●研修医の生の声にズバリ答えるQ&A形式の解説書
内容紹介
●現代は外科医にとって受難の時代である.手術手技の進歩とともに,より複雑な治療への対応が不可欠となり,同時に社会的には医療の透明性と安全性が要求されている.これらを満足させるには,より高い精度の知識と技術の習得が必要であるが,現代の研修医制度は治療技術を習得する機会を十分に与えているとはいえない.
●本書の編者ならびに執筆陣は,社会保険横浜中央病院の消化器・一般外科の研修指導医で構成されている.大学ではない市中の地域基幹病院であるので,臨床研修医にとっては,どの科をローテーションしていても,直に誰にでもすぐ疑問点を問える環境にある.その利便性を生かし,実情に即した臨床研修医の生の声(質問)を集め,それに対する研修指導医とのやりとりをQ&A形式でまとめたものが本書である.
●VOL.1は消化管編として,食道,胃・十二指腸・小腸,大腸・肛門,その他の関連項目の4セクションに分け,140のQ&Aを設けた.また,「その他」として臨床研修医が抱える将来に対する不安・悩みに対し,少しでも解決の助けになればと考え,そのアドバイスセクション4において加えている.
●外科医を志望する若い医師が減少するなか,最も守備範囲の広い消化器・一般外科を修得することは,全身を網羅することに繋がり,実践的実力が備わるはずである.本書は,ひとりでも多くの臨床研修医が効率的に技術・知識を習得できるようになるとともに,指導者にも参考にしていただける一冊である.