はじめに
歯科においても高齢者,有病者,在宅要介護者などの治療を行う機会が増加しています.このような患者さんに歯科治療や局所麻酔に対する過度の不安・緊張や疼痛が加わると,予期せぬ偶発症が生じ,時には生命に関わる事態に陥る場合があります.特に,心肺停止時の対処は適切かつ迅速であることが重要なため,歯科医師をはじめとするすべての歯科医療従事者は,マネキン人形とAED(自動体外式除細動器)を使用した心肺蘇生法の ABCのトレーニングを繰り返し(1年に1回以上)行うことにより,手技に習熟しておくことが必要です.
2005年11月にAHA(American Heart Association)の心肺蘇生法のガイドラインが変更になり,2006年6月に日本における「救急蘇生法の指針」(日本救急医療財団)が改訂されたことから,前作のビデオ「歯科医院における救急蘇生法の ABC」を改訂し,DVDに変更して解説書も新しくしました.
また,第2部の偶発症の予防と対応には,問診の重要性,内科対診のポイント,バイタルサイン測定のポイント,笑気吸入鎮静法の有用性,酸素投与法と注射法のポイントに加え,AEDについても解説しています.
DVDと本解説書を併用することにより,偶発症を予防するための最善策を講じ,偶発症が発生した場合には適切な対応を行っていただきたいと願っています.
2006年8月
関東労災病院麻酔科 見崎 徹
歯科においても高齢者,有病者,在宅要介護者などの治療を行う機会が増加しています.このような患者さんに歯科治療や局所麻酔に対する過度の不安・緊張や疼痛が加わると,予期せぬ偶発症が生じ,時には生命に関わる事態に陥る場合があります.特に,心肺停止時の対処は適切かつ迅速であることが重要なため,歯科医師をはじめとするすべての歯科医療従事者は,マネキン人形とAED(自動体外式除細動器)を使用した心肺蘇生法の ABCのトレーニングを繰り返し(1年に1回以上)行うことにより,手技に習熟しておくことが必要です.
2005年11月にAHA(American Heart Association)の心肺蘇生法のガイドラインが変更になり,2006年6月に日本における「救急蘇生法の指針」(日本救急医療財団)が改訂されたことから,前作のビデオ「歯科医院における救急蘇生法の ABC」を改訂し,DVDに変更して解説書も新しくしました.
また,第2部の偶発症の予防と対応には,問診の重要性,内科対診のポイント,バイタルサイン測定のポイント,笑気吸入鎮静法の有用性,酸素投与法と注射法のポイントに加え,AEDについても解説しています.
DVDと本解説書を併用することにより,偶発症を予防するための最善策を講じ,偶発症が発生した場合には適切な対応を行っていただきたいと願っています.
2006年8月
関東労災病院麻酔科 見崎 徹
はじめに
第1部 救命処置(心肺蘇生法)
・AHA心肺蘇生法ガイドライン2005の変更点のおもなポイント
1.歯科治療中に心肺停止になりうる場合と心肺停止の種類
2.心肺蘇生法の定義と目的
3.心肺蘇生法の手順
4.心肺蘇生法のABC
1)意識の確認
2)気道の確保
3)人工呼吸
4)胸骨圧迫(心臓マッサージ)
5)AED(自動体外式除細動器)
6)心肺蘇生法のABCで起こりうる合併症
7)心肺蘇生法のABCを中断してもよいとき
8)死の徴候(心肺停止時の症状)
5.救急車の出動を要請するときの留意点
第2部 偶発症の予防と対応
1.歯科治療時における全身的偶発症の予防法
1)予診表について
2)対診(診療情報提供書)について
3)バイタルサイン測定のポイント
4)高血圧の新しいガイドライン
5)脈拍(心拍)測定のポイント
6)酸素投与の重要性
7)歯科治療時における経皮的動脈血酸素飽和度測定装置(パルスオキシメータ)の有用性
8)心電図を理解するためのポイント
9)高血圧症を有する患者の歯科治療時における注意点
10)虚血性心疾患(心筋虚血)を有する患者の歯科治療時における注意点
2.歯科治療時における全身的偶発症へのおもな対処法
1)気管・食道異物への対処法
2)救急薬品を投与する際の注意点
3)救急薬品の投与法(注射法)
4)救急薬品と使用法
5)救急用品・薬品リスト
参考文献
●安全な歯科治療のための提案
第1部 救命処置(心肺蘇生法)
・AHA心肺蘇生法ガイドライン2005の変更点のおもなポイント
1.歯科治療中に心肺停止になりうる場合と心肺停止の種類
2.心肺蘇生法の定義と目的
3.心肺蘇生法の手順
4.心肺蘇生法のABC
1)意識の確認
2)気道の確保
3)人工呼吸
4)胸骨圧迫(心臓マッサージ)
5)AED(自動体外式除細動器)
6)心肺蘇生法のABCで起こりうる合併症
7)心肺蘇生法のABCを中断してもよいとき
8)死の徴候(心肺停止時の症状)
5.救急車の出動を要請するときの留意点
第2部 偶発症の予防と対応
1.歯科治療時における全身的偶発症の予防法
1)予診表について
2)対診(診療情報提供書)について
3)バイタルサイン測定のポイント
4)高血圧の新しいガイドライン
5)脈拍(心拍)測定のポイント
6)酸素投与の重要性
7)歯科治療時における経皮的動脈血酸素飽和度測定装置(パルスオキシメータ)の有用性
8)心電図を理解するためのポイント
9)高血圧症を有する患者の歯科治療時における注意点
10)虚血性心疾患(心筋虚血)を有する患者の歯科治療時における注意点
2.歯科治療時における全身的偶発症へのおもな対処法
1)気管・食道異物への対処法
2)救急薬品を投与する際の注意点
3)救急薬品の投与法(注射法)
4)救急薬品と使用法
5)救急用品・薬品リスト
参考文献
●安全な歯科治療のための提案








