はじめに
わたしが,初めて「動機づけ面接法:Motivational interviewing(以下MI)」という言葉を耳にしたのは2009 年の秋でした.禁煙治療,喫煙防止教育関係のメーリングリストに入っていたわたしは,海外,とりわけアメリカの禁煙治療の現場において,根拠のある面談スタイルとしてMIが普及していることを知り,「動機の低い人へのアプローチ」として飛び込んできたこの面接法に強く,心を引かれました.
ヘルスケアの専門家であれば,目の前の相手の未来を思い,考え,心配し,少しでもよい方向に導きたいと日々,奮闘している方が多いと思います.咳き込みながらタバコを吸っている人をみれば禁煙を勧めたり,「糖尿病になりたくない」と言われれば,運動やバランスのよい食事を勧めたり….生活習慣の積み重ねが,疾病の発症や予防に大きな影響を与えることを知っているからこそ,多少,相手に嫌な顔をされてもかかわっていく,そのようななかで,自分は一生懸命相手のために話しているのになぜ,この人は変わらないのだろう,そんな憤りを経験している方も多いのではないでしょうか?
本書を手に取っているあなたにも,もしかしたら,あなたが説得し,有効だと思う情報を相手に提供しても,来談者の行動変容につながらない.面談の場では,何とか相手に納得してもらい相手から「やってみます」という言葉を引き出し,その場は帰ってもらったものの,次回の面談で会ってみると,以前と何ひとつ変わっていない.あの面談はいったいなんだったのだろうか,自分は専門職として力不足なのだろうか.自分の面談に自信をなくしてしまう苦い経験があったかもしれません.または,現在進行形で「今」,まさにそのような状態なのかもしれません.
わたしがMIに出合う前までは,自分の授業を休む学生に,「これ以上欠席すると単位取得できない」と脅し,遅刻しがちな学生には,「社会人として通用しないのだから遅刻をしないように」と注意し,課題をやらない学生には,「課題を遂行するのも大事なスキルで将来,役に立つのだから」と行動を改めるように説得していました.わたしの論理的説得やアドバイスがエスカレートすればするほど,目の前の学生はしらけていく,面談が終わった後にはなんともいえない消耗感だけがむなしく残る,たった30 分の面談なのに1 時間以上も話した後のような疲労感と倦怠感を感じていました.
まさしく,今思うとレスリングのような面談をしていました.その当時は,動機が低く,行動変容の準備ができていない人に対して,説得し,情報提供をすることが相手からの抵抗を生むものの行動変容につながらない,ということをわかっていませんでした.「正しいことを言えば,相手に通じる,わかってもらえる」そう信じていたのです.
幸運にも,わたしの調査研究領域がタバコ・コントロールであり,禁煙支援,禁煙治療に携わる先生方がMIに興味をもって勉強を開始していましたので,わたしも一緒に学び始めました.学会前後の勉強会や研修会はMIを活用しての禁煙支援,という内容が徐々に増えていきました.現在,トップトレーナーとして活躍中の加濃正人医師,磯村 毅医師がいち早く,海外での研修に参加してきたこともあり,わたしは両医師のワークショップ(WS)のフリークとなり,全国各地で開催されるWSや研修会に足を運びました.
そのようななかでの,決定的な出会いが2013 年3 月にありました.MIについての最新版である「Motivational Interviewing:Helping People Change.Third Edition」(MI-3)が出版されたばかりの頃,MIの創始者であるミラー博士が名古屋に来てWSを実施し,それに参加したことでした.今でもよく覚えているのが,ミラー博士が「来談者と一緒にダンスを踊るような面談を」と何度も述べていたことです.
「説得と反省を促すようなレスリングのような面談から相手と一緒にダンスを踊るような面談.そして,面談がどのように進んでいるのかは,相手の反応から学ぶ」
ミラー博士のWSに参加したことにより,わたしはよりいっそうMIの素晴らしさに引き込まれていきました.そしてこのとき,「MIは人の行動変容を支援する面接法として効果的であるばかりでなく,対人援助職の面談ストレスを軽減するのではないか」とひらめいたのでした.
