単行本の改訂第2版として本書を出版することとした.
この第2版については,とくに次の点に留意した.
1)切断者がわが師,地域が教科書
これは,私が多くの切断者の在宅での生活から学んだもので,この言葉を今でも座右の銘としている.単なる福祉先進国からの切断と義肢の紹介ではなく,第1版から心掛けてきた日本人の生活様式・文化・風土・気候に合う切断術と義肢の生活の場での装着現場を紹介することに務めた.
2)兵庫県における40年間にわたる切断者の疫学調査
これは兵庫県の協力により小嶋功氏がライフワークとして取り組んだ,国際的に誇れる貴重な資料である.
3)末梢動脈疾患,悪性腫瘍に対する最近の治療法の進歩
切断の主原因である末梢動脈疾患における診断,治療法,悪性腫瘍の分類,治療法の進歩と切断術との関連などについて,最近の知見をまとめた.
4)義肢パーツの進歩の紹介
義肢のパーツはまさに日進月歩の世界であり,各主要メーカーにお願いして最近の資料をいただき紹介することとした.とくにお世話になったオットーボック・ジャパンの深谷香奈氏,オズールの楡木祥子氏,ナブステコの児玉義弘氏に御礼を申し上げたい.
5)義肢・装具部門のJIS福祉関連機器用語JIS T 0101の使用
平成27年5月20日に改正されたJIS用語に統一した.
6)障害者福祉施策と義肢交付制度の動向
障害者総合支援法による義肢の交付の動向,とくに義肢装具の標準規格化,義肢価格体系の改革,福祉用具法などについて新しい情報を記した.
7)補装具の完成用部品の機能区分整備
補装具評価検討会第I類にて,補装具の適切な支給実現のための制度・仕組みの提案に関する研究(平成27年3月)が行われた.今回,膝継手の機能区分整備が初めて行われ,委員長を務められた児玉義弘氏のご指導により,その成果を掲載させていただいた.我が国にとって初めての貴重な情報といえる.また,義足足部の改定については,第1版に引き続き野坂利也氏のご指導を受たことを心から御礼申し上げる.
8)国内外における義肢サービスの変遷
過去50年における国内での日本義肢装具研究同好会から義肢装具学会誕生までの歩み,国際的にはISPO世界大会(2019年に再び神戸で開催決定),アジア義肢装具学会,義肢装具士の国際資格(Cat.1),日本財団支援によるタイ,インドネシア,フィリピン,スリランカにおける義肢装具教育施設の建設をはじめとする国際的な動きを紹介した.
兵庫県立総合リハビリテーションセンター切断プロジェクトチームに感謝
切断者のリハビリテーションは,医師,看護師,義肢装具士,理学療法士,作業療法士,リハエンジニア,臨床心理士,ソーシャルワーカーなど多職種によるチームアプローチ,多職種協働で行われることはご存じの通りである.しかし,私が最初に切断に取り組んだ1960年頃は専門職の教育・資格制度が無く,切断術,術後のケア,仮義足,本義足の製作,装着訓練等を一人でこなしていた.その成果が兵庫県立総合リハビリテーションセンターに活かされ,現在は,陳隆明先生をリーダーとする,下記に述べるような専門職を横断した切断プロジェクトが育ち,さらにロボットリハビリテーションに向けて進化しつつある.
リーダー:陳隆明(MD)
幸野秀志(MD),中村春基(OT),柴田八衣子(OT),古川宏(OT),溝部二十四(OT),大庭潤平(OT),小嶋功(PT),長倉裕二(PT),大藪弘子(PT),高瀬泉(PT),町田勝広(PT),佐久間香(PT),池原由布子(Ns),木原律子(Ns),嵯峨根奈央(Ns),高田久美子(Ns),松原裕幸(PO),小西克浩(PO),伊原秋義(PO),佐野太一(PO),田中真悟(PO),濱本雄次(PO),増田章人(PO),中川昭夫(Eng),赤澤康史(Eng),中村俊哉(Eng)
これまで43年間にわたりこの『切断と義肢』の発行を継続できたのは,この兵庫県立総合リハビリテーションセンターの切断リハビリテーションプロジェクトを引き継ぎ,チームを育てていただいた陳隆明先生のリーダーシップと,すでにセンターを去られた方もおられるが多くのリハビリテーション専門職の皆様のご協力の賜である.そして,ご協力いただいた切断当事者の方々に,改めて心から感謝申し上げたい.
また,第2版への改訂を進めるにあたり,終始ご尽力をいただいた戸田健太郎氏をはじめとする医歯薬出版社株式会社の関係者の皆様に改めて深謝を捧げたい.
2016年1月
澤村誠志
兵庫県立総合リハビリテーションセンター名誉院長
神戸医療福祉専門学校三田校校長
元ISPO(国際義肢装具協会)会長
第1版の序
『切断と義肢』は,リハビリテーション医学全書第18巻として医歯薬出版株式会社より1973年1月に第1版が出版された.その後の切断・義肢の分野における内外の日進月歩の研究・開発に応じて,新しい進歩の流れを取り込むべく,1983年,1992年,そして1999年と3度にわたり改訂した.この間,私が常に心がけてきたことは,切断と義肢に関する知識の欧米からの単なる導入ではなく,あくまで日本人の生活・文化・気候・風土などのニードに合う切断術の紹介,そして義肢の進歩・開発の紹介である.これは30数年間,兵庫県下の障害者の巡回相談を通じ,地域で生活されている切断者の家庭や仕事などその生活実態から多くのニーズを学んだ結果である.「切断者はわが師,地域が生きた教科書である」を今でも心の鏡としており,これが私の地域リハビリテーションのルーツとなっている.
さて,義肢の進歩は著しく,特に,近年の大腿四辺形ソケットから坐骨収納型大腿義足への流れ,PTB下腿義足からTSB吸着下腿義足への動き,前腕筋電義手などの適合技術の進歩,さらに,インターフェイスなど材料の開発,遊脚相・立脚相制御の機能を兼ね備えた膝継手の開発,スポーツなどの社会参加が可能となることによってQOLを高めることのできる足継手の開発など,多くの際立った進歩が見られる.
そのような状況のなかで,本書の内容として上記のような新たな知見を紹介することが必要であると感じ,改訂の準備を進めていたところ,今回からリハビリテーション医学全書を離れ,大型化(B5判)・2色刷の単行本として,第1版第1刷として新たに発行することとなった.
本書の内容として特に留意したのは,義肢の進歩について,いかに具体的に踏み込んで紹介できるかという点であった.カリフォルニア大学(米国)に留学し,義肢装具士としての研鑽を積むなかで「座学だけでは義肢の理解は困難である」と感じた筆者の経験から,製作技術の基本を紹介することとした.幸い,神戸医療福祉専門学校三田校の内田充彦氏のご努力で,国立La Trobe(ラ・トローブ)大学(オーストラリア)義肢装具学科との連携ができていた.そして三田校の義肢装具教育にLa Trobe大学の先生方が参加されて,基本に忠実な方向で,義足の適合理念・製作方法・適合評価などについて教授され,すばらしい教育成果を挙げている.そこで,La Trobe大学の先生方の許可を得て,本書に適合理念や製作手技などを紹介させていただいた.
本書の出版にあたり,新たに取り上げたのは次の点である.
1)大腿ソケットでは,近年,注目を浴びているIRC坐骨収納型ソケットについて,Michael P.Dillon氏による断端の評価・陽性モデルの採形と修正・適合評価を紹介した.また,オズール社,川村義肢株式会社の協力を得て,IRCソケットのなかでも前後壁を低くしたM.A.S.(R)ソケットについて,開発者であるMarlo Ortiz氏による採形手技を紹介した.
2)下腿ソケットで主として用いられているTSBソケットについては,Les Barnes氏による採形手技・陽性モデルの修正・適合手技について紹介した.
3)膝継手などのパーツや,シリコーンライナーを代表とするインターフェイスについてはその進歩を紹介した.
4)前腕切断者にとって海外では常識となっている筋電義手は,わが国では現在,公的交付の対象になっていないために不幸にも利用の機会が閉ざされているが,そのようななかで,兵庫県立総合リハビリテーションセンターで行われている筋電義手(オットーボック社)の適応・装着訓練・レンタルシステムなどの供給システムを紹介した.
5)障害者自立支援法の施行に伴う補装具費制度について取り上げた.
私が切断のリハビリテーションに取り組み始めた1960年頃は,理学療法士,作業療法士,義肢装具士の教育制度も資格制度もない時代であった.その後46年を経過し,現在,兵庫県立総合リハビリテーションセンターには,陳 隆明先生をリーダーとする,すばらしいチームアプローチを有する専門職を横断した切断プロジェクトが育っている.このことをたいへん誇りに思っている.
本書は,下記の専門職から構成される切断プロジェクトの臨床研究および協力によって得られた成果が中心となっている.メンバーの皆様に心からお礼を申し上げる.
