オンデマンド版とは
●本書は刊行当時の原本をスキャニングで忠実に読み取り,オンデマンド印刷機にて印刷・製本したものです.中身は原則として刊行当時のままとなります.また,原本より写真や網かけ部分が粗くなっています.
●オンデマンド版化にあたって,すべてソフトカバーに変更しています.また,一部多色刷りの箇所をモノクロに変更している場合があります.
内容紹介
●患者のこころを汲み,共に障害や疾病を克服していくためには,医療にもゆとり,患者にも心のゆとりが必要であるが,現在の医療は短期決戦型で,そのことをなくしつつある.
●本書はいろいろな文献を探り,日本人のこころのありようを訪ね,障害や疾病を克服する過程で起きるさまざまなゆれるさまを事例で示し,調査結果に基づいて医療における日本人のこころのありかたにわけいったものである.
●欧米とは異なる日本人の精神構造の特徴を考えたうえでの,障害や疾病の受容(克服)についての視点が少なかったこれまでの医療を考えるための,医療スタッフと福祉に携わる人達のために,障害や疾病を克服していくための提言をまとめた.
目次
はじめに
第一部 日本人の心情と障害と疾病の受容・克服のかかわり
I.ものごとのとらえかた
〈日本人と欧米人〉
〈親子関係〉
〈感情表現〉
〈他者との関係〉
II.日本文化の特性から障害と疾病の受容・克服をみる
III.ゆらぐこころの表現
IV.日本人のこころ
第二部 こころとからだのリハビリテーション
I.医療における「がんばる」という言葉
II.文芸作品にみられる障害と疾病の受容・克服
III.障害の受容・克服に向けて ―リハビリテーションの現場で
IV.がんの告知とリハビリテーションにおける告知との相違
第三部 障害と疾病の受容・克服
I.障害とは
II.障害と疾病の受容・克服
III.障害と疾病の受容・克服に影響する要因
IV.希死念慮
V.「時間という薬」と「説明という薬」を上手に調合
VI.人生の受容と別な価値観をもつ場合
あとがき
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
岡本 五十雄【おかもといつお】
1943年 樺太に生まれる
1962年 北海道立岩内高等学校卒業
1968年 札幌医科大学卒業
1994年 勤医協札幌丘珠病院院長
現在勤医協札幌丘珠病院名誉院長,札幌医科大学臨床教授,
日本リハビリテーション医学会評議員
著書再び生きていくということ(1995,近代文藝社),復活の朝―札幌発リハビリテーション物語(2000,集英社),ほか論文多数
執筆者の関連書籍を探す場合は下に表示された名前をクリックしてください
岡本五十雄 著