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序文
序文
私が言語聴覚士として現場に出て間もない頃,臨床で出会う一つひとつの症状に,いつも様々な疑問を抱いていました.「あの症状は教科書でいうと何に当たるのだろう」「なぜ,このような症状が現れるのだろう」と考える毎日でした.しかし,知識も経験も乏しい駆け出しの私には,答えをみつけることはもちろん,考えを整理することさえ容易ではありませんでした.
それでも,言語情報処理モデルを頭に思い浮かべながら失語症状について考えたり,臨床で生じた疑問について思いを巡らせたりすることが,いつしかとても楽しくなっていました.そして,その経験は,私が言語聴覚士としてどのような臨床家を目指していきたいのかを考えるきっかけにもなりました.
失語症を学び,理解することは難しいとよくいわれます.実習生や初学者の方々を見ていると,学校で学んだ専門用語と,実際の臨床で目にする症状とを結びつけることに苦労しているように感じます.しかし,それは当然のことなのかもしれません.目の前で初めて経験する症状こそが,学びの出発点だからです.
では,どうすれば学問的な知識と臨床を近づけることができるのかと考えていた折,医歯薬出版の茂野靖子氏から,言語聴覚士国家試験の内容を踏まえながらも,学生や初学者の方々にわかりやすい書籍を作りたいというお話をいただきました.それをきっかけに,これまで臨床の中で考えてきたことを,僭越ながら次の世代の言語聴覚士の方々にお伝えできればという思いが生まれ,共同編者の吉村貴子先生をはじめ,多くの先生方のお力をお借りして,本書をまとめることとなりました.このような貴重な機会をいただけたことを大変ありがたく思っております.この場をお借りして,心より感謝申し上げます.
私は失語症に対する言語訓練は,「サイエンス」であると同時に,「アート」でもあると考えています.科学的に失語症状を捉え,その背景にある障害を考え,適切な機能回復のための支援を行うことは,言語聴覚士の専門性である「サイエンス」です.一方,患者さんやご家族の思いに寄り添い,その人らしい生活の再建を支えることは,「アート」といえるでしょう.
本書では,この「サイエンス」と「アート」の両面から,失語症をできるだけわかりやすく,臨床につながる形でまとめました.また,国家試験で問われる基本的な知識についても幅広く取り上げています.単に専門用語を覚えるだけではなく,「なぜこのような症状が起こるのか」「この症状をどのように捉え,どのように支援していくのか」と考えることの面白さを感じていただければ幸いです.
最後に,これまで私に失語症を教えてくださったすべての患者さんに,心から感謝申し上げます.臨床で出会った一人ひとりの患者さんとの時間と,そこから生まれた数多くの疑問が,今日まで失語症を学び続ける原動力となり,本書の礎となっています.
本書が,これから失語症を学ぶ皆さんにとって,知識と臨床をつなぐ一助となり,失語症の奥深さと臨床の面白さに触れるきっかけとなれば幸いです.
2026年10月
編者を代表して 中川良尚
私が言語聴覚士として現場に出て間もない頃,臨床で出会う一つひとつの症状に,いつも様々な疑問を抱いていました.「あの症状は教科書でいうと何に当たるのだろう」「なぜ,このような症状が現れるのだろう」と考える毎日でした.しかし,知識も経験も乏しい駆け出しの私には,答えをみつけることはもちろん,考えを整理することさえ容易ではありませんでした.
それでも,言語情報処理モデルを頭に思い浮かべながら失語症状について考えたり,臨床で生じた疑問について思いを巡らせたりすることが,いつしかとても楽しくなっていました.そして,その経験は,私が言語聴覚士としてどのような臨床家を目指していきたいのかを考えるきっかけにもなりました.
失語症を学び,理解することは難しいとよくいわれます.実習生や初学者の方々を見ていると,学校で学んだ専門用語と,実際の臨床で目にする症状とを結びつけることに苦労しているように感じます.しかし,それは当然のことなのかもしれません.目の前で初めて経験する症状こそが,学びの出発点だからです.