兵庫県立総合リハビリテーションセンター
リーダー 陳 隆明(MD),幸野秀志(MD),長倉裕二(PT),大籔弘子(PT),高瀬 泉(PT),町田勝広(PT),前田慶明(PT),柴田八衣子(OT),溝部二十四(OT),深澤喜啓(OT),赤澤康史(Eng.),中村俊哉(Eng.),松原裕幸(PO),池原由布子(Ns),木原律子(Ns),嵯峨根奈央(Ns),高田久美子(Ns)
兵庫県立西播磨総合リハビリテーションセンター
中村春基(OT),佐久間香(PT)
神戸学院大学
中川昭夫(Eng.),小嶋 功(PT)
神戸大学
古川 宏(OT)
国際医療福祉大学
大庭潤平(OT)
株式会社澤村義肢製作所
小西克浩(PO),伊原秋義(PO),辻 誠一(PO),近藤潤侍(PO)
株式会社近畿義肢製作所
濱本雄次(PO),増田章人(PO)
これまでの33年間にわたって『切断と義肢』の出版を継続することができたのは,義肢教育に関係されてきた多くの先生方のご支持のお陰と改めて深謝したい.また,これまで『切断と義肢』を長く支えていただき,また,本書の新たな出版にあたってご尽力いただいた医歯薬出版株式会社の関係者の皆様に心から感謝する.
2006年12月
澤村誠志
兵庫県立総合リハビリテーションセンター顧問・名誉院長
神戸医療福祉専門学校三田校校長
前ISPO(国際義肢装具協会)会長
第3版の序
第2版の序
第1版の序
第1章 切断
1 わが国における切断者のプロフィール
1 わが国における切断者の発生率
2 兵庫県における切断者の疫学調査
(1)調査対象
(2)調査結果(一側上下肢切断者)
3 海外における切断者の疫学調査
2 切断の原因となる疾患・障害
1 末梢動脈疾患
1 末梢動脈疾患とは
(1)末梢動脈疾患により起こる他の臓器疾患
(2)閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)
(3)糖尿病
2 末梢動脈疾患の臨床症状
(1)Fontaine分類
(2)皮膚温度と皮膚組織の状況
3 末梢動脈疾患における末梢血行の測定方法
4 末梢動脈疾患の治療
(1)基本的な治療法
(2)血行再建術(カテーテル治療,バイパス手術)
(3)足潰瘍,壊疽の局所治療と予防
5 切断高位の決定
6 末梢動脈疾患による切断後の予後
2 重度の外傷:患肢温存か切断か
3 悪性骨腫瘍:切断から患肢温存へ
3 切断高位の選択
1 上肢切断高位の選択
1 肩部の切断
2 上腕部の切断
3 肘部の切断
4 前腕部の切断
5 手部の切断
6 指の切断
(1)母指
(2)示指
(3)中指および環指
(4)小指
2 下肢切断高位の選択
1 仙腸関節離断,解剖学的股離断の選択(義足装着による能力差)
(1)義足の装着率
(2)義足の適合
(3)義足歩行の実用性
2 機能的・義肢学的股離断(大腿骨頸部,転子下切断)の選択
3 大腿短断端の選択
(1)短断端の定義
(2)大腿短断端に対する義足
4 大腿長断端の選択
(1)断端負荷性を与えるべきか
(2)どの程度の長断端であれば膝継手の取り付けが可能か
5 膝離断の選択
(1)外科手技上の利点
(2)義足装着の立場からの利点
(3)外科手技上の欠点
(4)義足装着の側からみた欠点
6 下腿短断端の選択
7 下腿長断端の選択
8 サイム切断の選択
9 足部切断の選択
4 切断手技の最近の傾向
1 皮膚の処理
(1)上肢
(2)下肢
2 血管の処理
3 神経の処理
4 骨の処理
(1)一般的な骨の処理
(2)骨膜の処理
(3)骨直結型切断術(osseointegrated implant)
5 筋肉の処理
(1)筋膜縫合法
(2)筋肉形成術
(3)筋肉を骨端部に固定縫合する方法
6 切断術実施前に,将来装着する義肢の処方を明確に指示
5 各切断部位の切断手技
1 上肢
1 肩甲胸郭間切断
(1)前方進入法
(2)後方進入法
2 肩離断
3 上腕切断
4 肘離断
5 前腕切断
6 手部および指での切断
(1)手関節離断
(2)手部切断
(3)手指切断
7 特殊な切断
(1)クルーケンベルグ切断
(2)シネプラスティー
2 下肢
1 骨盤部での切断
2 股離断
3 大腿切断
4 膝離断
(1)皮膚切開
(2)膝蓋骨の切除
(3)大腿骨顆部の切除
(4)筋腱の再縫合
(5)血行障害例に対する膝離断後の断端の保護
5 下腿切断
(1)皮切
(2)筋肉の処置
6 足関節離断─サイム切断
7 ボイド切断,ピロゴフ切断
8 足部切断─ショパール関節離断
9 足指切断
6 先天性奇形・切断
1 分類
1 O'Rahilly,Frantz,Aitkenによる分類
(1)terminal transverse
(2)terminal longitudinal
(3)intercalary transverse
(4)intercalary longitudinal
2 ISO/ISPOの分類
(1)横断性四肢欠損(先天性切断)
(2)長軸性四肢欠損
2 症例
3 先天性の欠損に対する基本的な考え方
第2章 切断者のリハビリテーション
1 リハビリテーションとは
2 切断者のリハビリテーションの過程
1 医学的リハビリテーション
2 心理的リハビリテーション
3 社会的リハビリテーション
4 職業的リハビリテーション
3 多職種協働による切断義肢クリニック
1 切断義肢クリニックの機能
2 クリニックチームメンバーの役割
(1)医師
(2)看護師
(3)理学療法士,作業療法士
(4)義肢装具士
(5)リハビリテーションエンジニア
(6)医療ソーシャルワーカー
(7)切断者
4 切断直後の断端のケア
1 切断術直後の断端創の処置
1 ソフトドレッシング(soft dressing,弾性包帯)
(1)利点
(2)欠点
2 リジッドドレッシング(rigid dressing,ギプスソケット)
(1)利点
(2)欠点
3 リムーバブルリジッドドレッシング(removable rigid dressing:RRD)
(1)利点
(2)欠点
4 リジッドドレッシングを利用した後にシリコーンライナーを用いる方法
5 創治癒後にシリコーンライナーを用いた早期義肢装着法
2 切断術直後の断端ケアの方針
5 義肢装着開始の時期
1 在来式義肢装着法(delayed prosthetic fitting)
2 術直後義肢装着法(immediate postoperative prosthetic fitting)
(1)歴史的背景
(2)施行の実際─下肢切断
(3)施行の実際─上肢切断
(4)施行上注意しなければならない点
(5)本法の利点と問題点
3 早期義肢装着法(early prosthetic fitting)
6 義肢の処方
7 断端の異常と合併症
1 断端痛
(1)神経断端部の刺激による疼痛
(2)断端の循環障害による疼痛
(3)断端筋肉の異常緊張による疼痛
(4)中枢神経性の疼痛
2 幻肢および幻肢痛
(1)幻肢の特徴
(2)幻肢および幻肢痛の成因
(3)幻肢痛に対する治療
3 断端における皮膚疾患
(1)接触性皮膚炎
(2)細菌感染症
(3)皮膚真菌症
(4)アレルギー性皮膚炎
4 断端の拘縮と発生の予防
5 断端の浮腫と予防
8 断端の衛生保持
(1)断端の清拭
(2)義肢ソケットの取り扱い
(3)断端袋の取り扱い
(4)シリコーンライナーの取り扱い
(5)弾性包帯の取り扱い
(6)皮膚に異常を認めたときの処置
(7)末梢血管障害がある場合の足部に対する治療および予防
(8)断端自己管理に向けての看護師サイドからの取り組み─スキンケアパンフレットの作成
第3章 義肢に関する基本的な事項
1 義肢とは
2 義肢の分類
1 義肢の構造による分類
(1)殻構造義肢(exo-skeletal prosthesis)
(2)骨格構造義肢(endo-skeletal prosthesis)
2 義肢の機能面からみた分類
(1)装飾用義肢
(2)作業用義肢
(3)能動義肢
3 切断術後の装着する時期による義肢の分類
(1)術直後装着義肢(immediate postoperative fitting prosthesis)
(2)訓練用仮義肢(temporary prosthesis)
(3)本義肢(permanent prosthesis)
3 義肢の装着・適合・アライメントなど基本的な事項
1 ソケットの適合
(1)ソケットの適合とは
(2)ソケットの適合方法の種類
(3)ソケットの製作材料の種類と機能
2 義肢のアライメント(alignment)
(1)義足のアライメント
(2)継手のアライメント
4 義肢素材,特に合成樹脂材料について
第4章 義手
1 義手に関する基本的な事項
1 上肢切断の部位・測定方法と義手の名称
1 切断の部位と断端長(stump length)
2 関節可動域の測定
3 義手の長さの決定
2 義手の機能
3 機能面からみた義手の分類
1 装飾用義手(cosmetic upper-limb prosthesis)
2 作業用義手(work arm,Arbeitsarm)
3 能動義手(functional upper-limb prosthesis)
(1)体内力源義手(internally powered upper-limb prosthesis)
(2)体外力源義手(externally powered upper-limb prosthesis)
