口腔機能低下に伴う口の乾き・舌痛・味覚障害など日常臨床で多い症状に対応するためのガイドブック
内容紹介
●高齢社会を迎え,口腔乾燥症や舌痛症,味覚障害の患者さんは増える一方です.しかし,臨床の現場では,これらの疾患や症状に対する診断や治療法は十分に確立しておらず,患者さんが「口が乾く」「舌がピリピリする」などと訴えても,特別な所見がみられないために“気のせい”と判断されて,患者さんが途方に暮れるケースも多くみられています.
●本書では,口腔乾燥症と唾液分泌量低下は同義ではないという立場のもと,唾液分泌量,粘膜保湿度,舌・顔面周囲の運動機能,生活習慣・食習慣などを含めて包括的に診断・治療することを基本としています.そして,日常臨床で患者さんが多く訴える症状を中心に,いろいろな患者さんのライフステージに応じた臨床対応ができるよう構成しました.
●これから口腔乾燥症の臨床をはじめようとする医師・歯科医師,またそうした患者さんに接する機会の多い歯科衛生士,看護師,言語聴覚士の方々に理解しやすいよう解説した,日常臨床に密接したガイドブックです.今日からはじめる口腔乾燥症の臨床にお役立てください.
目次
第2章 口腔乾燥症の検査と診断
第3章 口腔乾燥症の治療
第4章 舌痛症と味覚障害の診断と治療
第5章 頻度の高い主訴と臨床での実際
第6章 口腔乾燥症の予防
第7章 口腔乾燥症Q&A(安細敏弘・柿木保明)
書評
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
安細敏弘【あんさいとしひろ】
1962年 大阪府生まれ
1988年 九州歯科大学卒業
1992年 同大学助手
1995年 米国サウスアラバマ大学医学部客員研究員
1996年 九州歯科大学講師
1998年 同大学口腔衛生学講座助教授
1999年 同大学予防歯科学講座助教授
2007年 同大学健康増進学講座保健医療フロンティア科学准教授
柿木保明【かきのきやすあき】
1955年 宮崎県生まれ
1980年 九州歯科大学卒業
1980年 産業医科大学病院歯科口腔外科勤務
1981年 国立療養所南福岡病院歯科勤務
1988年 同病院歯科医長
2005年 九州歯科大学生体機能制御学講座摂食機能リハビリテーション学教授