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全国柔道整復学校協会監修教科書
運動学 第3版

定価 4,620円 (本体 4,200円+税10%)
  • 総頁数:264頁 / 2色
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2012年2月
  • ISBN978-4-263-24157-8
  • 注文コード:241570

●2色刷りで図表や大切なポイントの把握が容易になった全面改訂第3版!

内容紹介

●全国柔道整復学校協会監修の教科書.5年に1度改訂の「柔道整復師国家試験出題基準(平成22年版)」に準拠し,最新の医学知見に則った.また学校協会アンケートを踏まえて,柔道整復師として求められる必須の知識を網羅して改訂.最新の用語は「解剖学用語13版」に準拠.図表を2色刷とした.

序文

監修の序
 柔道整復師の資格試験が,都道府県単位の試験から国家試験に移行したのが1992(平成4)年でしたので,早20年が経過しました.国家試験に移行する際,柔道整復師養成施設のカリキュラムが大きく改正されたのを契機に,全国柔道整復学校協会では新カリキュラムに対応するための教科書編纂を行いました.
 国家試験科目に相当するそれぞれの教科書は,その後,日進月歩の医学の発展に合わせ,必要な改訂を行ってまいりましたが,このたびは養成施設の教育現場からさまざまな意見を聴取するとともに,その内容を執筆者の先生方にお示ししたうえ,協議を重ね,さらなる改訂作業をお願いしたところであります.
 今回刊行されます『運動学改訂第3版』についても,ご執筆の先生方には全国柔道整復学校協会の教科書委員会との間で綿密な打ち合わせをさせていただき,『柔道整復師国家試験出題基準 平成22年版』に準拠することを基本に,初学者にとってわかりやすい教本とするべくご努力をいただきました.特筆すべきは,図や表を駆使しながら,学習する者にとって理解が深められるよう多くの工夫がなされているところであります.
 運動学の基本的知識が,柔道整復師にとってかならず習得しなければならない事柄であることは,いまさらいうまでもありませんが,初学者にとっては理解を深めるために相当な時間を要する内容でもあります.それだけに今回の改訂は学生諸氏にとっても,実際の教育現場で教授される指導教官にとっても,有意義なものであったと思料します.どうか本書を有効に活用されることを願ってやみません.
 最後になりましたが,改訂作業にあたり貴重な時間をさいてご尽力賜りましたご執筆の先生方,教科書委員の皆様に,深甚なる敬意と感謝を申し上げる次第です.
 2012年1月
 社団法人 全国柔道整復学校協会
 会長 坂本 歩

第3版の序
 本書の第2版が刊行されたのが2003(平成15)年であるから,現在は8年が経過した時期に当たる.この間に財団法人柔道整復研修試験財団編集による柔道整復師国家試験出題基準は,平成16年版と平成22年版の2回が刊行された.この度本書の内容を最新の国家試験出題基準に準拠するように修正・検討を行い,さらに新しい知見を加えて全面的に改訂を行うこととした.
 本書の運動学では,人間の正常な運動行動の分析・解析を意図したものとして著してあり,異常要素に係わるものとしては変形,異常歩行など限られた部分に限定して記載してきた.今回の改訂で新たに加えた連合運動と共同運動は,正常機能としても存在するものであるが,一般的には神経疾患による症候としてとらえられる場合が多い.また,関節の機能肢位の概念も運動器疾患に係わるものである.これらは神経学,整形外科学の教科で詳細を学ばれることではあるが,国家試験出題基準の運動学の領域にもそれらの文言が含まれており,関連する事柄として学ばれるように一部記載してある.また,歩行の項に走行に関する記載を簡潔に加えた.
 本書に掲載してある図表について,より理解しやすいように必要な部分には修正を加え,また新たにいくつかのものを加えた.
 2007年に日本解剖学会は,足の指を「趾」と記載するものとし,同年に発行された「解剖学用語」改訂13版(医学書院)では足の指はすべて「趾」と記載されている.日本解剖学会は当面はどちらを使用しても差し支えないとしている.市販される解剖学の成書の大部分が足の「指」を用いているのが現状であるが,本書では足の指をすべて「趾(指)」と記載するように統一した.
 本書の改訂にあたり,社団法人全国柔道整復学校協会教科書委員会および多くの学校より,たくさんの貴重なご指示とご意見をいただいたことに深甚の謝意を表し,さらに読者諸氏のご教示を仰ぎたい.
 2012年1月 著者