2 義手の構成と部品
1 ソケット
(1)陰性モデルの採型
(2)第1陽性モデルの製作
(3)チェックソケットの製作
(4)第2陽性モデルの製作
(5)合成樹脂製ソケットの製作
2 支持部
1 殻構造,骨格構造
2 上腕支持部,前腕支持部
3 ハーネス
(1)8字ハーネス(figure eight harness,8-formige Kraftzugbandage)
(2)9字ハーネス(figure nine harness,9-formige Kraftzugbandage fur Unterarmstumpf)
(3)リュックサックハーネス(double axillar loop harness)
(4)胸郭バンド式ハーネス(chest strap harness)
(5)両前腕義手のハーネス
(6)両上腕義手のハーネス
(7)上腕カフ(arm cuff)や三頭筋パッド(triceps pad)
4 コントロールケーブルシステム(control cable system,Kraftzugsystem)
(1)単式コントロールケーブルシステム(single control cable system,Einzugkabel)
(2)複式コントロールケーブルシステム(dual control cable system,Zweizugkabel)
(3)3本制御ケーブルシステム(triple control cable system,Dreizugkabel)
(4)肘ロック・コントロール(elbow lock control)
(5)ケーブルハウジングライナー(ライナー入りケーブルハウジング・,プラスチックライナー)
5 継手(joint)
1 肩継手
(1)隔板式肩継手(sectional plate shoulder joint)
(2)屈曲・外転式肩継手(flexion-abduction shoulder joint)
(3)ユニバーサル式肩継手(universal ball shoulder joint,Kugelschultergelenk)
(4)スィング式肩継手
(5)歯止め式肩継手(Schulterbremsgelenk)
2 肘継手
(1)ブロック式肘継手
(2)ヒンジ式
(3)たわみ式
(4)肘継手と連結して機能する部品
3 手継手
6 手先具(terminal device)
1 装飾用手先具
2 作業用手先具
(1)曲鉤(C-hook)
(2)双嘴鉤(mechanical claw,Arbeitsklaue)
(3)鎌持ち金具
(4)鍬持ち金具
(5)物押さえ(holder)
(6)作業用手先具の工夫
3 能動フック(utility hook,Greiger-hook)
4 市販されている能動フックの種類
(1)ホスマーフック
(2)APRL-Sierraフック
(3)国産能動フック
5 能動ハンド(utility hand,Kraftzug-Hand)
(1)オットーボックシステムハンド
(2)国産能動ハンド
(3)APRLハンド
(4)ホスマーハンド
(5)その他
6 電動ハンド
3 肩離断と義手
1 切断部位と機能的特徴
2 肩義手ソケットの適合
1 ソケットの種類
(1)肩甲胸郭間切断ソケット
(2)解剖学的肩離断ソケット
(3)上腕骨頸部切断ソケット
2 ソケットの採型と適合
(1)解剖学的肩離断の場合
(2)肩甲胸郭間切断の場合
(3)上腕骨頸部切断の場合
3 肩義手のアライメント
(1)肩甲胸郭間切断の場合
(2)解剖学的肩離断の場合
4 ハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)肩離断における基本的なハーネスとコントロールケーブルシステム
(2)その他の肩義手のハーネスとコントロールケーブルシステム
5 操作性向上のための工夫
(1)肩スリングを用いたハーネス
(2)ケーブルハウジングライナーやコーティングケーブル
(3)肘プーリーユニットによる複式コントロールケーブルシステム
(4)9字ハーネスやリテーナーを増やす方法
(5)コントロールケーブル操作効率倍増装置(excursion amplifier)
6 肩継手に能動単軸肘ブロック継手を用いた肩義手
4 上腕切断と義手
1 切断部位と機能的特徴
(1)上腕短断端
(2)上腕標準型断端
(3)肘離断
2 上腕義手ソケットの適合
1 ソケットの種類
(1)差し込み式上腕ソケット
(2)差し込み機能適合式上腕ソケット(差し込み式全面接触上腕ソケット)
(3)吸着式上腕ソケット
(4)オープンショルダー式上腕ソケット
(5)ミュンスター式上腕ソケット
(6)肘離断用ソケット
(7)シリコーンライナーを用いたソケット
2 ソケットの採型と適合
(1)短断端の場合
(2)標準型断端の場合
(3)長断端の場合
(4)ソケットの適合
3 上腕義手のアライメント
4 ハーネスとコントロールケーブルシステム
1 上腕義手における基本的なハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)肘継手屈曲および手先コントロールケーブルシステム
(2)肘継手ロック・コントロールケーブルシステム
(3)上腕義手の8字ハーネス
(4)義手の操作に必要な身体の運動
2 その他の上腕義手のハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)上腕義手ハーネス胸郭バンド式(AE chest strap harness)
(2)上腕義手3本制御ケーブルシステム(AE tripple control system)
(3)両上腕義手のハーネス
5 前腕切断と義手
1 切断部位と機能的特徴
2 前腕義手ソケットの適合
1 ソケットの種類
(1)前腕用スプリットソケット(trans-radial split socket)
(2)ミュンスター式前腕ソケット(Munster type trans-radial socket)
(3)差し込み式前腕ソケット
(4)差し込み式機能適合前腕ソケット(差し込み式全面接触前腕ソケット)
(5)吸着式前腕ソケット(trans-radial suction socket)
(6)ノースウェスタン式前腕ソケット(Northwestern type trans-radial socket)
(7)有窓式ソケット
2 ソケットの採型と適合
(1)ミュンスター型前腕義手
(2)ノースウェスタン型前腕義手
(3)手義手
3 前腕義手のアライメント
4 ハーネスとコントロールケーブルシステム
1 前腕義手における基本的なハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)手先コントロールケーブルシステム
(2)前腕義手のハーネス
(3)義手の操作に必要な身体の運動
2 両前腕義手のハーネスとコントロールケーブルシステム
6 手部切断(手根骨離断・中手骨切断・手指切断)と義手
1 切断部位と機能的特徴
2 手部切断(手根骨離断・中手骨切断・手指切断)の義手
1 手根中手骨切断の場合
2 全指切断の場合
3 母指切断の場合
4 母指以外の手指切断の場合
3 手指切断におけるリハビリテーション
7 能動義手の適合検査
1 身体機能検査
(1)断端部の状態
(2)上肢長の測定
(3)関節可動域の測定
2 義手検査
(1)仕様
(2)仕上げ
(3)手先具
(4)手継手
(5)コントロールケーブルシステム(前腕義手追加項目あり)
(6)ハーネスの腋窩パッド
(7)義手の長さ
(8)義手の重さ
(9)肘継手の屈曲可動域(上腕義手のみ)
(10)肘屈曲に必要な力(上腕義手のみ)
(11)肘継手の動作確認(上腕義手のみ)
(12)ターンテーブル(上腕義手のみ)
3 義手装着検査
(1)断端の収納状況
(2)ソケットの適合
(3)たわみ継手の取り付け位置(前腕義手のみ)
(4)上腕半カフの位置(前腕義手のみ)
(5)ハーネス
(6)義手の長さ
(7)コントロールケーブルシステム
4 義手操作適合検査
(1)可動域の測定
(2)伝達効率(コントロールケーブルシステム)
(3)操作効率
(4)手先具の固定性と可動性
(5)ターンテーブルの固定性と可動性(上腕義手のみ)
(6)懸垂力に対する安定性
(7)肘ロックコントロールケーブルストラップの適合(上腕義手のみ)
8 義手装着訓練
1 装着前訓練
1 創の良好な治癒と成熟断端の早期獲得
(1)弾性包帯の施行
(2)ギプスソケットの施行
2 関節可動域の確保
3 良好な姿勢の確保
4 筋力増強訓練
5 断端訓練
2 義手コントロール訓練
1 前腕義手
2 上腕義手
3 肩義手
3 義手使用訓練─基本訓練
1 義手手先の位置の設定(prepositioning of terminal device)
2 “どちら側が利き手か”の決定
3 訓練は,単純なものから複雑なものに
4 義手使用訓練─日常生活動作
1 衣服着脱動作
(1)ズボンをはく
(2)シャツのボタン留め(袖口および前ボタン)
(3)ネクタイ
(4)靴紐を結ぶ
(5)上着,シャツの着脱
2 食事動作
3 事務動作
4 整容動作
5 家事動作
6 自動車運転
9 筋電電動義手
1 筋電電動義手の特徴と背景
2 筋電電動義手の構成と部品
