●ストレス冷えが蔓延する現代社会に医療はどう応えるか!
内容紹介
●西洋医学には冷えという概念がなく,したがって基本的に見過ごされてきたといえるが,伝統医学では未病として重要な位置づけをされてきた.また伝統医学では,冷えのみならず,暑さや湿気,乾燥なども病気の原因とされており,なかでも冷えが注目されてきたのは,近代文明が”冷やす文明”だからである.
●伝統医学,特に漢方医学では,冷えに侵されると万物のもととなる「気」の産生が落ちたり,そのめぐりが不順となったりする.また「血」はもとは「気」であるから,その産生も落ち,滞ったりもする.「水」も滞る.その結果冷えはますます悪化する.この病態からさまざまな症状が出現することになるのである.
●冷えはその悩みを医師に伝えても,とりあってもらえない状況が現在も続いている.医師がその概念を知らず,病態として捉えて治療の対象とすることができないからである.冷えは立派な未病であり,相応の対策をとることによって解消できるものである.
●本書は,冷え対策を臨床家向けに記した初めての専門書である.冷えの概念,その対策としての生活指導,伝統医学的なアプローチについて,それぞれの専門家にご執筆いただいた.医師はもとより,アロマセラピーに携わる統合医療スタッフ,看護師,伝統医学の治療家などに必携の臨床書!
目次
chapter2 「冷え」の実態調査
chapter3 「冷え」と免疫
chapter4 「冷え」と皮膚
chapter5 冷え対策としての統合医療
chapter5-1 日常生活と冷え
chapter5-2 西洋医学的アプローチ
chapter5-3 漢方薬
chapter5-4 鍼灸,マッサージ
chapter5-5 アロマセラピー
chapter5-6 ホメオパシー
chapter5-7 温罨法などの治療法
chapter5-8 蒸気温熱シートと温め効果
chapter5-9 血の道療法
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
川嶋 朗【かわしまあきら】
1983年 北海道大学医学部医学科卒業
1983年 東京女子医科大学第4内科入局
1986年〜1990年 東京女子医科大学大学院医学研究科
1993年〜1995年 ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院留学
2001年 東京女子医科大学腎臓病総合医療センター内科&血液浄化部門 講師
2002年 東京女子医科大学附属成人医学センター 講師(兼任)
2003年 東京女子医科大学附属青山女性・自然医療研究所 自然医療部門 講師
東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック 所長
東京女子医科大学附属東洋医学研究所 講師(兼任)
東京女子医科大学附属青山病院 講師(兼任)
2004年 東京女子医科大学附属青山女性・自然医療研究所 自然医療部門 准教授(兼任)
現 在 東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック 所長
日本統合医療学会 理事・認定医
日本ホメオパシー医学会 理事・専門医
日本東方医学会 理事
日本腎臓学会 学術評議員・指導医
日本透析医学会 評議員・指導医
日本内科学会 総合内科専門医
日本医工学治療学会・日本アフェレシス学会・日本抗加齢医学会 評議員