では,どうすれば学問的な知識と臨床を近づけることができるのかと考えていた折,医歯薬出版の茂野靖子氏から,言語聴覚士国家試験の内容を踏まえながらも,学生や初学者の方々にわかりやすい書籍を作りたいというお話をいただきました.それをきっかけに,これまで臨床の中で考えてきたことを,僭越ながら次の世代の言語聴覚士の方々にお伝えできればという思いが生まれ,共同編者の吉村貴子先生をはじめ,多くの先生方のお力をお借りして,本書をまとめることとなりました.このような貴重な機会をいただけたことを大変ありがたく思っております.この場をお借りして,心より感謝申し上げます.
私は失語症に対する言語訓練は,「サイエンス」であると同時に,「アート」でもあると考えています.科学的に失語症状を捉え,その背景にある障害を考え,適切な機能回復のための支援を行うことは,言語聴覚士の専門性である「サイエンス」です.一方,患者さんやご家族の思いに寄り添い,その人らしい生活の再建を支えることは,「アート」といえるでしょう.
本書では,この「サイエンス」と「アート」の両面から,失語症をできるだけわかりやすく,臨床につながる形でまとめました.また,国家試験で問われる基本的な知識についても幅広く取り上げています.単に専門用語を覚えるだけではなく,「なぜこのような症状が起こるのか」「この症状をどのように捉え,どのように支援していくのか」と考えることの面白さを感じていただければ幸いです.
最後に,これまで私に失語症を教えてくださったすべての患者さんに,心から感謝申し上げます.臨床で出会った一人ひとりの患者さんとの時間と,そこから生まれた数多くの疑問が,今日まで失語症を学び続ける原動力となり,本書の礎となっています.
本書が,これから失語症を学ぶ皆さんにとって,知識と臨床をつなぐ一助となり,失語症の奥深さと臨床の面白さに触れるきっかけとなれば幸いです.
2026年10月
編者を代表して 中川良尚
目次
第1章 失語症とは
1.失語症の定義(中川良尚)
2.失語症の臨床と支援の全体像(中川良尚)
1)失語症の原因疾患と責任病巣
2)古典的失語症候群の分類の理解
3)失語症機能回復訓練のポイント
4)失語症以外のコミュニケーション障害・言語障害との鑑別
5)ライフステージに合わせた失語症臨床の展開
6)言語聴覚士の役割
3.失語症の原因疾患(浜田智哉,東山雄一,田中章景)
1)脳血管障害
(1)脳梗塞
(2)脳出血(脳内出血)
(3)くも膜下出血
2)神経変性疾患
(1)アルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease:AD)
(2)前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia:FTD)/前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration:FTLD)
3)頭部外傷(外傷性脳損傷)
4)その他
(1)脳腫瘍
(2)てんかん
(3)感染症
確認Check!
第2章 失語症の基礎知識
1.脳の構造と機能(東山雄一,浜田智哉,田中章景)
1)脳の構造
(1)大脳・間脳・脳幹・小脳
(2)大脳の区分
(3)大脳外側面の主要な脳回・脳溝
(4)大脳内側面の主要な脳回・脳溝
(5)白質線維
(6)脳血管
(7)まとめ
2.失語症を中心とした高次脳機能障害に関わる脳領域(東山雄一,浜田智哉,田中章景)
1)脳領域と高次脳機能
(1)前頭葉
(2)側頭葉
(3)頭頂葉
(4)後頭葉
2)言語に関連する脳領域
(1)前方言語領域
(2)後方言語領域
(3)その他の言語関連領域
3)失語症の要素的症状と病巣
4)言語や高次脳機能の神経ネットワーク
(1)背側経路:音韻―構音を支える経路
(2)腹側経路:語彙―意味を支える経路
5)まとめ
3.言語側性化(浜田智哉,東山雄一,田中章景)
1)側性化とは
2)言語機能の側性化
3)側性化の歴史:分離脳研究が示したこと
4)側性化はなぜ生じるか
5)利き手と側性化
6)言語優位半球の推定法
(1)和田テスト
(2)覚醒下手術と電気刺激マッピング
(3)機能的MRI
7)まとめ
4.脳画像検査(永井知代子)
1)脳画像検査の種類
(1)脳画像検査の意義と分類
(2)脳構造をみる検査
(3)脳機能をみる検査
(4)脳血管をみる検査
(5)MRI撮像条件別の特徴
2)脳画像と脳部位
(1)脳の軸と3つの断面
(2)水平断におけるレベルの同定
(3)水平断における脳溝と脳回の同定
(4)冠状断・矢状断における脳部位の同定
3)失語症の脳画像のみかた
(1)古典的言語領域と環シルビウス裂言語領域
(2)言語に関わる皮質下線維束
(3)現代の機能的言語ネットワーク
4)古典的失語症候群の脳画像とチェックポイント
5)原発性進行性失語の脳画像とチェックポイント
確認Check!