1 筋電電動義手の基本的構造
2 制御用信号源
3 システムコントロール
4 制御方法
(1)2サイト2ファンクション
(2)1サイト2ファンクション
(3)2サイト4ファンクション
5 バッテリー
6 手先具
3 日本で取り扱われている筋電義手
1 MYOBOCK(R) ハンド成人用と小児用
2 bebionic Hand
3 Michelangelo hand(R) ミケランジェロハンド
4 i-Limb(R) hand
5 i-Digits Quantum
4 わが国における前腕切断に対する筋電電動義手
5 筋電電動義手の公的交付の変化
6 上腕電動義手
10 筋電電動義手の装着訓練とメインテナンスの実際
1 義手装着前訓練の評価と訓練について
(1)切断者のオリエンテーションとニーズの確認
(2)切断肢の評価
2 訓練用筋電電動義手(仮義手)の製作
3 仮義手訓練
(1)仮義手による基本操作訓練
(2)仮義手による応用動作訓練
(3)仮義手による日常生活動作訓練
(4)仮義手による職場や家庭での使用訓練
4 メインテナンス
5 筋電電動義手利用者の立場に立って─筋電電動義手装着を成功に導くためには─
6 筋電電動義手を装着利用されている具体的事例
(1)筋電電動義手装着前の評価と訓練
(2)訓練用筋電電動義手(仮義手)の製作
(3)仮義手訓練(基本操作訓練)
(4)仮義手訓練(応用動作訓練)
(5)仮義手訓練(日常生活動作訓練)
(6)家での動作訓練
(7)訓練を行って
第5章 義足
1 義足に関する基本的な事項
1 下肢切断の部位・測定の方法と義足の名称
2 義足継手と足部
1 股継手
2 膝継手
1 膝継手軸の形状による分類
(1)単軸膝ブロック継手
(2)2軸膝継手(double axis knee),多軸膝継手(polycentric knee)
2 立脚相の制御(stance phase control)
(1)固定式膝継手
(2)荷重ブレーキ膝―安全膝(safety knee)
(3)油圧ロック膝(auto locking hydraulic knee)
3 遊脚相制御(swing phase control)
(1)伸展補助装置(extension bias)
(2)定摩擦膝継手(constant friction knee joint)
(3)可変摩擦膝継手,間欠摩擦膝継手(variable friction knee joint)
(4)油圧・空圧制御膝(hydraullically,pneumatically controlled knee joint)
4 インテリジェント義足
5 最近におけるハイブリッド型膝継手の開発実用化
(1)オットーボック膝継手
(2)Rheo Knee(オズール社)
(3)ナブテスコ・ハイブリッドニー
(4)ナブテスコ・NK-6+Lシンフォニー
(5)LAPOC空圧制御シリンダー付き荷重ブレーキ膝(P-BASS)
(6)四軸油圧電子制御膝継手ALLUX TM(ナブテスコ社)
6 膝継手の機能区分整備(厚生労働省障害者対策総合研究事業;平成27年)
7 膝継手の処方(選択)
3 足継手と足部
1 中足指節関節の底背屈運動
2 距腿関節の底背屈運動
(1)単軸足部(single axis ankle)
(2)サッチ足部(SACH:solid ankle cushion heel)
3 足根間および足根中足関節の回内外運動
4 エネルギー蓄積型足部(energy storing foot)
5 義足足部の臨床比較
6 スポーツ用義足足部
7 トルクアブソーバー
8 国内で入手可能な義足足部
3 義足の理解に必要な正常歩行について
1 歩行周期
1 立脚相
2 遊脚相
3 両脚支持期
2 歩行の基本的要因
(1)骨盤の回旋
(2)骨盤の傾斜
(3)立脚相における膝関節屈曲
(4)足部と足関節の運動
(5)膝関節の運動
(6)骨盤の側方移動
3 歩行における下肢の回旋
4 歩行における筋肉の働き
5 歩行における床反力
(1)垂直方向の力
(2)前後方向への剪力
(3)側方方向への剪力
(4)ねじれ
6 義足歩行におけるエネルギー消費
7 義足歩行に必要な4つの条件
4 股義足
1 受皿式およびティルティングテーブル式の股義足
2 カナダ式股離断用股義足
1 特徴
(1)合成樹脂製ソケットと三点固定
(2)アライメントによる安定性の獲得
(3)広く耐久性がある股継手
(4)股継手の前後にあるバンパーの役割
(5)股屈曲制限バンドと膝伸展補助バンド
2 歩行の特徴
(1)踵接地期
(2)立脚中期
(3)踏み切り期
3 製作方法
(1)陰性モデルの採型
(2)陽性モデルの修正
(3)ソケットの製作
(4)股継手の取り付け
(5)大腿部の製作
(6)アライメントの決定
(7)復元ジグによる最良のアライメントの再現
(8)外装
4 歩行能力と実用性
(1)装着率
(2)義足歩行の実用性
5 殻構造義足から骨格構造義足への移行
6 継手の処方
(1)股継手
(2)膝継手
(3)足部の処方
(4)ターンテーブルの処方
5 片側骨盤切断(仙腸関節切断)用義足
1 特徴
2 製作過程
(1)採型
(2)陽性モデルの修正
(3)合成樹脂製ソケットの製作
(4)アライメントの決定
(5)外装
3 歩行能力
4 膝継手および足部の処方
6 大腿義足
1 大腿義足の種類と変遷
2 吸着式ソケット
1 吸着義足の利点
2 初期の吸着式ソケット
3 open end socketから全面接触ソケットへ
4 全面接触ソケットの利点
3 四辺形吸着式ソケット
1 円形から四辺形ソケットへ
2 断端に対する四辺形吸着式ソケットの機能的役割
(1)ソケット前壁
(2)ソケット内壁
(3)ソケット外壁
(4)ソケット後壁
3 木製ソケットから合成樹脂ソケットへ移行
4 合成樹脂製ソケットの処方および製作上必要な断端の諸検査
5 坐骨結節支持レベルでのソケットパターンの概略の決定
6 大腿ソケット適合上の愁訴と原因
4 坐骨収納型ソケット(IRCソケット)
1 四辺形ソケットから坐骨収納型ソケットへ
2 Normal Shape-Normal Alignment(N.S.N.A.:Ivan Long)
3 CAT-CAM
4 Ishial-Ramal-Containment Socket(IRCソケット:坐骨収納型ソケット)を統一名称に決定
5 坐骨収納型ソケットの機能と形状
(1)内壁の機能と形状
(2)前壁の機能と形状
(3)外壁の機能と形状
(4)後壁の機能と形状
6 坐骨収納型ソケットの利点と欠点(四辺形ソケットと比較して)
7 坐骨収納型ソケットの製作
(1)坐骨収納型ソケットの製作に必要な身体評価
(2)採型
(3)断端から取り外したギプスキャストの評価
(4)陽性モデルの修正
8 M.A.S.(R)(Marlo Anatomical Socket)
5 Flexible Sub-Ischial Vacuum Socket
1 NU-FlexSIVソケットデザインの特徴
2 NU-FlexSIVソケットの製作
3 NU-FlexSIVソケットの不適応例
6 大腿義足のアライメント
1 アライメントの決定方法
(1)作業台上でのアライメントの決め方
(2)静的アライメント
(3)動的アライメント
2 膝の安定性
(1)切断者の意思によらない不随意制御因子
(2)切断者による随意制御
(3)股関節屈曲拘縮とアライメント設定との関係
(4)断端末負荷による利点
3 大腿義足の側方安定性(mediolateral stability)
7 大腿義足における義足歩行異常とその原因
8 大腿義足の懸垂方法
1 シレジアバンド
(1)シレジアバンド3つの型
(2)シレジアバンドの利点
2 股ヒンジ継手と骨盤帯
(1)骨盤帯の利点
(2)骨盤帯の欠点
3 シリコーンライナーによる懸垂
9 大腿吸着義足の適応例
(1)切断者の障害に対する克服意欲およびクリニックチームに対する協力
(2)断端長
(3)断端筋の発達程度
(4)年齢
(5)性別
(6)反対側下肢の状態
(7)日本式生活様式,道路条件など
10 わが国の大腿切断者の悩みとその解決方法
1 日本の日常生活動作への適応
(1)ターンテーブルの処方
(2)キップシャフト
(3)足継手の底背屈角度の調整ユニット
2 高齢大腿切断者に対する軽量化,適合調節に関する問題
3 水泳・入浴用大腿義足
4 農耕用大腿義足
7 膝義足
(1)外科手技上の利点
(2)膝義足装着の立場からみた膝離断の利点
(3)義足装着の側からみた欠点
1 膝離断用ソケットの適合
1 在来式ソケット
2 軟ソケット付き全面接触ソケット
2 膝義足の遊脚相制御
8 下腿義足
1 機能的特徴とその機能を生かすための条件
1 下腿切断の機能的特徴
2 下腿切断後の残余機能を最大限に生かす下腿義足の条件
2 下腿義足の進歩の歴史
3 PTB下腿義足
1 PTB下腿義足の構成
(1)軟ソケット付き全面接触ソケット(closed end total contact plastic socket)
(2)サッチ足
(3)膝カフ
(4)合成樹脂による外装
2 PTB下腿義足の特徴
(1)膝カフによる懸垂
(2)解剖学的特徴に応じた陽性モデルの修正
(3)最も適正なアライメントの決定
(4)膝屈曲位での歩行
3 PTB下腿義足の採型とソケットの製作