第2版の序
 本書の初版が刊行されたのが1993(平成5)年で10年を経過した.その後1996(平成8)年と2001(平成13)年の2回にわたって柔道整復師国家試験出題基準(ガイドライン)の改正が行われた.教科書もガイドラインにそった内容の変更が必要となった.最近の新しい知見を加えつつ,ここで改めて教科書の全面改訂を行うこととした.
 全体の構成は初版の形式を踏襲した.大きく変更した部分は,運動発達と運動学習の章を設けたことにある.初版の歩行の章に運動発達の一部を含ませていたが,小児の運動学の重要性を勘案して,運動発達を独立した章とした.また,スポーツの技能向上や運動障害患者の治療・訓練の基礎知識として不可欠な運動学習の章を加えた.神経・筋の構造と機能の部分には,生理学に一部踏み込んだ記載の部分がある.これは身体運動の仕組みを理解する一連の流れのうえで必要なものであるが,最小限度の記載にとどめてあるので,理解しにくい部分については生理学などの成書を参考にされたい.
 改訂に際しては,実際に初版の本書を使われている諸兄より示唆に富んだ貴重なご意見をたくさんいただき,可能な限りご指示にそった分かりやすい記載としたが,さらに読者諸氏のご批判とご教示を仰ぎたい.
 2003年1月
 著者 齋藤 宏

序
 運動学は人間の身体運動を科学的に研究する学問分野である.運動障害をもつ患者を診て治療を行うためには,人間の運動にかかわる身体の機能と構造についての基本的な知識を備えていなければならない.運動機能の障害による異常運動とその度合いは,正常運動からの逸脱とその程度としてとらえられる.運動機能の障害を扱うとき,医学における診断にあたるものは,運動分析にもとづく評価である.正常運動を基準値として障害の度合いを正確に分析した結果をもとにして治療が展開される.
 本書は厚生省の指導要領にある項目に準じて記載した.基本的には人間の運動にかかわる正常な構造と機能について記載し,疾病については手指変形や異常歩行などの一部に限って触れた.また,運動学に包含される膨大な領域のうちから,柔道整復という特性を考慮して,骨・関節・筋の構造と機能の記載に重点を置いた.とくに体幹と四肢の筋についてはその所在を個別に図示し,体表からの触察法を記した.読者諸氏のご批判とご教示を仰ぎたい.
 執筆にあたってご指導をいただいた櫻井康司先生と,編集にご苦労をいただいた医歯薬出版の諸氏に深甚の謝意を表する.
 1993年2月
 著者 齋藤 宏