第3章 失語の症状
1.発話面の障害(宮﨑泰広)
1)流暢性
2)構音とプロソディの障害
(1)発語失行(失構音,アナルトリー)
3)喚語障害
(1)喚語困難
(2)錯語
(3)空語句
(4)言語性保続
4)失文法
5)ジャルゴン(ジャーゴン)
(1)ジャルゴンの種類
(2)ジャルゴンの経過
6)残語,再帰性発話,滞在言語
(1)残語
(2)再帰性発話(recurring utterance:RU)
(3)滞在言語
7)反響言語,補完現象,反復言語
(1)反響言語(エコラリア)
(2)補完現象
(3)反復言語(同語反復症)
8)非失語性呼称障害,談話障害
(1)非失語性呼称障害
(2)談話障害
2.聴覚的理解面の障害(大森智裕)
1)単語の理解障害
(1)語音認知障害
(2)語形認知障害・語義理解障害
(3)意味概念自体の障害
2)構文の理解障害
(1)文の可逆性
(2)語順
(3)補文
3)談話の理解障害
3.復唱の障害(大森智裕)
1)単語の復唱
(1)非語彙経路
(2)意味的語彙経路
(3)非意味的語彙経路
2)文の復唱
4.読字の障害(有川瑛人)
1)読解と音読とは
(1)読解
(2)音読
2)音読の誤り:「錯読」の分類
3)「漢字」と「仮名」について
4)神経心理学的な失読の分類
(1)純粋失読
(2)失読失書
5)日本語の読字に関する認知神経心理学的モデル
(1)ロゴジェン・モデル
(2)二重経路モデル
6)単語の属性の効果
(1)頻度効果,親密度効果
(2)心像性効果
(3)規則性効果,一貫性効果
(4)語彙性効果,同音擬似語効果
7)認知神経心理学的な失読の分類
(1)表層失読
(2)深層失読
(3)音韻失読
5.書字の障害(有川瑛人)
1)自発書字と書き取りとは
(1)自発書字
(2)書き取り
2)書字の誤り:「錯書」の分類
3)「漢字」と「仮名」について
4)神経心理学的な失書の分類
5)日本語の書字に関する認知神経心理学的モデル
6)認知神経心理学的な失書の分類
(1)表層失書
(2)深層失書
(3)音韻失書
6.数・計算の障害(中川良尚)
1)数字の操作能力の障害
2)計算(演算)の障害
7.失語症に合併しやすい症状・障害(中谷 謙)
1)意図性と自動性の乖離現象
2)保続
(1)運動性保続(motor perseveration)
(2)知覚性保続(perceptual perseveration)
(3)構えの保続(セットの保続)
(4)その他
3)その他
(1)遅延反応
(2)病識の問題
確認Check!
