やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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パーシャルデンチャーテクニック 第5版

発行時参考価格 9,000円
  • 総頁数:216頁 / カラー
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2012年11月
  • ISBN978-4-263-45660-6
  • 注文コード:456600

絶大な信頼と実績のパーシャルデンチャー実習書
フルカラーで見やすく,わかりやすく生まれ変わった改訂第5版!

内容紹介

●全ステップをクリアな写真で示すなど,第1版より4半世紀,絶大な信頼を得てきたパーシャルデンチャー実習指導のバイブル.全国29歯科大学の参加により,近年における歯学教育の大改革を踏まえて編集.
●急速な時代の変革に対応するとともに,パーシャルデンチャーの基礎知識・技術を習得するためのガイドブックとして役立つよう,製作の術式をよりいっそうわかりやすく示しました.
●改訂に際し臨床写真,シェーマをフルカラー化,より見やすく,わかりやすくなりました.

序文

第5版 まえがき
 本書は『コンプリートデンチャーテクニック』の姉妹編として,1982年6月に第1版が発行されました.以来,第2版(1990年5月発行),第3版(1999年6月発行),第4版(2006年8月)と続き,平沼謙二先生(愛知学院大学名誉教授),松本直之先生(徳島大学名誉教授),藍 稔先生(東京医科歯科大学名誉教授),井上 宏先生(大阪歯科大学名誉教授),細井紀雄先生(鶴見大学名誉教授),野首孝祠先生(大阪大学特任教授)等各先生方のご指導のもと,多くの国公私立歯科大学・歯学部のパーシャルデンチャーの講義・実習を担当されている先生方の多大なご協力を得つつ,模型実習および臨床実習において大いに活用されてきました.
 2011年2月,編集部からわれわれに編集委員を引き継ぐようご要請がありましたので,早速改訂作業に取り掛かりました.前版に引き続き,2001年実施のモデル・コア・カリキュラム,その全国的な標準評価法として臨床実習開始前の「共用試験」,さらに2006年開始の歯科医師臨床研修など,近年の歯学教育の一連の大改革を十分に考慮に入れ編集することになりました.
 まず,現状の歯科補綴学教育,特にパーシャルデンチャーに関する教育内容を再検討するために,全国29大学に対してパーシャルデンチャーの模型実習・臨床実習の実態に関するアンケート調査を行い,それをもとに第5版の目次案や各章の項目を決定いたしました.また,今回の版でも全国29大学すべてのパーシャルデンチャーおよび有床義歯を担当されている教授陣のご協力を得ることができましたので,各大学の独創的な教育内容を尊重しつつ,歯科補綴学教育の標準化を図るとともに,学生諸君の理解を高めるため,全ページをカラー印刷とし,時代にあった教育内容を集積することに努めました.
 本書を通じて全大学のパーシャルデンチャーについての教育・医療が共通認識の下で行われることは大変喜ばしいことでありますとともに,これまでご尽力を頂きました多くの執筆者各位に対して心から厚く御礼申し上げます.
 歯学教育および歯科医療のコアを構築しているパーシャルデンチャーの基礎知識および基礎技術を習得するガイドブックとして役立つことはもとより,臨床実習ならびにコデンタルワーカーの参考書としてご活用頂ければこの上ない喜びであります.
 今回の改訂にあたり,全大学の多大なご支援を賜りましたことに対して,重ねて感謝の意を表しますとともに,本書を通じて,歯科補綴学教育,殊にパーシャルデンチャー教育のさらなる発展に寄与できますことを心から祈っております.
 2012年9月
 編集委員一同