(1)ソケットの適合の基本理念
(2)採型の方法
(3)下腿義足の他の採型方法
(4)陽性モデルの修正
(5)合成樹脂製ソケットの製作
4 PTB下腿義足のアライメント
(1)ベンチアライメント
(2)静的アライメント
(3)動的アライメント
5 PTB下腿義足の特性(利点・欠点)と処方方針
(1)装着率
(2)利点
(3)特に注意すべき問題点
(4)PTBを中心とした下腿義足の分類および改善の方向
(5)適応と不適応
6 エアクッションソケット付きPTB下腿義足
(1)利点
(2)欠点
4 PTS下腿義足
(1)装着率
(2)利点
(3)欠点
(4)適応と不適応
(5)膝関節伸展拘縮を伴う短断端に対するPTS型スプリットソケット
5 KBM下腿義足
(1)利点
(2)欠点
6 TSB吸着下腿義足
1 TSB吸着下腿義足の特徴
2 TSB吸着ソケットの適合理念
3 TSB吸着ソケットのギプス採型手技の基本
4 インターライナーの開発・進歩
(1)インターライナー開発の基礎となった役割
(2)インターライナーの利点と欠点
(3)各インターライナーの材質と特徴
(4)シリコーンライナーの研究・開発の経過
5 代表的なシリコーンライナー
(1)アイスロスソケット
(2)シリコーン吸着ソケット
(3)ハイドロスタティック・ローディング・ソケット
6 TSBソケットの適合上によく起こる問題点と対策
7 シリコーンライナー適用への円滑な移行
9 サイム義足
1 サイム切断のもつ機能的特徴
(1)サイム切断の利点
(2)サイム切断の欠点
2 サイム義足の種類
1 在来式サイム義足
2 カナダ式合成樹脂製サイム義足
3 VAPC内側開き式サイム義足
4 軟ソケット付き全面接触式サイム義足
(1)切断手技での変法
(2)義足の改良
3 サイム義足用足部
10 足部切断と義足
1 足部切断のもつ問題点
1 わが国において足部切断が多い理由
2 ショパール・リスフラン関節離断部位に対する評価
(1)体重の負荷性
(2)断端部の変形
(3)断端部の皮膚の状態
(4)歩容および歩行能力
2 足部切断用義足
11 3D-CAD/CAMによる義足ソケットの製作
(1)3Dデジタル技術によるソケット製作の概要
(2)3Dデジタル技術によるソケット製作の工程
12 義足装着訓練
1 義足装着前訓練
1 断端訓練
2 健常な姿勢の保持
3 体幹筋訓練
4 下肢切断者の健脚訓練
(1)健脚起立訓練
(2)連続片足跳び(hopping)
(3)膝関節屈伸運動
5 水治療法およびマッサージからシリコンライナー装着へ
2 義足装着前後の断端の評価
3 義足の適合検査
4 義足装着訓練
1 義足の装着
2 立位での平衡訓練
3 平行棒内での平衡訓練
4 歩行訓練
5 日常生活動作訓練
(1)いすに腰をかけ,次いで立ち上がる訓練
(2)床上よりの起立と,座位をとる訓練
(3)ズボン,靴下,靴などの着脱訓練
(4)切断者に重量物を持たせて歩行させる
(5)自転車,自動車の乗降訓練
(6)バスステップの乗降訓練
(7)階段昇降訓練
6 応用・習熟訓練
7 両下肢切断者の歩行訓練の特殊性
(1)両側大腿切断例
(2)一側大腿・一側下腿切断例
8 下肢切断者の歩行能力
(1)歩行速度,持続距離,実用歩型
(2)階段昇降能力
(3)その他,難路・坂道・障害物歩行などの応用動作
9 義足装着訓練ステップアッププログラムについて
(1)ステップ1:従来の歩行訓練プログラム
(2)ステップ2:歩行速度を向上させる訓練プログラム
(3)ステップ3:スポーツ,レクリエーションを目的とした訓練プログラム
第6章 わが国内外における義肢装具発展のあゆみ
1 障害者福祉施策の動向
1 わが国の障害者数
2 わが国の障害保健福祉施策の歴史
3 国連障害者権利条約批准へ
2 わが国における義肢装具発展のあゆみ
1 日本義肢装具研究同好会から「日本義肢装具学会」発足へ
2 日本リハビリテーション医学会および日本整形外科学会に設置された義肢装具委員会の協働による行政への提言と,これにより実施された義肢装具サービスの改革
(1)統一処方箋と義肢装具のJIS用語
(2)義肢装具の標準規格化
3 義肢装具の価格体系の変遷と今後の改革について
(1)身体障害者福祉法から障害者総合支援法へ
(2)補装具費の支給基準の改革
4 福祉用具法
(1)背景
(2)福祉用具法の展開
5 義肢装具研究開発と地域リハビリテーションサービスの向上にむかって
(1)義肢装具の研究開発体制のあり方について
(2)地域における義肢装具の処方・装着訓練を行うリハビリテーション医療機関の整備
3 義肢装具における国際協力のあゆみ
1 ISPO(国際義肢装具協会)の目的と組織
(1)ISPOの目的
(2)ISPOの会員組織
(3)ISPO会員のメリット
(4)ISPOによる義肢装具士のカテゴリー区分
(5)世界大会およびセミナー,研修コース,カンファレンス
(6)出版
(7)国際標準化活動
(8)国際組織との交流
(9)ISPO世界義肢装具教育者会議(Global P&O Educator's Meeting)
2 わが国の義肢装具における今後の国際協力のあり方
(1)ISPO第6回,第17回世界大会を神戸で開催
(2)アジア義肢装具学術大会の設置
(3)日本財団によるアジアにおける義肢装具教育施設の設置
文献
和文索引
欧文索引
第2版の序
第1版の序
第1章 切断
1 わが国における切断者のプロフィール
1 わが国における切断者の発生率
2 兵庫県における切断者の疫学調査
(1)調査対象
(2)調査結果(一側上下肢切断者)
3 海外における切断者の疫学調査
2 切断の原因となる疾患・障害
1 末梢動脈疾患
1 末梢動脈疾患とは
(1)末梢動脈疾患により起こる他の臓器疾患
(2)閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)
(3)糖尿病
2 末梢動脈疾患の臨床症状
(1)Fontaine分類
(2)皮膚温度と皮膚組織の状況
3 末梢動脈疾患における末梢血行の測定方法
4 末梢動脈疾患の治療
(1)基本的な治療法
(2)血行再建術(カテーテル治療,バイパス手術)
(3)足潰瘍,壊疽の局所治療と予防
5 切断高位の決定
6 末梢動脈疾患による切断後の予後
2 重度の外傷:患肢温存か切断か
3 悪性骨腫瘍:切断から患肢温存へ
3 切断高位の選択
1 上肢切断高位の選択
1 肩部の切断
2 上腕部の切断
3 肘部の切断
4 前腕部の切断
5 手部の切断
6 指の切断
(1)母指
(2)示指
(3)中指および環指
(4)小指
2 下肢切断高位の選択
1 仙腸関節離断,解剖学的股離断の選択(義足装着による能力差)
(1)義足の装着率
(2)義足の適合
(3)義足歩行の実用性
2 機能的・義肢学的股離断(大腿骨頸部,転子下切断)の選択
3 大腿短断端の選択
(1)短断端の定義
(2)大腿短断端に対する義足
4 大腿長断端の選択
(1)断端負荷性を与えるべきか
(2)どの程度の長断端であれば膝継手の取り付けが可能か
5 膝離断の選択
(1)外科手技上の利点
(2)義足装着の立場からの利点
(3)外科手技上の欠点
(4)義足装着の側からみた欠点
6 下腿短断端の選択
7 下腿長断端の選択
8 サイム切断の選択
9 足部切断の選択
4 切断手技の最近の傾向
1 皮膚の処理
(1)上肢
(2)下肢
2 血管の処理
3 神経の処理
4 骨の処理
(1)一般的な骨の処理
(2)骨膜の処理
(3)骨直結型切断術(osseointegrated implant)
5 筋肉の処理
(1)筋膜縫合法
(2)筋肉形成術
(3)筋肉を骨端部に固定縫合する方法
6 切断術実施前に,将来装着する義肢の処方を明確に指示
5 各切断部位の切断手技
1 上肢
1 肩甲胸郭間切断
(1)前方進入法
(2)後方進入法
2 肩離断
3 上腕切断
4 肘離断
5 前腕切断
6 手部および指での切断
(1)手関節離断
(2)手部切断
(3)手指切断
7 特殊な切断
(1)クルーケンベルグ切断
(2)シネプラスティー
2 下肢
1 骨盤部での切断
2 股離断
3 大腿切断
4 膝離断
(1)皮膚切開
(2)膝蓋骨の切除
(3)大腿骨顆部の切除
(4)筋腱の再縫合
(5)血行障害例に対する膝離断後の断端の保護
5 下腿切断
(1)皮切
(2)筋肉の処置
6 足関節離断─サイム切断
7 ボイド切断,ピロゴフ切断
8 足部切断─ショパール関節離断
9 足指切断
6 先天性奇形・切断
1 分類
1 O'Rahilly,Frantz,Aitkenによる分類
(1)terminal transverse
(2)terminal longitudinal
(3)intercalary transverse
(4)intercalary longitudinal
2 ISO/ISPOの分類
(1)横断性四肢欠損(先天性切断)
(2)長軸性四肢欠損
2 症例
3 先天性の欠損に対する基本的な考え方
第2章 切断者のリハビリテーション
1 リハビリテーションとは
2 切断者のリハビリテーションの過程
1 医学的リハビリテーション
2 心理的リハビリテーション
3 社会的リハビリテーション
4 職業的リハビリテーション
3 多職種協働による切断義肢クリニック