第4章 失語症候群
1.古典的失語症候群(失語症タイプ分類)(中川良尚)
a.古典的失語症候群の成り立ちと基礎知識
1)古典的失語症候群とは
2)発話面の障害
3)タイプ分類と予後予測
4)言語機能面からみた脳部位
b.古典的失語症候群の分類
1)ブローカ失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
2)ウェルニッケ失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
3)伝導失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
4)健忘失語(失名辞失語)
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
5)全失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
6)超皮質性運動失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
7)超皮質性感覚失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
8)混合型超皮質性失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
2.その他の失語症(浦野雅世)
1)語義失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)経過と予後
2)皮質下性失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)経過と予後
3)交叉性失語,非右手利きの失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)経過と予後
3.後天性小児失語(廣瀬綾奈)
1)概念
2)臨床像(症状・病巣)
3)評価
(1)標準失語症検査(Standard Language Test of Aphasia:SLTA)
(2)その他の検査
(3)行動観察
4)経過と予後
5)支援
4.原発性進行性失語(永井知代子)
1)概念と診断基準の変遷
(1)緩徐進行性失語から原発性進行性失語へ
(2)診断基準の変遷
2)亜型分類
(1)非流暢/失文法型PPA(non-fluent/agrammatic variant PPA:nfv/ag PPA)
(2)意味型PPA(semantic variant PPA:svPPA)
(3)ロゴペニック型PPA(logopenic variant PPA:lvPPA)
3)診断基準と鑑別
5.純粋型(橋本幸成)
1)純粋型とは
2)純粋型の特徴
3)純粋語唖(純粋型の発語失行)
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
4)純粋語聾
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
5)純粋失読
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
6)純粋失書
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
7)失読失書
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
確認Check!
第5章 失語症の臨床の流れ
(吉村貴子)
1.失語症の臨床の流れ
2.情報収集
1)情報収集の方法
2)収集する情報の内容
3.評価・診断
1)評価・診断の目的と流れ
2)インテーク面接とスクリーニング検査
3)総合的失語症検査と関連する検査
4.リハビリテーション計画立案
5.訓練・支援
6.アウトカム評価
確認Check!
第6章 失語症の評価・診断
1.情報収集(吉村貴子)
1)収集する情報の種類
2)情報収集の方法
2.評価
1)インテーク面接(吉村貴子)
2)スクリーニング検査(吉村貴子)
3)総合的失語症検査(吉村貴子)
(1)標準失語症検査(Standard Language Test of Aphasia:SLTA)
(2)WAB失語症検査日本語版(Western Aphasia Battery日本語版)
(3)失語症鑑別診断検査(Differential Diagnosis of Aphasia:D.D.2000)
(4)重度失語症検査
4)特定の側面の検査(吉村貴子)
(1)失語症語彙検査(A test of Lexical Processing in Aphasia:TLPA)
(2)SALA失語症検査(Sophia Analysis of Language in Aphasia)
(3)新版失語症構文検査(Syntactic Processing Test of Aphasia-Revised:R-STA)
(4)新日本版トークンテスト(Token Test)
(5)標準失語症検査補助テスト(Supplementary Tests for Standard Language Test of Aphasia:SLTA-ST)
(6)標準抽象語理解力検査(The Standardized Comprehension Test of Abstract Words:SCTAW)
5)活動・参加の検査と評価(中谷 謙)
(1)実用コミュニケーション能力検査(Communication Activities of Daily Living Test:CADL)
(2)実際の生活場面の観察
6)関連する認知機能の検査(中谷 謙)
(1)日本版レーヴン色彩マトリックス検査(Raven's Coloured Progressive Matrices:RCPM)
(2)コース立方体組み合わせテスト(Kohs Block Design Test)
(3)標準高次動作性検査(Standard Performance Test for Apraxia:SPTA)
(4)標準高次視知覚検査(Visual Perception Test for Agnosia:VPTA)
(5)その他
7)関連する情報の収集(中谷 謙)
(1)医学的側面
(2)心理・社会的側面
3.鑑別診断(浦野雅世)
1)意識障害
2)認知症
3)無言症
4)構音障害
5)失行
6)失認
(1)視覚性失認
(2)聴覚性失認
7)記憶障害
8)半側空間無視
9)認知コミュニケーション障害
(1)言語表出の問題
(2)言語理解の問題
(3)プロソディの問題
(4)社会的コミュニケーションの問題
10)その他
4.評価サマリー(浦野雅世)
1)評価サマリー
(1)基本情報
(2)主訴
(3)医学的側面
(4)社会背景および心理面
(5)言語面
(6)失語症以外の神経心理学的所見
(7)全体像のまとめ
(8)問題点
(9)予後予測
(10)短期目標・長期目標とリハビリテーション計画
2)アウトカム評価
確認Check!