その後,わたしの面談がどのように変わったのだろうか…と時々,考えることがあります.現在においても,まだまだ習熟過程であるものの,MIスタイルが自分のなかで自然になるにつれ,面談自体が楽しくなりました.MIは,行動を選べない状況を丁寧に聞いていく面談スタイルなので,学生が自分のことをよく話してくれるようになりました.そして,不思議なことに学生自身が自分の話す言葉で気づき,自己決定していくことが多くなりました.また,授業,研修などのグループ学習の手法にMIを取り入れると,参加者や学生からの発言が増え,質疑応答が活発になり,交流が増え,集団全体の雰囲気がとても明るくなりました.そして,何よりもわたし自身の面談ストレスが格段に減り,比較的いつも穏やかな気持ちで面談を終えることができるようになりました.
そしてうれしいことに,この傾向はわたしだけでなく,わたしのWSに継続的に参加してくださっている対人援助職のみなさんにも起こり出していました.みなさんの表情は徐々に穏やかになり,「面談時間が短くなった」「面談が楽しくなった」「すごく楽になった」「来談者さんがよく話してくれるようになった」「行動変容が目にみえるのでやりがいが増えた」などの感想を話してくれるようになりました.
つまり,わたしがミラー博士のWSのときに直観的にひらめいたこと,「MIは対人援助職の面談ストレスを軽減する」が実際に起こっていました.わたしも含めて周囲の対人援助職のみなさんの面談ストレスが減ったのは,おそらく,ダンスのような面談スタイルに多少なりとも近づいてきているからかもしれません.
さて,みなさんのなかにはここまで読み進めて,MIを学んで活用できるようになりたいと思われた方がいらっしゃると思います.MIはすぐにできるようになるのか,どれくらいトレーニングすればよいのか,と問われると,それについてはケースバイケースであり,自信をもっては答えられません.ただ,わたしが気づいたのは,なるべく多くのMIらしい面談を読み,動画を見て,そして,自分の面談を評価してもらうことが上達の鍵になるということでした.
本書を書こうと思ったきっかけは,MIの面談事例は英語が多く,英語を翻訳した資料が中心で,日本人による日本語の面談事例を中心にMIを解説した本が必要だと実感したからです.英語と日本語のニュアンスは異なりますので,できれば,日本人が実際に行った面談事例を中心にMIの魅力や面談の特徴などを解説した本があれば,MIを学ぶ人の参考になることは間違いない,そう考えました.
本書は,MI-3 という最新版をもとに面談事例を中心に書かれたわが国では初めての一冊となります.読み進めるなかで,MIがどのような面談なのか,既存の面談と何が違うのか,なぜ来談者の行動変容を促すことができるのか,これらの疑問が少しずつ解消されていくと思います.
MIは面談の土台づくりに効果的です.MIスタイルの習得によって,みなさんの面談スタイルが「ダンスのような面談」に変わるとき,そこにはこれまでとは違う時間が流れ,何かが変わると思います.その何かをひとりでも多くの方に体験していただければと強く願っています.
2016 年9 月
北田雅子
「逆引きMI学習帳」とは
MIは,画期的でありながら,どこか懐かしい感じのする面接です.なぜだかわからないけれど面接がうまくいったとき,わたしたちは気づかないうちにMIとよく似たことをしていたりするのです.しかし,それがなぜうまくいったのかについて論理的に分析したり,再現性をもたせたりすることは容易ではありません.私見ではその部分を埋めてくれるのがMIではないかと考えています.ただ,MIの原理や論理について学習することは,いずれは必要となるにせよ,必ずしも実践に直ちに役立つとは限りません.
そこで本書では,まずMIによる事例を読み,MIを肌で感じていただきながらそこで使われている考え方やテクニック,背景にある態度について順に学んでいく方式としました.事例を読んでいくと,「ああ,こんな言い方ができるんだ」とか,「このセリフは真似してみたい」というような面談者の言葉が出てくるかもしれません.そしてその瞬間こそがみなさんにとって絶好の学習のチャンスなのだと思います.事例の個々のセリフにはさまざまな注釈がついています.気になる部分の注釈を見てみてください.そして事例ごとに載っている解説を読んでみてください.きっとごくスムーズにMIに親しんでいくことができるのではと思います.