第1版 まえがき
 本書は,歯学生の模型実習を対象とした実習書であり,コンプリートデンチャーテクニックの姉妹編として企画したものであります.
 パーシャルデンチャーの講義,実習は歯科補綴学のカリキュラムのなかで,コンプリートデンチャー,あるいはクラウンブリッジのあとに開講されます.このパーシャルデンチャーは部分的な歯の欠損患者に製作する補綴物(可撤性の有床義歯)ですが,口腔と義歯との調和をはかるために,残存している歯と歯牙欠損部の顎堤をどのように利用するかによって,義歯の形態は種々のものが考えられます.そこで各大学の模型実習は,いろいろな形態のなかから基本的なものに主体をおいて教育されていますが,それぞれ教育内容には違いがあるので,本書のように多くの大学が参加して一つの実習書を作るということはきわめて無謀なことかもしれません.
 このような問題はありますが,コンプリートデンチャーテクニックを執筆された各大学が主体となってパーシャルデンチャーの実習書を製作しようという計画が進められ,昭和54年11月から22大学の参加を得て,企画,立案に入りました.
 そこで,本実習書を作るにあたって,(1)コンプリートデンチャーテクニックと同一の形態とする.すなわち,臨床術式の概略も加え,模型実習との関連とその理解をはかる,(2)基本的なパーシャルデンチャーの製作法を述べ,特殊なものは紹介程度とする,(3)大学間で異なる二,三の方法は併記する,(4)用語については,統一がなされていないため,現時点で一般的と思われる用語を用いる,などの基本方針を確認しました.同時に各大学の模型実習の内容調査を行い,本書に使用する模型の欠損形態を765 56 76 567と76521 1256 765 56の2種類にすることに決め,前者は鋳造床による義歯,後者はレジン床による義歯の製作に使用することにしました.昭和55年9月から製作ステップの撮影を開始し,それに基づき56年4月から分担執筆に入りました.
 コンプリートデンチャーテクニックの姉妹編としてその流れを尊重し,また22校という多くの大学が協力して本書が作られたことは意義深いことであります.一方,各大学の独自性を部分的に無視したかたちをとらざるをえなかったことなど,問題があることも事実です.しかし,模型実習における基本的な製作の流れと内容の理解は十分にはかれるものと確信しています.
 なお,本書は日常の臨床においてもよき参考書として活用でき,また技工士のよき指導書になるものと考えます.
 本書の出版にあたり,各大学の多大なご協力を得られたことに対して感謝の意を表するとともに,ここに上梓できたことを心から喜びたいと思います.
 1982年4月
 編集委員