第7章 失語症の訓練・支援
1.リハビリテーション計画立案(塚本能三)
1)一般原則
2)適応と予後の予測
3)目標設定と訓練プログラム作成
2.各期のリハビリテーション(塚本能三)
1)急性期の訓練・援助
2)回復期の訓練・援助
3)生活期の訓練・援助,地域リハビリテーション
3.言語訓練の理論と技法(川島広明)
1)刺激法
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
2)遮断除去法(ディブロッキング法)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
3)機能再編成法
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
4)行動変容法(プログラム学習法)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
5)語用論的アプローチ(機能的コミュニケーション訓練,実用的コミュニケーション訓練を含む)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
6)認知神経心理学的アプローチ
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
7)拡大・代替コミュニケーション(AAC)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
(4)コミュニケーションエイドの選択
4.訓練・援助の方法(吉村貴子)
1)機能回復訓練
(1)単語(音声言語)の機能回復訓練
(2)単語(文字言語)の機能回復訓練
(3)構文の機能回復訓練
(4)談話の機能回復訓練
(5)発語失行の機能回復訓練
2)実用的コミュニケーション訓練
3)その他
(1)心理・社会的アプローチ―本人および家族介護者へのサポート―
(2)ICTおよび先端技術を用いたリハビリテーション
(3)非侵襲的脳刺激
5.リハビリテーション支援
1)環境調整(小林久子)
(1)環境因子
(2)失語症にとっての阻害因子(バリア)
(3)コミュニケーション環境調整
(4)家族支援
2)失語症友の会,ピアサポート(小林久子)
(1)失語症友の会
(2)ピアサポート
3)地域連携(黒羽真美)
(1)地域連携の意義
(2)地域完結型医療と地域連携クリティカルパス
(3)退院支援
(4)在宅生活を支える地域支援ネットワークと連携
4)法令・社会資源(黒羽真美)
(1)社会資源
(2)障害者総合支援法
(3)高次脳機能障害者支援法
(4)障害福祉サービスの概要
(5)失語症者向け意思疎通支援事業
(6)障害者手帳制度
(7)障害者年金制度
(8)介護保険制度
(9)介護保険サービスの概要
(10)成年後見制度
5)就学・就労支援(黒羽真美)
(1)共生社会の理念
(2)障害の社会モデル
(3)合理的配慮の提供
(4)就学支援
(5)就労支援
確認Check!
Column 前頭前野の機能(東山雄一,浜田智哉,田中章景)
付録 失語の症状と評価(中川良尚)
事例1 流暢性失語(中川良尚)
事例2 非流暢性失語(中川良尚)
索引
1.失語症の定義(中川良尚)
2.失語症の臨床と支援の全体像(中川良尚)
1)失語症の原因疾患と責任病巣
2)古典的失語症候群の分類の理解
3)失語症機能回復訓練のポイント
4)失語症以外のコミュニケーション障害・言語障害との鑑別
5)ライフステージに合わせた失語症臨床の展開
6)言語聴覚士の役割
3.失語症の原因疾患(浜田智哉,東山雄一,田中章景)
1)脳血管障害
(1)脳梗塞
(2)脳出血(脳内出血)
(3)くも膜下出血
2)神経変性疾患
(1)アルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease:AD)
(2)前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia:FTD)/前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration:FTLD)
3)頭部外傷(外傷性脳損傷)
4)その他
(1)脳腫瘍
(2)てんかん
(3)感染症
確認Check!