ところで,MIの学習には学ぶべき順番というものがあります.本書の事例はそのMIの学習段階に沿って適するものを並べてあります.自分の分野とは違う事例もあるでしょうが,初学者の場合はその順番に読み進めることをお勧めします.すでにMIについて学んでおられる人であれば,興味の赴くままにさまざまな現場で活用されているMIのありようを楽しんでいただければと思います.きっとその底に共通して流れる,MIの流儀,精神といったものを改めて感じ取っていただけることと思います.
2016 年9 月
磯村 毅
わたしが,初めて「動機づけ面接法:Motivational interviewing(以下MI)」という言葉を耳にしたのは2009 年の秋でした.禁煙治療,喫煙防止教育関係のメーリングリストに入っていたわたしは,海外,とりわけアメリカの禁煙治療の現場において,根拠のある面談スタイルとしてMIが普及していることを知り,「動機の低い人へのアプローチ」として飛び込んできたこの面接法に強く,心を引かれました.
ヘルスケアの専門家であれば,目の前の相手の未来を思い,考え,心配し,少しでもよい方向に導きたいと日々,奮闘している方が多いと思います.咳き込みながらタバコを吸っている人をみれば禁煙を勧めたり,「糖尿病になりたくない」と言われれば,運動やバランスのよい食事を勧めたり….生活習慣の積み重ねが,疾病の発症や予防に大きな影響を与えることを知っているからこそ,多少,相手に嫌な顔をされてもかかわっていく,そのようななかで,自分は一生懸命相手のために話しているのになぜ,この人は変わらないのだろう,そんな憤りを経験している方も多いのではないでしょうか?
本書を手に取っているあなたにも,もしかしたら,あなたが説得し,有効だと思う情報を相手に提供しても,来談者の行動変容につながらない.面談の場では,何とか相手に納得してもらい相手から「やってみます」という言葉を引き出し,その場は帰ってもらったものの,次回の面談で会ってみると,以前と何ひとつ変わっていない.あの面談はいったいなんだったのだろうか,自分は専門職として力不足なのだろうか.自分の面談に自信をなくしてしまう苦い経験があったかもしれません.または,現在進行形で「今」,まさにそのような状態なのかもしれません.
わたしがMIに出合う前までは,自分の授業を休む学生に,「これ以上欠席すると単位取得できない」と脅し,遅刻しがちな学生には,「社会人として通用しないのだから遅刻をしないように」と注意し,課題をやらない学生には,「課題を遂行するのも大事なスキルで将来,役に立つのだから」と行動を改めるように説得していました.わたしの論理的説得やアドバイスがエスカレートすればするほど,目の前の学生はしらけていく,面談が終わった後にはなんともいえない消耗感だけがむなしく残る,たった30 分の面談なのに1 時間以上も話した後のような疲労感と倦怠感を感じていました.
まさしく,今思うとレスリングのような面談をしていました.その当時は,動機が低く,行動変容の準備ができていない人に対して,説得し,情報提供をすることが相手からの抵抗を生むものの行動変容につながらない,ということをわかっていませんでした.「正しいことを言えば,相手に通じる,わかってもらえる」そう信じていたのです.
幸運にも,わたしの調査研究領域がタバコ・コントロールであり,禁煙支援,禁煙治療に携わる先生方がMIに興味をもって勉強を開始していましたので,わたしも一緒に学び始めました.学会前後の勉強会や研修会はMIを活用しての禁煙支援,という内容が徐々に増えていきました.現在,トップトレーナーとして活躍中の加濃正人医師,磯村 毅医師がいち早く,海外での研修に参加してきたこともあり,わたしは両医師のワークショップ(WS)のフリークとなり,全国各地で開催されるWSや研修会に足を運びました.
そのようななかでの,決定的な出会いが2013 年3 月にありました.MIについての最新版である「Motivational Interviewing:Helping People Change.Third Edition」(MI-3)が出版されたばかりの頃,MIの創始者であるミラー博士が名古屋に来てWSを実施し,それに参加したことでした.今でもよく覚えているのが,ミラー博士が「来談者と一緒にダンスを踊るような面談を」と何度も述べていたことです.
