やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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臨床検査学講座
検査管理総論 第3版

発行時参考価格 3,000円
  • 総頁数:200頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2006年12月
  • ISBN978-4-263-22302-4
  • 注文コード:223020

●後の検査室の運営管理に必要な項を新たに加え,内容の充実を図った改訂第3版!

内容紹介

●今回の改訂にあたって,検査室の総合的な管理と運営については,その組織と業務,人事管理,リスクマネジメント,財務管理,情報管理などの新しい管理運営方法,そして,ISOの検査室認定に伴う,検査業務の質を保証する認定制度,さらに検査情報の活用による臨床支援やこれら業務に対応するための卒後教育など,今後の検査室の運営管理に必要な項を新たに加え,内容の充実を図った.

序文

「臨床検査学講座」の刊行にあたって
 1958(昭和33)年に衛生検査技師法が制定され,その教育の場からの強い要望に応えて刊行されたのが「衛生検査技術講座」でありました.その後,法改正およびカリキュラム改正などに伴い,「臨床検査講座」,さらに「新編臨床検査講座」,「改訂臨床検査講座」と,その内容とかたちを変えながら,圧倒的な支持を得つつ,重版・改訂を重ねてまいりました.
 2000(平成12)年4月より,新しいカリキュラムのもとで,新しい臨床検査技師教育が行われることとなり,その眼目である“大綱化”によって,各学校での弾力的な運用が要求され,またそれが可能となりました.「基礎分野」,「専門基礎分野」,「専門分野」という教育内容とその目標とするところは,従前とかなり異なってきております.
 そこで弊社では,この機に「臨床検査学講座」を刊行することといたしました.その目的は,新カリキュラムへの対応です.臨床検査技師という医療職の重要性がますます高まるなかで,“技術の修得“とそれを応用する力の醸成,および“学”としての構築を目指して,より一層の内容の充実を図るべく,新しい執筆者にも加わっていただきました.そして,教育内容に沿ったかたちで有機的な講義が行えるよう,各巻のバランスにも留意しました.
 本講座によって教育された臨床検査技師が社会に大きく受け容れられ,発展されることを願ってやみません.
 多くの方がたからのご意見,ご叱正を賜れば幸甚です.
 2000年春
 医歯薬出版株式会社

第3版の序
 1987年にはじめて「検査管理総論」が教科として取り入れられて20年が経過し,この間に第1版,第2版と版を重ねてきた.当初は精度管理法を学ぶ教科として出発したが,20年の間に医療や検査室の環境は大きく変化した.この教科の主題であった精度管理は,統計学的手法を主体とした内容から,検査の依頼,測定,そして報告までの検査管理を取り扱う総合精度管理への移行,そして精度保証への転換,さらにISOによる検査室の認定制度の導入と大きく変貌してきた.
 検査室の管理も,業務の運営管理,財務管理,リスクマネジメント,検査情報の活用と臨床支援,そして技師の教育管理と,学ぶ内容も広く深くなった.また,技師長職による検査室の管理運営から,中央診療部門の技術職を統括する診療支援部(診療技術部)の管理運営組織が創設され,臨床検査技師の部長職が誕生している.技師教育の4年制化,大学院の設置に伴い,検査室の管理のみでなく医療技術職の総合的な管理を任される時代となった.
 今回の改訂にあたって,検査室の総合的な管理と運営については,その組織と業務,人事管理,リスクマネジメント,財務管理,情報管理などの新しい管理運営方法,そして,ISOの検査室認定に伴う,検査業務の質を保証する認定制度,さらに検査情報の活用による臨床支援やこれら業務に対応するための卒後教育など,今後の検査室の運営管理に必要な項を新たに加え,内容の充実を図った.
 執筆者には,検査室や診療技術部の運営管理に携わっている診療技術部長,検査室で精度管理を専門として実践している技師長職,検査室の管理運営を経験し,検査管理総論の教鞭を行っている教職,そして検査データを活用した診療支援や検査室と臨床との橋渡しを実践している検査専門医にお願いした.いずれも現在,実践の場で活躍し,成果を上げている専門家である.
 本書は検査室の管理運営に新しい分野も積極的に取り入れたが,不十分な点もあると考えられ,各方面からのご意見やご叱正をいただき,よりよい教科書にしていきたいと考えている.
 2006年12月
 著者を代表して 大澤 進