1 切断義肢クリニックの機能
2 クリニックチームメンバーの役割
(1)医師
(2)看護師
(3)理学療法士,作業療法士
(4)義肢装具士
(5)リハビリテーションエンジニア
(6)医療ソーシャルワーカー
(7)切断者
4 切断直後の断端のケア
1 切断術直後の断端創の処置
1 ソフトドレッシング(soft dressing,弾性包帯)
(1)利点
(2)欠点
2 リジッドドレッシング(rigid dressing,ギプスソケット)
(1)利点
(2)欠点
3 リムーバブルリジッドドレッシング(removable rigid dressing:RRD)
(1)利点
(2)欠点
4 リジッドドレッシングを利用した後にシリコーンライナーを用いる方法
5 創治癒後にシリコーンライナーを用いた早期義肢装着法
2 切断術直後の断端ケアの方針
5 義肢装着開始の時期
1 在来式義肢装着法(delayed prosthetic fitting)
2 術直後義肢装着法(immediate postoperative prosthetic fitting)
(1)歴史的背景
(2)施行の実際─下肢切断
(3)施行の実際─上肢切断
(4)施行上注意しなければならない点
(5)本法の利点と問題点
3 早期義肢装着法(early prosthetic fitting)
6 義肢の処方
7 断端の異常と合併症
1 断端痛
(1)神経断端部の刺激による疼痛
(2)断端の循環障害による疼痛
(3)断端筋肉の異常緊張による疼痛
(4)中枢神経性の疼痛
2 幻肢および幻肢痛
(1)幻肢の特徴
(2)幻肢および幻肢痛の成因
(3)幻肢痛に対する治療
3 断端における皮膚疾患
(1)接触性皮膚炎
(2)細菌感染症
(3)皮膚真菌症
(4)アレルギー性皮膚炎
4 断端の拘縮と発生の予防
5 断端の浮腫と予防
8 断端の衛生保持
(1)断端の清拭
(2)義肢ソケットの取り扱い
(3)断端袋の取り扱い
(4)シリコーンライナーの取り扱い
(5)弾性包帯の取り扱い
(6)皮膚に異常を認めたときの処置
(7)末梢血管障害がある場合の足部に対する治療および予防
(8)断端自己管理に向けての看護師サイドからの取り組み─スキンケアパンフレットの作成
第3章 義肢に関する基本的な事項
1 義肢とは
2 義肢の分類
1 義肢の構造による分類
(1)殻構造義肢(exo-skeletal prosthesis)
(2)骨格構造義肢(endo-skeletal prosthesis)
2 義肢の機能面からみた分類
(1)装飾用義肢
(2)作業用義肢
(3)能動義肢
3 切断術後の装着する時期による義肢の分類
(1)術直後装着義肢(immediate postoperative fitting prosthesis)
(2)訓練用仮義肢(temporary prosthesis)
(3)本義肢(permanent prosthesis)
3 義肢の装着・適合・アライメントなど基本的な事項
1 ソケットの適合
(1)ソケットの適合とは
(2)ソケットの適合方法の種類
(3)ソケットの製作材料の種類と機能
2 義肢のアライメント(alignment)
(1)義足のアライメント
(2)継手のアライメント
4 義肢素材,特に合成樹脂材料について
第4章 義手
1 義手に関する基本的な事項
1 上肢切断の部位・測定方法と義手の名称
1 切断の部位と断端長(stump length)
2 関節可動域の測定
3 義手の長さの決定
2 義手の機能
3 機能面からみた義手の分類
1 装飾用義手(cosmetic upper-limb prosthesis)
2 作業用義手(work arm,Arbeitsarm)
3 能動義手(functional upper-limb prosthesis)
(1)体内力源義手(internally powered upper-limb prosthesis)
(2)体外力源義手(externally powered upper-limb prosthesis)
2 義手の構成と部品
1 ソケット
(1)陰性モデルの採型
(2)第1陽性モデルの製作
(3)チェックソケットの製作
(4)第2陽性モデルの製作
(5)合成樹脂製ソケットの製作
2 支持部
1 殻構造,骨格構造
2 上腕支持部,前腕支持部
3 ハーネス
(1)8字ハーネス(figure eight harness,8-formige Kraftzugbandage)
(2)9字ハーネス(figure nine harness,9-formige Kraftzugbandage fur Unterarmstumpf)
(3)リュックサックハーネス(double axillar loop harness)
(4)胸郭バンド式ハーネス(chest strap harness)
(5)両前腕義手のハーネス
(6)両上腕義手のハーネス
(7)上腕カフ(arm cuff)や三頭筋パッド(triceps pad)
4 コントロールケーブルシステム(control cable system,Kraftzugsystem)
(1)単式コントロールケーブルシステム(single control cable system,Einzugkabel)
(2)複式コントロールケーブルシステム(dual control cable system,Zweizugkabel)
(3)3本制御ケーブルシステム(triple control cable system,Dreizugkabel)
(4)肘ロック・コントロール(elbow lock control)
(5)ケーブルハウジングライナー(ライナー入りケーブルハウジング・,プラスチックライナー)
5 継手(joint)
1 肩継手
(1)隔板式肩継手(sectional plate shoulder joint)
(2)屈曲・外転式肩継手(flexion-abduction shoulder joint)
(3)ユニバーサル式肩継手(universal ball shoulder joint,Kugelschultergelenk)
(4)スィング式肩継手
(5)歯止め式肩継手(Schulterbremsgelenk)
2 肘継手
(1)ブロック式肘継手
(2)ヒンジ式
(3)たわみ式
(4)肘継手と連結して機能する部品
3 手継手
6 手先具(terminal device)
1 装飾用手先具
2 作業用手先具
(1)曲鉤(C-hook)
(2)双嘴鉤(mechanical claw,Arbeitsklaue)
(3)鎌持ち金具
(4)鍬持ち金具
(5)物押さえ(holder)
(6)作業用手先具の工夫
3 能動フック(utility hook,Greiger-hook)
4 市販されている能動フックの種類
(1)ホスマーフック
(2)APRL-Sierraフック
(3)国産能動フック
5 能動ハンド(utility hand,Kraftzug-Hand)
(1)オットーボックシステムハンド
(2)国産能動ハンド
(3)APRLハンド
(4)ホスマーハンド
(5)その他
6 電動ハンド
3 肩離断と義手
1 切断部位と機能的特徴
2 肩義手ソケットの適合
1 ソケットの種類
(1)肩甲胸郭間切断ソケット
(2)解剖学的肩離断ソケット
(3)上腕骨頸部切断ソケット
2 ソケットの採型と適合
(1)解剖学的肩離断の場合
(2)肩甲胸郭間切断の場合
(3)上腕骨頸部切断の場合
3 肩義手のアライメント
(1)肩甲胸郭間切断の場合
(2)解剖学的肩離断の場合
4 ハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)肩離断における基本的なハーネスとコントロールケーブルシステム
(2)その他の肩義手のハーネスとコントロールケーブルシステム
5 操作性向上のための工夫
(1)肩スリングを用いたハーネス
(2)ケーブルハウジングライナーやコーティングケーブル
(3)肘プーリーユニットによる複式コントロールケーブルシステム
(4)9字ハーネスやリテーナーを増やす方法
(5)コントロールケーブル操作効率倍増装置(excursion amplifier)
6 肩継手に能動単軸肘ブロック継手を用いた肩義手
4 上腕切断と義手
1 切断部位と機能的特徴
(1)上腕短断端
(2)上腕標準型断端
(3)肘離断
2 上腕義手ソケットの適合
1 ソケットの種類
(1)差し込み式上腕ソケット
(2)差し込み機能適合式上腕ソケット(差し込み式全面接触上腕ソケット)
(3)吸着式上腕ソケット
(4)オープンショルダー式上腕ソケット
(5)ミュンスター式上腕ソケット
(6)肘離断用ソケット
(7)シリコーンライナーを用いたソケット
2 ソケットの採型と適合
(1)短断端の場合
(2)標準型断端の場合
(3)長断端の場合
(4)ソケットの適合
3 上腕義手のアライメント
4 ハーネスとコントロールケーブルシステム
1 上腕義手における基本的なハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)肘継手屈曲および手先コントロールケーブルシステム
(2)肘継手ロック・コントロールケーブルシステム
(3)上腕義手の8字ハーネス
(4)義手の操作に必要な身体の運動