「説得と反省を促すようなレスリングのような面談から相手と一緒にダンスを踊るような面談.そして,面談がどのように進んでいるのかは,相手の反応から学ぶ」
ミラー博士のWSに参加したことにより,わたしはよりいっそうMIの素晴らしさに引き込まれていきました.そしてこのとき,「MIは人の行動変容を支援する面接法として効果的であるばかりでなく,対人援助職の面談ストレスを軽減するのではないか」とひらめいたのでした.
その後,わたしの面談がどのように変わったのだろうか…と時々,考えることがあります.現在においても,まだまだ習熟過程であるものの,MIスタイルが自分のなかで自然になるにつれ,面談自体が楽しくなりました.MIは,行動を選べない状況を丁寧に聞いていく面談スタイルなので,学生が自分のことをよく話してくれるようになりました.そして,不思議なことに学生自身が自分の話す言葉で気づき,自己決定していくことが多くなりました.また,授業,研修などのグループ学習の手法にMIを取り入れると,参加者や学生からの発言が増え,質疑応答が活発になり,交流が増え,集団全体の雰囲気がとても明るくなりました.そして,何よりもわたし自身の面談ストレスが格段に減り,比較的いつも穏やかな気持ちで面談を終えることができるようになりました.
そしてうれしいことに,この傾向はわたしだけでなく,わたしのWSに継続的に参加してくださっている対人援助職のみなさんにも起こり出していました.みなさんの表情は徐々に穏やかになり,「面談時間が短くなった」「面談が楽しくなった」「すごく楽になった」「来談者さんがよく話してくれるようになった」「行動変容が目にみえるのでやりがいが増えた」などの感想を話してくれるようになりました.
つまり,わたしがミラー博士のWSのときに直観的にひらめいたこと,「MIは対人援助職の面談ストレスを軽減する」が実際に起こっていました.わたしも含めて周囲の対人援助職のみなさんの面談ストレスが減ったのは,おそらく,ダンスのような面談スタイルに多少なりとも近づいてきているからかもしれません.
さて,みなさんのなかにはここまで読み進めて,MIを学んで活用できるようになりたいと思われた方がいらっしゃると思います.MIはすぐにできるようになるのか,どれくらいトレーニングすればよいのか,と問われると,それについてはケースバイケースであり,自信をもっては答えられません.ただ,わたしが気づいたのは,なるべく多くのMIらしい面談を読み,動画を見て,そして,自分の面談を評価してもらうことが上達の鍵になるということでした.
本書を書こうと思ったきっかけは,MIの面談事例は英語が多く,英語を翻訳した資料が中心で,日本人による日本語の面談事例を中心にMIを解説した本が必要だと実感したからです.英語と日本語のニュアンスは異なりますので,できれば,日本人が実際に行った面談事例を中心にMIの魅力や面談の特徴などを解説した本があれば,MIを学ぶ人の参考になることは間違いない,そう考えました.
本書は,MI-3 という最新版をもとに面談事例を中心に書かれたわが国では初めての一冊となります.読み進めるなかで,MIがどのような面談なのか,既存の面談と何が違うのか,なぜ来談者の行動変容を促すことができるのか,これらの疑問が少しずつ解消されていくと思います.
MIは面談の土台づくりに効果的です.MIスタイルの習得によって,みなさんの面談スタイルが「ダンスのような面談」に変わるとき,そこにはこれまでとは違う時間が流れ,何かが変わると思います.その何かをひとりでも多くの方に体験していただければと強く願っています.
2016 年9 月
北田雅子
「逆引きMI学習帳」とは
MIは,画期的でありながら,どこか懐かしい感じのする面接です.なぜだかわからないけれど面接がうまくいったとき,わたしたちは気づかないうちにMIとよく似たことをしていたりするのです.しかし,それがなぜうまくいったのかについて論理的に分析したり,再現性をもたせたりすることは容易ではありません.私見ではその部分を埋めてくれるのがMIではないかと考えています.ただ,MIの原理や論理について学習することは,いずれは必要となるにせよ,必ずしも実践に直ちに役立つとは限りません.