第1版の序
 「検査管理総論」が臨床検査技師教育の正式な教科として取り入れられたのは,1987年4月のカリキュラム改訂に際してであった.
 この間,筆者は6年間,東京医科歯科大学において検査管理学の講義を行ってきたが,その体験をもとに今回『新編臨床検査講座/検査管理総論』の大幅な改訂を行った.
 今回の改訂にあたり,「検査管理総論」は,単なる精度管理法を学ぶ教科としてではなく,臨床検査情報を取り扱うものにとって必要な基本的事項を併せ学ぶ教科としてとらえた.
 そこで,(1)医療施設における検査室の役割や医療における検査情報の重要性を理解すること,(2)総合的精度管理の概念を導入すること,(3)従来の定量検査の精度管理だけではなく,臨床検査の全領域における検査情報の管理に触れること,などに留意した.
 現在,臨床検査技師教育は三年制の専修学校,短期大学,四年制大学で行われている.取得する臨床検査技師の資格は同等であるが,それぞれの教育施設にはそれぞれの教育目標があり,とくに「検査管理総論」などにその考え方の違いが出ると思われる.事実,講義時間にもその差がみられる.また,講義内容にも,検査学を学び始める段階で知っておくべき事項と,検査の実態を学んだ後に学習すべき内容とがある.
 こうした状況を考慮して,本版からは全体を2つに分け,前半(第1章~第5章)をすべての臨床検査技師に不可欠な事項,後半(第6章)はやや進んだ検査管理学に関する事項とした.
 精度管理法に関して,従来は臨床化学など定量検査のみの管理法につき触れてきたが,今回からはすべての領域の精度管理の概要について,それぞれの専門家に執筆をお願いした.
 また,とかく観念的になりがちな分野であるため,演習問題を若干付記し,実際に管理図を描いてもらうなど工夫したので,利用していただければ幸いである.
 本書にはいまだ不十分な点もあるかと思うが,各方面からのご意見やご叱正をいただき,よりよいテキストにしていきたいと考えている.
 2001年 初春
 著者を代表して 保崎 清人

第2版の序
 本書が2000年に刊行されて以来,2年という短期間のうちにも,わが国の病院臨床検査部門を取り巻く環境は大きく変化し,その管理・運営はますます厳しくなるとともに,その重要度を増した.また本年,『臨床検査技師国家試験出題基準』が公表された.こうした事情を背景に,本書の内容を再検討し,臨床検査技師資格取得をめざす学生諸君の国家試験準備に遺漏なきよう,その内容の整備・充実を図り,第2版として刊行するにいたった.
 内容的には特に「精度管理」の項に新情報を加え,大幅に加筆訂正した.また,旧版の「4.検査室管理・運営各論」を「4.検査部門の管理と運営」と改め,「マニュアル」「検査成績管理」「経営管理」「リスクマネジメント」など新たな項を加え,充実を図った.
 第1版に引き続き,皆さんのご批判,ご意見をお聞かせくだされば幸いである.
 2002年12月
 著者を代表して 保崎 清人

