両者が補完することで期待できるよりよい成果,神経ブロック療法と鍼療法
内容紹介
●鍼療法は経穴や経絡を刺激し,神経系・免疫系・内分泌系を活性化させ,恒常性機能や下行性疼痛抑制系を賦活するなど,EBMとしてNIHにも検証され,痛みの治療に効果を発揮している.
●鍼療法の刺鍼点となる経穴と神経ブロック点とは一致する箇所が多く,それが神経ブロックと鍼療法との大きな接点となるところであるが,ここはまた解剖的に神経の絞扼性障害などを起こしやすいという特徴がある部位でもある.
●そこでこれらの障害に対しては,神経症状や神経痛の程度に応じて,神経ブロック療法と鍼療法のそれぞれの利点を理解したうえで,両者による補完的な治療が行われることが望まれる.
●本書はペインクリニック,整形疼痛外来,緩和医療に関わる医師・鍼灸師などを対象に,神経ブロックの基本から鍼による療法まで,多くの図を用いて解説.
目次
I.神経ブロック療法
II.鍼療法
各論/神経ブロック・鍼療法の実際
1.三叉神経
2.顔面神経
3.後頭神経
4.星状神経節
5.硬膜外腔
6.頸部神経根
7.腕神経叢
8.上肢の末梢神経
9.肋間神経
10.肩甲上神経
11.腰神経叢
12.坐骨神経
13.陰部神経
14.椎間関節
15.脛骨神経・総腓骨神経
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
細川豊史【ほそかわとよし】
1981年 京都府立医科大学医学部医学科卒業
1991年 京都府立医科大学医学部助教授
1991年 ドイツ連邦共和国デュッセルドルフ大学留学(文部省在外研究員)
2005年 京都府立医科大学附属病院疼痛緩和医療部・部長
2006年 京都府立医科大学附属病院疼痛緩和医療部・病院教授
2010年 京都府立医科大学疼痛緩和医療学講座・教授
現在に至る
日本ペインクリニック学会理事
第44回日本ペインクリニック学会・会長
日本緩和医療学会理事
石丸圭荘【いしまるけいそう】
1985年 明治鍼灸短期大学卒業
1989年 明治鍼灸教員養成課程修了
1989年 明治鍼灸大学鍼灸学部・助手
1993年 明治鍼灸大学鍼灸学部・講師
2001年 鍼灸学博士(明治鍼灸大学)
2006年 了コ寺大学健康科学部・教授
現在に至る