そこで本書では,まずMIによる事例を読み,MIを肌で感じていただきながらそこで使われている考え方やテクニック,背景にある態度について順に学んでいく方式としました.事例を読んでいくと,「ああ,こんな言い方ができるんだ」とか,「このセリフは真似してみたい」というような面談者の言葉が出てくるかもしれません.そしてその瞬間こそがみなさんにとって絶好の学習のチャンスなのだと思います.事例の個々のセリフにはさまざまな注釈がついています.気になる部分の注釈を見てみてください.そして事例ごとに載っている解説を読んでみてください.きっとごくスムーズにMIに親しんでいくことができるのではと思います.
ところで,MIの学習には学ぶべき順番というものがあります.本書の事例はそのMIの学習段階に沿って適するものを並べてあります.自分の分野とは違う事例もあるでしょうが,初学者の場合はその順番に読み進めることをお勧めします.すでにMIについて学んでおられる人であれば,興味の赴くままにさまざまな現場で活用されているMIのありようを楽しんでいただければと思います.きっとその底に共通して流れる,MIの流儀,精神といったものを改めて感じ取っていただけることと思います.
2016 年9 月
磯村 毅
はじめに iii
「逆引きMI学習帳」とは v
第1章 面談場面でおきているコミュニケーション・エラーの背景
第1節 人が行動を変えられない背景:両価性(Ambivalence)
第2節 相手の言動を正そうとする言動:正したい反射(Righting reflex)
第3節 心理的抵抗:目の前の相手の感情を害しては支援できない
第4節 動機づけ面接法(MI)ではない面談をみてみましょう
事例 産業保健師と会社の従業員との面談
第5節 動機づけ面接法がもつ2つの顔
第2章 動機づけ面接法による面談事例~来談者のやる気を引き出す面談スタイル~
第1節 学習者の学ぶ8段階と面談プロセスとの関係
1 動機づけ面接法の精神と基本スキル
第2節 事例から動機づけ面接の「精神」と面談プロセスの「かかわる」を考える
事例1 産業保健師と会社の従業員との面談
1 3つのコミュニケーションスタイル/2 MIのスピリット/3 面談の4つのプロセス
第3節 面談の4つのプロセスを意識して事例を読んでみる
事例2 管理栄養士と社会人フットサルの選手との面談
1 ガイド的スタイルとMIスピリット「是認」と「喚起」/2 この事例を面談の4つのプロセスでみる/3 面談の戦略的スキルである開かれた質問「他には?」で視野を広げる
第4節 動機づけ面接法の土台となる「精神」を再確認する
事例3 産業保健師と会社員(管理職)との面談
1 これまでの復習/2 面談の戦略的スキルである「要約」で相手に花束を届ける
第5節 基本戦略「OARS」
事例4 産業保健師と会社員(営業職)との面談
1 矛盾を拡大してチェンジトークを引き出す/2 Open questions:開かれた質問を見つけてみましょう!/3 開かれた質問の次には,聞き返しをする
第6節 基本戦略「OARS」:聞き返しに注目する
事例5 看護師と外来受診患者さんとの面談
1 聞き返しの種類〈単純な聞き返しと複雑な聞き返し〉/2 来談者の発話の何を聞き返すか-選択的強化/3 要約
2 チェンジトークと抵抗の識別
第7節 チェンジトークの識別
事例6 衛生管理者である先輩と職場の後輩との会話
1 チェンジトークを認識しよう/2 チェンジトークへの反応/3 4つのプロセスでみると
第8節 抵抗の識別
事例7 アルコール依存症治療の医療機関の医師と患者さんとの面談
1 抵抗(維持トークと不協和)への対応/2 不協和への対応/3 維持トークへの対応の基本/4 MIスピリット「受容(自律性の支援)」とMIスピリット「協働」
第9節 抵抗への対応
事例8 医師と検査をしぶる患者さんとの面談
1 情報提供のタイミング/2 相手の側につく/3 埋め込まれたチェンジトークの強化/4 面談における目標はだれが決めるか/5 もうひとつのMI(中立を保つMI)とMIスピリット「思いやり」
第10節 困難な事例からMIでの対処をみる
事例9 看護師と入院患者さんの家族との面談
1 聞き返しと明確化/2 時間枠の設定