第2章 失語症の基礎知識
1.脳の構造と機能(東山雄一,浜田智哉,田中章景)
1)脳の構造
(1)大脳・間脳・脳幹・小脳
(2)大脳の区分
(3)大脳外側面の主要な脳回・脳溝
(4)大脳内側面の主要な脳回・脳溝
(5)白質線維
(6)脳血管
(7)まとめ
2.失語症を中心とした高次脳機能障害に関わる脳領域(東山雄一,浜田智哉,田中章景)
1)脳領域と高次脳機能
(1)前頭葉
(2)側頭葉
(3)頭頂葉
(4)後頭葉
2)言語に関連する脳領域
(1)前方言語領域
(2)後方言語領域
(3)その他の言語関連領域
3)失語症の要素的症状と病巣
4)言語や高次脳機能の神経ネットワーク
(1)背側経路:音韻―構音を支える経路
(2)腹側経路:語彙―意味を支える経路
5)まとめ
3.言語側性化(浜田智哉,東山雄一,田中章景)
1)側性化とは
2)言語機能の側性化
3)側性化の歴史:分離脳研究が示したこと
4)側性化はなぜ生じるか
5)利き手と側性化
6)言語優位半球の推定法
(1)和田テスト
(2)覚醒下手術と電気刺激マッピング
(3)機能的MRI
7)まとめ
4.脳画像検査(永井知代子)
1)脳画像検査の種類
(1)脳画像検査の意義と分類
(2)脳構造をみる検査
(3)脳機能をみる検査
(4)脳血管をみる検査
(5)MRI撮像条件別の特徴
2)脳画像と脳部位
(1)脳の軸と3つの断面
(2)水平断におけるレベルの同定
(3)水平断における脳溝と脳回の同定
(4)冠状断・矢状断における脳部位の同定
3)失語症の脳画像のみかた
(1)古典的言語領域と環シルビウス裂言語領域
(2)言語に関わる皮質下線維束
(3)現代の機能的言語ネットワーク
4)古典的失語症候群の脳画像とチェックポイント
5)原発性進行性失語の脳画像とチェックポイント
確認Check!
第3章 失語の症状
1.発話面の障害(宮﨑泰広)
1)流暢性
2)構音とプロソディの障害
(1)発語失行(失構音,アナルトリー)
3)喚語障害
(1)喚語困難
(2)錯語
(3)空語句
(4)言語性保続
4)失文法
5)ジャルゴン(ジャーゴン)
(1)ジャルゴンの種類
(2)ジャルゴンの経過
6)残語,再帰性発話,滞在言語
(1)残語
(2)再帰性発話(recurring utterance:RU)
(3)滞在言語
7)反響言語,補完現象,反復言語
(1)反響言語(エコラリア)
(2)補完現象
(3)反復言語(同語反復症)
8)非失語性呼称障害,談話障害
(1)非失語性呼称障害
(2)談話障害
2.聴覚的理解面の障害(大森智裕)
1)単語の理解障害
(1)語音認知障害
(2)語形認知障害・語義理解障害
(3)意味概念自体の障害
2)構文の理解障害
(1)文の可逆性
(2)語順
(3)補文
3)談話の理解障害
3.復唱の障害(大森智裕)
1)単語の復唱
(1)非語彙経路
(2)意味的語彙経路
(3)非意味的語彙経路
2)文の復唱
4.読字の障害(有川瑛人)
1)読解と音読とは
(1)読解
(2)音読
2)音読の誤り:「錯読」の分類
3)「漢字」と「仮名」について
4)神経心理学的な失読の分類
(1)純粋失読
(2)失読失書
5)日本語の読字に関する認知神経心理学的モデル
(1)ロゴジェン・モデル
(2)二重経路モデル
6)単語の属性の効果
(1)頻度効果,親密度効果
(2)心像性効果
(3)規則性効果,一貫性効果
(4)語彙性効果,同音擬似語効果
7)認知神経心理学的な失読の分類
(1)表層失読
(2)深層失読
(3)音韻失読
5.書字の障害(有川瑛人)
1)自発書字と書き取りとは
(1)自発書字
(2)書き取り
2)書字の誤り:「錯書」の分類
3)「漢字」と「仮名」について
4)神経心理学的な失書の分類
5)日本語の書字に関する認知神経心理学的モデル
6)認知神経心理学的な失書の分類
(1)表層失書
(2)深層失書
(3)音韻失書
6.数・計算の障害(中川良尚)
1)数字の操作能力の障害
2)計算(演算)の障害
7.失語症に合併しやすい症状・障害(中谷 謙)
1)意図性と自動性の乖離現象
2)保続
(1)運動性保続(motor perseveration)
(2)知覚性保続(perceptual perseveration)
(3)構えの保続(セットの保続)
(4)その他
3)その他
(1)遅延反応
(2)病識の問題
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第4章 失語症候群
1.古典的失語症候群(失語症タイプ分類)(中川良尚)
a.古典的失語症候群の成り立ちと基礎知識
1)古典的失語症候群とは
2)発話面の障害
3)タイプ分類と予後予測
4)言語機能面からみた脳部位
b.古典的失語症候群の分類
1)ブローカ失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
2)ウェルニッケ失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
