やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

2,640円(税込)
冊子版品切れ 電子版販売中

「臨床栄養」臨時増刊号第108巻6号
メタボリックシンドローム
疾患概念から食事療法まで

発行時参考価格 2,400円
  • 総頁数:156頁 / 2色
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2006年5月
  • 注文コード:740680
  • 雑誌コード:09320-05

内容紹介

メタボリックシンドロームは,心血管疾患予防・治療のうえで大きな意義を持つ疾患概念で「リスクの重複がある対象者(患者)に医師,保健師,栄養士等が早期に介入し,行動変容につながる保健指導を行う」とされ,栄養士の役割が重要視されている.最新知見を収めた必携書.

序文

 メタボリックシンドロームは,内臓脂肪をもとにして高脂血症,高血圧,糖尿病などの複数の病態が重なる症候群である.重合した病態への対応は,これまでも,シンドロームX,死の四重奏,インスリン抵抗性症候群などの命名により行われてきたが,昨年4月の日本内科学会をはじめ8学会合同の検討委員会による診断基準の設定により,内臓脂肪がさまざまなサイトカインを分泌することによる病態として概念が確定してきた.この症候群の特徴は,個々の病態の心疾患へ対するリスクがそれほど高くなくとも,重なり合うリスクがハイリスクへと急上昇することにある.
 また,この診断基準の設定により,これまで,専門化してきた肥満,高脂血症,高血圧,糖尿病のおのおのの分野が,互いに専門領域を越えて深い知識を求められるようになった.加えて,高脂血症として,従来から取り上げられてきた高コレステロール血症とは別に,食生活と密接に関連する高トリグリセリド血症に光があたるようになった.高トリグリセリド血症では,動脈硬化惹起性リポ蛋白レムナントの増加,small dense LDLの増加,HDLの減少,血液凝固傾向により動脈硬化が進展すると考えられる.このため,食後常にレムナントにさらされる食後高脂血症もハイリスクとされ,食後高脂血症に直接影響を及ぼす食生活のあり方がいっそう重要となり,栄養関係者に対する期待が高まっている.
 本書特集がメタボリックシンドロームを深く理解したいと思っている管理栄養士,栄養士,栄養学,農学,家政学,工学,保健学の研究者など多くの方がたのお役に立つことを祈っている.

目次

 特集によせて 近藤和雄

メタボリックシンドロームとそのバックグラウンド
 メタボリックシンドロームの新診断基準 宮崎 滋
 シンドロームXからメタボリックシンドロームまで 大橋浩二・船橋 徹
 メタボリックシンドロームの病態 山田信博
 メタボリックシンドロームとインスリン抵抗性 下門顕太郎
 メタボリックシンドロームと脂質異常 寺本民生
 メタボリックシンドロームと肥満 武城秀明・齋藤 康
 肥満症と摂食調節 正木孝幸・坂田利家

メタボリックシンドロームとアディポサイトカイン・関連遺伝子
 アディポネクチン 前田和久
 レプチン 海老原 健・中尾一和
 グレリン 細田洋司・寒川賢治
 SREBP-1c 島野 仁
 PPAR 井上郁夫
 ミトコンドリア脱共役たんぱく質 UCP 斉藤昌之
 ケモカイン 後藤 剛・他

メタボリックシンドロームと疾患
 メタボリックシンドロームと糖代謝異常 横田太持・宇都宮一典
 メタボリックシンドロームと高血圧 高橋敦彦・久代登志男
 メタボリックシンドロームと動脈硬化 吉田雅幸・川上明夫
 メタボリックシンドロームと脂肪肝 佐藤千史
 メタボリックシンドロームのバイオマーカーとしての尿酸値の意味 中島 弘
 メタボリックシンドロームと腎障害 小竹英俊・及川眞一
 メタボリックシンドロームと慢性炎症 柳内秀勝・多田紀夫
 メタボリックシンドロームと血栓症 安 隆則・川上正舒
 メタボリックシンドロームと酸化ストレス 板倉弘重
 メタボリックシンドロームと喫煙 石坂裕子・他

メタボリックシンドロームの診断・治療
 内臓脂肪測定法・腹囲測定法 徳永勝人
 メタボリックシンドロームの食事療法 近藤和雄・柳沢千恵
 メタボリックシンドロームの食事療法の実際 本田佳子
 メタボリックシンドロームの運動療法 高波嘉一・他
 肥満の外科療法 木村拓也・山東勤弥
 フォーミュラーダイエット 宮下 洋・白井厚治

執筆者の関連書籍を探す場合は下に表示された名前をクリックしてください

医歯薬出版 編