目次

 第3版の序
 第1版の序
 第2版の序
第1章――臨床検査の意義
 I.診断方法の変遷
 II.臨床検査の意義
  1-臨床検査の目的
  2-スクリーニング検査
  3-診察前検査
  4-緊急検査
  5-検査計画
  6-予後
第2章――検査管理の概念
 I.医療機関と検査部門の役割
  1-病院の機能
  2-病院組織の概要
  3-医療職とチーム医療
  4-検査部門の役割とその重要性
 II.検査室の目的・ビジョン
 III.検査管理の定義
  1-臨床検査室管理の新しい方向性
  2-ISO15189「臨床検査室―品質と能力に関する特定要求事項」の概要
第3章――検査部門の組織と業務
 I.検査体制の変遷
  1-中央化
  2-システム化
  3-衛生検査所
  4-サテライト化
  5-ポイント・オブ・ケア・テスティング(POCT)
  6-OTC検査
  7-郵送検診
 II.検査部門の組織
  1-病院の組織
  2-中央検査部の組織
  3-臨床支援部
 III.検査部門の業務
  1-検体検査と生理学的検査
   [1]検体検査 [2]生理学的検査
  2-運用別検査体制
   [1]日常検査 [2]診療前検査 [3]緊急検査
  3-管理支援検査
  4-治験(臨床試験)
第4章――検査部門の管理と運営
 I.業務管理
  1-理念・倫理綱領
  2-品質方針・品質目標
  3-マニュアル
   [1]検査マニュアル [2]採血マニュアル [3]医療事故防止(安全対策)マニュアル [4]感染対策マニュアル [5]接遇マニュアル [6]災害対策マニュアル
  4-検査成績の管理
   [1]検査前段階 [2]検査段階 [3]検査後段階
 II.人事管理
  1-人員配置とローテーション
  2-教育・研修
  3-人事考課
  4-メンタルヘルスケア
 III.検査機器管理
  1-機器の導入
  2-メンテナンス
 IV.物品管理
  1-試薬
  2-標準物質および管理試料
   [1]標準物質 [2]管理試料
  3-検査器材
  4-棚卸しとSPD
 V.情報管理
  1-個人情報保護
   [1]患者呼び出しシステム [2]セキュリティー確保 [3]不要書類の廃棄 [4]電子カルテ使用上の注意 [5]個人情報保護のための研修・教育 [6]学会の指針・見解
  2-プライバシーマーク
 VI.財務管理
  1-収入
  2-支出
   [1]人件費 [2]試薬・器材などの材料費 [3]減価償却費 [4]修理費,メンテナンス費 [5]水道・光熱費,レンタル料金 [6]その他(患者サービス)
  3-収支バランス
 VII.リスクマネジメント
  1-分類
   [1]インシデント [2]医療上の事故等 [3]過失のある医療事故
  2-インシデント発生時の対処
  3-医療事故防止(安全)対策
  4-臨床検査室に関連するインシデントの実態
 VIII.安全衛生管理
  1-作業環境
  2-生物学的作用物質
  3-感染性医療廃棄物
   [1]感染性廃棄物の定義と分類 [2]感染性医療廃棄物の処理 [3]委託
  4-人的過誤(針刺し事故など)
   [1]事故防止対策 [2]事故後の検査室の対応
  5-放射性同位元素(RI)
  6-薬品
  7-医療用ガス
  8-電気
   [1]患者へのリスク [2]24時間対策 [3]タコ足配線
  9-災害対策(火事・地震・水害)
第5章――検査の受付と報告
 I.検査受付
   [1]検査予約 [2]検体採取――採血 [3]検体照合 [4]検体搬送 [5]検査利用の手引き
 II.検体の前処理・検査
   [1]検体のチェック [2]検体処理 [3]検体保存と利用
   <参考資料>臨床検査を終了した検体の業務,教育,研究のための使用について
 III.検査結果の報告
  1-報告の種類と方法
  2-検査成績への付加価値
   [1]異常データの連絡 [2]検査データへのコメント付加
  3-結果の評価
   [1]臨床医(患者)の満足度評価 [2]技術的な評価
  4-検査成績の保存と活用
  5-検査結果の問い合わせ
第6章――精度管理
 I.概要
  1-精度管理の歴史
  2-クオリティマネジメントシステム
   [1]マネジメント体系の分類 [2]臨床検査に関する国際標準化 [3]ISO15189:臨床検査室―品質と能力に関する特定要求事項
  3-誤差の分類と関連する用語
   [1]誤差の分類 [2]精密さと真度
  4-許容誤差限界
 II.標準化
  1-基準となる測定法
  2-標準物質
  3-トレーサビリティ
   [1]トレーサビリティ連鎖と校正の階層段階 [2]測定の体系の現状
  4-測定の不確かさ
 III.測定法の信頼性評価
  1-測定法の評価と選択
  2-精密さの評価
   [1]同時再現性(併行精度) [2]日間精密度・日内精密度と室内精密度 [3]濃度に対する精密度プロファイル(RERとPP)
  3-真度の評価
   [1]標準物質の測定 [2]ブランク [3]測定範囲の評価 [4]添加回収試験 [5]妨害(干渉)物質の影響試験 [6]特異性 [7]基準となる測定法との比較試験
 IV.精度管理法
  1-基本的管理
  2-精度管理法の分類
  3-精度管理に用いる管理物質
   [1]プール血清のつくり方 [2]管理物質の種類と扱い方
  4-内部精度管理
   [1]_x-R管理図法 [2]Westgardのマルチルール管理図 [3]x-Rs管理図法 [4]_x-Rs-R管理図法 [5]累積和管理図法 [6]患者検体測定値を用いる内部精度管理法
  5-外部精度評価
   [1]精度管理調査 [2]結果の解析と評価
  6-検査過誤の管理
  [1]極端値チェック [2]相関性のチェック [3]前回値チェック
 V.精度管理に必要な統計学の基礎
  1-基本統計量
  2-母平均の差の検定
  [1]対応のない2群の比較で,正規分布が仮定できる場合 [2] 対応のない2群の比較で,正規分布が仮定できない場合 [3]対応のある標本データの比較
  3-信頼区間
  4-外れ値の検定
  5-直線回帰式,相関係数
  6-分散分析による精密度の求め方
第7章――検査情報の判断基準
 I.基準範囲
  1-基準範囲の定義と概念
  2-基準範囲の目的
  3-基準範囲の求め方
   [1]基準個体の選択 [2]分析前と分析上の留意点 [3]除外基準 [4]サブクラス [5]基準範囲の算出方法 [6]基準範囲の算出例
  4-検査成績の読み方
   [1]基準範囲の解釈 [2]検査データの極端値とパニック値の取り扱い
  5-個人・集団の基準範囲
  6-生理的変動
  [1]分析前の変動 [2]分析時の変動 [3]生理的変動
  7-測定技術的変動
 II.臨床判断基準
  1-臨床的有用性の評価
   [1]感度と特異度 [2]ROC曲線 [3]カットオフ値 [4]その他の判断基準
第8章――検査情報の活用
 I.予防医学
  1-健康診断
   [1]健診と検診の違い [2]健診の種類 [3]健診の問題点 [4]臨床検査技師の役割
  2-検診
   [1]「学校保健法」に基づく学童・生徒の検診 [2]癌検診
  3-遺伝学的検査
   [1]遺伝学的検査の対象となる検査 [2]遺伝学的検査の意義
  4-職員の健康管理
   [1]肝炎予防 [2]HIV感染予防 [3]結核予防 [4]インフルエンザ予防 [5]小児ウイルス(麻疹,風疹,水痘-帯状疱疹,ムンプス)感染予防 [6]感染症と労災認定
 II.臨床医学
  1-患者診察
  2-検査依頼書
  3-報告書
  4-異常値
   [1]極端値(極異常値)とパニック値の定義 [2]極端値をみたら [3]病態・患者状況の確認 [4]パニック値への対応
  5-付加価値情報
   [1]薬剤副作用のモニタリング [2]検査データの有効利用――項目間比・計算値の有用性 [3]コメントをつける [4]自動診断システム
  6-コンサルテーション
  7-チーム医療
   [1]栄養サポートチーム [2]病院感染対策チーム [3]日本糖尿病療養指導士 [4]病棟派遣技師 [5]POCTコーディネータ [6]健康食品管理士 [7]治験コーディネーター
  8-医療チームの一員となるための課題
  9-インフォームドコンセント
   [1]検査のインフォームドコンセント [2]開かれた検査室へ
第9章――生涯教育と資格
 I.生涯教育
  1-卒後教育
  2-学会発表
  3-編入学と社会人特別選抜
   [1]編入学 [2]社会人特別選抜
  4-修士・博士号取得
 II.取得できる資格
  索引