目次

 監修の序
 第3版の序
 第2版の序
 初版の序
1 運動学の目的
 A 運動学とは
 B 運動学の領域と目的
 C 運動のとらえ方
2 運動の表し方
 A 運動の表示方法
  1 基本姿勢
  2 運動の面と軸
 B 関節運動の種類
3 身体運動と力学
 A 身体運動に関する力
  1 運動の形
  2 ベクトル
  3 剛体に働く力
 B 人体における単一機械構造
  1 てこの構造
  2 滑車と輪軸
  3 力学的有利性
 C 運動の法則
  1 運動の法則
  2 運動量保存の法則
  3 質量・重量・力の単位
 D 仕事と力学的エネルギー
  1 仕事
  2 仕事率
  3 力学的エネルギー
4 運動器の構造と機能
 A 骨の構造と機能
  1 骨の基本構造
  2 骨の構成成分
  3 骨の発生と成長
  4 骨とビタミン・ホルモン
 B 関節の構造と機能
  1 関節の構造
  2 関節の分類
  3 関節の動き
 C 骨格筋の構造と機能
  1 骨格筋の構造
  2 筋収縮の機序
  3 筋線維の種類
  4 運動単位
  5 神経筋接合部
  6 筋収縮の様態
  7 筋の働き
5 神経の構造と機能
 A 神経細胞
  1 神経細胞の構造と機能
  2 神経線維
  3 神経シナプス
 B 末梢神経
  1 体性神経
  2 自律神経
 C 中枢神経
  1 脊髄
  2 脳
  3 錐体路と錐体外路
6 運動感覚
 A 感覚と知覚
 B 運動感覚と運動の制御機構
  1 感覚の種類
  2 運動感覚
  3 筋紡錘と腱器官
  4 筋紡錘のガンマ調節
  5 関節の感覚受容器
  6 平衡感覚
7 反射と随意運動
 A 反射
  1 反射弓
  2 反射の種類
  3 反射中枢の部位による分類
 B 連合運動と共同運動
 C 随意運動
  1 随意運動の発現
  2 運動プログラム
  3 遂行された運動の誤差調節
8 四肢と体幹の運動
 A 上肢帯の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 鎖骨の運動
  4 肩甲骨の運動
  5 上肢帯の筋
 B 肩関節の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 肩関節の運動
  4 肩関節の筋
 C 肘関節と前腕の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 肘関節の運動
  4 肘関節の筋
 D 手関節と手の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 手の皮膚
  4 屈筋支帯・伸筋支帯
  5 腱鞘・指背腱膜
  6 手関節と指の運動
  7 手関節と手の筋
 E 股関節の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 股関節の運動
  4 股関節の筋
 F 膝関節の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 膝関節の運動
  4 膝関節の筋
 G 足関節と足部の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 足部の運動
  4 足の筋
  5 足のアーチ
  6 足部の変形
 H 体幹と脊柱の運動
  1 骨格
  2 椎骨の構造
  3 脊柱の靱帯
  4 椎間円板
  5 脊柱の彎曲と運動
  6 脊髄神経
 I 頸椎の運動
  1 頸椎
  2 関節
  3 頸神経
  4 頸部の運動
  5 頸部の筋
 J 胸椎と胸郭の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 胸郭の運動
  4 胸郭の筋
 K 腰椎,仙椎および骨盤の運動
  1 骨格
  2 関節
  3 腰椎の運動
  4 腰椎部の筋
 L 顔面および頭部の運動
  1 頭蓋骨
  2 顎関節
  3 頭部の筋
9 姿勢
 A 姿勢の分類
 B 重心
  1 重心点
  2 人体の重心
 C 立位姿勢
  1 立位姿勢の重心線
  2 立位姿勢の安定性
 D 立位姿勢の制御
  1 抗重力筋
  2 立位姿勢保持の神経機構
 E 機能肢位
10 歩行
 A 歩行周期
  1 立脚相
  2 遊脚相
  3 同時定着時期
 B 歩行の運動学的分析
  1 重心移動の軌跡
  2 下肢の関節運動
  3 体節の回旋運動
  4 効率的な歩行を決める要因
 C 歩行の運動力学的分析
  1 床反力
  2 足底圧
 D 歩行時の筋活動
  1 下肢筋群の活動
  2 上肢筋群の活動
 E 歩行のエネルギー代謝
  1 エネルギー消費の測定
  2 歩行速度とエネルギー消費
  3 歩行の生理的コスト指数
 F 走 行
 G 異常歩行
  1 正常歩行の変化
  2 異常歩行の見方
  3 原因別による異常歩行
11 運動発達
 A 神経組織の成熟
 B 乳幼児期の運動発達
  1 反射・反応
  2 出生後早期にみられる反射
  3 全身運動
  4 歩行運動
  5 上肢運動の発達
12 運動学習
  1 学習
  2 運動技能と運動能力
  3 運動技能学習の過程
  4 学習曲線
  5 動機づけ
  6 学習の転移
  7 記憶

 参考文献
 付録(関節可動域表示ならびに測定法)
 索引

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

【著者略歴】
齋藤 宏【さいとうひろし】
 1938年 東京に生まれる
 1966年 群馬大学医学部卒業
 1967年 東京大学医学部整形外科学教室入局
 1972年 東京都神経科学総合研究所副参事研究員
 1980年 東京都養育院附属病院リハビリテーション科長
 1986年 東京都立医療技術短期大学教授
 1998年 東京都立保健科学大学教授
 2002年 東京都立保健科学大学名誉教授
     専門学校東京医療学院校長
鴨下 博【かもしたひろし】
 1949年 東京に生まれる
 1975年 千葉大学医学部卒業.
 1992年 JR東京総合病院神経内科(担当部長)
 2006年 財団法人東京都保健医療公社多摩北部医療センター
     リハビリテーション科部長

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(公社)全国柔道整復学校協会 監修/齋藤宏・鴨下博 著