2 その他の上腕義手のハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)上腕義手ハーネス胸郭バンド式(AE chest strap harness)
(2)上腕義手3本制御ケーブルシステム(AE tripple control system)
(3)両上腕義手のハーネス
5 前腕切断と義手
1 切断部位と機能的特徴
2 前腕義手ソケットの適合
1 ソケットの種類
(1)前腕用スプリットソケット(trans-radial split socket)
(2)ミュンスター式前腕ソケット(Munster type trans-radial socket)
(3)差し込み式前腕ソケット
(4)差し込み式機能適合前腕ソケット(差し込み式全面接触前腕ソケット)
(5)吸着式前腕ソケット(trans-radial suction socket)
(6)ノースウェスタン式前腕ソケット(Northwestern type trans-radial socket)
(7)有窓式ソケット
2 ソケットの採型と適合
(1)ミュンスター型前腕義手
(2)ノースウェスタン型前腕義手
(3)手義手
3 前腕義手のアライメント
4 ハーネスとコントロールケーブルシステム
1 前腕義手における基本的なハーネスとコントロールケーブルシステム
(1)手先コントロールケーブルシステム
(2)前腕義手のハーネス
(3)義手の操作に必要な身体の運動
2 両前腕義手のハーネスとコントロールケーブルシステム
6 手部切断(手根骨離断・中手骨切断・手指切断)と義手
1 切断部位と機能的特徴
2 手部切断(手根骨離断・中手骨切断・手指切断)の義手
1 手根中手骨切断の場合
2 全指切断の場合
3 母指切断の場合
4 母指以外の手指切断の場合
3 手指切断におけるリハビリテーション
7 能動義手の適合検査
1 身体機能検査
(1)断端部の状態
(2)上肢長の測定
(3)関節可動域の測定
2 義手検査
(1)仕様
(2)仕上げ
(3)手先具
(4)手継手
(5)コントロールケーブルシステム(前腕義手追加項目あり)
(6)ハーネスの腋窩パッド
(7)義手の長さ
(8)義手の重さ
(9)肘継手の屈曲可動域(上腕義手のみ)
(10)肘屈曲に必要な力(上腕義手のみ)
(11)肘継手の動作確認(上腕義手のみ)
(12)ターンテーブル(上腕義手のみ)
3 義手装着検査
(1)断端の収納状況
(2)ソケットの適合
(3)たわみ継手の取り付け位置(前腕義手のみ)
(4)上腕半カフの位置(前腕義手のみ)
(5)ハーネス
(6)義手の長さ
(7)コントロールケーブルシステム
4 義手操作適合検査
(1)可動域の測定
(2)伝達効率(コントロールケーブルシステム)
(3)操作効率
(4)手先具の固定性と可動性
(5)ターンテーブルの固定性と可動性(上腕義手のみ)
(6)懸垂力に対する安定性
(7)肘ロックコントロールケーブルストラップの適合(上腕義手のみ)
8 義手装着訓練
1 装着前訓練
1 創の良好な治癒と成熟断端の早期獲得
(1)弾性包帯の施行
(2)ギプスソケットの施行
2 関節可動域の確保
3 良好な姿勢の確保
4 筋力増強訓練
5 断端訓練
2 義手コントロール訓練
1 前腕義手
2 上腕義手
3 肩義手
3 義手使用訓練─基本訓練
1 義手手先の位置の設定(prepositioning of terminal device)
2 “どちら側が利き手か”の決定
3 訓練は,単純なものから複雑なものに
4 義手使用訓練─日常生活動作
1 衣服着脱動作
(1)ズボンをはく
(2)シャツのボタン留め(袖口および前ボタン)
(3)ネクタイ
(4)靴紐を結ぶ
(5)上着,シャツの着脱
2 食事動作
3 事務動作
4 整容動作
5 家事動作
6 自動車運転
9 筋電電動義手
1 筋電電動義手の特徴と背景
2 筋電電動義手の構成と部品
1 筋電電動義手の基本的構造
2 制御用信号源
3 システムコントロール
4 制御方法
(1)2サイト2ファンクション
(2)1サイト2ファンクション
(3)2サイト4ファンクション
5 バッテリー
6 手先具
3 日本で取り扱われている筋電義手
1 MYOBOCK(R) ハンド成人用と小児用
2 bebionic Hand
3 Michelangelo hand(R) ミケランジェロハンド
4 i-Limb(R) hand
5 i-Digits Quantum
4 わが国における前腕切断に対する筋電電動義手
5 筋電電動義手の公的交付の変化
6 上腕電動義手
10 筋電電動義手の装着訓練とメインテナンスの実際
1 義手装着前訓練の評価と訓練について
(1)切断者のオリエンテーションとニーズの確認
(2)切断肢の評価
2 訓練用筋電電動義手(仮義手)の製作
3 仮義手訓練
(1)仮義手による基本操作訓練
(2)仮義手による応用動作訓練
(3)仮義手による日常生活動作訓練
(4)仮義手による職場や家庭での使用訓練
4 メインテナンス
5 筋電電動義手利用者の立場に立って─筋電電動義手装着を成功に導くためには─
6 筋電電動義手を装着利用されている具体的事例
(1)筋電電動義手装着前の評価と訓練
(2)訓練用筋電電動義手(仮義手)の製作
(3)仮義手訓練(基本操作訓練)
(4)仮義手訓練(応用動作訓練)
(5)仮義手訓練(日常生活動作訓練)
(6)家での動作訓練
(7)訓練を行って
第5章 義足
1 義足に関する基本的な事項
1 下肢切断の部位・測定の方法と義足の名称
2 義足継手と足部
1 股継手
2 膝継手
1 膝継手軸の形状による分類
(1)単軸膝ブロック継手
(2)2軸膝継手(double axis knee),多軸膝継手(polycentric knee)
2 立脚相の制御(stance phase control)
(1)固定式膝継手
(2)荷重ブレーキ膝―安全膝(safety knee)
(3)油圧ロック膝(auto locking hydraulic knee)
3 遊脚相制御(swing phase control)
(1)伸展補助装置(extension bias)
(2)定摩擦膝継手(constant friction knee joint)
(3)可変摩擦膝継手,間欠摩擦膝継手(variable friction knee joint)
(4)油圧・空圧制御膝(hydraullically,pneumatically controlled knee joint)
4 インテリジェント義足
5 最近におけるハイブリッド型膝継手の開発実用化
(1)オットーボック膝継手
(2)Rheo Knee(オズール社)
(3)ナブテスコ・ハイブリッドニー
(4)ナブテスコ・NK-6+Lシンフォニー
(5)LAPOC空圧制御シリンダー付き荷重ブレーキ膝(P-BASS)
(6)四軸油圧電子制御膝継手ALLUX TM(ナブテスコ社)
6 膝継手の機能区分整備(厚生労働省障害者対策総合研究事業;平成27年)
7 膝継手の処方(選択)
3 足継手と足部
1 中足指節関節の底背屈運動
2 距腿関節の底背屈運動
(1)単軸足部(single axis ankle)
(2)サッチ足部(SACH:solid ankle cushion heel)
3 足根間および足根中足関節の回内外運動
4 エネルギー蓄積型足部(energy storing foot)
5 義足足部の臨床比較
6 スポーツ用義足足部
7 トルクアブソーバー
8 国内で入手可能な義足足部
3 義足の理解に必要な正常歩行について
1 歩行周期
1 立脚相
2 遊脚相
3 両脚支持期
2 歩行の基本的要因
(1)骨盤の回旋
(2)骨盤の傾斜
(3)立脚相における膝関節屈曲
(4)足部と足関節の運動
(5)膝関節の運動
(6)骨盤の側方移動
3 歩行における下肢の回旋
4 歩行における筋肉の働き
5 歩行における床反力
(1)垂直方向の力
(2)前後方向への剪力
(3)側方方向への剪力
(4)ねじれ
6 義足歩行におけるエネルギー消費
7 義足歩行に必要な4つの条件
4 股義足
1 受皿式およびティルティングテーブル式の股義足
2 カナダ式股離断用股義足
1 特徴
(1)合成樹脂製ソケットと三点固定
(2)アライメントによる安定性の獲得
(3)広く耐久性がある股継手
(4)股継手の前後にあるバンパーの役割
(5)股屈曲制限バンドと膝伸展補助バンド
2 歩行の特徴
(1)踵接地期
(2)立脚中期
(3)踏み切り期
3 製作方法
(1)陰性モデルの採型
(2)陽性モデルの修正
(3)ソケットの製作
(4)股継手の取り付け
(5)大腿部の製作
(6)アライメントの決定
(7)復元ジグによる最良のアライメントの再現
(8)外装
4 歩行能力と実用性
(1)装着率
(2)義足歩行の実用性
5 殻構造義足から骨格構造義足への移行
6 継手の処方
(1)股継手
(2)膝継手
(3)足部の処方
(4)ターンテーブルの処方
5 片側骨盤切断(仙腸関節切断)用義足
1 特徴
2 製作過程
(1)採型
(2)陽性モデルの修正
(3)合成樹脂製ソケットの製作
(4)アライメントの決定
(5)外装
3 歩行能力
4 膝継手および足部の処方
6 大腿義足
1 大腿義足の種類と変遷
2 吸着式ソケット
1 吸着義足の利点