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

大澤 進【おおさわすすむ】
 1969年 京浜学園衛生技術学科卒業
 1976年 東京理科大学理学部化学科卒業
 1987年 千葉大学医学部附属病院検査部副技師長
 1991年 同技師長
 2004年 九州大学教授(医学部保健学科検査技術科学専攻)
深津 俊明【ふかつとしあき】
 1979年 名古屋大学医学部卒業
 1980年 名古屋掖済会病院内科医員
 1987年 名古屋大学大学院医学研究科卒業
 1990年 名古屋大学助手(医学部臨床検査医学講座)
 1998年 名古屋掖済会病院中央検査部部長
 2000年 同輸血部部長(兼任)
永峰 康孝【ながみねやすのり】
 1973年 徳島大学薬学部製薬化学科卒業
 1994年 徳島大学医学部附属病院検査部副技師長
 1995年 同技師長
 2003年 徳島大学医学部・歯学部附属病院診療支援部部長
 2004年 同病院長補佐(兼任)
細萱 茂実【ほそがやしげみ】
 1973年 信州大学医学部附属臨床検査技師学校卒業
 1973年 信州大学医学部附属病院中央検査部
 1985年 山梨医科大学医学部附属病院検査部技師長
 2002年 山梨大学医学部附属病院検査部技師長
 2006年 山梨医科大学大学院博士課程修了(医学博士)

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大澤進・深津俊明・永峰康孝・細萱茂実 著

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