3)伝導失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
4)健忘失語(失名辞失語)
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
5)全失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
6)超皮質性運動失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
7)超皮質性感覚失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
8)混合型超皮質性失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状(随伴しやすい症状含む)
(4)経過と予後
2.その他の失語症(浦野雅世)
1)語義失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)経過と予後
2)皮質下性失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)経過と予後
3)交叉性失語,非右手利きの失語
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)経過と予後
3.後天性小児失語(廣瀬綾奈)
1)概念
2)臨床像(症状・病巣)
3)評価
(1)標準失語症検査(Standard Language Test of Aphasia:SLTA)
(2)その他の検査
(3)行動観察
4)経過と予後
5)支援
4.原発性進行性失語(永井知代子)
1)概念と診断基準の変遷
(1)緩徐進行性失語から原発性進行性失語へ
(2)診断基準の変遷
2)亜型分類
(1)非流暢/失文法型PPA(non-fluent/agrammatic variant PPA:nfv/ag PPA)
(2)意味型PPA(semantic variant PPA:svPPA)
(3)ロゴペニック型PPA(logopenic variant PPA:lvPPA)
3)診断基準と鑑別
5.純粋型(橋本幸成)
1)純粋型とは
2)純粋型の特徴
3)純粋語唖(純粋型の発語失行)
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
4)純粋語聾
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
5)純粋失読
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
6)純粋失書
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
7)失読失書
(1)概念
(2)病巣
(3)症状
(4)リハビリテーション
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第5章 失語症の臨床の流れ
(吉村貴子)
1.失語症の臨床の流れ
2.情報収集
1)情報収集の方法
2)収集する情報の内容
3.評価・診断
1)評価・診断の目的と流れ
2)インテーク面接とスクリーニング検査
3)総合的失語症検査と関連する検査
4.リハビリテーション計画立案
5.訓練・支援
6.アウトカム評価
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第6章 失語症の評価・診断
1.情報収集(吉村貴子)
1)収集する情報の種類
2)情報収集の方法
2.評価
1)インテーク面接(吉村貴子)
2)スクリーニング検査(吉村貴子)
3)総合的失語症検査(吉村貴子)
(1)標準失語症検査(Standard Language Test of Aphasia:SLTA)
(2)WAB失語症検査日本語版(Western Aphasia Battery日本語版)
(3)失語症鑑別診断検査(Differential Diagnosis of Aphasia:D.D.2000)
(4)重度失語症検査
4)特定の側面の検査(吉村貴子)
(1)失語症語彙検査(A test of Lexical Processing in Aphasia:TLPA)
(2)SALA失語症検査(Sophia Analysis of Language in Aphasia)
(3)新版失語症構文検査(Syntactic Processing Test of Aphasia-Revised:R-STA)
(4)新日本版トークンテスト(Token Test)
(5)標準失語症検査補助テスト(Supplementary Tests for Standard Language Test of Aphasia:SLTA-ST)
(6)標準抽象語理解力検査(The Standardized Comprehension Test of Abstract Words:SCTAW)