2 初期の吸着式ソケット
3 open end socketから全面接触ソケットへ
4 全面接触ソケットの利点
3 四辺形吸着式ソケット
1 円形から四辺形ソケットへ
2 断端に対する四辺形吸着式ソケットの機能的役割
(1)ソケット前壁
(2)ソケット内壁
(3)ソケット外壁
(4)ソケット後壁
3 木製ソケットから合成樹脂ソケットへ移行
4 合成樹脂製ソケットの処方および製作上必要な断端の諸検査
5 坐骨結節支持レベルでのソケットパターンの概略の決定
6 大腿ソケット適合上の愁訴と原因
4 坐骨収納型ソケット(IRCソケット)
1 四辺形ソケットから坐骨収納型ソケットへ
2 Normal Shape-Normal Alignment(N.S.N.A.:Ivan Long)
3 CAT-CAM
4 Ishial-Ramal-Containment Socket(IRCソケット:坐骨収納型ソケット)を統一名称に決定
5 坐骨収納型ソケットの機能と形状
(1)内壁の機能と形状
(2)前壁の機能と形状
(3)外壁の機能と形状
(4)後壁の機能と形状
6 坐骨収納型ソケットの利点と欠点(四辺形ソケットと比較して)
7 坐骨収納型ソケットの製作
(1)坐骨収納型ソケットの製作に必要な身体評価
(2)採型
(3)断端から取り外したギプスキャストの評価
(4)陽性モデルの修正
8 M.A.S.(R)(Marlo Anatomical Socket)
5 Flexible Sub-Ischial Vacuum Socket
1 NU-FlexSIVソケットデザインの特徴
2 NU-FlexSIVソケットの製作
3 NU-FlexSIVソケットの不適応例
6 大腿義足のアライメント
1 アライメントの決定方法
(1)作業台上でのアライメントの決め方
(2)静的アライメント
(3)動的アライメント
2 膝の安定性
(1)切断者の意思によらない不随意制御因子
(2)切断者による随意制御
(3)股関節屈曲拘縮とアライメント設定との関係
(4)断端末負荷による利点
3 大腿義足の側方安定性(mediolateral stability)
7 大腿義足における義足歩行異常とその原因
8 大腿義足の懸垂方法
1 シレジアバンド
(1)シレジアバンド3つの型
(2)シレジアバンドの利点
2 股ヒンジ継手と骨盤帯
(1)骨盤帯の利点
(2)骨盤帯の欠点
3 シリコーンライナーによる懸垂
9 大腿吸着義足の適応例
(1)切断者の障害に対する克服意欲およびクリニックチームに対する協力
(2)断端長
(3)断端筋の発達程度
(4)年齢
(5)性別
(6)反対側下肢の状態
(7)日本式生活様式,道路条件など
10 わが国の大腿切断者の悩みとその解決方法
1 日本の日常生活動作への適応
(1)ターンテーブルの処方
(2)キップシャフト
(3)足継手の底背屈角度の調整ユニット
2 高齢大腿切断者に対する軽量化,適合調節に関する問題
3 水泳・入浴用大腿義足
4 農耕用大腿義足
7 膝義足
(1)外科手技上の利点
(2)膝義足装着の立場からみた膝離断の利点
(3)義足装着の側からみた欠点
1 膝離断用ソケットの適合
1 在来式ソケット
2 軟ソケット付き全面接触ソケット
2 膝義足の遊脚相制御
8 下腿義足
1 機能的特徴とその機能を生かすための条件
1 下腿切断の機能的特徴
2 下腿切断後の残余機能を最大限に生かす下腿義足の条件
2 下腿義足の進歩の歴史
3 PTB下腿義足
1 PTB下腿義足の構成
(1)軟ソケット付き全面接触ソケット(closed end total contact plastic socket)
(2)サッチ足
(3)膝カフ
(4)合成樹脂による外装
2 PTB下腿義足の特徴
(1)膝カフによる懸垂
(2)解剖学的特徴に応じた陽性モデルの修正
(3)最も適正なアライメントの決定
(4)膝屈曲位での歩行
3 PTB下腿義足の採型とソケットの製作
(1)ソケットの適合の基本理念
(2)採型の方法
(3)下腿義足の他の採型方法
(4)陽性モデルの修正
(5)合成樹脂製ソケットの製作
4 PTB下腿義足のアライメント
(1)ベンチアライメント
(2)静的アライメント
(3)動的アライメント
5 PTB下腿義足の特性(利点・欠点)と処方方針
(1)装着率
(2)利点
(3)特に注意すべき問題点
(4)PTBを中心とした下腿義足の分類および改善の方向
(5)適応と不適応
6 エアクッションソケット付きPTB下腿義足
(1)利点
(2)欠点
4 PTS下腿義足
(1)装着率
(2)利点
(3)欠点
(4)適応と不適応
(5)膝関節伸展拘縮を伴う短断端に対するPTS型スプリットソケット
5 KBM下腿義足
(1)利点
(2)欠点
6 TSB吸着下腿義足
1 TSB吸着下腿義足の特徴
2 TSB吸着ソケットの適合理念
3 TSB吸着ソケットのギプス採型手技の基本
4 インターライナーの開発・進歩
(1)インターライナー開発の基礎となった役割
(2)インターライナーの利点と欠点
(3)各インターライナーの材質と特徴
(4)シリコーンライナーの研究・開発の経過
5 代表的なシリコーンライナー
(1)アイスロスソケット
(2)シリコーン吸着ソケット
(3)ハイドロスタティック・ローディング・ソケット
6 TSBソケットの適合上によく起こる問題点と対策
7 シリコーンライナー適用への円滑な移行
9 サイム義足
1 サイム切断のもつ機能的特徴
(1)サイム切断の利点
(2)サイム切断の欠点
2 サイム義足の種類
1 在来式サイム義足
2 カナダ式合成樹脂製サイム義足
3 VAPC内側開き式サイム義足
4 軟ソケット付き全面接触式サイム義足
(1)切断手技での変法
(2)義足の改良
3 サイム義足用足部
10 足部切断と義足
1 足部切断のもつ問題点
1 わが国において足部切断が多い理由
2 ショパール・リスフラン関節離断部位に対する評価
(1)体重の負荷性
(2)断端部の変形
(3)断端部の皮膚の状態
(4)歩容および歩行能力
2 足部切断用義足
11 3D-CAD/CAMによる義足ソケットの製作
(1)3Dデジタル技術によるソケット製作の概要
(2)3Dデジタル技術によるソケット製作の工程
12 義足装着訓練
1 義足装着前訓練
1 断端訓練
2 健常な姿勢の保持
3 体幹筋訓練
4 下肢切断者の健脚訓練
(1)健脚起立訓練
(2)連続片足跳び(hopping)
(3)膝関節屈伸運動
5 水治療法およびマッサージからシリコンライナー装着へ
2 義足装着前後の断端の評価
3 義足の適合検査
4 義足装着訓練
1 義足の装着
2 立位での平衡訓練
3 平行棒内での平衡訓練
4 歩行訓練
5 日常生活動作訓練
(1)いすに腰をかけ,次いで立ち上がる訓練
(2)床上よりの起立と,座位をとる訓練
(3)ズボン,靴下,靴などの着脱訓練
(4)切断者に重量物を持たせて歩行させる
(5)自転車,自動車の乗降訓練
(6)バスステップの乗降訓練
(7)階段昇降訓練
6 応用・習熟訓練
7 両下肢切断者の歩行訓練の特殊性
(1)両側大腿切断例
(2)一側大腿・一側下腿切断例
8 下肢切断者の歩行能力
(1)歩行速度,持続距離,実用歩型
(2)階段昇降能力
(3)その他,難路・坂道・障害物歩行などの応用動作
9 義足装着訓練ステップアッププログラムについて
(1)ステップ1:従来の歩行訓練プログラム
(2)ステップ2:歩行速度を向上させる訓練プログラム
(3)ステップ3:スポーツ,レクリエーションを目的とした訓練プログラム
第6章 わが国内外における義肢装具発展のあゆみ
1 障害者福祉施策の動向
1 わが国の障害者数
2 わが国の障害保健福祉施策の歴史
3 国連障害者権利条約批准へ
2 わが国における義肢装具発展のあゆみ
1 日本義肢装具研究同好会から「日本義肢装具学会」発足へ
2 日本リハビリテーション医学会および日本整形外科学会に設置された義肢装具委員会の協働による行政への提言と,これにより実施された義肢装具サービスの改革
(1)統一処方箋と義肢装具のJIS用語
(2)義肢装具の標準規格化
3 義肢装具の価格体系の変遷と今後の改革について
(1)身体障害者福祉法から障害者総合支援法へ
(2)補装具費の支給基準の改革
4 福祉用具法
(1)背景
(2)福祉用具法の展開
5 義肢装具研究開発と地域リハビリテーションサービスの向上にむかって
(1)義肢装具の研究開発体制のあり方について
(2)地域における義肢装具の処方・装着訓練を行うリハビリテーション医療機関の整備
3 義肢装具における国際協力のあゆみ
1 ISPO(国際義肢装具協会)の目的と組織
(1)ISPOの目的
(2)ISPOの会員組織
(3)ISPO会員のメリット
(4)ISPOによる義肢装具士のカテゴリー区分
(5)世界大会およびセミナー,研修コース,カンファレンス
(6)出版
(7)国際標準化活動
(8)国際組織との交流
(9)ISPO世界義肢装具教育者会議(Global P&O Educator's Meeting)
2 わが国の義肢装具における今後の国際協力のあり方
(1)ISPO第6回,第17回世界大会を神戸で開催
(2)アジア義肢装具学術大会の設置
(3)日本財団によるアジアにおける義肢装具教育施設の設置
文献
和文索引
欧文索引