目次

第1章 概説
 A パーシャルデンチャーとは
  1.目的
  2.歯の欠損を放置した場合に起こりうる障害
  3.パーシャルデンチャーの必要性と意義
  4.インフォームドコンセントの重要性
  5.パーシャルデンチャーの適応
 B 欠損歯列と咬合支持の分類
  1.Kennedyの分類(1928)
  2.Eichnerの分類(1955)
 C 構成要素の名称と役割
  1.レスト
  2.義歯床
  3.連結子(連結装置)
  4.支台(維持)装置
  5.隣接面板
  6.人工歯
  7.フレームワーク
 D 支台装置(クラスプ)
  1.クラスプの構造
  2.サベイラインと鉤外形線
  3.クラスプの機能
  4.クラスプの種類と分類
 E 支持・把持・維持・連結の各機構
  1.義歯と口腔組織との関係
  2.支持機構
  3.把持機構
  4.維持機構
  5.連結機構
第2章 診察,検査,診断,前処置
 A 診察,検査
  1.一般的診察
  2.口腔ならびにその付近の診察,検査
 B 概形印象と研究用模型の製作
 C 診断ならびに治療計画
 D 前処置
  1.広義の前処置
  2.狭義の前処置
第3章 サベイヤーによる検査と仮設計
 A サベイヤーとは
 B サベイヤーによる検査と仮設計
第4章 個人トレー
  1.前準備
  2.個人トレーの製作(スペーサーなしの場合)
  3.個人トレーの製作(スペーサーありの場合)
  4.筋圧形成(辺縁形成)の準備
第5章 精密印象と作業用模型の製作
 A 印象
 B 作業用模型の製作
第6章 咬合床製作
第7章 咬合採得
  1.臨床術式
  2.マネキンを用いた咬合採得
第8章 人工歯の選択
  1.前歯部
  2.臼歯部
第9章 模型の咬合器装着
 A 平均値咬合器各部の名称
 B 半調節性咬合器の種類
 C 咬合器装着
  1.下顎から模型を装着する場合
  2.上顎から模型を装着する場合
  3.スプリットキャストにより模型を装着する場合
 D フェイスボウの使用
  1.眼耳平面が参考平面の場合
  2.Camper平面が参考平面の場合
第10章 サベイングと設計
 A サベイング
 B 各部の設計
  1.下顎金属床義歯の設計例
  2.下顎レジン床義歯の設計例
  3.上顎金属床義歯の設計例
  4.上顎レジン床義歯の設計例(1)
  5.上顎レジン床義歯の設計例(2)
 C 各種クラスプの形態とアンダーカット量
  1.環状鉤
  2.バークラスプ
  3.コンビネーションクラスプ
  4.その他のクラスプ
第11章 支台装置の製作
 A 鋳造鉤の製作
  1.エーカースクラスプの形態
  2.前準備
  3.既製パターンによる鉤腕の製作
  4.インレーワックスによる鉤腕の製作
  5.鋳造・研磨
 B 線鉤の製作
  1.プライヤーの種類
  2.二腕鉤の製作
  3.電気ろう付け法による線鉤の製作
第12章 連結装置の製作
 A フレームワークの製作
 B 屈曲バーの製作
  1.リンガルバー
  2.パラタルバー
第13章 オルタードキャスト法
第14章 人工歯排列,試適,ろう義歯製作
 A 前歯部の排列
 B 試適
 C 基礎床の交換
 D 臼歯の排列
 E 歯肉形成
第15章 埋没,重合,研磨
 A 埋没
 B 流ろう,重合
  1.加熱重合法
  2.シリコーンコアを使用した流し込み法
  3.マイクロ波重合法
 C 研磨
第16章 義歯の咬合器再装着と咬合調整
 A 義歯の咬合器再装着
  1.スプリットキャスト法による咬合器再装着
  2.チェックバイトによる咬合器再装着
 B 咬合調整
第17章 義歯装着,調整,患者指導
 A 義歯装着,調整
 B 患者指導
 C 治療の評価
第18章 装着後の維持・管理
 A リコール
  1.口腔内異常所見
  2.残存歯や義歯の清掃状態
  3.義歯の動揺度
  4.咬合接触の有無
  5.支台歯,残存歯の検査
  6.義歯の変質,破損の確認
  7.補綴治療への責任
 B リライン
  1.直接法
  2.間接法
 C 修理
  1.義歯床の修理
  2.脱離した人工歯
  3.クラスプの修理
  4.歯の欠損に伴う義歯床,人工歯の修理
第19章 アタッチメント義歯
 A アタッチメントとは
 B アタッチメントの分類
  1.咬合圧の負担様式による分類
  2.製作方式による分類
  3.装置の一般的形態による分類
 C 臨床における評価
 D 既製アタッチメント
  1.磁性アタッチメントの症例
  2.既製アタッチメントの症例
 E 自家製アタッチメント
  1.コーヌスクローネ
  2.ミリングと各種パラレロメータ
第20章 インプラントを利用した義歯
  1.インプラントを支持に組み込んだパーシャルデンチャー
  2.インプラントオーバーデンチャー
第21章 各大学の実習設計例

 索引

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

【編者略歴】
五十嵐順正【いがらしよしまさ】
 1972年 東京医科歯科大学歯学部卒業
 1993年 松本歯科大学教授
 2006年 東京医科歯科大学大学院教授,現在に至る
石上友彦【いしがみともひこ】
 1978年 日本大学歯学部卒業
 1983年 東京医科歯科大学大学院修了
 2001年 日本大学歯学部教授,現在に至る
大久保力廣【おおくぼちかひろ】
 1986年 鶴見大学歯学部卒業
 1990年 鶴見大学大学院修了
 2009年 鶴見大学歯学部教授,現在に至る
岡崎定司【おかざきじょうじ】
 1979年 大阪歯科大学卒業
 1984年 大阪歯科大学大学院修了
 2008年 大阪歯科大学教授,現在に至る
馬場一美【ばばかずよし】
 1986年 東京医科歯科大学歯学部卒業
 1991年 東京医科歯科大学大学院修了
 2007年 昭和大学歯学部教授,現在に至る
横山敦郎【よこやまあつろう】
 1984年 北海道大学歯学部卒業
 1988年 北海道大学大学院修了
 2005年 北海道大学大学院教授,現在に至る