3 コミットメント言語を引き出し計画へ
第11節 行動変容に対する重要性と自信を高める
事例10 産業医と男性職員との面談
1 重要性と自信を高める/2 抽象語の明確化
第12節 変化のための動機を引き出し,計画段階へ移行し,自己宣言を促す
事例11 スクールカウンセラーと高校教師の面談
1 総まとめの要約とカギとなる質問
第13節 「計画する」段階における目標の優先順位を決める
事例12 健康運動指導士と会社経営者(利用者)との面談
1 行動目標の優先順位
第14節 EPE(情報提供)を用いながら面談を進める
事例13 保健師と職員との面談
1 他の人の例示による情報提供/ アドバイス
第3章 動機づけ面接法の基礎知識の整理
1 MIの精神と面談の基本スキル「OARS」~来談者とかかわる~
第1節 MIの面談スタイルと3つのコミュニケーションスタイル
第2節 MIの精神
第3節 MIスピリット「受容」の4つの要素
第4節 MIの面談の全体像~面談の4つのプロセス(The Four Process of MI)~
第5節 MIではない10 の事柄
第6節 面接の12 の落とし穴(Thomas Gordon's 12 ROADBLOCKS)
第7節 基本戦略OARS
第8節 「聞く」Good listening is fundamental of MI~来談者のジレンマを理解する「複雑な聞き返し」の役割
第9節 情報提供を行うときのスキル
第10節 聞き返し Reflective Listening~単純な聞き返しと複雑な聞き返し~
2 チェンジトークと抵抗(不協和と維持トーク)~チェンジトークの識別とチェンジトークを強める~
第11節 チェンジトークの認識・チェンジトークを強める
第12節 チェンジトークと維持トーク
第13節 MIの丘~準備段階のチェンジトークから実行のチェンジトークへ~
第14節 チェンジトークへの対応
第15節 チェンジトークを引き出す戦略
第16節 抵抗
第17節 不協和への対応
第18節 維持トークへの対応
3 「引き出す」から「計画する」段階へ移行する~行動計画についての交渉とコミットメントの強化~
第19節 重要性と自信の関係~来談者は自分ができそうだという自信がない限り,コミットはしない~
第20節 来談者の自信を引き出して強化する
第21節 変わる準備ができたときのサイン
もうひとつの物語~救急外来でのMI~
おわりに
コラム1 愛情の反対は無関心.では正したい反射は?
コラム2 変わる準備ができている人はどれくらい?
コラム3 来談者中心的でかつ方向性をもつ面談スタイル
コラム4 MIの定義
コラム5 なぜMIは依存症の治療や司法の分野で広がったのか
コラム6 チェンジトークは優しく扱う!
参考文献・資料
「逆引きMI学習帳」とは v
第1章 面談場面でおきているコミュニケーション・エラーの背景
第1節 人が行動を変えられない背景:両価性(Ambivalence)
第2節 相手の言動を正そうとする言動:正したい反射(Righting reflex)
第3節 心理的抵抗:目の前の相手の感情を害しては支援できない
第4節 動機づけ面接法(MI)ではない面談をみてみましょう
事例 産業保健師と会社の従業員との面談
第5節 動機づけ面接法がもつ2つの顔
第2章 動機づけ面接法による面談事例~来談者のやる気を引き出す面談スタイル~
第1節 学習者の学ぶ8段階と面談プロセスとの関係
1 動機づけ面接法の精神と基本スキル
第2節 事例から動機づけ面接の「精神」と面談プロセスの「かかわる」を考える
事例1 産業保健師と会社の従業員との面談
1 3つのコミュニケーションスタイル/2 MIのスピリット/3 面談の4つのプロセス
第3節 面談の4つのプロセスを意識して事例を読んでみる
事例2 管理栄養士と社会人フットサルの選手との面談
1 ガイド的スタイルとMIスピリット「是認」と「喚起」/2 この事例を面談の4つのプロセスでみる/3 面談の戦略的スキルである開かれた質問「他には?」で視野を広げる
第4節 動機づけ面接法の土台となる「精神」を再確認する
事例3 産業保健師と会社員(管理職)との面談
1 これまでの復習/2 面談の戦略的スキルである「要約」で相手に花束を届ける