5)活動・参加の検査と評価(中谷 謙)
(1)実用コミュニケーション能力検査(Communication Activities of Daily Living Test:CADL)
(2)実際の生活場面の観察
6)関連する認知機能の検査(中谷 謙)
(1)日本版レーヴン色彩マトリックス検査(Raven's Coloured Progressive Matrices:RCPM)
(2)コース立方体組み合わせテスト(Kohs Block Design Test)
(3)標準高次動作性検査(Standard Performance Test for Apraxia:SPTA)
(4)標準高次視知覚検査(Visual Perception Test for Agnosia:VPTA)
(5)その他
7)関連する情報の収集(中谷 謙)
(1)医学的側面
(2)心理・社会的側面
3.鑑別診断(浦野雅世)
1)意識障害
2)認知症
3)無言症
4)構音障害
5)失行
6)失認
(1)視覚性失認
(2)聴覚性失認
7)記憶障害
8)半側空間無視
9)認知コミュニケーション障害
(1)言語表出の問題
(2)言語理解の問題
(3)プロソディの問題
(4)社会的コミュニケーションの問題
10)その他
4.評価サマリー(浦野雅世)
1)評価サマリー
(1)基本情報
(2)主訴
(3)医学的側面
(4)社会背景および心理面
(5)言語面
(6)失語症以外の神経心理学的所見
(7)全体像のまとめ
(8)問題点
(9)予後予測
(10)短期目標・長期目標とリハビリテーション計画
2)アウトカム評価
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第7章 失語症の訓練・支援
1.リハビリテーション計画立案(塚本能三)
1)一般原則
2)適応と予後の予測
3)目標設定と訓練プログラム作成
2.各期のリハビリテーション(塚本能三)
1)急性期の訓練・援助
2)回復期の訓練・援助
3)生活期の訓練・援助,地域リハビリテーション
3.言語訓練の理論と技法(川島広明)
1)刺激法
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
2)遮断除去法(ディブロッキング法)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
3)機能再編成法
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
4)行動変容法(プログラム学習法)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
5)語用論的アプローチ(機能的コミュニケーション訓練,実用的コミュニケーション訓練を含む)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
6)認知神経心理学的アプローチ
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
7)拡大・代替コミュニケーション(AAC)
(1)目的
(2)概要
(3)実施方法
(4)コミュニケーションエイドの選択
4.訓練・援助の方法(吉村貴子)
1)機能回復訓練
(1)単語(音声言語)の機能回復訓練
(2)単語(文字言語)の機能回復訓練
(3)構文の機能回復訓練
(4)談話の機能回復訓練
(5)発語失行の機能回復訓練
2)実用的コミュニケーション訓練
3)その他
(1)心理・社会的アプローチ―本人および家族介護者へのサポート―
(2)ICTおよび先端技術を用いたリハビリテーション
(3)非侵襲的脳刺激
5.リハビリテーション支援
1)環境調整(小林久子)
(1)環境因子
(2)失語症にとっての阻害因子(バリア)
(3)コミュニケーション環境調整
(4)家族支援
2)失語症友の会,ピアサポート(小林久子)
(1)失語症友の会
(2)ピアサポート
3)地域連携(黒羽真美)
(1)地域連携の意義
(2)地域完結型医療と地域連携クリティカルパス
(3)退院支援
(4)在宅生活を支える地域支援ネットワークと連携
4)法令・社会資源(黒羽真美)
(1)社会資源
(2)障害者総合支援法
(3)高次脳機能障害者支援法
(4)障害福祉サービスの概要
(5)失語症者向け意思疎通支援事業
(6)障害者手帳制度
(7)障害者年金制度
(8)介護保険制度
(9)介護保険サービスの概要
(10)成年後見制度
5)就学・就労支援(黒羽真美)
(1)共生社会の理念
(2)障害の社会モデル
(3)合理的配慮の提供
(4)就学支援
(5)就労支援
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Column 前頭前野の機能(東山雄一,浜田智哉,田中章景)
付録 失語の症状と評価(中川良尚)
事例1 流暢性失語(中川良尚)
事例2 非流暢性失語(中川良尚)
索引