第5節 基本戦略「OARS」
事例4 産業保健師と会社員(営業職)との面談
1 矛盾を拡大してチェンジトークを引き出す/2 Open questions:開かれた質問を見つけてみましょう!/3 開かれた質問の次には,聞き返しをする
第6節 基本戦略「OARS」:聞き返しに注目する
事例5 看護師と外来受診患者さんとの面談
1 聞き返しの種類〈単純な聞き返しと複雑な聞き返し〉/2 来談者の発話の何を聞き返すか-選択的強化/3 要約
2 チェンジトークと抵抗の識別
第7節 チェンジトークの識別
事例6 衛生管理者である先輩と職場の後輩との会話
1 チェンジトークを認識しよう/2 チェンジトークへの反応/3 4つのプロセスでみると
第8節 抵抗の識別
事例7 アルコール依存症治療の医療機関の医師と患者さんとの面談
1 抵抗(維持トークと不協和)への対応/2 不協和への対応/3 維持トークへの対応の基本/4 MIスピリット「受容(自律性の支援)」とMIスピリット「協働」
第9節 抵抗への対応
事例8 医師と検査をしぶる患者さんとの面談
1 情報提供のタイミング/2 相手の側につく/3 埋め込まれたチェンジトークの強化/4 面談における目標はだれが決めるか/5 もうひとつのMI(中立を保つMI)とMIスピリット「思いやり」
第10節 困難な事例からMIでの対処をみる
事例9 看護師と入院患者さんの家族との面談
1 聞き返しと明確化/2 時間枠の設定
3 コミットメント言語を引き出し計画へ
第11節 行動変容に対する重要性と自信を高める
事例10 産業医と男性職員との面談
1 重要性と自信を高める/2 抽象語の明確化
第12節 変化のための動機を引き出し,計画段階へ移行し,自己宣言を促す
事例11 スクールカウンセラーと高校教師の面談
1 総まとめの要約とカギとなる質問
第13節 「計画する」段階における目標の優先順位を決める
事例12 健康運動指導士と会社経営者(利用者)との面談
1 行動目標の優先順位
第14節 EPE(情報提供)を用いながら面談を進める
事例13 保健師と職員との面談
1 他の人の例示による情報提供/ アドバイス
第3章 動機づけ面接法の基礎知識の整理
1 MIの精神と面談の基本スキル「OARS」~来談者とかかわる~
第1節 MIの面談スタイルと3つのコミュニケーションスタイル
第2節 MIの精神
第3節 MIスピリット「受容」の4つの要素
第4節 MIの面談の全体像~面談の4つのプロセス(The Four Process of MI)~
第5節 MIではない10 の事柄
第6節 面接の12 の落とし穴(Thomas Gordon's 12 ROADBLOCKS)
第7節 基本戦略OARS
第8節 「聞く」Good listening is fundamental of MI~来談者のジレンマを理解する「複雑な聞き返し」の役割
第9節 情報提供を行うときのスキル
第10節 聞き返し Reflective Listening~単純な聞き返しと複雑な聞き返し~
2 チェンジトークと抵抗(不協和と維持トーク)~チェンジトークの識別とチェンジトークを強める~
第11節 チェンジトークの認識・チェンジトークを強める
第12節 チェンジトークと維持トーク
第13節 MIの丘~準備段階のチェンジトークから実行のチェンジトークへ~
第14節 チェンジトークへの対応
第15節 チェンジトークを引き出す戦略
第16節 抵抗
第17節 不協和への対応
第18節 維持トークへの対応
3 「引き出す」から「計画する」段階へ移行する~行動計画についての交渉とコミットメントの強化~
第19節 重要性と自信の関係~来談者は自分ができそうだという自信がない限り,コミットはしない~
第20節 来談者の自信を引き出して強化する
第21節 変わる準備ができたときのサイン
もうひとつの物語~救急外来でのMI~
おわりに
コラム1 愛情の反対は無関心.では正したい反射は?
コラム2 変わる準備ができている人はどれくらい?
コラム3 来談者中心的でかつ方向性をもつ面談スタイル
コラム4 MIの定義
コラム5 なぜMIは依存症の治療や司法の分野で広がったのか
コラム6 チェンジトークは優しく扱う!
参考文献・資料








